伴侶動物という言葉を御存じでしょうか。人間の伴侶として暮らしてきた犬や猫等のことを表すのだそうです。コンパニオンアニマルとも言います。
衣笠山近くにある高齢者福祉と障害者福祉に取り組んでいる法人では、この春新たにオープンする特別養護老人ホーム「さくらの里山科」における伴侶動物福祉創設への取り組みを始めました。
伴侶動物福祉とは、人間の伴侶として共に暮らしてきた犬や猫の命と幸せを守るための福祉。ここでは犬や猫を飼っていた一人暮らしのお年寄りが老人ホームに入る際、共にお部屋で暮らすことが可能なのだそう。一般的には引き取り手が無い場合、殺処分という運命に遭ってきた犬や猫が殆どであったと思います。
また、福島からの被災犬や、保護団体等を通じ、愛護センター等で殺処分が決まった引き取り手の無い老犬猫なども数頭の受け入れが決まっているとのこと。
保護動物に理解ある提携獣医師も決まり、受け入れる全ての動物達にマイクロチップの導入、予防接種、フィラリア・ダニ予防等を確実に行っていく他、必要な医療を受けることが出来るのだそうです。
そこで先日、興味を持って見学に行ってきました。
建物はまだ完成したばかりで新しく、ラブラドールを連れたお年寄り等が見学に訪れていました。
建物内は動物へのアレルギーや、苦手なお年寄りの入居にも配慮し、フロアやユニットで動物同居区域と完全に分かれています。
空気洗浄設備や非常時に備えた自家発電、地下の水タンク設置や飲料水確保も万全なのだそう。もし、大地震が起こった際、動物を含めた避難先としての活動を行う予定でもあるという。保護犬を家族として迎えた経験のある私にとって、居住地である横須賀市内でこのような取り組みに挑む施設ができたことは何とも頼もしく、誇らしくもあります。
こちらの施設長がわざわざ声掛けして下さったこともあり、何かの形でお役に立ちたいと感じてしまいました。
見学時の画像は、施設の動物に関する部分のみ撮らせて頂きました。
動物達は全て室内飼育の環境下なのだそう。
動物に対する”人間の思い”を感じる置物
このままだとおもちゃとして齧られちゃう運命かしら。
入居室は全て個室、自宅と同じような犬との生活が可能。
犬と猫の居住区域は基本的に分かれている。
この個室でパートナーとして生活を共にしてきた犬猫とフリーで過ごすことができる。
希望によりお食事時も共に。
動物達の運動場は庭に併設された屋外ドッグランと、建物屋上ドッグランがあります。
屋外ドッグラン入口
建物二階からドッグランへ
大型犬でも走り回ることが可能な広い屋外ドッグラン
アパートの手前の芝部分、建物横長さ以上の広さを持つ
唯一、フェンスが低めであることがかなり気になりました。善処を期待。
屋上ドッグラン
滑らない素材で床部分をコーティング処理。かなり広い。
ランの感想は素晴らしいの一言。迎える動物もお年寄りやハンディあるケースが多いと思われ、滑りにくい床等は動物への思いやりも感じられます。
屋根付きのテラスにも動物達を連れ出すことが可能。屋外ラン含め、お年寄りが自分の入居部屋から、犬や猫が遊ぶ姿を眺めることが出来るのだとか。
犬達が楽しそうにしているのを見るのが幸せという私。なんだか夢のような話しが現実に目の前にあることに感動しました。犬達のケアに関しても、これらが全て約束通り行われるのなら、将来はここに入居したいと感じてしまいます。
ところで現在、この施設では散歩ボランティアを募集中。
兼ねてから心の隅にあって、家庭や距離の都合等で実現することのできなかった猟犬保護団体CACIの散歩ボランティア。この地元でなら、少しはお手伝いが出来るかもしれない。横須賀山科台周辺にお住まいの方で伴侶動物福祉に興味を持ち、散歩ボランティアとしての協力が可能な方、ご一緒してみませんか。
連絡先は特別養護老人ホーム「さくらの里山科」 担当 畠さん
身近にこのような施設ができて嬉しく思います。
問題点はやはり出てくると思いますし、どこでも散歩ボランティアが不足していますね。
可能な限りお手伝いしたい気持ちではあります。
私も近くならば散歩ボランティアに手をあげますよ。
入所された方がどのように犬や猫達と日々を過ごされているのか、知りたいと思ってしまいます。
素敵な情報をありがとうございます。
こういう施設が出来てくれるのは本当に嬉しいですね。
少しずつ増えて行くといいなぁ~。
ちょっと安心して老後を迎えられます~
そうなのです。連れ添ってくれた犬と一緒のお部屋で過ごし、犬が庭で遊ぶ姿を窓から見られるなんて夢みたいですよね。
たしか今日辺りに、殺処分寸前で引き出してもらったワンちゃんと猫ちゃんが到着しているはず。また取材してきます。