僕らはみんな生きている♪

生きているから顔がある。花や葉っぱ、酒の肴と独り呑み、ぼっち飯料理、なんちゃって小説みたいなもの…

試験が終わって

2007年01月21日 | SF小説ハートマン
「ママ、どうだった?」
「宇宙(ひろし)はどうだったの?うまくできた?」

「ママはね、面接上手だったぞぅ。うん、さすがママだ。先生もにこにこしてて感じ良かったなぁ。」
「お父さんもなかなか立派でしたよ。あの質問の時はびっくりしたけど、上手に答えてくれたんでホッとしたわ。」
「いやぁアレには驚いたね。アレは想定外だった。」

「ねぇねぇ、ママはパパって言わなかったの?」
「そうよ、ママを信用しなさい。」

「僕はみんなできたと思うよ。ひとつだけできなかったのがあったけど。」
「え?できなかったの?それどんな問題だった?」
「積み木でね、お手本より2個多い物に○をつけるんだ。でも沢山あって全部数えないうちに『止めましょう』って言われちゃった。」
「あとはどう?」
「うん、大丈夫。コップをくっつけて紐で結ぶのもできたし、体操の時は先生に『よーし上手』って言われた。」
「それからどんな事したの?」
「えーっとね…」

「ふたりともお腹すいてないか?お父さん喉もカラカラだ。」
「あらもう1時よ。何処かでお昼食べて帰りましょうか。」
「ビザがいい!」
「ピザか、よしそれじゃぁ駅の向こう側だけど、あそこのイタリアンに行こう。」
「いつか行ったことあるわよね。あそこのピザ、何だっけ、えーっと、エビとルッコラのビザ美味しかったわ。」
「確かポイントカードあったよな?」
「今は持ってないわ、でもいいじゃない無くても。」
「行こう、行こう。」

僕はママの手を引っ張ってずんずん歩いた。でも少し疲れた気がした。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
面接の後で (コスモス)
2007-01-22 12:45:36
マー坊様  こんにちは。

両親と一緒に面接を行うわけですか?
それは凄いです。やはり親がしっかりしなければ
子供は良い子にならない訳ですね。
お父さんビール美味しかったことでしょうね。
返信する
面接 (マイム)
2007-01-22 21:57:04
コスモス様 こんばんは。

小学校の面接は
両親と子どもの3人で行うところと
両親だけ、母親と子どもだけ等
いろいろです。

面接日も子どもの考査の日だったり
もっと前だったり後だったり
いろいろです。

普段忙しいお父さんは
お母さんに問題をまとめて貰い
夜中に練習します。
普段威張っているお父さんは
恥ずかしい思いをしてやっと受験を認識します。
返信する
お受験は子供の為ならず・・・ (コスモス)
2007-01-23 08:42:49
マー坊様  おはようございます。

全然知らない世界を見ているようです。
父親は仕事ばかりで無関心だから、良い機会
かもしれません。でもこのようなことを
体験出来るのは、ほんのわずかな
家庭だと思います。私の周りでは余り聞かない
話です。

こちら マー坊様 今日もお元気で!
返信する
首都圏では (マイム)
2007-01-23 22:54:45
コスモス様 こんばんは。

たくさんの方が受験します。
公立の小学校に関して、いい話を聞かないから
というのもひとつの原因です。

今の時代、小学校の受験を経験することは
子どもの為じゃなくて
母親の為、父親の為なのだ。
ということがタイトルの意味です。

返信する
驚きです (コスモス)
2007-01-24 21:02:37
マー坊様  こんばんは。

やはり私達の街はのんびりしているのです。
でも中には、色々考えている人も
いるのかもしれません。
ただ私の周りには居ないだけかも。
色々勉強になります。
返信する

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