何でも実習生の実習日誌

電子工作、模型スチームエンジン工作など、何でも工作が大好きです。
手持ちの工作機械は卓上ボール盤だけ、全て手作りです。

アクティブダブラーの実験   - 初めてのトロイダルコア工作 -

2018-05-31 14:56:53 | 電子工作


2018/05/30(水曜日) 曇りのち雨


ダブラー回路には位相を180度異にした2つの発振出力が必要になる。
この両波を整流することで2倍の周波数の出力を得るのだ。
180度位相の違った2波を得るのには巻き方向が異なったコイルを使う。
前回は通常のソレノイドコイルを使ったが今回はトロイダルコアに巻いた
コイルを使ってみることにした。

トロイダルコイルは雑誌やウェブサイトに掲載された記事などで知っては
いたが実際に使ってみるのは初めてだ。


だいぶ前に使って見ようとして購入したのだが使わずじまいになっていた。
やっと出番が回ってきた…というところかな。



大きさが手ごろなこのコアにコイルを巻いた。
コイルは何回巻いたらいいかわからないのでいい加減に巻いた。
心線03mm、テフロン被覆された外形06mmのワイヤーをトリファイラ巻にしたところ
11回巻くことができた。
インダクタンスを確認したらそれぞれの巻き線は1μHばかりだった。
トリマコンデンサ(5~30pF)と組み合わせて50MHzに対応させるにはちょうど
いいかもしれない。 まぁ、初めての実験だからこれでいいだろう。



ものの資料によると、黄色は3MHz~40MHz、黒は15MHz~100MHzで使用可能とあった。
これから工作するダブラは周波数が50MHzだから黄色でも大丈夫と思うけど、黒も作成しておいた。



GDMを信号源にしてコイルにワイヤーを巻き付けてトロイダルコアの1次コイルに接続した。
2次コイルからは大体同じ大きさの波形がきれいに出てきた。



2次コイルはそれぞれ巻き始め、巻き終わりを逆にして180度位相のずれた波形をオシロに
入力した。




T50-#10(黒)の波形。



T50-#6(黄)の波形。



GDMのダイヤルを回して周波数を変えると波形や位相差などが変化する。
トリマーコンデンサは付けていないからブレッドボードの浮遊容量で共振しているのだろう。
それにオシロのプローブを外すと他方の波形は倍以上に大きくなる。
オシロのプローブはかなりの高抵抗(10MΩ)のはずだが相当大きく影響を与えている感じだ。
まぁ、こんないい加減な実験だからその結果は当てにはならないが、今のところはうまくいった
ような感じがする。

さぁ、切り張り基板に回路を組み込もう。

コメント (2)
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アクティブダブラーの実験    

2018-05-31 07:21:48 | 電子工作


2018/05/29(火曜日) 曇り


発振回路・・・これはなかなか面白い。
目的の周波数を正確に発振させようとするとなかなか発振してくれない。
そして、発振しては困るアンプの工作ではやたらと発振が起きてしまう。
今、HF→VHFに変換するコンバータのための水晶発振回路を工作して
いるがうまくいかない。

水晶発振子は手持ちの10MHz用だ。
これを使って100MHzの出力を得るのだがなかなか難しい。
先ず10MHz水晶発振子を5倍の(5次)オーバートーン発振させて
更にそれをダブラーで2倍にして100MHzを得る算段だったが、
10MHz5次オーバートーン発振が思うようにいかない。
回路をいろいろ変更してやっと50MHzで発振してくれた。
(この回路にしたらそれ以後は簡単に50MHz発振する。)

ダブラーはダイオードによる「両波整流」方式だ。
これもなかなかうまくいかず苦労した。
両波の出力がバランスしないのだ。 
コイルの巻き数を調整したが波高値が同じにはならない。
まぁ、適当なところで手を打ったが・・・・・

おあれこれ苦心して得た100MHzだが簡易スペアナの観測では不要な
発信出力があちこちに出ている。
100MHzだけにするのには相当強力?なフィルターをかませなくては
ならないだろう。
そうすると100MHz出力も減少してしまうのでまたこれを増幅しなくては
ならないだろう。
そうするとまた不要な周波数成分が出てくるのでは・・・・

これでは‟イタチごっこ"になってしまうのではないか。

そこで今度は出力が大きく取れる(という)‟アクティブ・ダブラー"の実験を
してみることにした。

    以上、前置き

(「前置きが長いねぇ・・・」 そうです。 自分でも何をやってるんだかわからなく 
 なってしまうので(読者の方は尚更のことでしょう)経緯を整理しています。)


一応動作してくれた100MHz発振回路。 ダブラーはダイオードによる両波整流方式だ。



出力が0.7Vppしかない。 フィルターを通したら更に低下するはずだ。



大きな出力が得られるトランジスタによる‟アクティブ・ダブラー"に変更してみよう・・・



今まで苦心して工作してきたLOC基板を分解するのはもったいない。
(もしかするとこの基板を使うしかないこともある)
そこで新たな基板(切り張りランド式)を作ることにした。
しかし、今まで使っていたトランジスタの在庫が無くなってしまった。

今まで使っていた2SC1923(左)が無くなってしまった。
UHF超再生受信機工作のときの2SC3355はまだ残っている。
でも、このトランジスタはちょっと使いにくいかもしれない。(すごい"神経質"みたいだ)


案の定、ブレッドボードに組み込んだ発振回路は動作しない。
テストオシレータやGDMを引っ張り出してトランジスタの動作を確認したが「自励発振」を
起こしてしまうのでうまくいかない。 2SC1923のときはうまくいったのに・・・・・


やっぱり2SC3355は感度が高い?らしくてブレッドボードに組んだ回路では発振を
起こしてしまう。 基板に回路を組んでいこう。


10MHz水晶発振子は一つしかない。 前の基板から取り外して使用する。 (貧しいねぇ・・・(涙))



コイルも紙ボビン・・・これまた「貧しーいっ」だよね。 (いえ、作れるものは何でも作るんです)



一応、発振回路が組みあがった。 
仮に取り付けたバイアス設定用可変抵抗器を調節して発信させた。



切り張りランド基板でなら2SC3355も正常に発振してくれた。
やっぱりちゃーんと使わなくてはダメなんだな・・・・(納得)

さぁ、次はアクティブダブラー回路の組み込みだ。
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今秋計画の長距離ドライブに備えて予行演習をしてきたました

2018-05-26 11:19:57 | 旅行


2018/05/22~25 

オイらは今年の秋にマイカーを運転してお代官の実家がある九州・佐賀まで出かける。
目的地までは1200Kmあまりの超ロングドライブだ。
運転はオイらが一人でする。(お代官は運転免許証を持っていません。)
だからこの距離を一気に走ることはできない。
このドライブのときはたいがい、岡山辺りで高速を降りて市内のビジネスホテルで一泊して
また翌日ドライブを続けて目的地に到着する。

何年か前までは毎年のようにこのドライブをしていたが最近は2、3年に一度ぐらいに
なってしまった。
それにもう、免許証更新のときには「認知症」の検査を受けなくてはならない歳になった。
果たして佐賀までドライブができるかちょっと不安もある。

そこでロングドライブに対する予行演習を兼ねて東北地方を巡る3泊4日のドライブ旅行を
してきた。
最初の宿泊地は岩手県・八幡平市。 我が家からはやく600Kmの地点だ。
岡山までの距離、700Kmにはちょっと足りないがだいたい同じようなものだら演習には
丁度良いだろう。

第1日目(22日 火曜日 晴れ)

高速道路の深夜早朝割引(3割引き)を利用するために我が家を3時過ぎに出発した。
辺りはまだ真っ暗だった。
インターチェンジまでは30分もかからないからちょっと早すぎたかもしれないが、
何事にも「余裕を持って」当たることが肝要だ・・・

ドライブは順調。 目的地には早く着き過ぎるので手前のインターチェンジで降りて、観光地を
巡って時間をつぶした。
そこからは一般道をドライブして目的地を目指した。


今夜の宿泊地八幡平温泉郷に向かう途中、道路わきの水田に岩手山が映っていた。
車を道路わきに止めて車外に出て撮影した。



宿泊ホテルには余裕をもって(ちょっと早過ぎ)到着した。
ゆっくり温泉に浸かって疲れを癒した。
うーん、これなら岡山まで走っても大丈夫だろう。


第2日目(23日 水曜日 曇り)

今日は八幡平のドライブウェー(アスピーテライン)を走って向こう側(秋田県鹿角市)を
目指す。
頂上付近が天気が良ければ八幡平山頂に登ってみようと思っている。
今日はちょっと曇っているが空は明るい。 ドライブにはちょうど良いかもしれない。


ドライブウェーの高度が上がると残雪が多くなってきた。



まだ車の屋根より高い雪の壁が残っていた。 車外に出て記念撮影。(好きだねぇーっ)



頂上付近の駐車場の周りは残雪がいっぱい。



空は曇っているが明るくて薄い影が映るくらいだ。
ここから歩いて頂上を目指すことにした。

「熊が出てきたらどうする!? 怖いからやめようよ!」

怖がりのお代官は中止を申し立てる。

「大丈夫だよ」 とオイら。

「またそんなことを言って・・・ 用心しなくっちゃダメよ・・」

と渋々ついてくるお代官・・・・ 
しばらく行くとビジターセンターの係の人が立っていた。
お代官はそこに走って行って何か聞いている。

「どうしたの?」

「熊が出るか聞いてきた。 散策コースは大丈夫だって・・・・」

何のこっちゃい・・・ さ、早く行こうよ。

登山道の残雪際にフキノトウが咲いていた。
(雪のないところのフキノトウはもう大きくなり過ぎだった。)



遠くに見える岩手山。



頂上付近は残雪が一面に広がっていた。



頂上の標識。 前に来たときは(もうずーと前のことでいつ頃だったか忘れてしまった)
雪に埋もれていて‟頭”だけしか見えなかったが今回は全体が見えた。



鏡池を回って駐車場に向かう。



駐車場近くの県境標識。 オイらたちはこれから秋田県に入る。



車は少なくて対向車ともほとんど出会わない。
順調なドライブが続いた。
折角ここまで来たんだから一か所ぐらい温泉に入って行こう。


まだ時間があったので足を延ばして日本一の強酸性温泉で有名な玉川温泉に行ってみた。
ここには何度か来ているので様子はわかっている。



内部は薄暗くて太い柱が印象的だ。
浴槽がいくつもあって、熱いの温いの、酸性度の高いの低いのなどいろいろな種類がある。





日本一の強酸性温泉は流石に凄い。
源泉(100%)と50%に薄めた浴槽があるが、50%の浴槽でも皮膚の弱いとこや
傷のあるところはヒリヒリと痛い。
源泉なんかにはちょっと入れない。
あとは蒸し風呂とか叩き湯とかがあってそれにも入って遊んできた。

さぁ、今夜の宿泊地(鹿角市)に行こう。


第3日目(24日 木曜日 晴れ)

今日はこれから一般道をドライブして山形・蔵王温泉に向かう。
距離は大したことはないので途中、羽黒山にお参りしていくことにした。
「出羽三山」とか「月山」とか「湯殿山」とか名前をきいたことはあるが、
どんなところか知らないので一度は行ってみたいと思っていた。

一般道を走って珍しい市街をみたり、道の駅に寄ったり遊びながらドライブを
続けてやっと羽黒山に着いた。
だけどそこは宿坊とかが集まっているところで「えーっ、こんなところなの?」
たまたま表にいた現地の人に尋ねたら親切に教えてくれた。
本当の羽黒山はそこからまだ先の山の頂上にあったのだ。

流石、羽黒山! 見てびっくりだった。
オイらは「仏様」だとばっかり思っていたが「神様」だったんだよ。

手水舎で手を洗い、口を漱いですがすがしい気持ちでお参りした。




湯殿三、月山の額も掛かっていた。 
(ここは羽黒山だから)これで出羽三山をお参りしたことになるのかな?





あちこち寄り道をしたりして結構時間がかかってしまった。
お参りを済ませて今夜の宿泊地、蔵王温泉に直行した。


第4日目(25日 金曜日 晴れ)

九州・佐賀へのドライブ事前演習も最終日になった。
いろいろ珍しい景色を眺めて初めての道路を走っての旅。
美味しいお料理もたらふく食べてとても楽しいドライブ旅行だった。

家には夕方5時頃無事に到着した。

全走行距離はおおよそ1,420Kmぐらいだった。

まぁ、これなら佐賀まで(1,200Km)は走れるだろうと、ちょっと自信がついた。
おっと、帰ってくるのにはこの倍を走らなくてはならないが、何とかなるだろう。

九州ドライブもブログアップするつもりです。
どうぞご覧くださいますようお願いします。




コメント (2)
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カメラ目線のエナガ君

2018-05-21 20:05:45 | 野鳥撮影実習

2018/05/21(月曜日) 晴れ


庭の小さな水場・・・
今年はエナガやヤマガラが遊びに来てくれる。
今までは冬の時期にたまにやって来てくれるばかりだったがほとんど毎日やって来る。
ただやって来たことに気が付くのが遅くて大体ずぶ濡れ姿ばかりだ。
今日は気が付くのがちょと早かったのであまり濡れていない写真が撮れた。
窓から覗くオイらにカメラ目線でポーズを取ってくれた。

(画像をクリックすると拡大されます。)






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もう一度フィルターをチェック

2018-05-21 16:45:49 | 電子工作


2018/05/20(日曜日) 晴れ


高周波初心者の実習生は学問的なことはチンプンカンプンだが半田ゴテを
握って部品を取り付けたり交換したりして実験(実習)をするのは大好きだ。
来る日も来る日も、パソコンに表示される波形を眺めては溜息をついている。
何で思うようにならないんだろうか・・・・・
やっぱり「基礎」が無いから出来上がったものは「グラグラ揺れる掘っ建て小屋」
のごとくで正常な動作はしないんだろう。
でもまぁ、本人が面白ければいいかぁ・・・

今日はまた元に戻ってフィルターをいろいろ調べてみた。
最近入手したNWT-4000簡易スペアナもまだよく使い方がわからない。
その操作実習もしてみた。

先ずは工作したフィルターをもう一度確認してみた。
100MHz水晶発振回路から100MHzだけを取り出すためのフィルターだ。


工作したフィルターは二種類。 複同調回路の2P(‟2ポール”というんだそうだ。)と多段(3P)だ。





それに邪魔な50MHzを遮断するためのトラップ回路。



これを結合して100MHzだけを通過させるフィルターにするんだけど
単体のテストではそれなりの性能はあるように見える。




NWT-150スイーパのスキャンで得られた複同調回路(2P)のグラフ。



同じく多段(3P)のグラフ。


2Pと3Pのグラフを重ねてみた。
(こういう図形を描いたり作ったりするのも好きなんです。)


通過帯域のピーク値はほとんど0dBで一緒だ。 
3Pの方が急峻なカーブで良いかな?
裾の方に乱れがあるけど2Pのそれよりも下側だからこちらの方が良いな・・・



トラップ回路のグラフはこんなもの。
50MHzを40dBぐらい減衰させる。
だけど、2Pでも3Pでも50Mhzはー40dBぐらいにあるからこのトラップは効き目があるかは
わからない。




3Pフィルターと50MHzトラップを組み合わせてスイープしたときのグラフ。


100MHzと50MHzの差(B)は -40dBで変わらない。
しかし100MHzの通過レベル(A)が -10dBぐらいに低下してしまうのが見える。



このフィルターにノイズジェネレータの出力を接続してNWT-4000簡易スペアナで
見てみた。




ノイズジェネレータを信号源にした簡易スペアナの使い方はまだよくわからない。
表示されたグラフもちょっと理解しずらい。

NWT-4000の入力をオープンにしてスイープするとー85dBぐらいのレベルでライン(黒)が引かれる。

ノイズジェネレータの出力を40dB・ATTを通して入力するとー60dBぐらいにアップする。(青)
25dBぐらいのゲインかな?

ノイズジェネレータの出力をストレートで入力するとー40dBぐらいのとろでライン(緑)が引かれる。
ATT挿入とストレート入力の差は40dBなんだからもっと上に行ってもいいようなきがする。
(青ラインと緑ラインの差が40dBのはずだが、グラフの目盛では20dBちょっとだ。)




NWT-4000にはNWT-150のようなトラッキングジェネレータの機能は付いていない。
それでノイズジェネレータ(一様な出力のいろんな周波数成分を同時に放射している)を使って
こんなことをするみたいだ。
だから本式のトラッキングジェネレータのようにはならないのだろう。

一方NWT-150はスペアナとしての機能はない。
ま、NWT-4000とNWT-150の2台で何とか一人前というところかな。

でもこの測定器のおかげで、何だかノイローゼになりそうだ。
以前なら、回路が出来上がって一応動作したらそのまま使って一件落着だったのに・・・
こういう測定器があると、ちゃーんとテストにパスしないと先に進めないのです。

(どなたですか? 

  「おまえみたいなズボラな人間はノイローゼに何てなることはない。」

 なんておっしゃるのは?)

こう見えても案外繊細なんですよ・・・って自分でいう奴ほどそうではない。


こんなくだらないことでもオイらには面白い。
水晶発振回路の工作を始めてから1ヶ月が経つ。
毎日、同じようなことを繰り返しているが、退屈をする暇がないくらいだ。
測定器のおかげかな・・・感謝しよう。



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