セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

「三十四丁目の奇蹟」

2020-11-16 12:03:23 | 外国映画
 「三十四丁目の奇蹟」(「Miracle on 34th Street」、1947年、米)
   監督 ジョン・シートン
   脚本 ジョン・シートン
   原案 ヴァレンタイン・デイヴィス
   撮影 チャールズ・G・クラーク  ロイド・エイハーン
   音楽 アルフレッド・ニューマン
   出演 モーリン・オハラ
      ジョン・ペイン
      エドマンド・グウェイン
      ナタリー・ウッド
   
 大手デパートのクリスマスパレード、通報により臨時雇いのサンタ役が酔っ払ってる事が判明してクビ、神聖な宗教行事に不謹慎であると通報してきた白髭の老人をそのまま代役に立てる、大成功に終わり会社は雇用継続を持ちかけるが、彼は自分が本物のサンタ・クロースだと言い張って・・・。

 リアリスト、夢を見ず現実だけを信じる(極端な設定だ)、それにより、楽しい空想や夢を否定するのは科学的、合理的に見えて、実は、感性を鈍らせ心を貧しくしているだけではないのか。
 家族用クスマス・ファンタジーと思って油断していたら、まさかの法廷劇へと(笑)、確かに家族用クスマス・ファンタジーなんだけど「サンタは本当に実在するのか」という切り口が斬新で面白く決着の付け方も小粋で気持ち良かったです。あの精神科医だけは救われてない気もするけど彼には「クリスマス・キャロル」が待ってると思ってスルー(汗)。
 観たばかりで確定的な事は言えないけど、クリスマスものでは一番好きになれそう、そんな気がします。

※子役時代のN・ウッド、初めて見たけど目元が余り変わってなくてそれで判った。
※熱心なキリスト教徒、原理派は科学を信じず未だに天動説を信じ進化論を否定してるとか、それも困ったもんだけどファンタジーは心を潤す人類必需品。
※この作品も黒人はメイドでクリスマスの客(台詞のある客役で「裏窓」の看護師おばさんが出てた)もキャストも皆、白人。「風と共に去りぬ」と同じくアメリカではポリティカル・コレクトネスに引っ掛かるのだろうか。歴史は国の成り立ちとして厳然とある訳で、今現在から見て相応しくないから変えると言うのは今の人間の驕りでしかない、アメリカも韓国みたいに歴史を自由に書き換えるのか。

 R2.11.15
 DVD
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