セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

コレット〜Gigi

2019-05-17 13:45:38 | 雑記
 キーラ・ナイトレイ主演で「コレット」が公開されると、今朝、TVで知りました。彼女が主演でこの題材なら、どんな感じか想像できちゃいますね。
 コレット女史と聞いて真っ先に思い浮かぶのはオードリー・ヘップバーン。
 巨匠W・ワイラーの「ローマの休日」によってヘップバーンは大スターとなった、それは間違いではないけど正確でもない。その2年前、徐々に良い役が付き始めていたとは言え、まだ誰も知らなかったヘップバーンを最初に見付けたのがコレット女史でした。
 彼女の戯曲「Gigi」のブロードウェイ上演が決まったものの肝心な主役が見つからず大往生、そんな時、たまたま滞在していたモンテカルロで、これも撮影で来ていたヘップバーン。一目見るなり「私のGigiを見つけたわ!」と叫んだと言う有名なエピソード。
 1951年、ブロードウェイで初演を迎えたこの作品は半年のロングランの後、各地を巡演、ヘップバーンはこの作品でブロードウェイの新人賞を受賞しました。
 ヘップバーンが最初の成功の後、エリザベス・テーラーに断られ、これもヒロイン探しで難航していた「ローマの休日」のオーディションを受け即決、その後の事は世界中が知ってると思います。

 そんな訳もありヘップバーンの1ファンとして、ちょっと、この映画気になります。(笑〜まぁ、このエピソードはコレット女史の後半生の事だから、映画はそこまで進まないだろうけど)
 キーラも贔屓の一人だしね。(汗)

※舞台女優としてのヘップバーンは、「ローマの休日」の翌年、最初の夫となるメル・ファラーと共演した「オンディーヌ」で演劇界最高の賞、トニー賞を受賞します。
※「Gigi」は‘58年、監督ヴィンセント・ミネリ、主演レスリー・キャロンで「恋の手ほどき」のタイトルで映画化されました。
※オードリーは絶世の美女と言われるけど、当人が強いコンプレックスを持っていたように各パーツは・・・なんですよね、決して正統派のタイプではない。太いゲジゲジ眉、大きい口、張り出した頬骨、(女優としては)高い身長、それが奇跡のような組み合わせとバレエで鍛えた姿勢、当人の気質でエレガントな美女になってる。デフォルメした似顔絵を描こうとするとグレース・ケリーやエリザベス・テーラーのような正統派美人より特徴だらけのヘップバーンは凄く描きやすいんじゃないかな。
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「奥さまは魔女」(2005年版)

2019-05-04 00:55:13 | 外国映画
 「奥さまは魔女」(「Bewitched」、2005年、米)
   監督 ノーラ・エフロン
   脚本 ノーラ・エフロン  デリア・エフロン  アダム・マッケイ
   撮影 ジョン・リンドリー
   音楽 ジョージ・フェントン
   出演 ニコル・キッドマン
      ウィル・フェレル
      マイケル・ケイン
      シャーリー・マックレーン

 他愛のない作品、けれど、愛すべき他愛のなさだった。
 21世紀に「奥さまは魔女」を題材に映画を創るとしたら、これしかないような気がする。
 僕から見れば上手く作ってると思うし、何よりエリザベス・モンゴメリーに対してのリスペクトを感じるのが良。

 魔法の世界に虚しさを感じたイザベル、上手くいかない人間世界にやり甲斐を求めてこちらへやって来る。
 同じ頃、主演映画が大コケ、映画界に居場所の無くなったジャックがTVドラマへ都落ち、その新しいシリーズは往年の名作ドラマ「奥さまは魔女」のリメイクだった。
 彼はオリジナルより自分を目立たさせる為、サマンサ役を目立たない新人に振るように要請し、オーデションが始まる・・・。

  予告編 https://www.youtube.com/watch?v=hS05j44UKUU

 そりゃね、題材が題材だからご都合主義の塊だし、「魔法は使わない」と言いながらこらえ性のないのはTVシリーズと同じ、でも、こういう作品にそんな事言ってもしょうがない。(汗)
 僕はN・キッドマンのファンで、或る意味、彼女を観る作品だから下駄を履かしてる所もあると思う、でも、彼女、この作品では綺麗で可愛いし、それで充分。(笑)
 ご都合主義でも、話の流れに無理はなく、リメイク「奥さまは魔女」のbefore物語でありながら、オリジナル「奥さまは魔女」が始まる時にも、こんな事が有ったんじゃないかと錯覚させる夢物語。(そこまで言うとアホだけど)

 まぁ、50代以上とキッドマンのファン以外が観て面白いかと言われれば?が付くかもだけど、「奥さまは魔女」世代なら面白く感じられるのでは、少なくとも僕にはウケた。
 ただダーリン役がね、見ながら、これジム・キャリーだろと思ったらwikにも最初彼が予定されてたとか、もしコメディが出来るならライアン・コズリングもあるかな、何でウィルなの・・一番ロマンチックなMGM風ミュージカル・シーンでも動きや下半身が硬すぎて粗になってる。(キッドマンはちゃんと軸がしっかり、それでいて肩の力が抜け柔やかい動きで上手いし、何より楽しそうに踊ってるから余計目立つ)
 ジャック「あの役は途中で役者が代わるような役だぞ(引き立て役)」だから、皆、断ったのかな。
 元々、引き立て役なのにキッドマン、S・マクレーン、M・ケインというアカデミー賞何回目ってメンツに囲まれる恐ろしいほどの罰ゲーム、ギャラも3人で相当喰ってるだろうしね。
 あと、これは演出の問題だけど、劇中、前妻の家族との食事シーンがクドく感じた、怒ったイザベルのお陰でジャックが田舎芝居風、シェイクスピア風、おネエ風とNGを重ねていくのだけど、向こうの人たち用ギャグなので解りづらいし、ウィルの演技もメリハリがなくて、もう、切り上げてくれと感じてしまいまいた。

 理屈考えずに楽しむ作品、「奥さまは魔女」へのリスペクトがちゃんと有る作品でした。

※ミュージカルシーンは撮影所という事もあって「雨に唄えば」へのオマージュかな。
※ベネズエラの隣は◯◯◯◯◯ってか。

 令和元年.5.3
 DVD
 
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