Cape Fear、in JAPAN

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『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

にっぽん男優列伝(292)藤竜也

2015-08-22 05:49:10 | コラム
41年8月27日生まれ、、、あと5日で74歳。
北京出身。

公式サイト

北野武の最新作『龍三と七人の子分たち』(2015)で、ヤンチャ野郎を好演した藤竜也(ふじ・たつや)さん、
本人はよい顔をしないかもしれませんが、このひとのキャリアにおける到達点は、やっぱり『愛のコリーダ』(76)だと思うんです。

吉蔵を演じた男。
定の相手を演じた男。



吉蔵とは、阿部定にイチモツを切り取られた男です。

そういえば最近、弁護士がイチモツを切り取られ、水洗便所に流されてしまった―という事件がありました。
切り取られたほうもアレだけど、下水道を調べてイチモツ探さなければならなくなった捜査員が、いちばん可哀想な気がします。

実際の阿部定と吉蔵の関係はともかく、
映画のなかでは、定は、愛するがゆえに吉蔵のイチモツを切り取ったとされています。

そう、鬼才オオシマは『愛のコリーダ』で神話を描こうとしました。

その狙いは、おそらく外していません。
なぜなら自分のようなザーメンキチガイ野郎が、あぁふたりの関係が羨ましい!! と感じたからです。

それとはべつに。
この映画が有名になったのは、男女の俳優が実際にセックスをする「本番撮影がおこなわれた」ことによります。

撮影は、ふたりの俳優・藤さんと松田英子、監督のオオシマ、カメラの伊東英男、助監督の崔洋一だけで臨みました。

崔監督曰く「それはそれは、神聖な空間だった」

・・・・・。

う~ん、こういう、撮影に命を賭けているような姿勢にも、ある種の嫉妬を覚えてしまうわけです。

<経歴>

日大芸術学部卒。
夫人は女優の芦川いづみ。

大学生のころにスカウトされ、日活に入社。
映画俳優デビュー作は、62年の『望郷の海』。

『若い旋風』(62)、『夜霧のブルース』(63)、『黒い海峡』(64)、『ギャングの肖像』(65)、『四つの恋の物語』(65)、
『哀愁の夜』(66)、『嵐を呼ぶ男』(66)、『嵐来たり去る』(67)、『昭和のいのち』(68)、『女の警察』(69)、『日本最大の顔役』(70)、『反逆のメロディー』(70)。

70年、代表作のひとつとなる「野良猫ロックシリーズ」に出演する。

『女番長 野良猫ロック』
『野良猫ロック ワイルドジャンボ』
『野良猫ロック セックスハンター』
『野良猫ロック マシン・アニマル』


『不良少女 魔子』(71)、『不良番長 のら犬機動隊』(72)、『不良番長 骨までしゃぶれ』(72)。

そして76年、『愛のコリーダ』誕生。
78年には再びオオシマと組んで力作、『愛の亡霊』に主演する。

『ションベン・ライダー』(83)、『友よ、静かに瞑れ』(85)、『化身』(86)、『塀の中の懲りない面々』(87)、『河童 KAPPA』(94)。

2000年以降も若手俳優と組んだり、プロ級の腕前であるらしい陶芸の個展を開いたりと、精力的に活動をつづけています。

なかでも『アカルイミライ』(2003)のどっしりとした演技は絶品、

ほかに『村の写真集』(2004)、『海猿 ウミザル』(2004)、『力道山』(2004)、『KAMATAKI(窯焚)』(2005)、『スープ・オペラ』(2010)、『星守る犬』(2011)、『はやぶさ 遥かなる帰還』(2012)、『サクラサク』(2014)、『私の男』(2014)、『柘榴坂の仇討』(2014)などなど。


こんな格好いいオッサンに、憧れますねぇ!!





…………………………………………

明日のコラムは・・・

『にっぽん男優列伝(293)藤木直人』

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2 コメント

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映画もよいのだけれど♪ (夢見)
2015-08-22 10:45:30
テレビ「大追跡」の時代

そして今年はNHKの時代劇

熟年 老成期

いい仕事しておられます
返信する
かっこよく (oyajisann)
2015-08-22 20:28:12
かっこよく年を取られてるオッサン
の見えます。
蛇足ながら
男がイチモツ切り取る発想はありそ
うでないですね。
返信する

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