こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『からさんの家 まひろの章』小路幸也

2024-01-24 20:14:37 | 読書感想
 
 
まひろの実の両親は、彼女が幼い頃に離婚。
父は再婚した新婚旅行中に事故死。
再婚相手だった義母の妹・神野ひろみの養女となる。
高校卒業と義母ひろみの結婚を機に、義祖母・三原伽羅の家に居候する事となった。

そもそも就職予定だった会社が不祥事を起こして就職が立ち消えになってしまったのが不運ですし、まひろのここまでの人生も順風満帆だったとはとても言えない状況ではあるのですが、義母のからさんこと三原伽羅からすると強運だとも言えるんだーと、初めは驚かされました。
しかし、ひとつひとつ説明されれば納得ではありました。

話は少しそれますが、まひろが高校の放送部でアナウンスを学んだ事が、からさんのインタビューの文字おこしの文章に生きてくるなど小路さんが書いて下さらなかったら気づきませんでしたし、私自身、ラジオへの投稿を読まれてからベストな句読点って難しいなと考えていましたので、音読でもしながら書いた方がいいのかもと思っています。
そういう意味でもまひろの経験はかなり人生の役に立っているし、強運のひとつだとも言えるのかもしれませんね。

すみません本題に戻ります。
まひろはからさんの家に住み始めてからも本当に人とのいい出逢いをさせてもらっており、それはからさんが才能からも人間的にも素晴らしい人々を集めているせいでもありますが、これも強運なのかもしれません。
ただ、その強運を生かせなければ意味が無いのも事実ですが。

あと、最後の方に出てくる実母についても、まひろが本当に強運だというのなら知らず知らずのうちにまひろの運のために娘と生き別れの選択を強制されたともとれるわけで、それはそれで怖いなとw
もちろん実母の判断なのは、この物語の構造上間違いないと思います。
けれどもこの実母も、はた迷惑ではありますよねえwww憎めない人物ではあるのですけど。

そして物語は「伽羅の章」に続くわけですが、その先も知りたいなと考えるくらい面白かったです。
コメント
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