万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

12月の法語

2011年12月01日 | Weblog
                   

 本年も余すところ1ヶ月しかなくなりました。法語カレンダーの最後の一枚をめくりました。
12月の法語は『教行信証』化身土巻末尾からのご文が挙げられております。
 親鸞聖人が『教行信証』6巻の後書きと云えるご文に七高僧第四祖、中国の道綽(どうしゃく)禅師ご撰述の『安楽集』からのご文を引用されて結語とされています。

  前(さき)に生まれんものは後(のち)を導き、
     後(のち)に生まれんひとは前(さき)を訪(とぶら)へ

 この世に早く生まれて親となり祖父母となりお法(みのり)のご縁に恵まれた者は後に生まれて来た子や孫をやさしく聞法するご縁をつくってやらなければなりません。
 また、後に生まれて来た人たちは聞法をされている方たちに人生の大きな問題をもお訊ねし、お念仏を申す日暮を受け継がさせてもらうことが大切なことです。

 このお言葉は道綽禅師がお述べになっておられるのですが、そのまま親鸞聖人が私どもに噛んで含めるように言い遺されたお言葉であると受け取らせていただかなければならないと思います。

 このカレンダーの法語に続くご文を挙げておきます。

 「(先輩は後輩を導き、後輩は先輩に訊ねることが)連続無窮(れんぞくむぐう)にして、願わ くば休止(くし)せざらしめんと欲(ほっ)す。無辺の生死海(しょうじかい)を尽くさんがた めのゆえなり」 と、以上
 しかれば末代(まつだい)の道俗(どうぞく)、仰いで信敬(しんぎょう)すべきなり、知るべ し。 

 今年の法語カレンダーは親鸞聖人のご往生から750回大遠忌法要の年であることから聖人が生涯をかけて書き残されました『教行信証』から13篇の法語が掲げられてまいりました。総序から今月の末尾のお言葉に至るまで一貫して申して下さっていることは「深い深い因縁によって生まれ合わすことのできた人生を生きる意味と、このいのちの帰着するところ、そして帰着点からのはたらきについてあらゆる経典、あらゆる論疏(ろんじょ)を駆使してまとめてくださったのでした。
 後の世に生まれて生きる人たちが安穏(あんのん)な日暮ができるように と、
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