満開になってから生憎の雨は三日目...
小雨と桜の花びらが舞い降りる中を上の広場まで上がっていきました。
早朝からガスに包まれ、幻想的な衣笠山
満開になってから生憎の雨は三日目...
小雨と桜の花びらが舞い降りる中を上の広場まで上がっていきました。
早朝からガスに包まれ、幻想的な衣笠山
今年に入ってからの山科散歩ボラは、担当者に毎月の空きスケジュールを尋ねるたびに、全てボランティアが入っているという回答を頂いていました。
私の担当曜日は基本的に土曜日。
今まで他の曜日は埋まっても土曜日にボラが毎週入ることはありませんでしたので、新たなボランティアさんが入ったのか、職員さんがボラを担当するようになったのだと思われます。
4月に入ってもその状況は変わらず。
そこで先日、現動物担当者に再度連絡を入れ、今後は必要に応じて連絡をもらったときに、可能であれば山科でのボランティアに協力する形にして頂きました。
懐かしい画像から
ハンサムボーイ大喜(ダイちゃん)
思えば、私がこの老人ホームの施設長さんから打診され、伴侶動物福祉についての話を初めて聞いたのは、老人ホーム設立の頃。
当初は今は亡き愛犬が入退院を繰り返していた時期であったため、可能なサポートの範囲という気持ちで「伴侶動物と生涯を共に」から始まったボランティアです。
お調子者の文福(ぶんちゃん)
その設立時に動物担当責任者に任命された職員さんは、個人での犬保護活動の経験も豊富、何より動物への無償の愛を惜しみなく与える方でした。
しかし動物担当専任ではないため、生き物を扱う責任者という立場から、設立当初の激務をこなしている姿は痛々しい程でしたが、どのように辛いときでも笑顔を絶やさず。私が彼女の人柄に惹かれていくのに時間はかかりませんでした。
必要な連絡事や申し送りは当然こまめにしてくれたり、どんなに忙しくてもボランティアさん達への労いの言葉がけをも忘れず....。
何より明らかに動物達からの厚い信頼を得ている職員さんでした。
そのような状況を見ていて、犬達のために、そしてこの職員さんのためにも力になってあげようという気持ちが自然と湧いてきました。
今は亡き萌ちゃん
かつての萌ちゃんと我家のジェッシー
人を動かすのはやはり真心と誠実さ、そしてその姿勢です。
それらは最終的に動物達へも伝わるものだと身を以って教えてくださいました。当時はそのような元担当職員さんに共感した現場職員さん達や、近隣のボランティアさん達が何人もいました。
今は亡きアミちゃん
福島から迎えた元被災犬むっちゃんが亡くなった際は、今のように動物達への葬儀にまでお金をかけられなかった頃。そこで当時の職員さん達は、火葬場へ行く前にむっちゃんが愛したドッグランにむっちゃんの棺を運び、皆で担いで一周。一緒に過ごした犬達も共に歩み、そしてたくさんの思い出共に送りだすというセレモニーを行いました。
当然、犬達に何かあればすぐ連絡を頂いていましたから、私も立ち合い、涙しながらもそのようなお別れに感動したものでした。
むっちゃん
質素ながらも、逝くもの残るもの双方の思いがたくさん詰まった最期の送り出し。
これらの事はとてもお世話になり、なのに十分なお礼を伝えることも出来ずのまま退職された元動物担当者さんへの感謝と、労いの気持ちからいつしか綴っておこうと思っていました。
今は亡き嵐(アラシ)君
他にも立ち上げ当初から関わってきた犬達は、もともとは山科の伴侶動物として迎えられ、犬同士の相性の問題で同じ法人の他施設に移動した丸心ちゃんや、預かりさんのお宅へ行ったチコちゃんがいました。
結果的に丸心ちゃんは現在他の施設で一頭で飼育されているため、職員さん達からの愛情を独り占め。幸せなのだろうと思います。
寝る前散歩仲間でもあった丸心ちゃんと我家のジェッシー
チコちゃんは、やはり他犬との相性がうまく行かず。
見兼ねた他職員さんが自宅での預かりに挙手、最期の時まで温かな家庭で幸せに過ごすことができました。
女帝だったチコちゃん(甲斐犬)
チコちゃんが施設にいたころ、ブンちゃんはチコちゃんにかなり気を使い、まるでチコちゃんの番頭のように接し甲斐甲斐しくお世話をしていました。
今では想像できない程の当時の情景が脳裏をよぎります。(笑)
チコちゃんが移動してからは、ブンちゃんの本領発揮。芸人として開花し、取材が増えるごとに朗らかなエンターテイメントとなっていったようです。
チコちゃんと、一歩下がるぶんちゃん
その後、元動物担当責任者さんが治療や療養のために休職、のちに退職されました。気になる犬達を山科に残し、心身共にとても辛い日々が続いたことだろうと思います。
そしてその後、新たな現在の動物担当責任者さんが一任されています。
今は亡きぷーにゃん
猫棟には同じくしっかりとした責任者さんがおり、ぷーにゃんのフロアも何ら心配ありませんでした。
しかし家庭犬の飼主が突然いなくなったのと同じような状況ですから、当時、元担当職員さんをとても慕っていた犬達の一部は、心のケアが必要な状態だったと個人的に感じていました。
「心配するなよ、ボク達は臨機応変さ」
施設長さんは小型犬なら問題にならずとも何かと手のかかるだろう、ぶんちゃんやだいちゃんを可愛がっていましたので、その後、二頭の犬達を数か月の訓練に出したり、訓練後の対応に追われたり、施設長さん自らブログを開設したり。施設側も試行錯誤で大変だったことでしょう。
当初、現動物担当者はブンちゃんやダイちゃん達中型犬が余り得意ではないように感じていましたが、その後努力され、最近になって動物介護士の資格も得たとのこと。今後は人にも犬にも尊敬される担当者に成長することだと思います。
吠えてコミュニケーションをとる殿様ジロー
また、以前の動物担当責任者と異なり、現担当者さんになってからは、こちらから尋ねない限り一切の連絡がありませんでしたので、イベント含め山科の様子は施設長ブログで後日に確認するしかありませんでした。しかし動物福祉は山科で立ち上げた事業ですから担当者次第、必要無いと判断すれば、外部にはそのような姿勢でも良いのだとも思います。
あとは、チコちゃんの骨を預かりさんから引き取ってくれたのか、アラシ君、ぷーにゃん共に萌ちゃんと同じように、ドッグランにあるお墓に埋葬してくれたのか、気になることはありますが、機会あれば尋ねてみたいと思っています。
丸心ちゃんと同じ、別施設の入居者さん飼犬ボビー君
今は取材が増え、以前よりも世間から注視されるようになったさくらの里山科。
山科ワンズファンの皆さんにも今後も変わらず、熱心に更新されている施設長ブログを通じてワンコ達の幸せを見守っていて頂ければと願っています。