セピア色の映画手帳

古い映画を中心に

椿説「ドリーマーズ」

2017-05-22 21:51:33 | 映画感想
 「ドリーマーズ」(「The Dreamers」、2003年、英・仏・伊)
   監督 ベルナルド・ベルトルッチ
   脚本 ギルバート・アデア
   原作 ギルバート・アデア
   撮影 ファビオ・チャンケッティ
   美術 ジャン・ラバス
   出演 マイケル・ピット
       エヴァ・グリーン
       ルイ・ガレル
      (ジャン=ピエール・レオ)

 1968年パリ5月革命を背景に、シネマテークに入り浸る映画狂の一卵性
双生児テオ(L・ガレル)とイザベル(E・グリーン)の男女二人、仲間に加わる
アメリカから語学習得に来たマシュー(M・ピット)、三人の愛と決別を描いて
いく・・・。

 予告編
 https://www.youtube.com/watch?v=YU1brBVMBkM

 中々面白いけど何を描きたかったのか、よく解らん。(笑)
 なので例によって唯我独尊、裏読みっぽく書いていこうと。(汗)
 これヌーヴェルヴァーグ、登場人物にゴダールとトリュフォーを仮託した物
語なのでは。
 シネマテークに入り浸り、知り合いとなり同志的(カイエ・デュ・シネマ)に繋
がるも5月革命で決別していくって殆どゴダールとトリュフォーでしょ。
 話の骨格はモロにトリュフォーの代表作「突然炎のごとく」('62)から。
 途中、三人がJ-L・ゴタールの「はなればなれに」('64)を真似てルーブル
を駆け抜けるシーンがあるけど、「突然炎のごとく」で跨線橋を駆けっこする
有名なシーンも一緒に思い出させる。
 テオの部屋に大きな毛沢東のポスターが貼ってあるのは、当時マオイズム
(毛沢東思想)に傾倒したゴダールを指しているのでしよう。
 五月革命で一番尖鋭的だったのはトリュフォーだけど以後、政治の世界に
背を向けます、トリュフォーほど過激でなかったけど、以後、政治的作品を量
産するゴダール。
 この作品でも焚き付けたのはマシューだけど、彼はバリケードの内側に残
り、飛び出て行くのがテオ。
 只、「突然炎のごとく」と違うのはマシューとイザベルは肉体関係になり愛し
合うけど、テオとイザベルには性的関係は有っても双生児というタブーの為
か肉体関係がない事。(最後の一線を越えないだけで、多分、他は全部・・)
 まぁ、心も体も愛し合ってるから、精神的繋がりより強いって事はない訳で、
まして相手は一卵性双生児ですからね。
 「突然炎のごとく」では、ジュールは結局カトリーヌを独占するには遺灰にな
るまで待たなければならなかったけど、流石にそこは違います。

 ではイザベルは何を表しているのか?
 これがよく解らないのだけど、「映画自体」みたいな存在。(汗)
 マシューは映画を愛したけど、テオと映画は愛を超えた不即不離、(一身)
同体のような存在という事なのかも。
 ラストシーンは、この二人に対するベルドリッチの見解なんでしょう。
 ちょっと、「いちご白書」('70)のラストを思い出したけど。(笑)

 でも、もしものもしもだけど、僕の見方が幾らか当ってたとして、「それを見
たから何なの?」というのが正直な感想で、わざわざ「映画で見せてもらう必
要」があるんだろうかでした・・・。

※後の「完成された美」という感じのエヴァ・グリーンより、ナチュラルで美人
 なパリジェンヌって感じの本作の方が、遥かに好感度多し。
 尚、R‐18なので、それ相応のシーン多いです。(注意)
※双生児の父親が詩人って、何か、意味がある気がする。
 (ヌーヴェルヴァーグ以前のフランス映画を詩的リアリズムの時代という事
 もあるけど、それとは違う気が・・・)
※シネフィル3人が主人公な為、映画クイズが多いです、一つも解らんかっ
 たけど。(笑)
 トリュフォーの「アメリカの夜」でも出てきた問題が、この作品にも出てきた、
 しかも同じシーン、これもオマージュなんだろうか。
※目が悪いのか主役のM・ピットが、若き日のデカプリオに見えて仕方なか
 った。(笑)

 H29.5.21
 DVD
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「レオン」

2017-05-19 22:38:28 | 外国映画
 「レオン」(「Léon」、1994年、仏・米)
   監督 リュック・ベッソン
   脚本 リュック・ベッソン
   撮影 ティエリー・アルボガスト
   美術 ダン・ウェイル
   音楽 エリック・セラ
   主題歌 スティング   ドミニク・ミラー
   衣装 マギャリー・ギダッチ
   出演 ジャン・レノ
       ナタリー・ポートマン
       ゲイリー・オールドマン
       ダニー・アイエロ

 ハリウッドにフレンチ・ノワールを上手く混ぜ込んだ作品。
 物語の骨格は「グロリア」(未見)、そのバックボーンとなる心象風景は「シ
ベールの日曜日」、他にも「狼は天使の匂い」の台詞に近いものがあったり、
多分、いろいろ調べれば他にも有るのでしょう。
 それを大鍋に入れてベッソン印の調味料を振り掛け、じっくり煮込んでみた
ら、あら不思議、味わい深く美味しい料理が出来ちゃった、そんな感じの作品。
 でも、いいんです(笑)、映画の出来が上出来なら、それはそれでオリジナル。
 伊達や酔狂、あざとい継ぎはぎではfilmarksで4.3点は獲れません。

 冷酷で有能な殺し屋だけど空っぽの中身を抱え、根無し草を象徴するかの
ように鉢植えの観葉植物を只一つの友とするレオン(J・レノ)。
 家族から虐待、疎外され只1人心を通わせていた弟も失い天涯孤独となっ
た少女マチルダ(N・ポートマン)。
 マチルダの父親が麻薬をクスね隠蔽した事から事件が起き、それが元でレ
オンとマチルダの奇妙な同居生活が始まる・・・。

 この作品、J・レノと、まだ少女だったN・ポートマンの配役が決まった時点で
ほぼ勝負はついた。(笑) 
 そこへ強烈なスパイス、アクセントとしてイカレた麻薬捜査官G・オールドマ
ンが加わり鉄壁の布陣に。
 実際、オールドマン扮するスタンフィールドの狂いっぷりがなければ、それ
なりの作品で止まった気がします。
 それが証拠に?、麻薬だの殺し、復讐が無くても、この三人を見てるだけで
満足出来ちゃう。
 レオンがゴルゴみたいな冷徹マシーンじゃなく、虚無と哀しみを秘めながら
も何処か茫洋とした雰囲気に包まれてるのも良かった、あのタレ目具合が効
果的だったのかな。
 あと、元締めを演じたD・アイエロも胡散臭くて好演。アンタ、「預けた金、全
部返せ」って言ったら、ぜってぇ、別の殺し屋差し向けるよね。(笑)
 シーンとしてはマチルダとレオンの「コスプレ私は誰でしょう?」が印象に残
ります。(J・ウェイン?はマカロニ系ガンマンにしか見えなかったけど(笑)) 
 あの時、二人は長い間忘れきっていた笑いを心に感じたんじゃないでしょ
うか。
 役者と演出が絶妙過ぎるくらいピタリと決まった、filmarksの点数通りの素
晴らしい作品。

※この作品、一言で言えば、バイオレンス版「シベールの日曜日」
 誰かが書いてた感想だけど、120%同意!
※ベートーヴェンに殺しって、「鍵泥棒のメソッド」の近藤はここから?(笑)
※僕が確認したfilmarks4.3点(採点人数1000人以上、ソフト化して半年以上)
 は「素晴らしき哉、人生!」、「七人の侍」、「情婦」、「牯嶺街(クーリンチェ)
 少年殺人事件」、「レオン」、「きっと、うまくいく」だけ、4.4点「丹下左膳餘話
  百萬兩の壺」は採点人数がまだ300人台、4.3点の「この世界の片隅に」は、
 ほぼ確定だろうけど未だソフト化されてません。
「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事」には、やや「意義あり!」だけど、他は
 納得の採点ですね。
(因みに未登録だけど僕が点数付ければ、「素晴らしき哉、人生!」4.0、「七
 人の侍」5.0、「情婦」5.0、「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事」3.9、「レオン」
 4.7、「きっと、うまくいく」5.0、「丹下左膳餘話 百萬兩の壺」5.0、「この世界の
 片隅に」5.0)

 H29.5.14 
 DVD
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ご挨拶&目次

2017-05-15 22:47:34 | 雑記
 ビデオデッキが普及して街にレンタル屋さんが増えていった頃、反比例するように姿を消していった名画座。映画の2本立て、3本立てを良心的な値段で上映してくれた小さな映画館たち。ロードショウ落ちした作品を待つ場所、昔の名作に巡りあう場所。ビデオも、ましてやDVDの無い時代、僕達は観たい映画を捜し求めて各名画座の上映作品を探し回りました。このサイトでは、そんな時代に上映されてた作品について、個人的感想、連想、その他諸々を書いていきたいと思います。拙い文章はお許し下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 (H25.1.19 追記)
 上記の主旨で始めたブログですが、書いておきたい古い映画のリストも少なくなったので、これからは、近年の作品を書くことが多くなると思います。 
                                              
                                                                              管理人 鉦鼓亭

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 掲載リスト (アイウエオ順)     
       (洋画) 
 ・「アーティスト」(2011年)
 ・「愛の嵐」(1973年)
 ・「愛は静けさの中に」(1986年)  
 ・「アザーズ」(2001年)
 ・「アナと雪の女王」(2013年)
 ・「アパートの鍵貸します」(1960年)
 ・「アルマゲドン」(1998年)
 ・「或る夜の出来事」(1934年)
 ・「アンドロメダ・・・」(1971年)
 ・「アンネの日記」(1959年)雑感 
 ・「イヴの総て」(1950年)と「サンセット大通り」(1950年)
 ・「インデペンデンス・デイ」(1996年)感想パッチワーク
 ・「イントレランス」(1916年)
 ・「ウィークエンド・ラブ」(1973年)
 ・「映画に愛をこめて アメリカの夜」(1973年)
 ・「映画に愛をこめて アメリカの夜」その2(1973年)
 ・「ブラック・スワン」と「英国王のスピーチ」(2010年)
 ・「駅馬車」(1939年・米)
 ・「エクス・マキナ」(2015年)
 ・「L.A.コンフィデンシャル」(1997年)
 ・「お熱いのがお好き」(1959年)                           
 ・「狼は天使の匂い」(1973年)
 ・「オーケストラ」(2009年) 
 ・「おかしなおかしな大追跡」(1972年)
 ・「昼下がりの情事」(1957年)と「おしゃれ泥棒」(1966年)についての一考察、ベーカー街221Bに於いて
 ・「男と女」(1966年)
 ・「大人は判ってくれない」(1959年)
 ・「オペラ座の怪人」(2004年)
 ・「おみおくりの作法」 2013年)
 ・「汚名」(1946年)
 ・「オリエント急行殺人事件」(1974年) 
 ・「鍵」(1958年)
 ・「カサブランカ」(1942年)
 ・「かもめの城」(1965年)
 ・「眼下の敵」(1957年)
 ・「北ホテル」(1938年)
 ・「きっと、うまくいく」(2009年)
 ・「きっと、うまくいく」その2(2009年)
 ・「キャバレー」(1972年)
 ・「グッバイガール」(1977年)
 ・「グッバイ、レーニン!」(2003年)
 ・「グレートレース」(1965年)
 ・「黒いオルフェ」(1959年)
 ・「恋におちたシェイクスピア」(1998年)
 ・「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」(2007年)
 ・「荒野の決闘」(1946年)
 ・「サイダーハウス・ルール」(1999年) 
 ・「サボテンの花」(1969年)
 ・「寒い国から帰ったスパイ」(1965年)
 ・「さらば、わが愛/覇王別姫」(1993年)
 ・「イヴの総て」(1950年)と「サンセット大通り」(1950年) 
 ・「幸福」(1965年・仏)
 ・「シェフ~三ツ星フードトラック始めました」(2014年) 
 ・「シェルブールの雨傘」(1963年)極私的名ラストシーン第2位
 ・「ジェレミー」(1973年)
 ・「死刑台のエレベーター」(1957年)
 ・「地獄に堕ちた勇者ども」(1969年)
 ・「シベールの日曜日」(1962年)からあれこれ 
 ・「シャレード」(1963年)
 ・「情婦」(1957年)
 ・「白雪姫と鏡の女王」(2012年)
 ・「西部戦線異状なし」(1930年)
 ・「ゼロ・グラビティ」(2013年)
 ・「タイピスト!」(2012年)
 ・「ダーク・シャドウ」(2012年)
 ・「ダイヤルMを廻せ!」(1954年) 
 ・「太陽がいっぱい」(1960年・完全ネタバレ)極私的名ラストシーン第1位、おまけ、第3位「第三の男」
 ・「ダウンタウン物語」(1976年)
 ・「たそがれの維納」(1934年)
 ・「タレンタイム~優しい歌」(2009年) NEW!  
 ・「探偵<スルース>」(1972年) 
 ・「誓いの休暇」(1959年)VS「二十四の瞳」(1954年) 
 ・「地下水道」(1956年)
 ・「地上最大の脱出作戦」(1966年)
 ・「飛べ!フェニックス」(1965年)
 ・「泥棒成金」(1955年)
 ・「夏の夜の夢」(2014年)
 ・「ノッティングヒルの恋人」(1999年)
 ・「激しい季節」(1959年)
 ・「八月の鯨」(1987年)
 ・「パットン大戦車軍団」(1970年)
 ・「ハリーの災難」(1955年)
 ・「PK」(2014年)
 ・「ピクニック」(1936年)
 ・「美女と野獣」(2017年) NEW! 
 ・「ヒドゥン・フェイス」(2011年)
 ・「ひとりぼっちの青春」(1970年)
 ・「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)」(1995年)
 ・「ヒューゴの不思議な発明」(2011年)
 ・「昼下がりの情事」(1957年)と「おしゃれ泥棒」(1966年)についての一考察、ベーカー街221Bに於いて
 ・「ファミリー・プロット」(1976年)
 ・「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」(1999年)
 ・「フォロー・ミー」(ネタバレ)(1972年) 
 ・「フォロー・ミー」その2 
 ・「ふたり」(1972年 R・ワイズ監督)(後半部でネタバレ)
 ・「ブラック・スワン」と「英国王のスピーチ」(2010年)
 ・「ブラザーサン・シスタームーン」(1972年) 
 ・「ブルーバレンタイン」(2010年)(ネタバレ・・・でしょう)
 ・「ブルックリン」(2015年) 
 ・「ヘッドライト」(1956年)
 ・「別離」(2011年)  
 ・「冒険者たち」(1967年) 
 ・「ポケット一杯の幸福」(1961年)
 ・「マイ・インターン」(2015年)
 ・「マイネーム・イズ・ハーン」(2010年)
 ・「マダム・イン・ニューヨーク」(2012年) 
 ・「まぼろしの市街戦」(1966年)&広川太一朗 
 ・「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」(2011年)
 ・「マルタの鷹」(1941年)
 ・「みじかくも美しく燃え」(完全ネタバレ)(1967年)
 ・「道」(1954年)
 ・「三つ数えろ」(1946年)
 ・「ミツバチのささやき」(1973年)
 ・「女神は二度微笑む」(2012年)
 ・「めぐり逢わせのお弁当」(2013年)
 ・「やさしい女」(1969年)
 ・「山の郵便配達」(1999年) 
 ・「ライアンの娘」(1970年)
 ・「ラストサムライ」(2003年)
 ・「ラスト・ショー」(1971年)
 ・「レベッカ」(1940年)
 ・「レ・ミゼラブル」(2012年)
 ・「恋愛小説家」(1997年)
 ・「ロイ・ビーン」(1972年)  
 ・「ロシュフォールの恋人たち」(1966年)
 ・「ロスト・ボディ」(2012年)
 ・「ロミオとジュリエット」(1968年)
 ・「私が、生きる肌」(2011年)
    
       (邦画)
 ・「赤ひげ」(1965年)
 ・「悪魔の手毬唄」(1977年)
 ・「安城家の舞踏会」(1947年)
 ・「太秦ライムライト」(2014年)
 ・「雨月物語」(1953年)
 ・「運命じゃない人」(2005年)
 ・「おくりびと」(2008年) 
 ・「鴛鴦歌合戦」(1939年)
 ・「女殺し油地獄」(1957年) 
 ・「鍵泥棒のメソッド」(2012年)
 ・「隠し砦の三悪人」(1958年)
 ・「かぐや姫の物語」(2013年)
 ・「風立ちぬ」(2013年)
 ・「神様のくれた赤ん坊」(1979年)
 ・「君の名は。」(2016年)
 ・「蜘蛛巣城」(1957年)
 ・「ここに泉あり」(1955年)
 ・「この世界の片隅に」(2016年)
 ・「西鶴一代女」(1952年)
 ・「最後の忠臣蔵」(2010年)
 ・「さよなら渓谷」(2013年)
 ・「山椒太夫」(1954年) 
 ・「サンダカン八番娼館 望郷」(1974年)
 ・「七人の侍」(1954年)
 ・「七人の侍」その2
 ・「忍ぶ川」(1972年)
 ・「シムソンズ」(2005年)
 ・「新幹線大爆破」(1975年)
 ・「洲崎パラダイス 赤信号」(1956年)
 ・「砂の器」(1974年)
 ・「そして父になる」(2013年)
 ・「太平洋奇跡の作戦 キスカ」(1965年)
 ・「小さいおうち」(2013年)
 ・「天国と地獄」(1963年)
 ・蟹江敬三さんを悼む 「天使のはらわた 赤い教室」(1979年) 
 ・「誓いの休暇(1959年)VS「二十四の瞳」(1954年)
 ・「のぼうの城」(2011年) 
 ・「野良犬」(1949年)
 ・「冬の華」(1978年)
 ・「マタンゴ」(1963年)&東宝特撮映画
 ・「乱れる」(1964年) 
 ・「用心棒」(1961年)
 ・「羅生門」(1950年)

       (映画感想)
 ・「グットモーニング・バビロン」(1987年)
 ・「ネバーエンディング・ストーリー」(1984年)
 ・「ミロクローゼ」(2011年)
 ・「第七の封印」(1957年)
 ・「淵に立つ」(2016年)
 ・「世界一キライなあなたに」(2016年)
 ・「リップヴァンウィンクルの花嫁」(2016年)
 ・「エターナル・サンシャイン」(2004年)
 ・「無防備都市」(1945年)
 ・「江分利満氏の優雅な生活」(1963年)
 ・「リべリオン」 (2002年)
 ・「リトル・ランナー」(2004年)
 ・「A.I.」(2001年)
 ・「血を吸うカメラ」(1960年)
 ・「塔の上のラプンツェル」(2010年)
 ・「クライング・ゲーム」(1992年)
 ・「吸血鬼ゴケミドロ」(1968年)
 ・「完全なる報復」(2009年)
 ・「僕らのミライヘ逆回転」(2008年)
 ・「おおかみこどもの雨と雪」(2012年)
 ・「チャンプ」(1979年)
 ・「シャイニング」(1980年)
 ・「コーチ・カーター」(2005年)
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映画雑記のリスト

2017-05-15 22:31:21 | 雑記
 アイウエオ順

 ・「アイアンマン」(2008年)
 ・「愛人/ラマン」(1992年)
 ・「アイドルを探せ」(1963年)
 ・「彼は秘密の女ともだち」(2014年)と「悪魔のワルツ」(1971年)(ネタバレ)
 ・「あの頃エッフェル塔の下で」(2015年)
 ・「イフ・アイ・ステイ 愛が還る場所」(2014年)
 ・「イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密」(2014年)
 ・「宇宙人ポール」(2010年)
 ・「永遠の0」(2013年) (邦画)
 ・「カリフォルニア・ドールズ」(1981年)
 ・「カルテット!人生のオペラハウス」(2012年)
 ・「彼は秘密の女ともだち」(2014年)と「悪魔のワルツ」(1971年)(ネタバレ)
 ・「奇跡のひと マリーとマルグリット」(2014年)
 ・「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」(1991年)
 ・「グランド・イリュージョン」(2013年)
 ・「グランド・ブダベスト・ホテル」(2014年)
 ・「ゴジラ」(1954年)
 ・「GODZILLA ゴジラ」(2014年)
 ・怖い映画あれこれ
 ・「コンタクト」(1997年)
 ・「魚が出てきた日」(1967年)祝 DVD発売決定!
 ・「料理長(シェフ)殿、ご用心」(1978年)
 ・「ジョー・ブラックをよろしく」(1998年)
 ・「ジョンとメリー」(1969年)
 ・「死霊の盆踊り」(1965年)
 ・「スモーク」(1995年)
 ・「砂の器」(1974年)
 ・「セクレタリー」(2002年)
 ・「セッション」(2014年)
 ・「宋家の三姉妹」(1997年) 
 ・「そこのみにて光輝く」(2014年)
 ・「超高速!参勤交代」(2014年)
 ・「遠い空の向こうに」(1999年)
 ・「共喰い」(2013年) (邦画)
 ・「バーバレラ」(1967年)
 ・「ハッピーエンドが書けるまで」(2012年)
 ・「ハドソン川の奇跡」(2016年)
 ・「バルフィー!人生に唄えば」(2012年)
 ・「パリジェンヌ」(1961年)
 ・「ハンナ・アーレント」(2012年)
 ・「ひきしお」(1971年)
 ・「美女と野獣」 (2014年) 
 ・「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」(2012年)
 ・「ボギー!俺も男だ」(1972年)
 ・「舞妓はレディ」(2014年)
 ・「幕が上がる」(2015年)
 ・「モネ・ゲーム」(2012年)
 ・「モンパルナスの灯」(1958年)
 ・「やかまし村の子供たち」(1986年)と「カルテット!人生のオペラハウス」(2012年)
 ・「ゆりかごを揺らす手」(1992年)
 ・「歓びを歌にのせて」(2004年)
 ・「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」(2012年)
 ・「ラ・ラ・ランド」(2016年)
 ・「6才のボクが、大人になるまで」(2014年)



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「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」

2017-05-05 12:09:37 | 映画雑記
 「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」(「牯嶺街少年殺人事件」/「A Brighter Summer Day」、
  1991年、台湾)
   監督 エドワード・ヤン
   脚本 エドワード・ヤン  ヤン・ホンヤー
       ヤン・シュンチン  ライ・ミンタン
   撮影 チャン・ホイゴン
   美術 エドワード・ヤン  ユー・ウェイエン
   音楽監修 チャン・ホンダ
   出演 張震
       楊靜恰
       王啓讃  柯宇綸
       林鴻銘  張國柱 

 1961年に実際起きた事件から発想を得た作品。
 詳しくは公式サイトを参照にして下さい。
 http://www.bitters.co.jp/abrightersummerday/
 休憩なしの236分、よく頑張ったけど、2時間経った今、まだケツが痛い!
 1960年の台湾事情が余り理解出来なくて・・・。
 主人公の外省人達と内省人の反目も有るんだろうけど、そこは全然解らな
いし。
 普通の少年(度胸も腕っ節も外見に寄らず有るみたい)が、多感な思春期
に周りの友人達の影響で不良に染まり出し、そこに親の期待やら、誰にも理
解されない孤独(只一人、妹は解っていたけど)、初めての恋人との諍いから
15歳で殺人者へ転落していく。
 その連鎖、閉塞感、心情、特にやるせなさは描けてると思うけど、共感はし
ずらい。
 日本の「青春の殺人者」を思い起こしたけど、あれはこの作品の半分の時
間で描いてて、僕の捉え方が間違ってないのなら「青春の殺人者」に軍配を
上げたいです。
 まぁ、台湾の1960年を描いててテーマは違うけど、「青春の殺人者」も19
70年代中頃の日本の空気を描いてるっちゃ描いてるから少しだけ似た感じ
はする。
 多分、僕より映画上級者向けの作品。
 登場人物達の関係と顔を把握するのに1時間以上掛ったと思う。
 率直な感想は「とにかく疲れた!」

※1960年の台湾って植民地時代の日本家屋が結構、残ってたんだ。
 この作品の主要人物達は皆、接収した日本家屋に住んでる。(主人公の家
 なんて、まるで小津安二郎)
 父は陸軍軍属として徴用派遣され終戦まで台湾に居たけど、米軍の「飛び
 石作戦」の為か沖縄ほど空襲は酷くなかったとか。
※アジアの子供達を中心とした群像劇、それを通して描く国の「今」、編集、
 少しだけど「タレンタイム 優しい歌」に似てる。でも、僕は「タレンタイム」を
 遥かに好みます。

 H29.5.4
 シネスイッチ銀座2
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映画日記5

2017-05-02 00:05:20 | 雑記
 「バーフバリ 伝説誕生」(「Baahubali:The Beginning」、2015年、印(タミル語))

 実の息子に国を追われ赤子を抱いたまま川に流される女帝シヴァドゥ、自身の命を代償に赤子の救済をシヴァ神に祈る。
 赤子は滝の下の国の民に拾われ順調に成長、或る日、女神に導かれるように滝の上の国へ。
 彼、バーフバリーはその国の王位継承権を持つ、直系の王子だった・・・。

 インド版「ランボー 怒りの神話編」
 本国で「きっと、うまくいく」、「PK」の興収を超えたと言う宣伝文句に釣られて観てみれば・・・。
 何とも大味な神話アクションもので、オマケに前編だった。(涙)
 まぁ、飽きないっちゃギリギリ飽きないけど、それだけ。
 女王がシヴァドゥで蛮族に攻め込まれるのをバーフバリーの父の活躍で撃破って、ヒンドゥーの神々が阿修羅軍に攻め込まれたのをドゥルガー神とその夫シヴァ神達が返討ちにしたってのが元ネタなのかな、よく解らんけど。
 見所は1000人単位の大人海戦術による戦闘シーン、人件費が安いからって、まぁ、そこは凄いです。(笑)
 しかしねぇ、大人海戦術ならソビエト時代のモスフィルムが散々、やってますから。
 何より興を削がれるのは個人のアクションシーンが全てスローモーションって所、この映画、スローモーションだけで30分くらい有ったような。
 作品の7,8割がVFXというのは神話もどきだからいいとして、スローモーションの度にテンポが急ブレーキ、多用過ぎてアクションシーンなのに爽快感まるで無し。
 ヒロインも美人だと思うけど、余り魅力がない・・・。
 後編は家督争いの経緯と裏切り、そして・・と言うのが目に見えてんだけど、観ないと一応スッキリしないしなァ、だから、続きものは手を出さないようにしてたのに、完全にアチャーです。

※シヴァ神の妻はパールバァティー(バーフバリに語感が似てる)、その化身がドゥルガーらしい。

 H29.4.30
 丸の内TOEI①
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「グッドモーニング・バビロン!」

2017-04-30 22:54:32 | 映画感想
 「グットモーニング・バビロン!」(「Good Morning, Babylon / Good morning Babilonia、1987年、伊・仏・米)
   監督 パオロ・タヴィアーニ
       ヴィットリオ・タヴィアーニ
   脚本・原作 パオロ・タヴィアーニ
           ヴィットリオ・タヴィアーニ
   撮影 ジュゼッペ・ランチ
   美術 ジャンニ・ズバッラ
   音楽 ニコラ・ピオヴァーニ
   出演 ヴィンセント・スパーノ
       ジョアキム・デ・アルメイダ
       グレタ・スカッキ   デジレ・ベッケル
       チャールズ・ダンス   オメロ・アントヌッティ

 イタリアの聖堂修復に携わる名棟梁ボナンニ親方、七人の息子達でニコラ
とアンドレアが父の才能を受け継いでいた。
 借金の為、家業を清算する親方、ニコラとアンドレアは遠くアメリカへ渡り腕
を磨く事になる。
 長い苦難の末、伝説の映画「イントレランス」を製作中のD・W・グリフィスの
目に留まる事に・・・。
   
 映画(「イントレランス」)のバックストーリーとして飽きないし、ラストに無理
矢理感があるものの面白い。
 でも、何を描きたかったのか余り解りませんでした。(汗)
 強いて言えば、名棟梁の父から才能を受け継いだ一卵性双生児のような
末弟二人の数奇な運命なのかな。
 ラスト、お互いをフィルムに納め合うのは光が消えれば影も無くなる「運命
(さがめ)」と言う事?
 僕だったら、その手前のアンドレアがワイングラスを払い落し、ニコラがシン
バルを海に投げ捨てた所で終わらしたいな。
 どうも、その先が余計にしか見えなかったです。
 一番、言いたかったのは披露宴でのグリフィスの台詞にあると思いました。

※蛍を使って彼女たちにアプローチするけど、彼女たちの反応を知りたかっ
 た。(笑)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ハリウッド 沙羅双樹の 花に似て
  夜空の月も 夜ごと欠けゆく

 H29.4.30
 VHS
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「美女と野獣」(2017年版)

2017-04-25 22:50:43 | 外国映画
 「美女と野獣」(「Beauty and the Beast」、2017年、米)
   監督 ビル・コンドン
   脚本 スティーヴン・チョボスキー
       エヴァン・スピリオトポウロス
   撮影 トビアス・シュリッスラー
   プロダクション・デザイン サラ・グリーンウッド
   音楽 アラン・メンケン
   作詞 ティム・ライス
   歌曲アレンジ マイケル・コザリン
   スコアアレンジ クリストファー・ベンステッド
   衣装 ジャクリーヌ・デュラン

   出演 エマ・ワトソン
       ダン・スティーヴンス
       ルーク・エヴァンス
       ジョシュ・ギャッド  ケヴィン・クライン

 アニメ版は観てないので比較出来ない者の感想と割り切って下さい。
(汗)
 一緒に行った娘によれば、アニメ版にかなり忠実との事でした。

 昔と違いプリンスがヒロインを救うのではなく、今風にヒロインがプリ
ンスを変えていく所を除けば、ディズニーの世界を見事に実写化した
作品だと思います。(ゲイ要素あるけど)
 CG/VFXの多用もリアル世界ではないファンタジーの世界を構築す
るのにピッタリだと思いました。

 聡明で勝気、行動力のあるヒロイン。
 最近のディズニーの定番だけど、これがエマ・ワトソンにぴったりの
嵌り役。
 色使いも「ラ・ラ・ランド」に似て彩やか、きっちりディズニーの世界を
再現しています。
 特に「美女と野獣」のイメージとして焼き付いている野獣とベルのダ
ンスシーン、野獣の青とベルの黄色いドレスが織り成すコントラストの
妙、背景の作り方も素晴らしくアニメの実写化で最も成功してるファン
タジックシーンではないかと想像します。(まぁ、エマが可愛いから映え
るんで、ディズニーアニメ実写化の成否はヒロイン次第だと理解した(笑))
 やっぱり、芯になるナンバーのあるミュージカルは楽しい、夢の世界
を堪能しました。
 ディズニー好きは勿論、そうでない方も充分楽しめる素敵な作品だと
思います。

※アニメ版観てないから解らないけど(汗)、「ラ・ラ・ランド」同様、オマ
 ージュと思えるシーンが幾つか。
 「水着の女王」、「雨に唄えば」、「サウンド・オブ・ミュージック」、「ルパ
 ン三世 カリオストロの城」

 H29.4.23
 TOHOシネマズ 日本橋


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「タレンタイム 優しい歌」(「Talentime」)Songs Collection  観た人、限定

2017-04-23 00:05:15 | 映画音楽館
 「タレンタイム〜優しい歌」(「Talentime」、2009年、マレーシア)
   2017年 日本一般公開

※これは自分用
 映画の流れに沿ってラスト・シークエンスまでUPしてます
 未見の方には完全な事前情報
※作曲はピート・テオ
 (「O Re Piya」は「Aaja Nachle」(’07・印)より、作曲・サリム・スレイマン)
 作中の歌はプロ歌手がアテてます
 
 オーディション風景(プレリュード(前菜)~笑)
  https://www.youtube.com/watch?v=d-Wr5wuPBXk

 「just one boy」
  https://www.youtube.com/watch?v=awluSsHUfA8
   バックミュージックと全然合ってない、いい加減すぎ(笑)

 「Angel」
  https://www.youtube.com/watch?v=GtgQvWK414U 

 「O Re Piya」(タミル語)
  https://www.youtube.com/watch?v=B8rcL3BTMVM

 「I Go 」
  https://www.youtube.com/watch?v=AWwl9GNkmpg

※オマケ、「Aaja Nachle」(’07・印)で「O Re Piya」の使われたシーンも貼っとこ(汗)
  https://www.youtube.com/watch?v=uz3uTEZGSZY
  インドの伝説的舞姫マードゥリーの復帰作だったとか  
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「歓びを歌にのせて」

2017-04-11 08:43:19 | 映画雑記
 「歓びを歌にのせて」(「Så som i himmelen」、英「As It Is in Heaven」、2004年、スウェーデン)
   監督 ケイ・ポラック
   脚本 ケイ・ポラック
   撮影 ハラル・グンナル・ポールゴール
   音楽 ステファン・ニルソン
   出演 ミカエル・ニクヴィスト
       フリーダ・ハルグレン
       ヘレン・ヒョホルム

 一流の指揮者ダニエルは8年先までスケジュールが決まってる生活に疲
れ果て、心臓麻痺を起してしまう。
 リタイアしてスウェーデンの寒村に引っ越すが、教会の聖歌隊の指導を頼
まれて・・・。

 う~ん、これも良い作品ではあるけど、何だかなぁ・・でした。
 いろいろと雑念が沸いて、物語の世界に入り込めなかった感じ。
 一つは既視感でしょうね、「天使にラブソングを」とか、田舎の閉塞感の中、
謹厳実直の建前に終始する夫ともっと感情を大切にしたい妻との葛藤は「ラ
イアンの娘」に似てるし、閉ざされた世界に入ってきて調和を乱してしまうの
は「バベットの晩餐会」を連想してしまいました。
 それと、話の展開にやや不自然さも感じました。
 何度か深刻な諍いが起きても、その後の練習では何事も無かったようにし
てる、ガス抜きにしては内容が深刻すぎる。
 僕も以前、街のイベントで練習の責任者を何年かやってた事があって、揉
めたり不満が溜まると後々までずっと根にもたれるんですよ、それをナダメ
ルのが苦労の80%。
 世界で一番、隣人との関係性が薄いと言われてるスウェーデンだからなの
かな、人の事は人の事なんでしょうか。(笑)
 もう一つ、レナが余りに不憫。
 彼女、立ち直れるのだろうか。映画なのに心配してしまうレベル。
 自然描写が美しいスウェーデン映画の特徴は本作も出ていて、自然の中
に点在する家々の様子の美しさはこの国ならではだと思います。
 ガブリエラの独唱は、彼女自身を反映してるかのようで素晴しいシーン。
 只、一番好きだったのはレナとダニエルの自転車練習シーンの微笑ましさ
かもしれません。

 見所の沢山有る作品ではあります。

 H29.4.9
 DVD
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「ラ・ラ・ランド」

2017-04-06 22:33:03 | 映画雑記
 「ラ・ラ・ランド」(「La La Land」、2016年、米)
   監督 デイミアン・チャゼル
   脚本 デイミアン・チャゼル
   撮影 リヌス・サンドグレン
   プロダクションデザイン デヴィット・ワスコ
   音楽・作曲 ジャスティン・ハーウィッツ
   作詞 ベンジ・パセック&ジャスティン・ポール
   音楽監督 スティーヴン・キジツキ
   振付 マンディ・ムーア
   衣裳 メアリー・ゾフレス
   出演 ライアン・コズリング
       エマ・ストーン
       ジョン・レジェンド

 (冬)ジャズピアニストのセバスチャンはL.Aの大渋滞の高速道路で女優
    志望のミアと最悪の出会いをする。
 (春)二人は偶然に再会を果たすが・・・。

 良い作品だと思います。
 シネフィルの監督らしく随所にニヤッとさせられるオマージュが一杯だし物
語も悪くなく、ミュージカルとしての完成度も高い、そして、終了後の余韻もち
ゃんと有る。
 そりゃ、F・アステア&G・ロジャースやジーン・ケリーのような華麗なステッ
プ、ダンスに較べれば見劣りはするけど、最初から監督は売れないジャズピ
アニストと女優の卵という設定を重視し完成度を求めていないと言う事なの
で、納得出来ます。
 色彩設計も人工的な「シェルブールの雨傘」よりナチュラル志向でコントラ
ストと調和はとれてると思う。
(序盤の共同生活してる廊下の壁とかモロ「シェルブール~」ですが)
 なのに、何なんでしょうね、観賞後「悪くはないのだけど・・・」とテンションが
上がり切らないのは。
 終わり方がアレなのは、映画会社のロゴに「The End」の懐かしさで中和し
てるから問題ないと思うし、オマージュした「シェルブールの雨傘」のエンディ
ングは充分、余韻に浸りきれて素晴しいのだから終わり方ウンヌンの問題じ
ゃないと思う。
 ナンバーだって、それなりに良い曲だし「ピーターパン」を連想する博物館
のダンスシーンも、如何にもミュージカルって感じで素敵なんですよね。
 結局、突き詰めれば「レ・ミゼラブル」と同じでナンバーが平均的で突出し
たものがないと言う事、この作品のメイン・ナンバーは「City of Stars」だと思
うけど、「ウエストサイド物語」の「Tonight」、「サウンド・オブ・ミュージック」の
「ドレミの歌」、「マイ・フェア・レディ」の「踊り明かそう」のようなインパクト、親
しみやすさに程遠く、二人のダンスも監督の狙いで古いスターの劣化版でし
かない。
 ミュージカルがクリアすべきレベルに達してるけど突き抜けてはいない。
 音楽もダンスも80~90点辺りで綺麗にまとめてるだけ、物語で役者が幾
ら頑張ってもミュージカルの根本が突き抜けてないからミュージカル映画とし
て平均点の上止まり。
 結局、行き着いた結論はそこでした。
 確かに今の時代、昔のように世界中の人々が口ずさむような曲が出にくい
のは解りますが、近年だって「オペラ座の怪人」やインド映画「恋する輪廻 オ
ーム・シャンティ・オーム」のようにキャッチーで一度聞いただけで忘れられな
くなる曲を持つミュージカルは有るんです。
 ふっと口ずさんでしまうメロディ、つい真似したくなるステップ、難しいのは重
々承知の上、長く残るミュージカルとそこが違うと思いました。

 エマ・ストーンとライアン・コズリング。
 初見のエマ、上手いと思うけどオスカー獲る程の出来かと言えば、ちょっと
疑問。
 作品の中の感情、クレッシェンドとデクレッシェンドの幅に演技が追いつい
ていない気がしました、決して大袈裟に演じろという意味ではないです。
 ライアンは贔屓にしてる役者さんなので僕のハードルが高く、ソツ無くこなし
たなという印象。
 内に秘めた感情を演技としてさりげなく表現してる部分はエマより上手いと
思うけど、今迄の演技から抜けたものがあるかというと特に見当たらなかった
気がします。

 う~ん、面白かったんですけどね・・・何かが足りなかった。(汗)

※序盤の共同生活シーンで黄色いドレスの人、「エクス・マキナ」のソノヤ・ミ
 ズノだったんだ。
 全然、解らなかった、そもそも、あそこに東洋系ハーフが居た事すら気付か
 なかった。(汗)
 「エクス・マキナ」の時は完全に日本人顔だったから油断したのかな。
 それと、スクリーンの大きさに対して席が近すぎた。最初のナンバーは絵を
 観ると字幕を追えず、字幕を追うと絵が疎かになるという失態、このナンバ
 ー辺りから慣れてきたけど、やっぱり、まだ調節し切れてなかったのかも。
 同じスクリーンで二度目の失敗、バカは懲りないと自覚。
※監督のデイミアン・チャゼル、シネフィルの監督というのは解った。
 このタイプでタランティーノは長命だけど、P・ボグダノビッチはピークの短い
 人だった。
 「セッション」、「ラ・ラ・ランド」の流れって、ボグダノビッチの「ラスト・ショー」、
 パロディ満載の「おかしなおかしな大追跡」によく似てる。
 チャゼルは2作目でオスカー、ボグダノビッチは3作目の「ペーパー・ムーン」
 でオスカー、でも、ボグダノビッチはそこで終わっちゃった、気を付けないとね。

 2017.4.1
 TOHOシネマズ日本橋
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「タレンタイム~優しい歌」

2017-04-05 00:03:33 | 外国映画
 「タレンタイム〜優しい歌」(「Talentime」、2009年、マレーシア)
   監督 ヤスミン・アフマド
   脚本 ヤスミン・アフマド
   撮影 キョン・ロウ
   音楽 ピート・テオ
   出演 パメラ・チョン
       マヘシュ・ジュガル・キショール
       モハマド・シャフィー・ナスウィップ
       ハワード・ホン・カーホウ

 個人的には題材の一部に共通性の有る「シング・ストリート 未来へのうた」
の何倍も印象に残った。
 それはイギリスの青春群像よりアジアの青春群像の方に親近感を感じただ
けかもしれない、それでも他民族、多宗教、日本では考えられない複雑さで
はあるけれどイギリスの若者達の悩みより、同じアジアの空気を吸ってる僕
にはマレーシアの若者達の方にシンパシーを感じました。

 タレンタイム(タレント・タイムと訳すのかな)、日本で言えば文化祭の選ば
れた人達による芸能コンテスト。歌、楽器、踊りそれぞれの得意技で少人数
競技会を行い優勝者には賞金も出る。
 そこで優勝を目指す生徒達とサポート役、その家族達を描く群像劇。

 同じアジア人なのにアジア人って欧米系より識別が難しい。(汗)
 始めから幾人もの主要人物が順繰りに登場してくるのですが、殆ど誰が誰
やら状態、漸く30分くらい経って主要人物達の区別がついてきた感じ。
 その辺、初めて観る他国の人用には出来てないし、シーンの繋ぎも欧米は
元よりインドに較べても雑に感じます。
 でも、識別がつくようになりリズムも掴めた後は良かった。
 マレー系、華僑系、インド、パキスタン系、イスラム、ヒンドゥ、仏教、キリスト、
多種多様な人種と宗教が混在するマレーシア。
 これを見ると日本人は実に偏狭だなと感じてしまいます。
 宗教が違えば恋もままならぬ、隣人との付き合いもそれが見えない幾つも
の壁となって現われ、四方八方に拡がってる、この複雑さを日本人は頭で理
解できても肌身に感じる事は出来ないと思います。
 映画もマレー語、英語、中国語、タミル語(インド)が入り乱れてる。(中国語、
タミル語は字幕では〈 〉で表示されますが、意思疎通に不自由しない辺り、
一種のファンタジーなのかも)

 この作品、欧米の作品に較べれば洗練さに於いて程遠い、でも、ファンタジ
ック、理想ではあるけど訴える力は強い、観た後、心の何処かに少しだけでも
暖かく優しいものが充たされる。
 異教徒の恋人達の目の前でオムツ姿の赤ん坊たちが思い々々に遊んでる
シーン、赤ん坊たちには宗教や民族の壁なんかない。
 インド映画の「PK」に似て民族、宗教の壁を乗り越えようという理想が、この
作品には有ります。
 それこそが理想に過ぎなくても、今現在の私達の世界に必要な寛容なので
はないでしょうか。
 素晴しい作品だと思います。

 ・映画紹介
  http://www.moviola.jp/talentime/ 公式
  登場人物の繁雑さは、これを見ておくと把握しやすいのだけど、書き過ぎ
てる部分もあるような。
  僕は迂闊にもハフィズがムルーにバラすまで気付かなかったし、映画もそ
う作ってたと思う。
  (もう一度観ないと解りかねるけど、ハフィズが「安全運転で!」と最初に
声を掛けるシーンはミスリードを狙ってたんじゃないかな(笑))
  予告編、歌は「Angel」の方が好きだけど、「I Go」の二胡が奏でるメロディ
ーを聴くとウルウルしてしまいます。(汗)

※主要登場人物たちの半分は、どうやって金が廻ってるのかまるで解らない、
 だから僕はファンタジーが入ってると思ってます。(言語部分や上手く行きす
 ぎの所も含めて)
※登場人物の中に死神のメタファといえる人物が登場しますが余り必要と思
 えなかった、あの果実、マレーシア、イスラムに於いては何か特別の意味が
 有るのか・・・僕には解りませんでした。
※「春の感涙祭」向きの作品でした、1週間早まった。(笑〜でも、次の週末、
 まだ、やってるか分からないし)

 2017.4.2
 シアター・イメージフォーラム
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映画手帳 2017年1月~3月

2017-04-01 00:00:00 | 外国映画
 ☆新作 ※再見

   (1月)
※「映画に愛をこめて アメリカの夜」、「アルマゲドン」、
「山の郵便配達」(TOHOシネマズ日本橋)、「山椒太夫」(角川シネマ新宿)、
「ブラウン・バニー」、「西鶴一代女」(角川シネマ新宿)、
「ネバーエンディング・ストーリー」、「シング・ストリート 未来へのうた」
「仕立て屋の恋」

   (2月)
「アラバマ物語」(TOHOシネマズ日本橋)、「マイネーム・イズ・ハーン」

   (3月)
☆「バンコク・ナイツ」(テアトル新宿)、「人魚伝説」、
「ミッドナイト・イン・パリ」、「僕の村は戦場だった」、
「西部戦線異状なし」、「マイ・インターン」


1. 「山の郵便配達」
1. 「西部戦線異状なし」
3. 「西鶴一代女」
4. 「ミッドナイト・イン・パリ」
5. 「山椒太夫」
6. 「マイネーム・イズ・ハーン」
7. 「アルマゲドン」
8. 「アラバマ物語」
9. 「僕の村は戦場だった」
10.「マイ・インターン」
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「マイ・インターン」

2017-03-29 00:12:24 | 外国映画
 「マイ・インターン」(「The Intern」、2015年、米)
   監督 ナンシー・マイヤーズ
   脚本 ナンシー・マイヤーズ
   撮影 スティーヴン・ゴールドブラット
   音楽 セオドア・シャピロ
   編集 ロバート・レイトン
   衣装 ジャクリーン・デメテリオ    
   出演 ロバート・デ・ニーロ
       アン・ハサウェイ
       レネ・ルッソ
       アンダーズ・ホーム

 定年退職後の自適生活も妻に先立たれ生き甲斐を見出せずにいるベン、そ
んな時、町でシニア・インターン(老年新入社員)募集の広告を見つける。
 会社は若き起業家ジュールスが経営する服飾通販会社、自宅で一人で始め
た事業は順調に発展、1年半で200人を超える社員を抱えるまでになってい
た。

 昔読んだ、堺屋太一さんの「豊臣秀長」にも有りましたね、急成長の為、人材
不足で内部はいつもテンテコ舞いって。
 面白い作品だと思います、特に女性にはウケがいいんじゃないでしょうか、僕
の評価も諸手を挙げてとはいかないけど悪くはないです。

 で、何時もの事ながらグチグチと。(笑)
 ・Aは才能有るビジネスマン、仕事も家庭も八面六臂の行動力で頑張ってる、
Bは子供を抱え家事、幼稚園の往復だけの単調な毎日、Aが忙しくゆっくり夫
婦の会話も出来ない、そんな閉塞感からフッと浮気に走ってしまい・・・。
 Aが男、Bが女なら結果も含めて映画100年の歴史に掃いて捨てる程有る
話、この作品は単にA、Bの性を逆にしただけで、そう考えれば話自体に目新
しさは殆どない。
 ・この物語、大人用の「ドラえもん」。(笑)
 違うのは、ジュールスがのび太と正反対の超有能でベンのドラえもんも便利
なグッズを出す訳じゃない。
 でも超有能だろうと何だろうと仕事を過剰に抱えれば余裕は無くなり、心のど
こかで悲鳴を上げてる、そんな時に現れた年寄りのドラえもん、大人用だから
便利グッズは使わないで的確なアドバイスでサポートしてくれ、全てがメデタシ
メデタシ。
 万能の神様みたいなドラえもんが傍に居るのなら、話は鬼に金棒です。
 ・この作品のヒロインを演じたA・ハサウェイ、顔芸一つで映画1本こなしまし
たね。
 ちょっと一流の役者として如何なものかと・・・、TVじゃないんだから。
 遣り過ぎるからあざとく感じてしまい、同じ顔芸が目立ってた「世界一キライ
なあなたに」のエミリア・クラークよりも印象悪いです。(エミリア、チャーミング
だし~男は美人より可愛げのある方が好き(美人は3日で飽きると言うから))
 
 と、いろいろ書き散らかしたけど最初に言ったように作品は面白く、飽きる事
はないと思います、後味も宜しい。
 誰にでもお薦め出来る作品。
 グチグチは個人的ガス抜きと思って下さい。(汗)

※公園で太極拳って「ノッティングヒルの恋人」でも出てきたけど、欧米の日常
 風景なんだろうか、それとも中国市場への戦略?
 「寿司は水銀が心配」みたいな台詞、挨拶に「サヨナラ」を使う事で日本向け
 は帳消しなのかな。(笑)
※序盤でジュールスは時間節約の為、オフィスを自転車で移動してるけど、話
 が本筋に入ると歩いて移動してる。
 つまり最初の疾走状態から地に足を付け、迷いながらも着実に歩を進めてる
 って事なのかな。
※原題だとデ・ニーロがメイン、邦題はハサウェイをメインとして女性向けにア
 ピールしたかったのでしょう。
 どちらが主役かと言えば、やはり原題でしょうね。(大差ないけど)

 H29.3.26
 DVD
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「西部戦線異状なし」

2017-03-23 23:57:08 | 外国映画
 「西部戦線異状なし」(「All Quiet on the Western Front」、1930年・米)
   監督 ルイス・マイルストン
   原作 エーリヒ・マリア・レマルク
   脚本 マクスウェル・アンダーソン
       デル・アンドリュース
       ジョージ・アボット
   撮影 アーサー・エディソン
   音楽 デヴィッド・ブロークマン
   出演 リュー・エアーズ
       ルイス・ウォルハイム
       ラッセル・グリーソン

 長年、後回し後回しにしてきた「西部戦線異状なし」、もっと若い時、10代の
頃に観ておきたかったと今更ですが後悔しています。
 勿論、今の歳で観ても文句なしの傑作ですが、感受性の強い時ならば衝撃
はもっと強かっただろうと。

 第一次世界大戦が勃発、教師は熱に浮かされたように祖国愛を生徒たちに
訴え軍へ志願させる。
 高校を出て戦場へ駆けつける若い兵隊、そこで見たものは苛烈極まる現実
だった・・・。

 1930年の作品ですから今から見ればシーン、カットの繋ぎが粗っぽいので
すが、そんな事が些細な事に思える程、強く訴えてくるものがあります。
 流石、1世紀近く経っても反戦映画の傑作と言われ続ける作品でした。
 内容も戦場の現実と虚しさ、無意味なまでの殺し合いを描いたものだから、
僕なんぞがあーだこーだ言う気も起きない、でも、それでは記事がここでお終
いになっちゃうので、無理矢理、テーマと離れた事を2,3書いておきます。
 ・「イントレランス」もそうだけど人件費がメチャ安だからか人海戦術が凄まじ
  い。
  突撃からの白兵戦はコマ落しで撮影してるようで、有り得ないほどのスピー
  ド感、それが却って殺し合いにリアル感を与えてて凄い。(翌日、昼食時に
  一部見た「スターリングラード 史上最大の市街戦」では逆に白兵戦をスロ
  ーモーションで見せるのですが、あざとくて興醒めしました)
 ・飛行機が少ない時代、戦場から離れていれば物資・食糧不足は有っても呑
  気で居られたのが第二次大戦と違うなと。それ故、休暇帰省した時の異邦
  人感が鮮烈。
 ・これだけの有名作、映画ファンを何十年もやってればどうしても何処かでラ
  ストを知ってしまう。
  でも結末を知ってるとか殆ど関係なかったです。
  只、蝶の存在は忘れてた・・「みじかくも美しく燃え」と重なり、個人的ですが
  蝶々が死亡フラグになってしまいました。(汗)

 ダラダラ書いてしまいましたが、興味が有る方は是非一度ご覧になって下さ
い、こういう作品は観るのが一番。
 最初から登場人物が多くて誰が誰やら混乱しますが気にせず観ていれば、
3,4人以外は誰が誰やら状態でも余り関係ない事に気付くんじゃないでしょう
か。
 最前線で死体の山を築くのは名のある高級将校ではなく無名の兵隊たちな
のだから。
 その一人一人に親兄弟、妻、子供たちが居て掛け替えのない息子、夫であ
ろうと戦場でぶつかり合えば動く駒、動く標的にすぎなくなってしまう。
 そして「西部戦線異状なし」・・・なのです。

※連休に「僕の村は戦場だった」、「西部戦線異状なし」を観て、これで観るべ
 きと思っていた戦争映画必修作品は概ね片付いたかな、あと気になるのは
 選択科目という感じの「第十七捕虜収容所」と「攻撃」が残ってるくらい。(観
 てない戦争映画はゴマンと有るけど、個人的に「観ておかなきゃ」という作品
 はもう殆ど無くなりました)

 H29.3.20
 DVD
  
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