認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

言い伝えられた格言、『物忘れはボケの始まり』は、重大な誤り。(I-10)

2024-02-25 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
&1「物忘れは、惚け(AD型認知症)の始まり」と言う格言は、誤り!
(1) 意識の機能構造(ブログE-02について殆ど何も分かっていなくて、複合機能体である『前頭葉』の機能や『注意の分配力』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行と言う視点が無かった時代の権威者達が、外観からの観察方法だけで、憶測した類のものに過ぎないのが(『物忘れ』)の症状。

(2) 権威が絶大な専門機関とは言え、彼等は、『AD型認知症を重度の物忘れが特徴の神経変性疾患だと誤解』している為に、発病の結果としての『認知機能の障害』が「記憶障害」が直接の原因で惹き起こされてくると誤解し、今日の主題である『注意の分配力』の機能も、それらの複合機能体である『前頭葉』の機能も備わっていない「マウス」(ADマウスも同じこと)が、檻の中で餌を探して徘徊する行動を研究対象にして、推測憶測ばかりしている!

(3)  私たち「二段階方式」の主張内容は、個別の有償で有期の使用許諾契約に基づいた452の市町村での先駆的な実践活動により、正しいことが疫学的方法により実証されていて、有効性と有益性を実証する『極めて多数例での精緻な脳機能データ』も集積されているのです。

(4) 様々な種類が数有る認知症の内の大多数、90%以上を占めている『AD型認知症』は、意識が関わるタイプの認知症なのであり、その本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです!

(5) 『AD型認知症』は、「第二の人生」を送る60歳を超える年齢の『高齢者』だけを対象として発病する『老年発症』が特徴。
「AD型認知症」の発病は、左脳の出番が極めて多い『仕事と言うテーマ』とは無縁となる『第二の人生』が、20年も、更に人によっては30年も続くことになる「超高齢化社会」及び「超高齢社会」だけに特有な社会現象であり、発病することになるか/ならないかは、日々の脳の使い方としての生活習慣、第二の人生の生き方問われることになるタイプの認知症なのです。
本態が、廃用症候群に属する「生活習慣病」に過ぎないので、『早期診断と脳のリハビリの実践』により治せる/症状の進行が抑制できるのです。

(6) 様々な種類の「実行機能」を使う場面が多い「テーマ」の遂行という日々の暮らし方が「注意の分配力」の機能の出番を増やすことにより『前頭葉』を活性化させることで、『前頭葉の機能を正常なレベルに保つこと』により、発病自体を予防することが出来る(発病時期の先送り)のです。
※1 発病の原因要因である「廃用性の機能低下」の進行に際しては、『注意の分配力』(⇒前頭葉)の機能が真っ先に衰えを開始していくことに、権威達が未だに気づいていないのです。
※2   ボケーッとした暮らし方を続けていると、身体が持つのに脳が持たない結果として、ボケ(AD型認知症)を発病することになる!

&2  少子化対策、中国からのデカップリング対策の成否が、我が国の将来を決定づける喫緊の政策課題
(1) 新型コロナ後の「経済活動の再生」が最大の重要項目となるのは当然のことながら、結婚適正年齢に在る若年労働者層に対する「正規労働者雇用」の達成に因る「非正規雇用」の出来るだけ大幅な削減が必達となるのです。

(2) 少子化対策は、僅かな手当の増額とか言う姑息な手段ではなくて、財界とも一体化して推進すべき、『結婚適正年齢に在る若年労働者層に対する非正規雇用割合の大幅な縮小』並びに同時に並行して制度化すべき『非正規雇用の大幅な活用による定年退職した 高齢者の再雇用による再活用』が不可欠となるのです。

※1 若年労働者層に対しては、結婚して子供を産んで貰い易い経済的な環境を制度的に整えて、高齢者用のパート勤務形態に因る再雇用に因り、少子化の進行に因る若年労働者の減少の一部穴埋めを図るべきなのです。
※2 パート勤務での再雇用に因り、『仕事』というテーマも一部に継続しつつ、第二の人生を生きることで、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に因る、『前頭葉』機能の、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くリスクが大幅に軽減されることとなり、AD型認知症の新規発病者数が大幅に減少する効果が期待出来る。

(3) 少子化対策と並んで重要な政策テーマが、『米国が顕著な実績で方向性を明示してきている、中国からのデカップリング』の方向性を明確に打ち出した政策の確立と実行:
米中対立に因る米国のデカップリング政策に迅速に相乗りする形で、これを、神国日本の絶好の機会と捉えて、他の国で対応できない技術的に高度な先端半導体の開発と製造並びに製造機械の開発と製造の両分野について、大企業が、技術力が高い中小企業群をグループとして一体的に活用し、活性化した状態を復興させ、我が国がかつてのように受け皿となり、世界で最も進んだ社会主義と称された繁栄と栄光を取り戻すべく、官民一体となって邁進すべきなのです(民主党政権でさえ、極めて顕著な方向性と実績を打ち出した米国は、共和党政権では、更に強固に推進していく筈)。

(4) そのことに加えて、「ボケ(AD型認知症)」の新規発病の防止対策の制度化(川上対策である『AD型認知症の発病自体の予防』を明確な目的とし、且つ、「二段階方式」の考え方に基づき及び「二段階方式」の手技を活用した『住民参加型の地域予防活動』の国策化と市町村の保健師さんが一元的に実施・管理する形態での全国展開)が不可欠となる!
※1 川上対策である(発病自体の予防)を棚上げにした儘で(「政府大綱」の第一条の規定)、川下対策に過ぎない(ボケても安心な社会づくり)に、単年度ベースで23兆円超もの血税が垂れ流し状態なのです。このままでは、日本は沈没してしまう!
※2  『AD型認知症』の発病の予防並びに早期の段階の「小ボケ」、又は、「中ボケ」の段階で発病を見つけて(早期診断)、回復/症状の更なる進行を抑制する為に不可欠となる「脳の機能レベル」に応じた『脳のリハビリ』の実践指導(早期治療)の業務は、一定規模での売り上げと利益の確保とが不可欠である医療機関には不向きなのです(二段階方式の活動の初期に体験済み)。

(5) 第一の矢は、脱中国異存、デカップリングをチャンスに変えること(先端半導体の開発及び生産拠点の地位を復活させる)。
第二の矢は、川下対策でしかない(ボケても安心な社会づくりの制度を廃止)して、川上対策である『AD型認知症の発病の予防の国策化と市町村の保健師さんが一元的に実施管理する体制下での全国展開』を制度化すること。
第三の矢は、結婚適正年齢層の非正規雇用の法的規制に因る『少子化の歯止め対策』。

※1  第一の矢及び第三の矢を制度化し、実施する為に必用な額の原資は全て、第二の矢が稼ぎ出してくれることになることを注記し、保証しておきます。
※2  さて、本題は、『AD型認知症の発病の予防活動』の国策化による市町村が主体全国展開のことなのです。「末期の段階で発病を見つけて居るだけ」の診断と症状を治したり、症状の進行を遅らせる効能、治療の効能が無くて、単なる「対症療法薬」でしかない薬の処方だけの「医療費」が、一般会計と特別会計を合わせた総額で(10兆円超)の規模にあることに、国民が関心を抱くべきなのです。

※3   こうした内容、診断とは名ばかりの診断費用の総額並びに発病の予防や早期診断と早期治療による回復/症状の進行の抑制には目もくれないで(発病の予防を棚上げしていて)、発病が起きるままに放置して居て、症状の進行が進むままに放置して居て(現在処方されている4種の薬は、単なる対症療法薬に過ぎなくて、症状の進行を抑制する効能は無い)、症状が『末期の段階、大ボケ』にまで進行して、「介護」が不可欠となる「お年寄り」の数が、増加の一途を辿っていて、介護の費用の総額もまた、天文学的な規模(13兆円超)になってきている!

※4  発病自体を予防して(新規発病者を大幅に減らして)、出来るだけ早期の段階で発病を見つけて(早期発見)、『脳のリハビリ』(前頭葉が活性化する生活習慣への改善)の実践指導により治して/症状の進行を抑制して(早期治療 )、「介護」が不可欠となる末期の段階(大ボケ)に症状が進行するお年寄りの数を劇的に減らして、『真の意味で介護の予防』に貢献することが出来る政策を、国策として制度化し、実行すべきと考えるのです。

※5 それでも猶、末期の段階にまで症状が進行してしまって「介護が不可欠」の「高齢者」については、その全員について、「介護保険」で対応できる状況を作り出して、家族介護に因る弊害、現状社会問題となっている「認認介護」や、「介護離職」等を一掃すべきと考えるのです(介護離職した人の数は、累計で100万人を超えてきている!)。

※6 第二の人生を生きる「高齢者」の発病の割合及び総数から見て、持続可能な『超高齢社会』の実現と維持には、「AD型認知症の発病の予防の国策化による全国展開の制度化」が不可欠となる。

※7  私たち「二段階方式」の主張は、世界中の権威とされる機関や人達の主張内容とは真反対の内容ではあるものの、北海道から九州に跨る全国452の市町村での実践展開により、極めて有効(発病の予防効果)で、有益な(費用対効果)具体的な対策が実践され、顕著な成果に因り主張内容が正しいことが疫学的な方法により実証済み!
 
&3 『DSM-Ⅳ』の規定内容の重大な誤りと問題点
(1) 米国精神医学会が策定した「AD型認知症」の診断基準は現在改訂されて、「DSM-Ⅴ」が最新版なのですが、要件が極めて曖昧な内容となり、一般化されてしまって、基準となりにくく、「DSM-Ⅳ」の規定内容が、医学会、医療機関及び行政機関に対する影響力を、未だに保ち続けている状況に在る。

(2)「DSM- Ⅳ」は、「AD型認知症」の発病であると診断するに際しては、認知機能障害(cognitive deficits )の存在を確認する条件として、「記憶の障害」(memory impairment)の進行(第一要件)の確認及び「失語、失認、失行、又は実行機能の障害を含む機能障害(cognitive disturbance)の進行(第二要件)の確認を要求している。

(3) ところが、『この規定内容自体に大きな混乱があり、重大な誤りが有る』ことが、見過ごされているのです。「記憶の障害」が発病を惹き起こす原因であるとする「第一要件」の規定内容も、失語や失認や失行(正しくは、紛い)の症状が発病を確認する基準となる症状(発病の初期症状)であると規定する「第二要件」の規定内容も、両者共に誤り!

※1「第二要件」に関しての問題を指摘すると、失語や失認や失行(紛い)の症状は、「注意の分配力」の機能及び「実行機能」の機能障害、言い換えると、前頭葉の三本柱の機能、評価の物差しの機能及び実行機能の「複合機能体」である『前頭葉』の機能障害(左脳、右脳及び運動の脳と言う三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の御者が眠り込んでしまっている状態) に起因して発現してくる末期段階の大ボケの後期、『極めて重度の症状』の例示なのであり、4者が並列的に規定されていること自体が、重大な誤りでもある。

※2「実行機能の障害」(disturbance in executive functioning)には、軽い物から重いものまで、様々な程度がある一方で、失語や失認や失行(紛い)の症状は、極めて重度の症状(末期の段階である大ボケの段階の、更に後期の段階で、初めて発現が確認される症状)であること並びに失語や失認や失行(紛い)の症状は、「前頭葉の三本柱」の中核をなす『注意の分配力』の機能及び『実行機能』の機能障害に起因して発現してくる症状なので、論理的な誤りが存する規定でもあるのです。

※3   これらのことに加えて、第一の要件と第二の要件とは同時に確認されることが要求されているのです(cognitive deficits manifested by both )。
その結果、第一要件は、単なる記憶障害(例えば物忘れ)の症状ではなくて、「極めて重度の記憶障害」の症状であることが、要求されている。
その結果、専門の精神科医達も、極めて重度の記憶障害の症状を確認して初めて発病と診断しているという訳【この段階で発病を見つけても、症状の進行の抑制については、何も為す術はなく、「発病のレッテル貼り」だけの診断)。

(4) 私たち人間だけに特有な世界である『意識的な世界』では、「記憶に無いこと」について、思考することも、行為することも、行動することも出来るのです。例えば、新機軸のテーマの発想、或いは、作曲についての創意、工夫の例のように、『意識的な世界』における思考、発言、行為や行動は、「体験や知識」の記憶がなくても、実行することが可能なのです。『記憶』と言う機能は、重要ではあるが、意識的な世界にとって不可欠の機能ではない!

(5)『意識』が関わる世界、『意識的な世界』(且つ、目的的な世界)では、『注意の分配力』の機能こそ最も重要で、不可欠で、核心的な機能なのです。『注意の分配力』の機能は、『異なる3つ以上の意識及びテーマを同時に並行して管理し、処理』する上で不可欠の機能であり、『あの人は、頭の回転がとても速い』と言う言葉に代表されるように、とっさの判断及び処理に不可欠の機能でもある。
※注意の分配力の機能の基礎に「注意の集中力」の機能があり、注意の集中力の基礎に「意欲」の機能があるのです。私たち「二段階方式」が、前頭葉の三本柱の機能と名付ける意欲、注意集中力及び注意分配力の機能が、最も核心的な機能であることに、権威とされる機関(人達)が未だに無知なことが問題。

(6) 意識が覚醒している状態下では、基本的に『覚醒の度合いが異なる複数の意識が、同時に並行して存在しているのであり、それらの意識の構築、統合、分離、統括は、『注意の分配力』の機能が担っているのであり、分析、発想、比較、選択、企画、計画、検索、シミュレーション、推理、洞察、抑制、決定、決断、感動等の個別認知機能群の総称である『実行機能=Executive Function』の働き具合(機能レベル)を支配し、下支えている要の機能が、『注意の分配力』の機能という訳なのです(この機能発揮上の二重構造の存在に気付いているのは、世界中で、私たち二段階方式だけ!)。

(7) 記憶は、記銘し、保持して、想起するという過程を辿ります。
その際、記憶の対象となる事象についての記銘度が高い程、よく保持されて、よく想起されるのですが、記銘度の高さ/低さは、注意の分配力の機能の関与の在り方と機能の発揮度とに左右されることになるのです(海馬が、短期記憶と長期記憶とを区分けているとする仮説は、真っ赤な大ウソなのです=海馬の萎縮により、記銘に重大な支障がある『側頭葉性健忘症』は、前頭葉の機能が正常なレベルに在ることが確認されるのに、極めて重度の物忘れの症状が発現する!)。

※1 記憶の対象となる事象の内容が何であれ、記銘するに際しては、左脳がらみの要素、右脳がらみの要素及び運動の脳がらみの要素が、全部または、一部の混在の状態で存在していて、或る状況下では、「メタ認知しつつ同時に並行して実体験認知」している場合も多く、『注意の分配力』の機能の関与が不可欠であり、且つ、『注意の分配力』の機能の発揮度もまた、記憶の対象となる事象についての記銘度の差異に直接影響してくるのです(世界中の権威機関が、注意の分配力の機能について無知な為に、このこと自体についても、無知というしかない)。

※2  ①同乗者がある状態で、②BGMを楽しみながら、③同乗者との会話も楽しみながら、④信号の変化や景色の変化にも対応しつつ、⑤行き交う車の流れや動きの変化にも対応しつつ(異なる内容の①~⑤のテーマは、同時に並行して処理されているテーマ)、溝に車を落とすことも無く、車を運転出来ている後期高齢者である貴方が居るはずなのです。そのことを可能にしてくれている「要の機能」が、『注意の分配力』の機能。

※3  記銘の対象となった情報は、評価の物差しに因る評価/関心の差異に従い、注意の分配力の「配分量の差異」がもたらす差異並びに実体験との関わりに因る「意識の質感の差異」とにより、『記銘度が異なることになる』点に注意が必要。

※4  廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因り、『注意の分配力』の機能レベルが更に低下して行くにつれて、①異なる複数の意識の構築と管理並びに②異なる複数のテーマの同時並行処理及び③咄嗟の判断と処理について、『支障』が出て来て(小ボケ=社会生活面に支障)、『重大な支障』が出て来て(中ボケ=家庭生活面にも支障)、③殆ど機能しない為に対応が困難(大ボケ=セルフケアの面にも重大な支障)となる。

※5  (DSM-4 )の「第二要件」が確認を要求する失語、失認、失行(紛い)の症状は、記憶障害が原因ではなくて、『注意の分配力の機能が殆ど働かない』前頭葉の機能レベルに在る」ことが、真で/直接の原因。

※6「注意の分配力」の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行ったとき、末期の段階である「大ボケ」の(後期=MMSEの総得点が一桁)世界では、記銘は(想起の機能の発揮度も)極めて低いものとなる【結果⇔食事をしたことも直ぐに忘れる】。
『直接の因果関係』の有無と言う視点から言うと、『注意の分配力』の機能が殆ど働かなくなってきていることに起因した直接」のアウトプットが、失語や失認や失行(紛い!)の症状として発現してくるものなのです。記憶の障害に直接起因して発現してくる訳ではないのです。

(8)『AD型認知症』の発病は、「前頭葉の三本柱」の機能の「廃用性の加速度的で異常な機能低下」の進行が出発点!
注意の分配力』の機能について、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきている末期の段階、失語や失認や失行(紛い)の症状が発現してくる段階(大ボケの後期=極めて重度の症状)では、「実行機能」の機能の発揮が、殆ど不可能な脳の機能レベルに在るのです(機能発揮上の二重構造の関係の反映)。⇔「実行機能」が機能を発揮する度合い自体については、「注意の分配力」の機能が、左右し、支配し、下支えている機能構造をしているから。

(9)「前頭葉の三本柱」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してきた結果の反映として、機能発揮上の二重構造の関係に在る「実行機能」が働かないのでは、『前頭葉』(前頭前野に局在する「前頭葉の三本柱」の機能、「実行機能」及び評価の物差しの機能により構成される複合機能体)の機能は、正常なレベルでは機能し得ないのです。

(10)この機能構造の連鎖の反映を理解することが、『AD型認知症』が、「廃用症候群」に属する老化・廃用型の『生活習慣病』【『第二の人生』を送る上で日々展開される「脳の使い方としての生活習慣」、追及すべき特定の「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続する日々の暮らし方であることに留意する)であることを解明する上で、不可欠となる!

&4『AD型認知症』の発病/症状の重症化の「真のメカニズム」
(1)「AD型認知症」の症状は、『記憶障害が原因ではなく』て、①『前頭葉の三本柱』の機能(意欲、注意の集中力、注意の分配力を総称)の『廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行』という要因に起因した『前頭葉の三本柱の機能の機能障害』に起因した、②『実行機能の機能障害』に起因した、③『前頭葉の機能障害』起因して、発現して来るもの。

※1 「意欲⇒注意の主注力⇒注意の分配力」の3層の機能発揮構造が基盤に在って、「前頭葉の三本柱」の機能⇒「実行機能」という機能の発揮構造が連鎖して存在することに因り、それらの機能の複合機能体である『前頭葉』の機能の発揮が行われる『機能発揮上の二重構造が存在している』と、私たち「二段階方式」は、問題を提起し主張しているのです。

※2 私たち「二段階方式」は、&7で詳細を説明するように、「注意の分配力」を核心とする前頭葉の三本柱の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が、評価の物差し及び実行機能の、最終的には、それらの「複合機能体
である『前頭葉』機能についての、廃用性の加速度的で異常な機能低下を連鎖的に惹き起こすことが直接の原因で、前頭葉の機能障害という(認知機能の障害)が惹き起こされてくることに因り、『AD型認知症』を発病することになると主張しているのです(発病の最初の段階が、前頭葉の機能障害だけが発現する「小ボケ」の段階)。
※意識が関わる世界、意識的な世界(目的的な世界)における各種認知機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に因る各種機能の機能障害の進行及びその連鎖のアウト・プットという視点が、権威達には欠けている!

(3) 「DSM-Ⅳ」の規定内容は、重大な誤りが存するものでありながら、未だに、世界的に大きな影響力を有する規定。           
『この規定の内容が正しいものとの前提に立脚した学説』である「3つの仮説」が、未だに世界中の医学界を席巻していて、我が国だけでなく、世界中の医療機関で、失語や失認や失行(紛い)の症状を確認して初めて、『AD型認知症』の発病との診断が行われているのです(精神科医は、「末期の段階」で発病を見つけて、「発病のレッテル貼り」をしているだけの診断)。

(4) その結果として、失語や失認や失行(紛い)の症状より、もっと軽い段階があるのを見落としているのです。それら軽い症状は、「AD型認知症」の発病としての症状ではなくて、『MCI(軽度認知障害)』であるとされ、「AD型認知症」の発病の前駆的段階であると説明されるのです。然も、『MCIの基準』が判定の手法としているのは、「物忘れの症状!」の外観からの観察だけ

(5) 我が国では、重度の物忘れの症状主観的な観察と判定に因る『MCIの基準』が判定基準とされ、「介護」が不可欠となる症状、実は極めて重度の症状が発現してくる時期を僅かでも遅らせることだけに的を絞った「介護の予防」措置が、市町村が担う重要課題として、制度化されている。

※従来から懸念されている「2025年問題」に加えて、新型コロナ感染回避策としての「三密の回避」に徹した生活習慣、極めて単調な脳の使い方としての生活習慣が、3年以上もの長期間継続されてきたことの結果として(アミロイドβが蓄積したではないので念の為)、第二の人生を送る高齢者達の間で「AD型認知症」の新規発病者(権威とされる機関や人達が見落としている、極く初期の段階、二段階方式の区分で言う「小ボケ」の高齢者)の数が、激増してきていることが見落とされている!加えて、発病者の症状の重症化が進行して来てもいる【小ボケ⇒中ボケ⇒末期の大ボケ】。
 
&5  発病原因に関する「アミロイドβ仮説の問題点」
(1) アミロイドβ仮説(我が国では、東大、京大、理化学研究所が牙城)が、世界的に通説の地位に在って、(アミロイドβの蓄積に因り生成される老人斑の持つ毒性が、神経細胞の大量死を惹き起こす為に記憶障害が起きて、その領域が拡大することに因り発病し/症状が進行すると憶測する仮説)は、主張されている原因と「AD型認知症」の発病/症状の進行という結果との間の『原因と結果の関係』、即ち、因果関係の存在を「未だに実証できていない」のです。

(2) 「アミロイドβ仮説」の主張者や支持者達は、『前頭葉』という脳機能も、『注意の分配力』という脳機能も備わっていない、「マウス」にアミロイドβを注入したADマウスの記憶行動を研究対象にしているのです(間違った的に矢を射かける愚を犯している)。

(3) AD型認知症が、私たち人間だけに特有な意識が関わること、意識的な世界(目的的な世界)が関わるタイプの認知症であることに気づいていなくて、『前頭葉』の機能レベルや『注意の分配力』の機能レベルという視点を持たないし、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベル(特に、前頭葉の働き具合)を精緻に判定し、評価出来る「手技」さえ持っていない。

&6  新たなターゲットを追求する医学会の現在の状況と結果の混乱
(1)『AD型認知症』の発病原因について世界中の医学会の状況は、アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説(神経原線維変化が犯人説)及びアセチルコリン仮説(アセチルコリンの不足が犯人説)という『3つの仮説』が提示され、未だに因果関係の存在の実証が出来ない儘に主張されている。

(2) 私たち「二段階方式」(エイジングライフ研究所)は、『AD型認知症の発病者は、必ず、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くこと』、『MMSE下位項目の項目困難度』が示す「項目が出来なくなって行く=関連する機能が衰えていく厳密な順番が存在する」こと、早期の段階(小ボケ及び中ボケ)について「標準的な滞留期間が存在すること(=小ボケは3年間、中ボケは2~3年間」)及び④「脳の老化のスピード差をもたらす生活習慣要因」が確認されること)等の極めて多数例に因る『脳機能データ』の解析結果から、即ち、「AD型認知症」発病者達だけに確認される多数で精緻な「脳機能データ」が示す「事象の事実」から、『AD型認知症』の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのであり、『「アミロイドβ」の蓄積による老人斑は、「AD型認知症」の発病原因ではなくて』、「末期の段階」にまで症状の重症化が進行した副産物ではないのかと考えるのです。
※  アミロイドベータ仮説を含む「3つの仮説」の全てが、上記4種類の「脳機能データ」が示す「事象の事実」を説明不可能なのです(=「3つの仮説」の主張内容は、誤りと言うことになる)。

(3) アリセプトを含む「4種の薬」
ドネペジル(エーザイのアリセプト)やガランタミン、リバスチグミンは、開発した製薬会社が強弁するような、症状の進行を抑制する効能(治療効果)を有してはいない、皆無なのです。認知機能の悪化及び服用による改善が主題でありながら、何故か、要の機能である『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルという視点も無ければ、その機能レベルの変化を精緻に判定する手技も持たない為に、効果の有無の評価が杜撰で、評価を誤っているだけ

※1 上記3種の薬には、『AD型認知症』の症状の進行を抑制する効能は皆無なのであって、それらの薬(実際は、治療薬ではなくて対症療法薬に過ぎない)の服用に因る治療効果は何等確認できていないのです。
※2 症状の進行を遅らせる効能を有する治療薬ではなくて、単なる対症療法薬(症状の発現の仕方を昂進させ、又は、抑制する効果があるだけのもの)に過ぎない。

(4)  『 AD型認知症』は、人間だけに特有な「意識的な世界」(且つ、目的的な世界)が関わるタイプの認知症なのであり、①注意の分配力の機能が異常なレベルに機能低下して機能障害が起きてくることを基盤としつつ、前頭葉の三本柱の機能、評価の物差しの機能及び実行機能から構成されている複合機能体としての『前頭葉の機能』が、②廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、順次、異常なレベルに機能が低下して行くこと(機能障害の程度が重くなっていく)が真の原因で発病する認知症、廃用性症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が『本態』なのであり、発病を予防したり、症状を治したり、症状の進行を抑制する効能を有する『薬』が開発されることは、「AD型認知症」の発病のメカニズムに照らして、未来永劫、有り得ない事
 
&7  『アルツハイマー(AD)型認知症』の本態と発病のメカニズム
被験者14689例 脳の老化のスピード差の要因 全数調査結果
 ②  

『前頭葉』(改訂版かなひろいテストの実施)と「左脳及び右脳」(MMSEテストの実施)の機能レベルを判定すると、①(14689例で、小ボケ、中ボケ及び大ボケの全てを含む)及び③「上図右端」の図のような分布図(全数調査)となる(①と③は、同じことを説明=『事象の事実』の脳機能データ)。

(1)様々な種類が数ある認知症の内の大多数、「90%以上の割合」を占めていて(その割合についても、権威達は二段階方式が提示する小ボケ及び中ボケの段階を見落としている為に、我が国での発病者数を600~700万人と予測している厚労省の予測数値よりはるかに多数の発病者が存在していることに注意)、世界中の権威とされる機関や精神科医達から現在もなお、『発病の原因が不明で、治すことが出来ないし、発病自体を予防することも出来ないタイプの認知症である』との誤った情報が発信され続けていて、発病の原因については、単なる憶測レベルのものに過ぎない「アミロイドβ仮説を通説とする3つの仮説」が提示されている状況に在る。

(2)『AD型認知症』は、正しくは、本当の意味での早期の段階である『小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つける 』早期診断と『脳のリハビリ』の実践、早期治療とにより、症状を治すこと/症状の更なる進行を抑制することが出来るタイプの認知症なのであり、更に、『前頭葉が活性化する生活習慣』の構築と継続的な実践により、『前頭葉の機能レベルを正常なレベルの範囲に保ち続ける』ことに因って、発病自体を予防(発病時期の先送り)することが出来る認知症の典型!。

(3)『AD型認知症』の発病の第一の要因」は、60歳を超えた年齢の高齢者であること(老年発症が特徴)なのです。発病の「第二の要因」は、「第二の人生」を送る上で日々繰り替えされる「脳の使い方」としての単調な生活習慣』の継続、脳の機能面から説明すると、追及する「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続です(猶、ここで言う「生活習慣」とは、脳の使い方としての『生活習慣』のことであり、食生活とは無関係のものであることに注意=「食生活で症状の進行を抑制できる」とする根拠のない書籍が出回っていますが、カロリンスカ研究所の多数の事例での分析結果に、偶然に入っていた事例というだけのことであって、「食生活とAD型認知症の発病/症状の進行」との間には、「因果関係自体が存在していない」のであり、誤りであり。食生活が症状の進行に影響することなどは、絶対に有り得ないことなのです)。

(4)第一の要因第二の要因という異なる二つの要因同時に存在充足されることに因る「相剰効果」に因り、意識的な世界を構築し、統合し、分割し、管理し、コントロールしている機能である前頭葉の三本柱の機能(意欲、注意の集中力及び注意の分配力を総称)が廃用性加速度的異常機能低下が進行して、異常な機能レベルに衰えて行くことの連鎖機能構造面からの連鎖により、意識的な世界(且つ、目的的な世界)の要の機能である「評価の物差しの機能」及び「実行機能」(分析、理解、判断、発想、計画、企画、検索、洞察、推理、憶測、シミュレーション、比較、選択、抑制、決定、決断、感動etc.の個別認知機能群の総称=Executive Function)の廃用性加速度的で異常な機能低下の進行が、最終的には、『前頭前野に局在』する複合機能体としての『前頭葉』の機能について、廃用性加速度的異常機能低下が進行していくその先に、『AD型認知症』の発病及び症状の重症化の進行が待っているということなのです(私たち「二段階方式」独自の見解!!)。

※1)「実行機能」の機能の発揮度は、「前頭葉の三本柱」の機能、就中、注意の分配力の機能により下支えられ、支配され、コントロールされているという機能関係、「機能発揮上の二重構造の関係」が存在しているのです。
更には、意欲、注意の集中力、注意の分配力という3層で多重の機能構造と機能発揮度の面から、廃用性の機能低下の進行に際しては、注意の分配力、注意の集中力、意欲の順番に衰えて行くことになるのです。

※2) 『意識的(目的的)な世界』は、「三頭立ての馬車」が運行する世界と考えれば、理解し易いと思います。左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する馬車の御者が『前頭葉』なのです。即ち、意識的な世界における脳全体の司令塔の役割を担っているのが『前頭葉』と総称される複合機能体なのです。
『AD型認知症』は、器質的な原因病変ではなくて(存在していなくて)、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が発病及び症状の重症化の進行を惹き起こしている真犯人なのです。

※3) 『AD型認知症』の発病者である場合は、前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の機能低下が進行して行くのが特徴です。
その意味で、二段階方式が「小ボケ」と称する段階では、馬車を牽引する役割に過ぎない左脳、右脳及び運動の脳は、全てが未だ正常な機能レベルに在るのです。馬車の運行を支配しコントロールしている御者である前頭葉の機能だけが既に異常な機能レベルに在るのです。三頭の馬が正常な機能レベルに在ろうとも、御者が居眠りしている状態にある状況下では、馬車の正常な運行は期待出来ないのです。意識が覚醒している状況下での、全ての認知、思索、思考、発言、行為、行動、言動は、前頭葉の機能レベルを厳密に反映(リンク)したものとなるのです。

(5)『意識的な世界』における脳全体の「司令塔の役割」を担っている『前頭葉』の機能が異常な機能レベルに衰えてきている「小ボケ」の段階は、左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在っても、前頭葉を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットは、異常なものとなるのです。言い換えると、「小ボケ」の段階は、言うまでも無く「中ボケ」の段階も、『AD型認知症』発病の本当の意味での早期の段階であるということ。

(6)  世界中の権威とされる機関や人達は、『DSM-Ⅳ』の第二要件が、「失語、失認、失行(紛い)の症状」が発病の初期症状であると規定しているその重大な誤りに未だに気づいていなくて、失語、失認、又は、失行(紛い)の症状(或いは、それ等よりも、更に重い症状)が確認されるお年寄りだけを発病者とする重大な誤りを犯しているのです。『失語、失認、又は、失行(紛い)の症状』は、MMSEを実施すると、『MMSEの総得点』が一桁の得点となる「発病者」だけに確認される症状、『極めて重度の症状』であることが分かるのです。
※    末期の段階である大ボケになってくると、「記憶障害」がらみの症状が目に付くようになってくる(But、記憶障害が原因で発現して来てはいないことに注意)のですが、初期の段階の小ボケや中ボケの症状は、記憶障害の症状が極めて少ないだけでなくて、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が異常なレベルであることに起因した症状が特徴的なのです。末期の段階の症状しか知らない権威達(精神科医を含む)は、こうしたことさえ知らない!。

(7)上述のメカニズムが、『AD型認知症』発病のメカニズム(原因)であり、二段階方式が世界で初めて解明し、北海道から九州に跨る452の市町村での実践展開の指導により、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証済みのもの!
その詳細な内容については、厚労省の認知症施策推進室との協議の際に説明し、顕著な成果の脳機能データを提出済みのものなのです。世界中の権威とされる機関や人達の主張内容と真反対のものである為に、『介護の予防』というテーマ(介護が不可欠となる状態にまで、「AD型認知症」の症状が進行して行く時期を少しでも先延ばしする為の諸施策の実行)が、市町村での当面の課題とされている『政府大綱』の第一条の規定に在るように、将来の研究課題の地位に留まって居るのです。

(8)「発病自体の予防」というテーマに手が付けられないで、早期診断による回復にも手が付けられないでいるのです。CT、MRI、PETまでも動員しながら、失語や失認や失行(紛い)の症状(極めて重度の症状)の確認を待って、初めて発病と診断するという、「末期の段階」で発病を見つけて居るだけの診断(発病のレッテル貼りでしかない)及び症状の進行の抑制には効きもしない対症療法薬の処方の為の医療費及び介護に投入している血税の総額(一般会計と特別会計の合計総額)は、天文学的な規模に在ることに注意!。

(9) 発病自体の予防と言う二段階方式による極めて有効な減額対策が示されているのだから、喫緊の課題である国家財政の均衡に役立ち、国策化実施により得られる減少額を原資に、我が国の浮沈がかかっている『少子化回避対策及び地方の活性化対策』に投入することも出来るのです。

(10)介護の予防とは言っても、「物忘れの症状」の主観的な観察が主要件であるに過ぎない「MCI」(「軽度認知障害」)の基準に因る判定に頼っているだけでは、実効性は期待できないのです。感染の拡大が五波にも及んで、新型コロナ感染の回避策として有効な「3密の回避」に徹した『生活習慣』(脳の使い方としての単調な「生活習慣」そのもの)が、3年以上の長期に亘って継続されて来た状況下で、『AD型認知症』の新規発病者(小ボケ)が、激増してきている社会現象に、専門家で権威とされている機関や人達が、未だに気づいてはいないのです。加えて、症状の重症化の更なる進行が起きてもいる。
※ 『AD型認知症』の専門の研究機関や 診断が専門の精神科医は、本当の意味での「AD型認知症」発病の早期の段階である「小ボケ(滞留期間が3年間)」及び「中ボケ(滞留期間が2~3年間)」を見落としていて、無知であり、末期の段階である「大ボケ(発病してから5~6年が経過すると、末期の段階である「大ボケ」の初期症状が発現してくる)」のことしか知らないし、無関心なので、騒いでいないだけ。

(11) これまで騒がれてきた2025年問題に加えて、感染の拡大が五波に及んだ新型コロナ問題が新規発病者の増加に拍車をかけているのです。
※1 発病の予防というテーマに手を付けないで、介護の予防しかテーマにしていないと、早晩介護保険制度が財政面から破綻する状況が起きてくるのです。※2   年金原資の消費税化を発言しただけで、圧倒的に有利とされていた総裁候補が惨敗するような過去の事例もあって、介護保険料の更なる値上げなど到底無理。
※3 新型コロナ問題が落ち着いた現状では、「財務省出身の大臣や取り巻き」が極めて多い岸田政権に因る解散総選挙前には、『財政の均衡』という命題がマスコミを賑わすことになるのです。経済の回復による税収増は、輸出数量の増加と言う実態としてよりも、輸出企業に因る円安(ドルで稼いだ金額が円に換算される)による好決算が主体での大幅な利益に過ぎず、当面は、「出を制する」政策が最優先課題として求められることになる筈と考えるのです。

(12)その最も効果的で有益な施策が、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めている『AD型認知症』の『発病自体の予防』というテーマの国策化による全国展開の実施なのです。介護費用の総額の減少や発病のレッテル張りをしているだけの診断費用の総額の減少だけでなくて、高齢化率が高い地方や地域の活性化にもつながるから!。

※「アルツハイマー(AD)型認知症」を発病した場合に備えて「節約と貯蓄に励む」高齢者の生活が、『発病自体の予防』となる方法/生き方の追求、『前頭葉』が活性化する「生活行動や生活習慣」の改善を求めて、第二の人生を生きる高齢者層の活動が活発化することによって、高齢者の人流の増加に因る経済の活性化効果が期待できることになる筈なのです。

注)上記内容は、4月には傘寿を迎えるTadが、喜寿を迎えた時に書いたブログの内容に一部加筆した上で、能登半島地震の被災高齢者とその家族に向けて、再度ここに掲載したもの。

本著作物「I-10」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。このブログ中の内容の一部を引用する際は、必ず、著作権法の規定に則って引用してくださるようお願いします(特に、医学会に身を置く人達に、お願いします)。
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『定年後の第二の人生をどう生きるか(身体が保つ限り脳も保たせる生き方)』(I-09)

2024-02-12 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
※1 認知症全体の90%以上を占めていて、(治すことも、発病を予防することも出来ないタイプの認知症)であると世界中の権威機関から誤解されていて、発病の原因/メカ/機序等については、ハーバード大学が牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所(MIT研究室=利根川進)が牙城である『アミロイド・ベータ仮説』は、『アルツハイマー(AD)型認知症』の正体を、重度の物忘れが特徴の神経変性疾患だと誤解していて、マウスやマーモセットを使った「記憶行動」のデータ並びに発病して、末期の段階の極めて重度の症状が確認されていた高齢者の『死後の脳の解剖所見』等を基礎とした憶測に因り、権威だけを傘に着た誤りダラケの主張を展開し、世の中を惑わせているのです。

※2  私たち「二段階方式」は、『「AD型認知症」は、意識が覚醒した状態下における目的的な、メタ認知を主体とした及びメタ認知に僅かに遅れて連動してくる実体験認知に基づく、思索や思考、行為や行動及び言動に重大な支障が出て来る』ことに着目して、私たち人間だけに特有な世界である「意識的(目的的)な世界」に焦点を定めて、意識が覚醒した世界における脳全体の司令塔の役割を担っている複合機能体としての『前頭葉』の機能レベルを精緻に評価し/判定できる「二段階方式」と呼称する手技を開発し、「意識も前頭葉の機能も備わって居ない」マウスやらマーモセットやらといった「間違った的に矢を射かけ続けている」世界中の権威機関とは異次元の世界である、『「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」を指標化』していて、判定及び指導業務に活用しているのです。

※3  「AD型認知症」の発病としての症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルのアウト・プットそれ自体が、(「小ボケ」、「中ボケ」、「大ボケ」の三段階に区分される「類型的症状」)として、発現してくるもの。


 
      

&1  (プロローグ)
(1) 「アルツハイマー病」(アルツハイマー博士が見つけたことで知られ、生まれつき特定の遺伝子に異常が存する人だけが、発病の対象となる特殊な認知症であり、30~50歳代という若年での発症及び症状の重症化の進行が極めて速いのが特徴。認知症全体に占める割合は、僅か1.1%)、「アルツハイマー型認知症」(発病/症状の重症化が進行するメカニズム/機序については、アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、アセチルコリン仮説の3つの仮説が提示されているだけで、現在も猶、原因不明とされていて、「第二の人生」を送る60歳以降の高齢者だけが発病の対象となる老年での発症及び症状の重症化の進行が極めて緩やかなことが特徴。認知症全体に占める割合は、90%以上)、「脳血管性認知症」(認知症全体に占める割合が25%とされているが、大半は、アルツハイマー型認知症を誤診していて、認知症全体に占める割合は正しくは4.6%程度)、「二次性認知症」(慢性硬膜下血腫や正常圧水頭症など、病気が原因で認知症の症状が発現する認知症であり、認知症全体に占める割合は2.3%)等、認知症(ボケ)には、様々な種類が有る。

(2)  精神科医が提示する「若年性アルツハイマー型認知症」は、この世に実在していない架空の認知症であり、それらの多くは、『若年での発症が特徴であり、器質的な原因病変に因る極めて重度の記銘力障害に因る重度の物忘れが特徴であるが、アルツハイマー型認知症の末期患者である大ボケの段階の発病者とは異なり前頭葉の機能が正常なレベルに在ることが特徴の側頭葉性健忘症』を単に誤診しているだけなのです。
前頭葉』の機能レベルを精緻に判定出来れば、両者の鑑別は極めて容易に出来るものなのですが、外観からの重度の物忘れの症状だけでの診断の為に、精神科医が両者の鑑別が出来なくて、誤診しているだけ。

(3) 『アルツハイマー型認知症』については、米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-Ⅳ』の規定内容も(その改訂版である「DSMーⅤ」の規定内容も)、更には、アミロイド・ベータ仮説を筆頭(世界的に通説)とする「3つの仮説」が提示する内容も、全てが、誤りダラケなのです。

&2 (私たち「二段階方式」が世界に誇る脳機能データは、多岐にわたる)
(1)  アルツハイマー型認知症は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階(小ボケ中ボケ大ボケの三段階)に区分される類型的症状」が発現してくるのが特徴(権威機関は、症状を中核症状と周辺症状とに区分けるが、何の意味もない区分):
AD型認知症の発病の最初の段階を「小ボケ」と命名!
※ 発病の最初の段階は、『前頭葉機能障害』に起因した症状が特徴!)

(2) アルツハイマー型認知症は、意識が関わる認知症なのであり、意識が覚醒した状態下での目的的な世界が関わる認知症なのです。その意識が覚醒した世界は、左脳、右脳及び運動の脳という3頭の馬が牽引する「三頭建ての馬車」を運行する世界であり、運行を支配し管理しているのが、「複合機能体」である『前頭葉』という脳機能なのです。
※1 アルツハイマー型認知症の発病者は、(前頭葉、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性加速度的異常な機能低下が進行して行く)について、アミロイドベータ仮説では、説明が不可能なのです。

(3)  14689例に上る被験者(高齢者)の脳機能データの解析結果(『MMSE下位項目の項目困難度の指標』についてアミロイドベータ仮説は説明不可能なのです)
  ②  

③  
=「MMSE下位項目の項目困難度の指標=14689例の診察患者が対象)
※ 「AD型認知症」の発病者は、且つ、その場合に限り、MMSEの下位項目について、出来なくなっていく厳密な順番(脳の機能低下が進行する厳密な順番)が存在していて、『その順番は、上記に提示の通りとなる』。

&3  私たち「二段階方式」が提示する『廃用症候群』に属する「老化・廃用型」の『生活習慣病』が真の正体
(1) 様々な種類が数有る認知症の内の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」について、認知症研究の専門家とされる人達から『発病の原因が分からないし、症状を治せないし、発病自体を予防することも出来ないタイプの認知症である』とされていて、科学的な根拠がなく、憶測の類に過ぎない3つの仮説(アミロイドβ仮説、タウ蛋白仮説、アセチルコリン仮説)が横行しているだけで、加えて、世界中の製薬会社による薬の開発がことごとく失敗に終わっている状況の中で、何等の対策が実施されないことに因り、末期の段階での発病の診断(「発病のレッテル貼り」でしかない)、症状の進行の抑制の効能が皆無の効きもしない薬の処方と投与並びにセルフケアにも支障が出てきていて日常生活面での介護が不可欠なお年寄りの介護費用等の総額が、天文学的な規模(一般会計と特別会計の両者を合算した総額が、単年度ベースで、23兆円を超す規模)になってきている。

(2) 「アルツハイマー型認知症」について、『早期診断と早期治療により治せる/症状の進行を抑制出来るし、発病自体を予防できるタイプの認知症である』ことを私たちが「疫学的方法」により実証してきているのです。

(3) 論文を一度も、何処にも提出していなくて、実践が主体である私たち「二段階方式=エイジングライフ研究所」には権威もなく、情報の発信力にも乏しいのですが、「脳機能データ」の精緻さと「症例数」の多さ及び市町村での「実践による、疫学的な方法での主張内容の実証」という点では、世界にも例がない質と量を誇るレベルであり、近い将来に私たちの主張内容(『二段階方式』の考え方)が「世界標準」になると自負してもいるのです。

(4)「第二の人生」を送っていて、物忘れが気になるとはいえ、未だ「前頭葉」の機能が正常なレベルを保てていて、もし興味と時間があるお年寄りは、このブログを読んで、実践して頂きたいと思うのです。
(「提言書」内容の概要の説明)【政府に提出した『提言書』の内容は、分量が余りにも多いので、概要のみを此処に掲載】

&4  治せないのは、 精神科医達が見つけている段階が『遅すぎる』為
(1) 認知症の診断が専門の精神科医から「治すことが出来ない」とされている「アルツハイマー型認知症」は、性質それ自体として治すことが出来ないタイプの認知症ではないのです。『治すことが出来ない』のは、「精神科医が発病を見つけている段階が遅すぎるせい(末期の段階、「大ボケ」の症状を確認して初めて、発病と診断しているせい)なのです。

(2) 米国精神医学会が策定した診断基準である『DSM-Ⅳ』の内容を鵜呑みにしていて(現在の「DSM-Ⅴ」は、定義自体を諦めたかのような、曖昧で適用基準とはならない代物)、「第二要件」が規定する失語失認、又は失行(実は、紛い)の症状を確認して初めて、「アルツハイマー型認知症」の発病と診断する為、治すことが出来ないタイプの認知症であると誤解されているのです(私たち「二段階方式」が、北海道から九州に跨る全国的規模452の市町村での「住民参加型の地域予防活動」の実践指導による顕著な成果によって、疫学的方法により実証してきたように、『アルツハイマー型認知症』は、発病自体の予防が出来る認知症の典型なのです)。

(3)「DSM-Ⅳの第二要件」が確認を要求している失語や失認や失行(紛い)の症状は、30点が満点のMMSEの得点が一桁になる「お年寄り」だけに確認される症状、『末期段階極めて重度の症状』なのです。
極めて重度の症状である失語や失認や失行(紛い)の症状を出発点(初期症状だと誤解している)としていて、それ等の症状よりも更に重い症状だけが、「アルツハイマー型認知症」の症状だと考えているのです。

(4) そのこと自体が重大な誤りアルツハイマー型認知症』の症状は、発病したとたんに、いきなり、失語失認失行紛い)の症状が発現してくる訳のものではないのです。もっと軽い段階の症状、『脳のリハビリ』により回復させる/症状の進行を抑制させることが可能であり、私たちの区分で言う『本当の意味での早期の段階』の症状である、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階の症状があることを見落としていて、知らないだけなのです。

(5) その上、「アルツハイマー型認知症」研究の専門家と言いながら、科学的な根拠がなく、発病との間の因果関係の実証もない、憶測に基づいただけの『仮説の類』(アミロイドβの蓄積により生じた老人斑の持つ毒性が、情報を連絡する役割を担っている神経細胞の大量死を惹き起こすことにより記憶障害が惹起され/領域が拡大される為に発病/症状が進行するとの仮説であり、現在の学界の通説であるアミロイドβ仮説を筆頭に、タウ蛋白仮説及びアセチルコリン仮説が提示されている)を振り回し、我が国社会に害毒を垂れ流している。

&5 実際は、『早期診断』と『早期治療』により治すことが出来るのです
アルツハイマー型認知症』は、早期診断(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の早期の段階で発病を見つける)と早期治療(『脳のリハビリ』である「前頭葉」を含む脳全体が活性化する生活習慣、脳の使い方としての生活習慣の改善の継続的な実践)により、症状を治す/症状の更なる進行を抑制することが出来るのです(「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに引き戻すことにより「アルツハイマー型認知症」の症状が消滅治る)。

&6  発病のごく初期の段階である「小ボケ」(軽度認知症)の段階の症状
(1)「小ボケ」の段階を脳の機能面から定義すると、MMSEで判定される左脳及び右脳は正常な機能レベルに在る(24点以上)のに対して、私たちが独自に開発した手技である『改訂版のかなひろいテスト』で判定される『前頭葉の機能だけが既に異常な機能レベルに在る(不合格)のです。

(2)『前頭葉』は、脳全体の司令塔の役割を担っていて、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の『御者』が「前頭葉」という脳機能。意識的に何かのテーマを発想し、実行に移す世界の要である『意識』を創出し、構築し、支配し、統合し、統括していて、脳全体のコントロールタワーの役割を担っているのが、『前頭葉』(「前頭前野の穹窿部」に局在する、「前頭葉の三本柱の機能」、「評価の物差しの機能」及び「実行機能(Executive Function)」から構成される複合機能体を言う。以下、同じ)という脳機能。

(3) 従って、手足の役割でしかない左脳、右脳及び運動の脳の全てが正常な機能レベルに在ろうとも、司令塔の「前頭葉」の機能が異常なレベルに在る「小ボケ」の段階の症状は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルの直接の反映であるアウトプットそれ自体が認知症の症状、「アルツハイマー型認知症」の症状となるのです。
※『小ボケ』の段階の症状は、単なる老化現象ではないし、一部の学者が提起しているような単なる行動の不活発病とか、脳のフレイルとか揶揄されるべきものではない。MMSEで判定すると、左脳及び右脳の機能は正常なレベルであるものの、『改訂版かなひろいテスト』を実施してみると、『前頭葉』の機能が異常なレベルに在ることが確認できるのです。
※ 前頭葉の機能レベルが正常であるか異常であるかを、精緻なレベルで判定しさえすれば容易に鑑別できるものを、MMSE(又は、長谷川式)だけでお茶を濁しているから、軽い段階での「発病の有無の判定」が出来ないのです。

&7   正常から認知症へと徐々に移り変わる関連領域を詳細に分析
(1)  厚労省が精神科を持つ大病院だけを『老人性痴呆疾患センター』に認定した為もあり、往時は「アルツハイマー型認知症」が精神疾患と考えられていたこともあって、精神科医が診断を専門に行ったのです。
唯一の例外が、浜松医療センターの脳外科だったのです。金子医師は、脳外科を専門として出発し、脳外科医でありながら、途中から、認知症の診断を行うようになっていったのです。それが原因で、日本中から、軽い症状の人達から重い症状の人達までもが、雪崩を打って、訪れてきたのです(日本中の患者を桁違いの数、極めて多数診断)。

(2) その結果、極く初期の症状に目が行き、その段階を精緻に判定できる手技を開発し、『前頭葉』の機能を正常な機能レベルに引き戻す(アルツハイマー型認知症の症状を治す)というテーマを追求し、最初は、施設の入居者であった中ボケのお年寄りを対象とし、最終的には市町村での地域予防活動{小ボケ及び中ボケという極く早期の段階で、発病を見つける『早期診断』と『早期治療』(『脳のリハビリ』の実践)による回復/症状の進行の抑制及び発病の予防を明確な目的とした活動)へと進化して行ったのです。

(3)私たち「二段階方式」は、極く初期の『軽い症状』の患者の場合の観察として、『器質的な原因病変が存在していない』こと、『記憶障害の症状が確認されない』こと及び『「注意の分配機能」の機能を核心とした「前頭葉」の機能発揮に重大な支障が起きた症状であること」が特徴的であることに注目したのです(他の老人性痴呆疾患センターが、精神科医が専門的に診断し、神経変性疾患であるとの誤解から、重度の記憶障害の症状に焦点があてられた診断が中心であったのに対し、「正常から異常」に移行する境界を含む早期の段階を中心に研究した)。
※『DSM-Ⅳ』の規定や『3つの仮説』が極めて重度の症状に関心を持ち出発点としたのとは正反対に、初期の段階の軽い症状に関心を持ったのです。

(4) 極く初期の症状に関心を持ち、未だに人類最大の難問とされている「意識的(目的的)な世界」における脳全体の司令塔の役割を担う機能であり、「注意の分配力」が要の「前頭葉の三本柱」の機能が中核をなしている複合機能体としての『前頭葉』の機能に的を絞った(By Tad)からこそ、発病及び症状の重症化が進行する原因であるナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』の継続起因した廃用性加速度的異常な機能低下の進行という核心的な要因に気づくことが出来たのです。更には、『「治す」ことが出来ないし、発病自体を「予防」することが出来ない』とする学説の主張内容が重大な誤りであり、『「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症こそが、早期診断と早期治療により治せるし及び/又は症状の更なる進行を抑制できるし、更に重大なことには、発病自体を予防することが出来る』ことを、世界で初めて解明し、疫学的方法により実証したのです。

(5)私たち「二段階方式」が市町村に導入され実践されるケースが相次ぎ、北海道から九州に跨る全国規模での導入と実践展開が急速に広まっていったこともあり、保健師さんに実践してもらう為、内容をより深く体系的なものに改訂しつつ、より使い易い物へと変化させていき、実践の手引きとなる『実務マニュアル』{「二段階方式」の考え方と使用の手引き)を、何度も何度も改訂して来た(現行のマニュアルは、3分冊で構成され、A4版で630ページの詳細で、根拠となる脳機能データが付され、各種の様式化が徹底されてもいる)のです}。

(6) DNAの98%が同じとされるチンパンジーにさえも備わっていなくて、私達人間だけに備わる特有な機能であり、(異なる複数の「意識」を同時に並行して管理し、コントロールする為に不可欠の機能であり並びに異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり及び咄嗟の判断と処理に不可欠の機能である)『注意の分配力』の機能について、世界中の専門機関が、未だに無知なのです。「意識の機能構造」を知るには、「注意の分配力」の機能を知ることが不可欠となるのです。

(7) 『前頭葉』の個別認知機能群(Executive Functionと総称されている )が、実際に働き及び十分な機能を発揮するには、私たち「二段階方式」が『前頭葉の三本柱の機能』と名付けている、「意欲」及び「注意の集中力」の機能は勿論のこと、要の機能である『注意の分配力』の機能が正常に機能することが絶対的な条件となるのです{「評価の物差し(意識の首座=自我)」及び「実行機能」の機能の発揮度を左右する『機能発揮上の二重構造』の問題が存在している=By Tad}。

(8)  現在置かれている状況を分析し、理解し、判断するにも、その時の状況判断に沿った「テーマ」を発想するにも、発想した「テーマ」の実行内容を企画し、計画するにも、実行した際の結果の洞察、推理、シミュレーションをするにも、シミュレーションの結果に基づいた選択を行って、最終的な実行内容を決定するにも、「異なる複数の意識を構築し、管理し、コントロールする為に不可欠の機能であり、異なる複数のテーマを同時に並行して処理する為に不可欠の機能であり、私たち人間だけに特有な機能」である『注意の分配力』の働き無しには、それらのいずれをも無し得ないこととなるのです。
※ その『注意の分配力』の機能はというと、『加齢』による正常老化の際も、更には、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行の際も、この『注意の分配力』の機能が(から)真っ先に衰えを開始して行くのです。

&8   脳の使い方としての「生活習慣」に起因した廃用性の異常な機能低下
(1)「アルツハイマー型認知症」の発病原因は、(一つは)、加齢に起因した機能低下「正常老化」の進行という要因であり、(もう一つ別の要因)は、脳の使い方としての単調な「生活習慣」の継続に因る「廃用の機能低下」の進行という要因です。自分なりに追求する特定のテーマが無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下という要因、異なる二つの要因が同時に存在し充足される条件下での『相剰効果』に因り、「前頭葉」を含む脳全体の機能が、廃用性加速度的異常な機能低下を進行させていくことが発病を惹き起こし及び症状の重症化進行の直接の/真の原因であることを、「脳機能データ」の解析により理論的に解明し、『マニュアル』の作成により実務化し、市町村による住民参加型の『地域予防活動』として、疫学的方法により実証してきている。

(2)廃用性の異常な機能低下が発病/重症化の進行を惹き起こす原因要因である「アルツハイマー型認知症」の場合、症状は、徐々に緩やかにしか進行していかないのが特徴。最初の段階、ごく初期の段階を捉えるには、「前頭葉」の機能、就中、『注意の分配力』を中核とした(意欲及び注意の集中力)の機能レベルを精緻に判定する「手技」が要求されるのです(『小ボケ』の段階を判定するには、PETでも無理なこと)。機器の活用で医療機関が見つけているのは、『脳のリハビリ』により回復させることが可能な「早期の段階」(小ボケや中ボケの段階)ではなくて、回復させることが最早困難であり、末期の段階である「大ボケ」の段階なのです(発病という「レッテル張り」以上の意味のない診断)。

&9   症状の進行の抑制が未だ可能な「中ボケ」(中等度認知症)の症状
(1) CTやMRIやPET等の機器を使用することにより、高額の診察料を稼ぐことは出来るのですが、「症状を回復及び/又は、進行を抑制」させることが可能な本当の意味での早期の段階である「小ボケ」や「中ボケ」の段階で見つけることは出来ないのです。肝心要の「前頭葉」の機能レベルを精緻に判定出来るのは、世界中を見渡しても、私達の「改訂版かなひろいテスト」しか存在していないのです。

(2) 「アルツハイマー型認知症」だけを対象として(特化して)、それに対する早期診断と早期治療に因る症状の回復/重症化の進行の抑制並びに発病の予防を目的とした活動の指導、市町村が実践する、「二段階方式」の考え方に基づき及び「二段階方式」の手技の活用による住民参加型の『地域予防活動』では、CTやMRIやPETの機器の使用が不要であるだけでなく、薬の処方も不要となるのです(全ての業務が医行為を含まないので、医師でない保健師さんが、全業務を一元的に管理できることが、『二段階方式』の手技の活用の大きなメリット)。

(3) 全国452の市町村で実施された、「二段階方式」の考え方に基づき、「二段階方式」の手技を活用した、「アルツハイマー型認知症」の早期診断と早期治療による症状の回復及び/又は進行の抑制並びに発病の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動を、市町村の保健師さんが業務として一元的に実施管理することについて、医師や、医療機関からクレームが提起されたことは皆無なのです。
※ 症状の回復及び進行の抑制並びに発病自体の予防の為の「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの精緻な判定に因り、本当の意味での早期の段階の発病者(「小ボケ」と「中ボケ」)の判定と措置の実施(「脳のリハビリ」を目的とした生活習慣の改善指導)は、(一定規模での売上と利益が不可欠となる医療機関)にとっては、業務の対象とはなり得ない)からなのです。

(4)「アルツハイマー型認知症」に特化して、更には、「脳のリハビリ」により回復させることが可能である早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」)の判定(早期診断)及び早期治療(「脳のリハビリ」を目的とした生活習慣の改善の指導)並びに発病の予防だけを活動及び業務実施の対象としていて、アルツハイマー型認知症の末期の段階(大ボケの段階)並びにアルツハイマー型認知症以外の認知症及び認知症と紛らわしい他の病気であることが確認される場合は(「二段階方式」の手技により判定することが出来る)全て、関連する病院に紹介することがマニュアル化されている(両者の棲み分けによる共存)。

 &10  症状の進行の抑制も最早困難な「大ボケ」(重度認知症)の症状
重要なことは、「大ボケ」の症状が確認されるまでに、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルが低下すると、最早治すことは出来なくなるのです。『DSM-4』の第二の要件の規定に依拠して診断を行う医師達は、失語や失認や失行(紛い)の症状と言う「大ボケ」の更に後半にならないと発現が確認されない『極めて重度の症状』の確認を待って初めて「アルツハイマー型認知症」の発病と思い込んでいる為、『「アルツハイマー型認知症」は治らないもの』と信じ込んでもいるのです (そのこと自体が、『重大な誤解』)。

&11 「アルツハイマー型認知症」を発病するメカニズム
(1)  「第一の人生」では、左脳が主役となります。
ところが、左脳が専管する「仕事」とは無縁となる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』(私たちが定義する発病の「第一の要件」)が、何かを「キッカケ」にして、何事に対しても『意欲』を喪失してしまい、『前頭葉』を積極的に使わない(前頭葉の出番が少ない)ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を継続していると(私たちが定義する発病の「第二要件」)、出番が極端に少なくなり使われる場面が大幅に減った「前頭葉」が、廃用性の機能低下を進行させていき、異常なレベルに機能低下が進行していきます。

(2) 『加齢』の進行に起因した脳の老化(機能低下)という『第一の要因』に加えて、ナイナイ尽くしの単調な『生活習慣』が継続されることによる「廃用性」の異常な機能低下の進行という『第二の要因』の加重により、『前頭葉』を含む脳全体の機能の老化(機能低下)が加速され、働きが急速に衰えていきます。異なる二つの要因が同時に存在し、充足される相剰効果により、『前頭葉』を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状の重症化の進行が待っているのです

注)『第二の人生」を送っていることが発病の要件となるのです。高齢者であっても、『仕事」が現役である(肩書だけを除く)お年寄りは、アルツハイマー型認知症を発病することは無いのです。「仕事の遂行」と言うテーマがある(奥深い山中での畑仕事でも同じこと)ので、『注意の分配力』の機能の出番が多い生活になるのです。

(3)私たちが主張する「二段階方式」の主張内容(「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の「生活習慣病」なのであり、早期診断と早期治療により治せる/症状の進行を抑制できるし、発病自体を予防することが出来る)は、北海道から九州に跨る全国452の市町村での先駆的な活動である住民参加型の「地域予防活動」の実践展開により、疫学的に証明済み。

(4)「加齢」に起因した機能低下(正常老化)のカーブを基盤とし、その基盤の上に、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の異常な機能低下が加重された結果が、発病/重症化の進行の『真の原因』なのです。
加齢に起因した『老化のカーブ』とは、全く異なるカーブであり、小ボケ、中ボケ及び大ボケの各段階の症状の根底には、「前頭葉」を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下という要因が、核心的な要因として横たわっているのです(私たちの主張の根拠は、14600例を超す「アルツハイマー型認知症」発病患者の『脳機能データ』)。
※『加齢』の要因だけに起因した機能低下の進行、「前頭葉」機能の機能低下(正常老化)のカーブの場合は、それだけでは、異常なレベルにまでは衰えていかないのが特徴。加齢に起因した機能低下の要因と廃用性の異常な機能低下の要因という、両者の同時存在により、加速度的で異常な機能低下のカーブとなることに注意。

(5)「脳のリハビリ」(「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する「生活習慣」の改善と継続的な実践)による症状の回復及び/又は進行の抑制の可能性の有無及び程度から、私たち「二段階方式」は、「アルツハイマー型認知症」の類型的症状を『三段階』に区分しているのです。
「小ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により治す/進行の抑制が、可能
「中ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により症状の進行を抑制することが、未だ可能(但し、家族の密な関わりが不可欠)
「大ボケ」の段階 「脳のリハビリ」により症状の更なる進行の抑制さえも、最早困難
※ 認知症の診断が専門の精神科医達は、末期の段階の「大ボケ」の症状の有無を基準にして、発病の有無を判定するので(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階を見落としているので)、『治らないものと誤解している』のです。

&12  「DSM-4」及び仮説の提唱者に対する問題の提起
(1)世界中の認知症研究の専門家達が、『アルツハイマー型認知症』の発病原因についての『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容が正しいものとして受け入れ、加えて、第一要件の内容が正しいものとの前提に立脚した仮説、アミロイドβ仮説、タウタンパク仮説及びアセチルコリン仮説の「3つの仮説」が提唱されて来たのです。私たちは、「DSM-Ⅳ」の規定内容も、3つの仮説も、科学的な根拠がなく誤った内容であり、『憶測にすぎない』と考えています。その根拠は、私たちが集積した14689例に上る「アルツハイマー型認知症」診察患者の「脳機能データ」の解析結果(事象の事実)なのです。

(2)「前頭葉」の機能が最初に衰えて行き、『小ボケの段階の症状は、前頭葉の機能障害に起因したもの』であり、記憶障害の症状ではないのです。

(3)「MMSE」で判定される左脳及び右脳の機能について、衰えて行く厳密な以下の順番が存在する。その順番は、どのケースでも必ず
    想起、注意と計算、時の見当識、所の見当識、三段階口頭命令、図形の模写、文を書く、記銘、書字命令、復唱、命名となるのです。

(4) 発現する症状が「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに、厳密にリンクしたものとして、順次重いものになっていく

(5)症状を「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルにリンクさせると、小ボケ、中ボケ及び大ボケの「3つの段階」に区分され、「脳のリハビリ」の実施による回復/進行の抑制の可能性は、小ボケ(可能)、中ボケ(未だ可能)、大ボケ(もはや困難)となる

(6)「小ボケ」の段階の症状が発現する期間は大体3年間で、「中ボケ」の段階の症状が発現する期間は大体2~3年間という「滞留期間」について標準的な期間が存在する

(7)上述の事象の事実として確認される(2)乃至(6)の内容を、科学的に、合理的に、体系的に、論理的に、且つ、矛盾なく説明できるのは、『「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する「老化・廃用型の生活習慣病」であり、早期診断と早期治療により治せるし/症状の進行を抑制出来るし、発病を予防することが出来る』と主張する私たち独自の、『二段階方式』の考え方だけなのです。3つの仮説のいずれもが、事象事実としての上記(2)~(6)を合理的に説明することは不可能なのです。

(8)『二段階方式』の考えは、権威がないことと情報の発信力に乏しいだけであり、全国規模での展開、北海道から九州にまたがる452の市町村において、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」』として、上記規模での市町村により、先駆的に/自主的に実践展開されてきた中で、私たち「二段階方式」の主張内容の正しいことが、疫学的方法に因り、実証されてもいるのです。

&13「アルツハイマー型認知症」の症状からの回復及び介護の予防
(1)   さて、『治すには、どうしたらいいのか』。
第一の条件は、『早期診断と早期治療』なのです。『脳のリハビリ』により回復/又は、更なる重症化の進行を抑制させることが可能である本当の意味での早期の段階、私たちの区分で言う「小ボケ」(治す/進行の抑制が可能)及び「中ボケ」(進行の抑制が未だ可能)で見つけることが大前提なのです。

(2) 発病の末期の段階である「大ボケ」で見つけて居たのでは、「治すことは愚か、症状の更なる進行を抑制することも、もはや困難」なのです。
権威が言うことを鵜呑みにしないでいただきたいのです。『アルツハイマー型認知症は、性質それ自体として治すことが出来ないものではない』のです。

(3)「DSM-Ⅳ」の規定の第二要件を鵜呑みにして、失語や失認や失行(紛い)の症状と言った(MMSEの得点が一桁になるまでに『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させてきている)極めて重度の症状の確認を待って初めて発病と診断していることが重大な誤りなのです。治すことが出来ないのは、見つけて居る段階が遅すぎるだけなのです』。

(4)『自分なりの「楽しみや喜びや、時には、生き甲斐があり、それなりに時間が経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を自分なりに楽しみ、或いは、居住地域での地域活性化活動に関わり、自分なりに追求する「テーマ」及びテーマを具体的に実行していく上での「目標」がある日々の暮らし方』という、『キッカケ発生以前の生活習慣』に引き戻すことが、治す為/症状の更なる進行を抑制する上での「処方箋」となる。

注1)発病及び症状重症化の進行のメカニズムから言うと、症状を治したり、症状の進行を遅らせたり、或いは、発病を予防する効能を有する薬が開発されることは、未来永劫有り得ない事。

注2)最近になって、AI技術の駆使による主張である、カロリンスカ研究所やランセット委員会や、我が国で言うと、国立精神・神経医療研究センターが唱えだした内容、「生活習慣」がアルツハイマー型認知症発病の危険因子であるというのが正しいのです(但し、私たち「二段階方式」のやり方である「脳機能データを積み上げたうえでの結論」とは異なり、単に、多数例での分析結果に過ぎないので、食生活とか学歴とか間違った要素も交じっているレベル。

(5)『自分なりの「生き甲斐」や喜びがあり、それなりに時間が経つのを忘れて打ち込むことが出来るような、何等かの趣味や交遊や運動を自分なりに楽しみ、或いは、居住地域での地域活性化活動に関わり、自分なりの「目標」があった日々の暮らし方』という、『元々の生活習慣』に引き戻すことが、症状を治す為の『処方箋』になるのです(保健師さんによる脳の使い方としての「生活習慣」の改善指導が不可欠)。
発病前の本人の暮らし方を詳しく聞き取り、現在置かれている状況の下での「最善策」を探り、実行させるのです)。
※ 何等かの事情により、『元々の生活習慣』を取り戻すことが困難な状況にある場合は、それに代わり得るもの(趣味、遊び、交遊、運動、社会活動)を出来るだけ早く見つけることが不可欠となります。

(6)『脳のリハビリ』により前頭葉を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに引き戻すことが出来る(「アルツハイマー型認知症」の症状を治すことが出来る)のは、「小ボケ」までの段階のお年寄りなのです(同居の家族の献身的な関わりが期待できる場合には、「中ボケの早期=MMSEが20点以上」でも、例外的に、回復が可能となります)。

(7) アルツハイマー型認知症」も、普通の疾患と同じこと。『早期発見、早期治療』が不可欠となるのです。小ボケ及び中ボケの段階で見つけることが出来た場合は、上述のように、本人の脳の機能レベルに見合った「脳のリハビリ」を実施することにより、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを正常なレベルに引き戻すこと及び又は、症状の更なる進行の抑制に因り、次の段階にまでは落とさないことが可能であり、そのことによって、「アルツハイマー型認知症」の症状を治す/症状の更なる進行を抑制することが出来るのです。

(8) 何等かの理由や状況により、「脳のリハビリ」を実施しても治すことが出来なかった場合は、末期の段階である「大ボケ」の段階にまでは落とさないことが重要な目標となります。
中ボケ(家庭生活にも支障)までの段階で留めておくことが出来れば、介護は不要なので、『介護の予防』という大きな成果を獲得することが出来るからです。
※『脳のリハビリ』を実施したにも拘らず何らかの理由で治すことが出来なかった場合でも、「大ボケ」(セルフケアにも支障)にしないことにより『介護の予防』という成果が得られるのです。

&14 「アルツハイマー型認知症」の発病自体を予防する方法
ⅰ)発病を予防する為の「生活習慣」の構築「五ヶ条」  
① 熱中し夢中になれる、趣味や遊びをできるだけたくさん体験し;
② 趣味や遊びを通じて、できるだけ多くの仲間と交わり;
③ 趣味や遊びや人付き合いや地域活動に、「生き甲斐」や「目標」や「喜び」や「楽しみ」を見つけて;
④ 精神的な張りと緊張感のある毎日を過ごしながら;
⑤ 速足の散歩やラジオ体操など、毎日、運動するのです。

ⅱ)発病の予防に関心を向けさせる為の鈎となる「交流の駅」の設営
(1) 早期診断(本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で発病を見つけること)により、実際に治して見せることが極めて重要なのです。
『「アルツハイマー型認知症」は、仕事とは無縁となる「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」が、発病させたり、症状を治したり、発病を予防する上で、唯一絶対的な要因である』ことを地域住民に対し情報発信していくのです。「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて(早期診断)、『脳のリハビリ』(「前頭葉」を含む脳全体が活性化するための「生活習慣」の改善とその継続)としての「生活習慣」の改善(早期治療)により、実際に治して見せる事が、発病自体の『予防』というテーマに関心を喚起することとなり、更には、『発病の予防』対策、即ち、『「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築とその実践』という「テーマ」に対しても関心を喚起し、努力させることに繋がるのです。

(2)その為の効果的な方法が、出来るだけ小さな『地域単位』で展開する住民参加型の『地域予防活動』の密な展開ということなのです。出来るだけ大きな効果を獲得するには、お年寄りが歩いて行き帰りできる距離に、頻繁に活用できる「交流の場」と「交流の機会」を提供する為の『交流の駅』を建設し、設営することが、反復し、継続するという重要な条件獲得上不可欠となるのです。

(3) その場にいること自体が、「他人との交流」を促し、必然的に、「前頭葉」の出番を多くすることに直結するのです。第二の人生を送っていて、暇を持て余しているお年寄り同士の交流、カクシャク老人との交流、若い世代との交流の場を提供するのです。家族間の、世代間の交流さえも少なくなってきている状況の打破にもつながり、お年寄りが多い地方の地域の活性化を呼び起こすのです。『人的な交流の活発化が、物的及び金銭的な活発な流れをも引き出し、地方の地域の活性化による「地方の創生」にも繋がる』のです。
 
注1)全国452の市町村の指導を副所長独りで担当という状態下では、『二段階方式』の手技を活用して『地域予防活動』を推進する保健師さんに対しての十分な『個別指導』を為し得なかったとの反省から、「二段階方式」の手技による『個別事例の判定と脳の使い方としての「生活習慣」改善の指導』及び『ボケ予防講演会』の講師を担当できる『女性の専門職集団』を養成したいと考えるのです。

注2)認知症の専門家達から『発病の原因が分からないし、症状を治せないし、発病を予防することが出来ない』とされている「アルツハイマー型認知症」について、早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』の全国展開の為の要石として、女性の専門職集団が活躍することにより、『女性が活躍する社会』を実現する牽引車となり、更に、「早期診断と早期治療により、症状を治す」ことが、「発病の予防」に直結して、現状においては、要介護に陥った場合の自己費用の負担を心配して、日常行動を抑制し、費用の出費を抑制し、貯蓄に走る「お年寄り」の行動を転換させ、家に籠り勝ちの生活から家の外に出て行く生活に変えさせることにより、「交流の駅」を拠点にして、交遊し、獲得した仲間と共同して行う、地域の催事や祭りの復活等の地域興し活動が『地方創成』にも貢献すると考えるのです。

注3)お年寄りが居住地から歩いて行き来できる程の場所に、間伐材と竹で構築した平屋建ての家を建設し、開放するのです(閉鎖された学校の再活用策も有効)。交流の促進を目的とした『交流の駅』を建設し、更に、『お年寄りの脳のイキイキ度チェック』を恒常的に実施し、早期診断と早期治療による回復と発病の予防を徹底する制度の国策化を検討して頂きたいのです。丁度、血圧や体重を何時でも簡便に測定できるのと同様に、お年寄りの「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを「二段階方式」の手技の活用により簡便に/精緻に判定し(脳のイキイキ度チェック)、必要な場合は、脳の使い方としての「生活習慣」の改善の指導が行える場所にしたいと考えるのです。『発病自体を予防し及び早期診断により回復させる』ことが先決となるべきなのです。

(3)「二段階方式」の手技を活用した市町村による「地域予防活動」を展開するすべての市町村が体験することが有ります。「前頭葉」が活性化する「体験教室」として運営される『脳イキイキ教室』への参加者が、異口同音に発する言葉があるのです。『こんなに声をあげて笑ったことは、これ迄何年間も体験しなかったこと。教室に参加して、皆さんといろいろな世間話をするのが楽しくて、私の脳が生き返ったような気がする』という共通の認識であり、言葉なのです。「仕事」とは無縁になる「第二の人生」では、何か特別の「テーマ」というものが無くて、暇を持て余す日々。

(4)『時間だけは余る程有るのに、することが無い』毎日を過ごして暮らすことになり、『家に籠り勝ちの生活』が続くことになるのです。実は、そうした生活、暮らし方、脳の使い方としての『生活習慣』が、ボケの予備軍の創出、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(私たちが規定する、「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」)達の「生活環境」或いは、「生活習慣」を「アルツハイマー型認知症」を発病し易い生活状況に導き、落とし込んで行っているのです。

(5) ボケの予防対策、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する第一歩となるのが、「家に籠り勝ち」のお年寄りを家の外に追い出して、他人と交わる場に出かけさせて、他人と交わる機会を与えることなのです。そこで必然的に「社会生活」に遭遇することとなり、「前頭葉」機能の出番、就中、『注意の分配力』の機能の出番が増えてくると言うことなのです。

(6) 老化による脳の機能低下であれ、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下であれ、最初に衰えを開始してくるのは、注意の分配力の機能なのです。そうした視点及び問題意識により提案するのが、『交流の駅』の建設であり、運営なのです。

(7) 交流の駅の運営費用は、市町村が負担し(原資となるのは、「介護関連の総費用」の金額の減額により獲得される資金)、運営は、地域に居住するボランティアが(自己のボケ予防対策ともなるので)主導しつつ保健師さんと協働するのです。その場合、当の保健師さんは、「二段階方式」の考え方に基づいて、「二段階方式」の手技を活用して、教室参加者であるお年寄りの『脳のイキイキ度チェック』(必要な個別のケースでは、「生活習慣」改善の為の具体的な指導を行う)が主たる業務となるのですが、運営も協働することが、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断と早期治療による回復及び発病の予防を明確な目的とする住民参加型の「地域予防活動」事業』の円滑な運営に寄与することにもなると考えるのです(交流の場と機会を与える『交流の駅』の建設費用は、「二段階方式」の考え方を高齢者に分かり易く説いた啓蒙の為の基本書の「ボケは防げる治せる」の高齢者世帯への国による配布による収益を基本の原資とし、更には、空き地、廃校の活用、空き家の借り上げの活用等)。

(8)日常的に他人と交わる機会を持つことが、『ボケ予防』の第一歩(の発病の予防)となるのです。
注1)「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つけて(早期診断)、『脳のリハビリ(早期治療)』(「前頭葉」を含む脳全体が活性化するための「生活習慣」の改善)により実際に治して見せる事が、発病自体の『予防』というテーマに地域住民の関心を喚起することとなり、更には、『発病の予防対策』ともなるのです。
即ち、『「前頭葉」を含む脳全体が活性化する「生活習慣」の構築』という「テーマ」に対しても、地域住民の関心を喚起することに直接の効果として繋がるのです。
※『発病自体の予防の制度化、早期診断と早期治療による症状の回復及び進行の抑制(介護の予防)措置の制度化』の国策化が我が国にとって喫緊の政策課題なのです。

(9)最も効果的な一次予防対策となるのが、出来るだけ小さな『地域単位』で展開する「アルツハイマー型認知症」対策に特化した住民参加型の『地域予防活動』の密な展開ということなのです。

※1『発病自体を予防し及び早期診断により回復させる』ことが先決となるのです(介護関連の総費用の減額について、回復と予防による効果が極めて大きい)。最優先の政策課題として頂きたいのです。何らかの理由で「大ボケ」の段階にまで症状が進んだお年寄りについては、その全員を対象としての「介護保険」制度の全面的な適用により、「老老介護」、「認認介護」、「介護離職」と言った超高齢社会で初めて発現した社会悪を一掃することが可能と考えるのです。

※2 その場合、当の保健師さんは、「二段階方式」の考え方に基づき、「二段階方式」の手技を活用して、予防教室参加者であるお年寄りの『脳のイキイキ度チェック』(必要な個別のケースでは、「生活習慣」改善の為の具体的な指導を行う)が主たる業務となるのです。

&15   早期診断による回復と発病の予防を目的とする「地域予防活動」
(1)国が指定し、当事者が望む組織と私たちとが共同して、例えば、能登半島地震の被災地であった市町村と被災しなかった日本海側の近隣の市町村とを併せた10の市町村で、『二段階方式』の考え方に基づき、「二段階方式」の手技の活用による『「アルツハイマー型認知症」の早期診断と早期治療による措置、症状の回復進行の抑制並びに発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の『地域予防活動』の実践展開を3年間行うこと。
※「二段階方式」の考え方が正しいことの検証並びに「二段階方式」の手技の活用により、早期診断により、症状を治せる及び更なる進行を抑制出来ること並びに発病自体の予防が可能であることを検証する為のPRJである『検証PRJ』 の実施が有益と考えるのです。

(2)検証PRJの実施により、「二段階方式」の考え方が正しいこと実証され、権威ある機関との共同作業の実施により検証されることにより、『住民参加型の地域予防活動』展開の要となる市町村の保健師さんが、自信を持って活動できるだけでなく、『地域住民自身』も積極的に活動に参加することとなり、地域予防活動の展開を支える役割が期待される『地域のボランティア』が参画してくれる下地が出来ると考えるのです。

(3) 早期診断(本当の意味での早期の段階である小ボケ及び中ボケの段階で発病を見つけること)と早期治療(『前頭葉』の機能レベルに見合った「脳のリハビリ」の実践)により、実際に症状を治して見せる及び/又は症状の更なる進行を抑制して見せることが極めて重要なのです。
※『「アルツハイマー型認知症」は、仕事とは無縁となる「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」が、発病させたり、症状を治したり、発病を予防する上で、唯一核心的な要因である』ことを多数の地域の多数例により実際に治して見せることによって、地域住民全体に対し情報発信するのです。治して見せることが、『脳の使い方としての生活習慣』が発病の唯一で核心的な危険因子であることのインパクトある説得力を生むのです。




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ナイナイ尽くしの『単調な生活習慣』が始まる「キッカケ」の類型と意味(I-08)

2024-02-09 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
(プロローグ)
(1) 様々な種類が数ある認知症の内の90%以上を占めているにも拘らず、 権威ある世界中の専門機関(専門の研究者や精神科医達)から、発病の原因/メカニズムが不明で治らないタイプの認知症とされ、発病の原因/メカニズについて世界的に「通説」とされている『アミロイドβ仮説』を筆頭に、タウ蛋白仮説(少数説)や、アセチルコリン仮説(異説)やらの『仮説』(「主張する原因」と「結果である発病/症状の進行との間の因果関係」の存在を、未だに実証できていない為に、医学界では、今猶「仮説」として扱われていることに注意)しか提示されていないのが、『アルツハイマー(AD)型認知症』というタイプの認知症なのです。
アミロイドβ仮説の提示機関や支持者達は、『(AD型認知症)について、重度の物忘れが特徴の「神経変性疾患」だとする憶測による誤解』から、マウスやらマーモセットやらにアミロイドβを注入し、「記憶の行動」を調べては、憶測ばかりしているのです。

(2) 私たち「KinukoとTadが主宰するエイジングライフ研究所二段階方式)」は、(AD型認知症)が、『意識』が覚醒された意識的(目的的)な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている複合機能体としての『前頭葉』の機能レベルを精緻に判定できる手技である『二段階方式』の手技を独自に開発し、北海道から九州に跨る全国的規模450を超える市町村との間で、有償/有期の「二段階方式の使用許諾契約」を締結し、居住地域単位での「脳イキイキ教室」運営を中核とした『住民参加型の地域予防活動』の実践に因る顕著な成果によって、主張内容が正しいことを、疫学的方法により実証して来たのです。

(3) 私たち「二段階方式」が、世界で初めて解明した(AD型認知症)の本態【正体】は、「仕事」とは無縁の日々の暮らしとなる『第二の人生』を生きる「高齢者」の日々の「脳の使い方」としての『生活習慣』、即ち、「第二の人生での日々の生き方が問われる」タイプの認知症なのであり、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎないのです。
⇒「加齢」の進行に因る『前頭葉機能の正常老化』が発病/症状の進行の『基盤の要因』である為、(AD型認知症)は『老年発症が特徴』となる。

※1 世界的に権威機関から誤解されている『若年性アルツハイマー型認知症』は、この世に実在していない「架空の認知症」なのであり、『若年発症を特徴とし、器質的な病変が原因の/極めて重度の「記銘力障害」に起因した重度の物忘れの症状の発現と海馬の萎縮が確認されるものの、『「前頭葉」の機能が正常なレベルに在ることが特徴である「側頭葉性健忘症」を誤診している』だけなのです。
※2 若年発症が特徴の「側頭葉性健忘症」は、前頭葉の機能が正常なレベルに在る為に、『周りからの支援が有れば、自分らしく生きていける』ことから、
公明党の要求のもとに、厚労省は、若年発症の「側頭葉性健忘症」と老年発症の「アルツハイマー型認知症」とを混同した「若年性アルツハイマー型認知症」という架空の認知症対策を基礎理念とした川下対策としての『ボケても安心な社会作り』を制度化し、23兆円超もの血税を垂れ流す「世紀の愚策」を推進中なのです(世の為、人の為、国の為に極めて有益となる川上対策である『発病自体の予防』対策の国策化を棚上げして、「単年度ベースで23兆円超もの血税を垂れ流す」だけの川下対策を制度化する目的は、厚労省には天文学的な規模での予算の獲得という目的が考えられるのに対し、公明党にはどんな目的があるのか?)。

&2「アルツハイマー型認知症」の発病/重症化の進行の真のメカニズム
(1)「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の重症化が進行する原因については、世界的に通説とされている「アミロイドβ仮説」、少数説のタウ蛋白仮説、異説であるアセチルコリン仮説と言った「3つの仮説」(発病/症状の進行との間の因果関係が、未だに実証されていない憶測の類)が世界中の医学会をリードしてきた中で、時間だけが空しく経過するという状況でした(過去30年間で、200種類ものアルツハイマー型認知症の治療薬の開発が、悉く失敗に終わっているのです=エーザイのレカネマブが、失敗の最後の事例となる)。

(2) そうした状況下で、2016年に、世界的に著名な研究機関であるスエーデンのカロリンスカ研究所(ノーベル生理学・医学賞の選考委員会がある)が、「生活習慣」で「アルツハイマー型認知症」の発病リスクを低減することが可能であるとの研究論文を発表し、2017年には、ロンドンに拠点を置くランセット委員会が、生活習慣がアルツハイマー型認知症の危険因子であるとの研究論文を発表し、2018年には、我が国の国立精神・神経医療研究センターが、「生活習慣要因」がアルツハイマー型認知症発病の『リスク因子』と考えられるとする研究論文を発表したのです。但し、私たちがこれまでに発表してきた内容の質と量に比べると、足元にも及ばないと言うしかないのですが、意味不明の仮説の類ばかりを主張し、マウスのお尻ばかりを追い掛け回している医学界にとっては、とても良い刺激だと考えるのです。

(3) 脳が壊れてもいない(器質的な原因病変が存在していない)のに発病し、症状の重症化が進行していく『アルツハイマー型認知症』の発病原因、それは一つには、「加齢」と共に進行する『老化による機能低下=正常老化』が基盤要因(「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の高齢者であることが、「発病の第一要件」)に在り並びに異なるもう一つ別の要因、『キッカケ』の発生と継続を契機に、心が折れてしまい、何事に対しても挑戦する『意欲』を喪失することで開始される単調な生活習慣の繰り返し、即ち、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な日々の暮らし方(ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」)の継続に起因した『廃用性の異常な機能低下の進行』(発病の第二要件)が加重されることにより(異なる二つの要因の同時存在と充足に因る「相剰効果」により)、『前頭葉』を含む脳全体の機能が、廃用性の加速度的異常な機能低下を進行させていくことが、発病/症状の重症化が進行する直接唯一の原因要因なのです(結果、「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした三段階に区分する「類型的症状」が発現してくるのが、特徴となるのです)。

(4) 簡潔な表現をすれば、『アルツハイマー型認知症の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の『生活習慣病』に過ぎない』のです。
但し、ここに言う「生活習慣」とは、食生活ではなく、私たち人間だけに特有な意識的な世界(同時に目的的な世界であることに留意する)における『脳の使い方』としての『生活習慣』であることが、極めて重要なポイントなのです(私たち「二段階方式」が、「世界で最初」に解明した)。
※後に詳述するように、脳の使い方としての「生活習慣」の改善及び「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する「生活習慣」の構築と継続的な実践という方法だけが、『回復、症状の進行の抑制及び発病の予防』の為の『唯一無二の方法、対策』となるのです。『食生活は無関係、薬も効かない』のです。

(5) 認知症の専門家達から、発病の原因が不明とされている「アルツハイマー型認知症」は、超高齢社会/超高齢化社会に特有な産物なのであり(発展途上国は、無関係)、『仕事というテーマ』とは無縁の日々を送ることになる「第二の人生」を送っている、60歳を超える年齢の「高齢者」だけが、発病の対象となるのが特徴なのです。
※1 60歳を超えても猶、仕事の遂行という現職を続けているお年寄りは、『アルツハイマー型認知症』を発病することはないのです。
※2 人生100年時代を俯瞰した政策、『定年年齢の引き上げと働き方の改革』を推進することは、「アルツハイマー型認知症」の新規発病者数の増加の抑制という視点から時宜にあった政策だと評価することが出来るのです。

(6)「アルツハイマー型認知症」の早期診断(回復/症状の進行の抑制が可能な小ボケ又は中ボケの段階で発病を見つけること) と早期治療(回復/症状の進行の抑制が可能である早期段階の発病者を対象とした「脳のリハビリ」の実践)、更には、『発病自体の予防』の為の神経心理学的手法として開発された私たち「二段階方式」の手技は、アミロイドβ仮説を隠れ蓑にした、川下対策に過ぎない「介護の予防措置」の実施を国策化し、市町村での展開を我が国が制度化する以前の時期には、北海道から九州に跨る累計452の市町村に於いて、発病の予防及び地域における高齢者のイキイキ活動展開の為の脳活性化体験並びに生活習慣改善の効果的な手法として、先駆的に実践され顕著な成果を挙げていたのです(発病の予防を棚上げし、 主張内容が100%誤りの「アミロイドβ仮説」の権威に敗れた=権威を利用し/奇禍として、川下対策を実施して、天文学的な規模の予算の獲得に、厚労省が活用!)。

(7) 色々な種類がある認知症の90%以上を占めている「アルツハイマー型認知症」の『発病の予防』を目的とした「脳の使い方としての生活習慣」改善、複合機能体である『前頭葉』が活性化する為の脳活性化訓練並びに早期の段階の発見と回復/進行の抑制の為の『脳リハビリ』の為の実践指導を目的とした有効な諸施策が、導入先市町村の保健師さんが一元的に管理し実行指導する予防教室(脳イキイキ教室)の運営や生活改善指導として実施され、更には、地域全体の活性化やお年寄りの『生き甲斐創造活動』として、我が国の全地域に広まり、定着することを期待して、「二段階方式」の考え方、或いは「手技」が市町村の保健師さん達の間で、全国的に広まっていくよう、今後とも尽力して行きたいと考えているのです。

(8)『DSM-Ⅳ』が発病の診断に際して、「第一要件」として確認を要求する「記憶の障害」という要因と発病とは、無関係なのです(因果関係自体が存在していない)。更に言うと、「DSM-Ⅳ」の「第一要件」が正しいものとして、その条件を前提として構想され主張されている『3つの仮説』、アミロイドベータ仮説、タウ蛋白仮説及びアセチルコリン仮説の全てが、「アルツハイマー型認知症」の発病原因(発病のメカニズム)とは無関係なのです。
※『DSM-Ⅳ』の第一要件の規定内容も、「3つの仮説」も、『アルツハイマー型認知症』が、重度の物忘れを特徴とする神経変性疾患だと誤解していて、(憶測でしかない「記憶障害」を核心要因と想定した)発病/症状進行のメカニズムを構想している誤りの内容なのです。

(9) 「アミロイドβの蓄積と発病/症状の進行」との間には、『因果関係が存在していない』のです。アミロイドβ仮説は、『アミロイドβの蓄積により生じる老人斑の持つ毒性が、情報を伝達する神経細胞の大量死を惹き起こすことにより、「記憶障害」が惹起され、アルツハイマー型認知症を発病/症状が進行することになる』とする憶測がベースの仮説に過ぎないのです。

&3 『キッカケ』の発生と継続が、意欲の喪失を惹き起こす転機
(1)「仕事というテーマ」とは無縁の日々を生きることになる『第二の人生』を送っている60歳を超える年齢の『高齢者』の中の大多数の人達は、自分なりに追求している特定の『テーマ』があり、テーマの遂行に関わる目標の達成の過程及び結果と成果に因り、「楽しみや喜びや、時には、生き甲斐を覚える」といった脳の使い方としての意味で言う『生活習慣』(「食生活」は無関係なので留意する)を日々過ごして居て(「アルツハイマー型認知症」を発病するリスクが極めて低い高齢者群)、他方で、一部の人達は、自分なりに追求している特定のテーマが無くて、これといった目標もなく、楽しみや喜びや生き甲斐を覚えることも無いといった「生活習慣」を、日々継続して居る(「アルツハイマー型認知症」を発病するリスクが極めて高い高齢者群)訳なのですが、いずれの側の生活をしていようとも、どんな「生活習慣」を基盤とした毎日を過ごしていようとも、「高齢者」である限りお年寄りは誰でも、『前頭葉』(「前頭前野」の穹窿部に局在する「複合機能体」を言うものとする=意識が覚醒した目的的な世界で、左脳、右脳及び運動の脳の3頭建ての馬車の運航を支配し、管理する「御者」の役割を担うのが「前頭葉」の機能。以下、同じ)が、『加齢に伴い』前頭葉の機能を次第に老化させてきているという問題を抱えているのです(どのような「生活習慣」の下で生きていようと、65歳ころには誰でも例外なく、20歳代の前半の頃に比べ、私たちが「前頭葉の三本柱」の機能と呼ぶ、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の働きが、半分程度に衰えてきているものなのです=私たち二段階方式の呼称で言う、加齢に潜む『正常老化の性質』の存在であり、私たち二段階方式が提示する「加齢の進行を基礎とした年齢別前頭葉の機能レベルの推移データ」に因る」)。

(2) この「正常老化」の要因こそが、『アルツハイマー型認知症』を発病する為の基盤の要因なのであり、発病の「第一の要因」となるのです(この「正常老化の性質」の要因は、『第二の人生』を生きる全てのお年寄りに「共通」する条件)。発病の原因(メカニズム)としてこの要因が存在するからこそ、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、60歳を超える年齢の「高齢者」に限定される(「老年発症」が特徴)ことになるという訳なのです。

(3) (学者や研究者や精神科医達)認知症研究の専門家と言われる人達は、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象は、(脳の機能が、加齢による「正常老化」のカーブを辿って、一定のレベルにまで衰えてきている年齢の「高齢者」、60歳を超える年齢の「お年寄り」に限られている)という実態に目を向ける必要があるのです(日本全国共通の要因が、実態として確認される)。

(4) それでは、「高齢者」と呼ばれる年齢のお年寄りは、誰でも、「アルツハイマー型認知症」を発病するのかと言うと、そうではありません
「アルツハイマー型認知症」を発病することになるか/ならないか、何が/どのような要因の存在がそれを区分けているのか。それが今日のテーマである、「キッカケ」となる「出来事及び又は、生活状況」の発生と継続に対する、「本人の受け止め方と対応の仕方」が提示する『差異の話』なのです。

(5) (大ボケだけでなくて、権威達が見落としている小ボケと中ボケも加えた『アルツハイマー型認知症』の発病者総数はというと、様々な種類が数ある「認知症全体」の90%以上の割合を占めていて、世界中の認知症の専門家達から発病の原因(メカニズム)が不明とされている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病に過ぎないが故に、発病者が極めて多いのです。
然も、私たち「二段階方式」が規定する発病の「第一の要因」(「正常老化」の要因が、発病の基盤の要因である)から、『アルツハイマー型認知症』を発病する対象は、60歳を超える年齢の「高齢者に限られる」のです。

(6) そうした年齢のお年寄りのうちで、発病する人達には、発病を惹き起こす明確な条件、私たちが発病の「第二の要因」として規定する条件である、自分なりに追求する特定のテーマが無くて、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものも無い単調な暮らし方の繰り返し、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続という「条件」が、必ず、確認できるのです。

(7)  「老年発症」を特徴とする『アルツハイマー型認知症』の発病者の場合ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に入って行く上での「キッカケ」となるものがどのようなものであるかについて、典型的な事例を例示しながら、説明していきたいと思います。
但し、「キッカケ」とは何か特別のものという訳のものではなくて、「第二の人生」を送っている「お年寄り」であれば、誰でも遭遇しそうなものばかり
のだということにも、十分に注意を払って頂きたいのです。

※1  猶、例示した状況に対して、遭遇したお年寄りが全員、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に陥っていく訳ではないことが重要なことなので、注意してください。
※2 即ち、「キッカケ」となりそうな出来事や状況の発生と継続に遭遇して、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に陥る人と、そうでない人とを区分ける条件の存在にこそ、注目して頂きたいのです(その出来事や状況が何であれ、『当の本人が、心が折れてしまい、立ち上がる意欲を喪失してしまった時は、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に陥入っていくことになり、結果としてそれが「キッカケ」となったということに注意が必要なのです(当の本人の、第二の人生での生き方が,心が折れて意欲を喪失するか/しないかの命運を左右することになるのが、脳の使い方としての『生活習慣病』であるに過ぎない『アルツハイマー型認知症』の特徴)。

&4 「キッカケ」の例示と意味の説明
(1) 例示事例に拘わらず、これらに代表される様々な事由、状況、態様及び程度があります。要は、『本人がどう受け止めたのかの問題』なのです。
加えて、家族や友人などの「周りからの支え」が必要となるのです):

①  仕事人間が、仕事の第一線を退くこと
 (定年退職、家業の廃止、家業を息子に譲る代替わり、嫁に家事を譲る)
②  地域の世話役を降りること(子供や孫の手離れ、地域の世話役を退く)
③  配偶者の死亡(特に、夫にとっての妻の死亡)
④  兄弟姉妹の死亡(特に、年下の兄弟姉妹の死亡)
⑤  趣味や遊びやお茶飲み会などの「集いの会」の中止
⑥  重大な病気や怪我、身体上の不具合、配偶者の看病が継続する生活
⑦  自然災害を含む重大な災害により、財産や家族や友人や思い出を失うこと
⑧  家庭内のトラブルや心配事の継続
⑨  友人や自分自身の転居で、孤独になること
⑩  周囲との接触もない(孤独な一人暮らし)
⑪  家族関係の悪化の状況下での(心さびしい生活)
⑫  その他

(2)「キッカケ」となることとは、どんなことなのか
前頭葉」の機能の老化を加速させ、「アルツハイマー型認知症」発病の引き金となるナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が始まる「キッカケ」となる「生活上の大きな出来事や生活状況の大きな変化」の発生とは、どんなことを言うのか。次の2つの類型に集約されます。分かりやすくする為に、ここではいくつかの典型的な事例を取り上げて例示的に説明します。

 (3) 第一の類型(「生活状況の大きな変化」の発生)
① 波乱万丈というのは余り無いケースだと思うのですが、私達高齢者が、「第二の人生」を生きていく上でも、自分を取り巻く「生活状況」に、大小様々な変化が何時でも誰にでも起きてくるものなのです。
幸運や不運、幸福や不幸、事故や事件、自身の健康上の問題、家庭内の問題、家族関係の不和、近所隣りとの関係、趣味の会での人間関係の軋轢など、自分を取り巻くそうした「生活状況」の変化や発生という状況が、様々な形で存在し、様々に変化していくものなのです。

② 時には、思いもよらない辛く悲しい、或いは寂しい状況や環境の変化が起きてくる中で、それでも頑張って生きていこうという「意欲」(状況や環境の変化に対する対策や対処の仕方を考え、従来構築してきた自分なりの「楽しみや喜びが得られ、時には生き甲斐を覚える生活習慣』を実践し継続していこうとする意欲)をこれまで支えてくれていた「核となる生活習慣」が維持/継続できなくなってしまうような「生活状況の大きな変化」が起きてくることが、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に入っていくことになるキッカケの一つのパターンなのです。
 
③ 定年退職
現役で働いている頃から、趣味や遊びや人付き合いの機会をそれなりに持ち、「第二の人生」に入ったら、人生を思い切り楽しもうと考えておられる皆さんには意外なことと感じられるかも知れないのですが、『趣味も遊びも人付き合いの交遊も興味が無くて、ひたすら仕事に邁進という仕事人間だった人』にとっては、極めて重大な変化。
※1「第二の人生」が始まったばかりだというのに、はやばやとボケていく、「アルツハイマー型認知症」を発病する人達の典型的なケースなのです。
趣味や遊びや人付き合いや運動を楽しむことに関心も興味も無く、体験や機会も極めて乏しく、世に言う「仕事一筋」の「第一の人生」を送ってきた人(且つ、その「生き方」を良しとする「価値観」の人)にとっては、「定年退職」が「キッカケ」になるのです。
※2  リーマンショックを経験して以降、自分が勤める会社(役所、組織)に対する考えかたや、或いは仕事そのものに対する世の中の考え方自体が大きく変わってきて、現在のわが国では、そうした価値観の人はむしろ少数派だと思うのですが、戦後の我が国の経済復興を支えてきた人達、今まさに「第二の人生」の中核を占めて生きている人達(2025年問題の中核)が現役世代であった頃には、社会の主流を占めていたのです。

※3 「左脳」が中核となる「仕事」中心の生活だけを生き甲斐に、会社(役所、組織)への「滅私奉公」を厭わず「第一の人生」を送ってきた人は、定年退職や家業の廃止或いは家業を息子に譲って仕事がない「第二の人生」という毎日が始まり、日常生活を送る上で「左脳」を使う機会が極端に少なくなってきても、趣味や遊びや人づきあいや運動など、「右脳」や「運動の脳」を使う機会となる「テーマ」への切り替えが出来ないのです。
達成すべき目標を設定したり、目標を達成していく過程で、愉しみや喜びや生き甲斐が得られる対象となることが想像できないのです。その為、時間だけはたっぷりあるのに、することがない毎日、「前頭葉【就中、『注意の分配力』の機能)」の出番が極端に少ない生活習慣、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の繰り返しで日々を過ごすことになるのです。

※4 文字通り「仕事一筋」(「左脳」偏重)の生き方で「第一の人生」を渡ってきて、そうした生き方に自分なりの満足感があり、その一方で、「右脳」(趣味や遊びや人付き合い)がらみの体験にも、「運動の脳」(スポーツや運動)がらみの体験にも極端に乏しかったのです。
 その為、「第二の人生」が始まったとき、「趣味とか遊びとか運動」とかに価値がおけなくて、そのような「些事」に熱中することが出来ないのです。そうした「些事」が、自分が(自分ほどの者が)「第二の人生」を生きていく上でのメーンの「テーマ」となるような日常生活には価値が置けないと感じる(自分は、そんな人生はやってきていないと考える)のです。

※5「第二の人生」に入って行って居ても、「第一の人生」からのそうした考え(「価値観」)を引きずるお年寄りは、やっと出会った(見つかった)趣味や遊びなのに、その「楽しみ方」を知らないのです。「趣味や遊び」なのに、そのやり方がまるで「仕事そのもの」なのです。「第二の人生」での「趣味や遊び」を楽しむそのやり方に、「第一の人生」での「仕事」を遂行するとき使っていた「ルール」を適用しようとしてしまうのです。自分だけならまだしも、周りの人達にもそうしたやり方を強要してしまうのです。
その上、「第一の人生」での肩書(キャリア)を重要視し、「周りの目」とか、「周りが自分のことをどう考えているか」ばかりを気にするのです。

※6  そうした価値観の人達は、たまたま何かの趣味(遊び)の会に入っていっても、趣味(遊び)を楽しむことができないのです。まるで、仕事を遂行するかのように、目標を立てて、その完璧な達成だけが目的となって、趣味(遊び)というテーマを考えたり、それらを遂行する過程自体を楽しむことができないのです。

※7こうした人達は、「左脳」(仕事)偏重の価値観が根底にあるので、「第一の人生」では顧みることもなく見過ごしてきた「テーマ」、結果よりも体験することや経過を楽しむことを価値とするような「テーマ」の設定ができないのです。趣味や遊びや人付き合いや運動も、全てが「仕事」を目的とするときと同じやり方(或いは、同じ「目標」設定のやり方)でしかできないのです。その結果、やっと見つけた「テーマ」も、(体験すること自体や体験する過程)を自分なりに楽しむことができないのです。仕事と同じように結果重視で設定した「目標」を達成できないことで、次第に意欲をなくしていき、途中でやめてしまうのです。
※8  そして、一度失敗を体験すると、失敗を恐れて別の新しい「テーマ」には挑戦しようとはしないのです。終には、有り余る時間を持て余すことになり、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」を日々過ごす中で、出番が極端に少ない「前頭葉」が老化を加速させていくことになるという訳なのです。

④  趣味や遊びの「集いの会」の中止
「趣味」も「遊び」も「運動」も「人付き合い」も、楽しむことが出来にくい生き方の中で、やっと見つけた「趣味」(遊び/運動)だけが生き甲斐の人が、その「趣味(遊び/運動)の会」への参加を中止せざるを得なくなる状況が発生するのです。あなた達なら、別の「趣味」(遊び/運動)の会に入っていって、それを楽しもうとすると思うのですが、それができないのです。

 ⑤ 親や兄弟、子や孫、連れ合い、友人等大事な人との「別離や死別」:
親や兄弟との死別で心が折れて、そのことが契機となり、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に入っていくのは、或る意味で理解ができるのです。
両親が共稼ぎの孫の親代わりとなり、孫の世話を一身に引き受けてやってきて、それが「唯一の生き甲斐」ともなっていた本人にとって、進学を契機に孫が自分から手離れていくと、もう何もしようとしなくなるのです。
気が抜けてしまい、心に空洞ができてしまって、別の「テーマ」を探そうという気にもならないのです。そのまま、ナイナイ尽くしの「単調な生活」に入っていってしまうのです。連れ合いの死亡の場合は、有り様はそれぞれです。
特に、おじいさんを亡くしたおばあさんは、喪が明けて何ケ月かが経過すると、不死鳥のようによみがえり、趣味や遊びや人付き合いを謳歌するようになる場合が多いのです。

⑥ ペットの死亡
ペットと言えども、大事な家族同様/家族の一員なのです。我が子のように可愛がり、何年間も「第二の人生」を共に生きて、自身が獲得する重要な生き甲斐や喜びの源泉となっていたペットの猫(犬)が死ぬと、立ち上がる気力も意欲も消え失せて、何もかもが手につかなくなってしまうのです。まるで後を追うように、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に陥ってしまうのです。

(4)  第二の類型(「生活上の大きな出来事」の発生と状況の継続)
本人から見て(客観的な評価ではなく、自身の主観的な評価であることが重要)、生きる意欲をなくしてしまうような出来事が発生し、周囲にも言えず、自身では解決の糸口さえも見つけ出せないままに、その状況が継続されることで、心が折れてしまい、意欲を喪失して、拠るべき「テーマ」を探すことも見つけることもできないで居る内に、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が開始され、継続されて行くことになるのです。
 
① 子供の失業や借金問題、孫の不登校など家庭内の「重大な心配事」の発生とその状況の継続:
※1  子供の失業や離婚や借金問題、孫の不登校や非行問題など家庭内の「重大な心配事」が発生し、解決策を見いだせないまま、その状況が継続していると、趣味であれ、遊びであれ、人付き合いであれ、運動であれ、買い物その他の用事であれ、(何をしていても、何時も、何処にいても)、「心は何時も上の空状態」なのです。「心、此処に在らず」の状態のもとでは、脳の働き具合からは、「前頭葉」の三本柱の機能が働いていないのと同じような状態に在るのです。

※2 (何時もそのことが気がかりで、心配で、心にかかっている)ので、何かの「テーマ」をやっていても、そのことに注意の集中力を働かそうにも集中できないのです。頭を回転させようにも注意の分配力が働かないのです。肝心の意欲も湧いてこないのです。外見的には、いろいろな「テーマ」をやっているようでいて、内心面、脳機能の実質面からは、「前頭葉」の三本柱の機能がちゃんと働かない、何もやっていないのと同じような機能状態に在るのです。

※3  こうした他人には言えない「身内の重大な問題」が発生した時、普段の生活状況では、趣味や遊びや人付き合いの集いに参加したり、スポーツや散歩を友人達とやっていたとしても、「心は、いつも上の空状態」で、何かを楽しむ心の余裕などないのです。家庭内の問題を抱える状況が発生し、継続していると、人に会うのも恥ずかしいので、趣味や遊びの集いにも次第に出て行かなくなるのです。だからといって、自分の力ではどうすることもできないため、いわゆる「老人性のうつ状態」と言われるような精神状態に陥りがちなのです(「うつ病」ではなくて、「老人性うつ」状態)。そのうち何かをする気力もなくなり、意欲もなくなってきて、家に閉じこもりがちの生活になっていくのです。生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標もない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に陥ち入っていくことになるのです。

② 病気や肉体的悪条件の発生とその進行(自身の重い病気の発病や大きな怪我、激しい痛みを伴う足や腰、膝等の障害の発生と進行、重篤な視力や聴力機能の障害の進行等)

※1  趣味を楽しんだり、人付き合いを楽しんだり、小旅行を楽しんだりする生活があって、それなりに生き甲斐や喜びを得られる機会があり、自分なりの目標や喜びや生き甲斐がある生活を送っていたのに、例えば大きな怪我(ex.骨折)をして長期間入院したり、重篤な病気になって床に臥せるだけの毎日を過ごすようになると、意欲や注意の集中力や注意の分配力が働く「テーマ」が何もない生活を過ごすことになるので(毎日のようにお友達が入れ代わり立ち代わり訪ねてきてくれ、世間話に花を咲かせるというわけにはいかないので)、その生活状況自体がナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」になってしまうのです。
※2 「重大な病気や怪我や痛み等」を抱えたままの生活になれば、その病気や怪我や痛みが継続している間は、それまでのような趣味や遊びや人づきあいを自分なりに楽しむ、生き生きとした日々を送れなくなることは当然のことなのです。

※3 注意しておかなければいけないことは、本人が重大な病気にならなくても「配偶者」が重大な病気になったことが「キッカケ」になることがよくあるのです。二人暮らしでがんばってきた老夫婦の相手が重大な病気にかかってしまった時に、その看病している側の方も看病で外出もままならなくなるし、趣味や遊びを楽しむことも許されなくなってしまうのです。
※4 毎日家に閉じこもって、「看病」をするだけの生活になってしまえば、肝心の自分の「前頭葉」も、出番が極端に少ない単調な生活の下で、老化を速めて行くことになるのです。病気の情報を集め、種々の工夫をして、つれあいの看病をすることに「生き甲斐」を感じることができれば、自分の生活もそれなりに、「前頭葉」が働く場面がそこそこある生活状態を保つことができますが、それは極めて稀なケースというのが現実なのです。

※5 「高齢者」と呼ばれる年齢のお年寄りの場合は、例えば庭先で転んで骨折したり、変形性膝関節炎にかかったり、腰痛がひどくて、歩行が困難な生活状況が発生したりするのです。足が痛いと、ゲートボールや散歩にも行きたくなくなり、家にこもりがちの生活になってしまいます。そんな「閉じこもりの生活」が毎日継続していると、出番が極端に減った「前頭葉」が居眠りし始め、老化を加速させていく結果、「アルツハイマー型認知症」(小ボケ)の症状が出始める(発病する)のです。
※「前頭葉」の機能レベルを含む脳全体の機能レベルを、「二段階方式」のような精緻な「神経心理機能テスト」で調べてみれば、「脳のフレイル」ではなく、「老人性うつ」状態でもなく、或いは「不活発病」でもなくて、「アルツハイマー型認知症」の発病の最初の段階である『小ボケ』の段階であることが、容易に確認できるのです。

 ③ 夫(妻)が「アルツハイマー型認知症」を発病して、末期の段階である「大ボケ」の段階にまで進み、その夫(妻)を、自分一人で介護し、「介護に追われるだけ」の毎日:

※1「前頭葉」は、自分の置かれている状況を判断し、その状況に沿った「テーマ」を考え付き、「テーマ」の実行内容や程度や態様をシミュレーションした上で、最終的な内容を決定し、左脳や右脳や運動の脳に指令を出す司令塔の働きをしているのです。「重度認知症」の段階の症状が出ているということは、その人の「前頭葉」の要の機能である『注意の分配力』の機能は殆ど機能していない状態にあるのです。

※2「大ボケ」の症状が出てくるようになると、脳の機能レベルの面について言うと、「小ボケ」や「中ボケ」のレベルに戻すことは愚か、『前頭葉』を含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な更なる進行を抑制することも出来なくなるのです(「大ボケ」の枠の中で、更に重い症状を出すようになっていくだけ)。

※3 「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知種は、『身体がもつのに肝心の脳がもたないのが特徴』なのです。脳全体の司令塔である『前頭葉』だけでなくて「左脳も右脳も運動の脳」の機能も、更に働かなくなる状態(脳の機能レベル)に向かって、同時進行的に更に衰えていくことになるのです。

※4  注意が必要なのは、介護役の配偶者の方が、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるケースが極めて多いということなのです(「認認介護」)。「中ボケ」レベル、或いは「大ボケ」レベルの夫(妻)を抱えて介護している本人自身が「小ボケ」に入っていく(「アルツハイマー型認知症」を発病する)ことがとても多いのです。
⇔ 自身が趣味や遊びの集いに参加することもできず、人付き合いも疎遠になっていく中で、症状が更に重い方向に向かって進行していくだけの「大ボケ」の段階にある夫(妻)の、「介護に追われる」だけの毎日、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続していると、出番が極端に減った「前頭葉」が居眠りし始め、老化を加速させていき、介護している本人自身が「アルツハイマー型認知症」を発病することになる(「小ボケ」の段階)のです。

④ 家族との関係が悪く、寂しい生活が継続すること
家族と一緒に暮らしていながら、生活時間のずれや不和で、家族との挨拶も会話もなく、毎日の食事も一人でするような「寂しい生活習慣」のことです。
或いは、家の隅に追いやられ、一人でテレビを見るだけのような暮らしでは、寂しさだけでなく精神的な辛さや侘しさが一層募ります。こんなことなら、はやくお迎えがきて欲しいと思うようになるのです。生きていく意欲さえも喪失していくのです。

⑤ 一人暮らしの生活
「一人暮らしだからこそ、ボケてなんかいられない」という気概を持っている人は、昼間は趣味や遊びで出かけて留守、家にいるときは、お友達がお茶のみや雑談に尋ねてきているような生活を送るものなのです。当然のことながら、こうした生活を継続している「一人暮らし」のお年寄りは、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁なのです。

趣味も遊びも人付き合いも楽しめない状態で、昼も夜も一人で家に居て、お茶を飲んでは居眠りし、水戸黄門を見ているだけのボンヤリした「単調な暮らし」という生活は、「前頭葉」を居眠りさせ、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです。簡単な足し算や引き算 、平仮名で書かれた文章の音読作業を日課として朝昼晩と一人寂しくやるだけの生活では、肝心の「前頭葉」が老化を加速させていくことになるのです。
明日と言わず今日から、自分なりに楽しめる「テーマ」を求めて、お友達探し、趣味や遊びの集いの場探しの探検に出かけていきましょう。

 (5)「第一の類型」と「第ニの類型」の同時発生
① 東日本大震災(能登半島地震)の発生と発生後の生活状況:
東日本大震災は、世界にも例がない程の未曾有の大震災でした。被災した高齢者は誰でも、「生活上の出来事」としても「生活状況の変化」としても、共に言葉では言い表すこともできない程の衝撃を受けられたと思うのです。
我が身だけでなく、家族や兄弟や親類縁者を含む一族の思い出が詰まった地域全体が被災し、街全体が壊滅的な被害を受けたのです。家族や親族を失った人たちも多く、生活の基礎である家屋や店や勤め先や田畑や船や筏までも失った人も多く、景色も思い出も消失してしまったのです。

その上、被災から5年が経過したというのに、復興は遅々として進んでいないのです。この先の生活自体が未だ見えてこないという状況に置かれているのです。5年という時の経過の中で、被災自体が風化してきて、支援も途切れてきて、日々の生活にさえ大きな不安を抱えている人たちも多い状況なのです。

② 私たち「二段階方式」は、「東日本大震災」の被災地の60歳を超える年齢の「高齢者」達に対する対応処置、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防し及び早期診断による回復という処置を該当市町村で制度化する必要性を指摘し、問題提起しました。
津波による被害並びに地震による土地や建物の被害は甚大で、精神的な面での喪失も極めて大きく、今回発生した「能登半島地震」の被災地の60歳を超える年齢の「高齢者」に対しても、同様の問題の発生が危惧されるので、該当市町村に対して、同様の対応処置の制度化の必要性を指摘し、問題提起しておきたいのです。

⑥ 大地震の被災と復興措置が遅々として進まないという現実(東日本大震災の場合も、今回の能登半島地震の場合も、同じことが繰り返されている状況)の下で、「前頭葉の三本柱」の機能である「意欲や注意の集中力や注意の分配力」を発揮する機会が多い「テーマ」をどのようにして見つけろというのか、被災した「高齢者」に対して、現状では、求められるはずもないのです。

※1 この甚大な被災を「キッカケ」として、心が折れてしまい、『意欲を喪失』することで、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が開始され、継続されていくと、出番が極端に少なくなった『前頭葉』が、廃用性の加速度的で異常な、機能低下の進行を惹き起こしていってしまうことに因り、発病(小ボケ)/症状の更なる進行(小ボケ⇒中ボケ⇒大ボケ)のです。

※2 ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続が原因で発病する認知症、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病が本態である『アルツハイマー型認知症』は、『発病自体を予防』することが出来るし、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つければ、「脳のリハビリ」を施すことによって治す/症状の進行を抑制することが出来るのです。「小ボケ」の段階で見つければ、治す/症状の進行の抑制が可能であり、「中ボケ」の段階で見つけても、症状の進行の抑制は未だ可能なのです。発病の末期の段階である「大ボケ」の段階で見つけるのでは、遅すぎるのです。

※3  認知症の専門家とされる人達の間で、「アルツハイマー型認知症」は治す/症状の進行を抑制することが出来ないとされているのは、発病を見つけている段階が遅すぎること、末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階で、発病を見つけているせいなのです。たまに、「中ボケ」の段階で見つけることがあっても症状の進行を抑制出来ないのは、肝心の「脳のリハビリ」を実施しないで居て、症状の進行を抑制する効能が皆無の「対症療法薬(興奮型のアリセプトが代表)」を投与するだけだからなのです。治す/症状の進行を抑制することができない末期の段階で発病を見つけることに加えて、対症療法薬を投与することに何の意味があるのか。

※4 「治療薬」を開発し販売していると強弁しているエーザイ自体が、「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の重症化が進行するメカニズムについても、「アルツハイマー型認知症」の症状を治す/症状の進行を抑制する方法と意味についても、全くの無知というしかないのです。
⇒医療機関は、そうした製薬会社の説明を疑うことなく、鵜呑みにした儘で、単なる「対症療法薬」と知ってか/知らずでか、薬を投与し、大きな利益を稼いでいるのです。

&5 『キッカケ』の受け止め方がKey条件となる
(1)「アルツハイマー型認知症」を発病することになるか・ならないか、それは「キッカケとなりそうな出来事や生活状況」の発生と継続に対する「本人の受け止め方次第」という点は、『発病の予防』という視点からは、或る意味で、救いでもあるのです。例示されたような「キッカケ」となりそうな出来事の発生や生活状況の継続に遭遇した人達の全員が、「アルツハイマー型認知症」を発病することには、必ずしもならないということなのです。

(2) 両者を区分けるものとは:
ⅰ)(「キッカケ」となった人)
 人生の大きな出来ごとの発生や生活環境の大きな変化という「生活状況」の発生に遭遇して「大きな障害」と受け止め、心が折れて負けてしまい、その為に意欲をなくしてしまい、自分なりの生き甲斐や喜びが得られる従来維持してきた「生活習慣」を継続できなくなり、「目標」となるものがなくなって、「前頭葉」を使う場面が極端に減った「生活習慣」に変わってしまった人
ⅱ)(「キッカケ」とはならなかった人)
 「大きな障害」と受け止めても、そのことに負けないで、そのため意欲を失わず、自分なりの生き甲斐や喜びが得られる従来維持してきた「生活習慣」を継続できるので/生活状況の変化に対応した新たな「生活習慣」の構築により、自分なりの生き甲斐や喜びが得られ、「目標」となるものがある生活ができるので、「前頭葉」を使う場面がそれなりにある「生活習慣」を従来通り継続できている人。この二つのグループに区分けされるのです(当の本人が第一ですが、周りからの支援や支えも必要不可欠なのです)。

(3)「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りは、その「キッカケ」を契機にして、従来継続してきた「生活習慣」、その人なりの目標や生きがいや喜びがある「生活習慣」が維持できなくなり、「前頭葉」の出番が極端に少ないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続することになっていく、即ち、発病の「第二の要件」を充足する生活が始まることになるのです。

(4) これまでの説明で理解していただけていると思いますが、「アルツハイマー型認知症」の発病を回避するには、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣の継続」という発病の「第二の要因」の充足を、回避しなければならないのです。
発病の「第二の要因」の充足を回避するには、上述した事例に見るような「生活状況」が発生した時、その「生活状況」に本人が負けないこと及び周りからの支えが必要不可欠となるのです)

(5)「アルツハイマー型認知症」の発病を左右する直接の原因は、アミロイドβの蓄積でも、やタウタンパクの沈着でも、アセチルコリンの不足でもないのです。その時遭遇した「出来事の発生及び/又は生活状況」の継続を、「キッカケ」として、心が折れてしまい、意欲を喪失することで開始されるナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の開始とその継続が、「アルツハイマー型認知症」を発病/症状の重症化が『真の原因』となるのです。皆さんは、このことを深く心に留めておいて欲しいのです。

(6)「キッカケ」との遭遇に負けてしまい、心が折れて、(「意欲」を掻き立てたり、「注意を集中」したり、或いは「注意を分配」したり)する機会となるべき従来維持してきた「テーマ」を維持できなくなった人/或いは、新たな「テーマ」を再構築できなかった人は、(「前頭葉の三本柱」の機能の出番が極端に少ない「生活習慣」である)ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に入っていくことになるのです。
※「キッカケ」に遭遇して、心が折れそうになったら、このブログに書いてあったことを思い出して欲しいのです。ここで負けたら、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるので、絶対に負けてはいけない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に陥ることだけは絶対に避けるんだと、頑張って欲しいのです。どんなことでも良いので、何かの「テーマ」を見つけ出して欲しいのです。そんな時、「速足の散歩」は、不可欠の絶対的な「テーマ」なのです(「意欲」の機能の潜在的な機能レベルの拡張に繋がるのです)。

&6「キッカケ」となるかならないかは、本人の受け止め方次第
(1) 例示列挙した「キッカケ」の類型は、「第二の人生」を生きているお年寄り、発病の「第一の要件」を充足しているお年寄りであれば、誰にでも、何時でも起きてきそうなものばかりなのです。

(2) たまたま「キッカケ」となりそうな「生活状況」の変化や出来事の発生に遭遇した時は、その状況に対して自分が取るべき脳の使い方としての「生活習慣」に十分注意して欲しいのです。ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まる「キッカケ」とならないよう、「前頭葉」の出番が或る程度は確保されている従来通りの「生活習慣」、自分なりの目標があって、自分なりに生き甲斐や喜びが時には得られる「生活習慣」の維持(或いは、再構築)の為に、是非とも頑張って欲しいのです。
上述したように、第一義的には、本人の頑張り、踏ん張りが必要なのですが、家族からの支えも必要なことは言うまでもありません。

(3) 生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、「前頭葉」の出番が極端に少ない「生活習慣」、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続すること(発病の「第二の要因」を充足すること)が、「前頭葉」が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていく唯一の原因となるのです。その結果、「前頭葉」の機能が「正常老化」の曲線から逸脱し、加速度的で異常な機能低下の進行に突入していくことによって、「アルツハイマー型認知症」を発病することになるのです。その最初の段階が、私たちが定義する「軽度認知症」(小ボケ)の段階なのです。

&7「キッカケ」に対する本人の受け止め方がポイント 
(1) 同じような「生活状況の変化」(或いは、「生活上の出来事の発生」)しても、生活状況(或いは、出来事の発生)に対する個人一人一人の受け止め方が異なるので、「生活状況の変化(生活上の出来事の発生)」後の「生活習慣」(日々の脳の使い方)は、それぞれに違うのです。

(2) 或る人は、「生活状況の変化(生活上の出来事)」の発生が「キッカケ」となって、気持ちが落ち込み(心が折れてしまい)意欲をなくしていって、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まるのに対し、或る人は「生活状況の変化(生活上の出来事)」(出来事)の発生があっても「キッカケ」とはならないで、(心が折れてしまわないで)意欲を取り戻し、何等かの「テーマ」を自分なりに見つけ出し、日々の生活主観を再構していくことが出来るのです。

(3) 次の例示のように、具体的に考えると理解しやすいと思います。(我が国ではよく見かけるケースなのですが)「定年退職」で仕事を取り上げられてすることもなくなり、3年もたつと見る影もなく衰えボケてしまう人もいれば(この段階では、未だ「小ボケ」)、「定年退職」で自由な時間がいっぱいできたのをきっかけに、自分なりに趣味や遊びや人づきあいを楽しんで、生き生きと生活していく人もいるのです。

(4)  或いは、世間でよく言われるように、「夫を亡くしたおばあさん」は半年も経つと、楽しげに生活をエンジョイするようになることが多いのに対し、同じように「妻を亡くしたおじいさん」の多くは次第に元気をなくしていくのです。前者と後者とを区分けるキーポイントは、発生した「生活状況の変化(生活上の出来事)」を当の本人がどのように「受け止めたのか」にあるのです。

(5)「アルツハイマー型認知症」の発病を回避するには、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣の継続」という「第二の要件」の充足を回避しなければならないのです。「第二の要件」の充足を回避するには、上述した事例に見るような「生活状況の変化(生活上の出来事の発生)」した時、その「生活状況の変化(生活上の出来事の発生)」に対して、本人自身が負けないことが必要不可欠となるのです。

(6) 「第二の人生」を送っている高齢者(及びその家族)は、このことを深く心に留めておいて欲しいのです。「生活状況の変化(生活上の出来事の発生)」に遭遇した時、そのことに負けて気持ちが落ち込み、心が折れてしまわないよう頑張って欲しいのです。その状況に対して自分が取るべき脳の使い方(「生活習慣」)に十分注意して欲しいのです。
ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が始まる「キッカケ」とならないよう、是非とも頑張って欲しいのです。本人が頑張り、踏ん張ることが第一なのですが、家族(周囲)からの支えも必要不可欠なのです。 

&8「アルツハイマー型認知症」の発病及び重症化とその期間
(1)「キッカケ」の発生を契機にして、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まるのに3ヶ月、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が日々継続することにより、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「前頭葉」が異常な機能レベルに低下する迄に3~4ケ月、「小ボケ」の期間が3年間、「中ボケ」の期間が2~3年間、6年目からは「大ボケ」の段階が始まるというのが、私たちが集積してきた極めて多数の「脳機能データ」に基づく「標準的な滞留期間の大原則」なのです。だからこそ、「東日本大震災」を被災した「高齢者」達だけでなく、「能登半島地震」を被災した「高齢者」達の今後の生活状況を、私たちは、とても心配しているのです。

(2)「東日本大震災」の場合も、「能登半島地震」の場合も、「キッカケ」となる内容自体が余りに厳しく過酷であることから、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」に陥っていくお年寄り達の数と割合とが、言い換えると「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄り達の数と割合とが、他の事由の「キッカケ」の場合とは異なり、極めて多数で且つ、極めて高い割合で起きてくることになると、私たちは考えている(危惧している)のです。

&9 発病自体の予防を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」
(1) 『発病自体の予防』が出来ないし、治すことが出来ないとされて、対策が打たれず放置されている為に、川下対策に過ぎない介護の予防措置及び介護の為の費用(診察、投薬、介護)並びに発病の末期の段階で初めて発病を見つけている「発病のレッテル貼り(外観的な認知症の症状の分類)でしかない診断」及び症状の進行を抑制する効能は皆無/症状の外観的な発現の仕方を変化させるだけの『対症療法薬』の処方の費用の総額が、単年度ベース(一般会計と特別会計の合計総額)で、23兆円を超える天文学的な規模で、垂れ流されているのです。

(2)「アルツハイマー型認知症」の本態は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる『生活習慣病』に過ぎないのです。「意識的(目的的)」な世界に於ける脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」が『正常な機能レベルを維持できている限り、「アルツハイマー型認知症の発病は、絶対に起きて来ない」性質のものなのです(発病者は、必ず、「前頭葉⇒左脳⇒右脳⇒運動の脳」の順番に、異常な異常な機能低下が進行して行く=14689例の脳機能データが実証)』。
(3) その確立すべき「生活習慣」とは、「身体の健康」という視点から常に語られる「食生活」ではなく、第二の人生を送る上での「脳の使い方」としての『生活習慣』という考え方が重要となるのです。

(4) 「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する方法とは、『前頭葉』を含む脳全体が活性化するような「生活習慣」の確立とその維持、言い換えると、「右脳」の関与が中核となる「趣味」や「遊び」や「人付き合い」、或いは、「運動の脳」の関与が中核となる「運動」、更には「社会活動」等を「テーマ」にして、達成する過程で/或いは達成したその結果により、自分なりの楽しみや喜びや生き甲斐が得られるような「テーマ」を日々の生活習慣に取り入れ、自助努力することが、必要不可欠となるのです。
(5) こうした活動については、医療行為は関係しないこと及び必要な規模での医療費の売り上げが立たないこと等の理由から、医療機関は無関心なのです。
その意味で、「アルツハイマー型認知症」の発病の予防を目的とした「地域予防活動」というテーマは、市町村の保健師さんが活動の中核となり、且つ実施地域のボランティアの参画が極めて重要な条件となるのです。市町村の保健師さんと地域のボランティア組織とが積極的に共同して展開することが、活動を活性化させ、成功させる上で不可欠の条件となるのです。

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『アルツハイマー型認知症』の発病者の段階的症状と脳の働き具合との関係(I-07)

2024-02-05 | この先一週間-脳の活性化と私なりのテーマ
注)10年ほど前に公開したブログを加筆して、再掲載しました。世の中に警鐘を鳴らすために、東日本大震災の翌年の2012年3月1日にGooブログ上に、無料公開を始めてから、今日までの公開分量(文字数)の総数は、600万字超となりました。

&1プロローグ
(1) 今日は、2014年の4月の14日(⇒今回は、2024年の2月5日)。
今は、もうそのお昼過ぎ。
ということは、ブログの記事を載せないといけないということなのです。
ところが、肝心の作業が一向に進んでいないのです。いつもであれば、文字通り「朝飯前」なのです。私のブログは文字数が多くて、一回に書く字の総数が30,000字程度になるのです。それでも、当日の早朝に書き始めて、Kinukoが起きてくる前には書き終わっているものなのです。

(2) ところが今回はと言うと、未だに、書こうという気にもなれないのです。
その原因は何かと言うと、「帯状疱疹」(たいじょうほうしん)の発病による神経の痛みのせいなのです。「帯状疱疹」による神経の痛みがひどすぎて、まさに言葉では言い表せないほどの激痛が続いているのです。

その痛みに耐えることに、私の「前頭葉」(前頭前野の穹窿部に局在する複合機能体を言うものとする。以下、同じ)の総力が結集され、消耗していて、ブログを書くだけの余力が全くのこと残ってはいないという状態に在るのです。夜は、自覚の上では、殆ど眠っていない感覚で、何時眠ったのかわからない程。昼間も激痛が続いて、床に臥せたままの状態で居て、ひたすら激痛に耐えるだけの毎日なのです。左腕の肩を起点として、人差し指に向かって走る神経線維と左の耳の横を経由して左目に向かって走る線維と左肩の肩甲骨を周回する線維の3本の神経線維が同時にウイルスに侵され、神経線維が侵される激痛が3本の線維に沿って同時に走っている状態なのです。

ずきずきする激痛が続く中で更に、時折、波状的に/間欠的に脳天を突き抜かれるかのような激しい痛み、声に出して何かを叫びながら右の拳を天に向かって突き上げていないと耐えられない程の痛みが、10秒から15秒もの間続くのです。神経線維への激痛が続くせいで、筋肉が硬直してしまい、左腕が動かなくなってしまってもいるのです。

何故私がこんな目に遭わなくてはならないのかと、天を恨むばかりなのです。それほどの、激痛が、日夜続いているということなのです。
「前頭葉の三本柱」の機能である、「意欲、注意の集中力及び注意の分配力」の機能がちゃんと働いてくれないのです。私は、何かの「テーマ」について、その内容を文章で表現しようとする際に、パソコンで字を打ち出す作業の直前に(書く前に)、メタ認知作業を高速で、高度に行うことに因り、必ず頭の中で事前のシミュレーションをします。
どのような「テーマ」について書くのか。その「テーマ」に沿って、どのような全体構成にするのか。どのような筋でその「テーマ」を展開するのか。
文体及び言葉の使い方をどのようなものにするのか等。

(3) 全体として、何字くらいの文章量にするのか。それらを何度か頭の中で、事前にメタ認知作業をして、シミュレーションして、最終的なものを選択したら、実体験認知作業である、打ち出し作業に因り、あとは一気に書き出すだけなのです。2万字とか3万字とかの文章量であれば、書き出してから書き終えるまで、一気呵成に進行していくので、「朝飯前」の作業で完結するのです。
その作業が、まったくのこと進まない。書こうという気力、意欲自体が湧いてきてくれないのです。注意の集中力が続かないし、全体構成とシミュレーションとに不可欠である肝心の『注意の分配力』の機能が、全くのこと働こうとはしてくれないのです。それ程、この「帯状疱疹」による神経の痛みが激烈なのです。

(4) あ~、辛い~。痛みがひどすぎて、耐えるのが辛すぎて、あの東日本大震災の翌年2012年の3月以来、被災高齢者とその家族達に対する警鐘の為に一度も欠かすことなく掲載し続けてきた(最初は、毎週、3年程が経ってからは、毎月、1日及び15日に新規のブログ記事を無料公開)このブログを、今回だけはスキップしようかと悩んだのです。でも、一度でも怠ると、又何かの理由をつけて掲載を休む気持ちが起きてくることが怖かったので、「刀折れ矢尽き」の心理状態と神経状態で、このブログ記事をやっとのことで書いたのです。
全体構成と文章表現に、いつものキレがないのは、激烈な「帯状疱疹」の痛みのせいなのです。
  
&2 三段階に区分される「アルツハイマー型認知症」の類型的症状の特徴
(1) アルツハイマー病、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、二次性認知症等いろいろな種類が数ある認知症全体の大多数、90%以上の割合を占めているのがここに取り上げる『アルツハイマー型認知症』と言うタイプの認知症なのです。ところがその「アルツハイマー型認知症」は、世界中の認知症の専門家達(学者や研究者や医師達)から、「発病の原因がわからないし、治すことが出来ないし、発病を予防することが出来ない」ものとされているのです。
発病の予防については誰もが考えてもいないのです。早期診断(「小ボケ」又は「中ボケ」の段階で発病を見つける)と早期治療(当の本人の脳の機能レベルに見合った「脳のリハビリ」の継続的実践)による回復/症状の進行の抑制についても、権威の誰もが主張していないのです。発病すると、症状が進行していき、介護が必要になるのが当然のこととして、疑われてもいないのです。

 認知症全体の枠の中で、若年性認知症(早発型認知症)と老年性認知症(晩発型認知症)とに区分けるのはまだしも、『アルツハイマー型認知症』について、「若年性アルツハイマー型認知症」と「老年性アルツハイマー型認知症」とに区分けるのは、重大な誤り。「若年性アルツハイマー型認知症」は、この世に実在していない架空の認知症であり、側頭葉性健忘症を誤診しているだけなのです。

(2) その上に、認知症の診断を専門とする精神科医でさえも(もともとが、重度の物忘れが特徴の「神経変性疾患」だと誤解されてきた経緯から、厚労省が指定した僅かな数の「老人性痴呆疾患センター 」 という名の指定病院で、且つ、精神科医が「発病の有無の診断」を行ったのが誤りなのであり、迷路にさまよいこむこととなったのです)、重度の物忘れの症状と海馬の萎縮が確認されると、『脳出血や脳梗塞等の脳血管性疾患』の既往さえありさえすれば、「原因と結果の確認作業、因果関係の確認作業」もしない儘に、迷わずに、「脳血管性認知症」と診断してきた為に、『正しい診断であればアルツハイマー型認知症の発病であるものの多くが、脳血管性認知症と誤診されてきた』経緯があるのです(脳血管性認知症との診断名がつけられているものの、8割は、「アルツハイマー型認知症を誤診」したものなのです)。

更には、厚労省も含めて、認知症の診断が専門の医師達のほとんどすべてが、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」と「中ボケ」に無知で/見落としていて末期の段階である「大ボケ」で初めて「アルツハイマー型認知症」の発病を見つけている実態が、放置された儘なのです。

(3) それでいて、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」と「中ボケ」を見落としていて、末期の段階である「大ボケ」の段階で初めて『アルツハイマー型認知症』の発病を見つける『発病のレッテル貼り』でしかない診断を行いつつ、更には、症状の進行を抑制する効能は皆無であり、症状の発現の仕方を昂進させる興奮型や抑制させる抑制型単なる対症療法薬』(興奮型の対症療法薬であり、エーザイのアリセプトが代表)を治療薬として処方している有様なのです。

※1「アルツハイマー型認知症」の『発病のレッテル貼りでしかない診断』及び症状の進行を抑制する治療効果は皆無であり、興奮又は、抑制型の単なる「対症療法薬」の処方と投与とに、併せて10兆円超という天文学的な規模の巨額の血税が垂れ流しにされているのです。

※2 診断とは名ばかりで、末期の段階であり、回復させることは愚か、症状の更なる進行を抑制することさえ最早困難となる段階、私たち「二段階方式」の区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階(ケースによっては、MMSEの総得点が一桁となる「大ボケの後期」の段階)で『初めて、発病を見つけている』だけ、「アルツハイマー型認知症」と言う病名を貼り付ける(「発病のレッテル貼り」だけ)の診断が、未だにまかり通っているのです。

※3 治すことも、症状の更なる進行を抑制することも出来なくて末期の段階である「大ボケ」の枠の中で、『身体がもつ限り症状が更に進行して行くだけで、介護が不可欠』となる段階で、「発病のレッテル貼り」でしかない診断を行って、その上、症状の更なる進行を抑制する効能は皆無であり(エーザイのアリセプトは、症状の更なる進行を2~3年間遅らせるという謳い文句で、巨額の売り上げを達成したが、真っ赤な大ウソだったのです)、単に「症状の発現の仕方」を昂進させたり(興奮型=エーザイのアリセプトが代表例)/ 抑制させたり(抑制型)する効能しか有していない対症療法薬を、「治療薬との名目で処方」しているだけなのです。

(4) 私たち「エイジングライフ研究所(二段階方式)」は、「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないのであり、本当の意味での早期の段階(私たち「二段階方式」の区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つければ、「脳のリハビリ(『前頭葉』が活性化する生活習慣への改善と継続的な実践の為の自助努力が必要不可欠となる)」によって治す/治せないときは、症状の重症化の進行を抑制することが出来るし、「前頭葉」を含む脳全体を活性化させる「生活習慣」(食生活ではなくて脳の使い方としての生活習慣を言うものとする)の構築と継続的な実践によって、『前頭葉の機能を正常なレベルの儘に保ち続ける』ことに因って、発病自体を予防する(発病時期を先送りする)ことが出来ると主張し、全国的規模での市町村に対する「住民参加型の地域予防活動」の実践指導をすることにより、(疫学的な方法で)実証してきているのです。

※1「介護離職」と言う社会状況は、或る意味で作り出されているのです。
発病自体を予防し、早期の段階で見つけて回復させ/中ボケの段階までに症状の進行を抑制させ/末期の段階である「大ボケにさえしなければ、『介護は、必要ではない』からなのです。
※2 認知症全体の90%以上を占めて居ながら、『アルツハイマー型認知症』は、世界中の権威あるとされる専門機関や研究者達から、原因不明で治せない認知症とされていて、ハーバード大学が牽引し、我が国では、東大、京大、理化学研究所(MIT研究室=利根川進)が牙城である「アミロイドβ仮説」を含む「3種類の仮説」(3つの仮説のいづれもが、発病/症状の進行との間の、因果関係の存在を未だに実証できていない儘なのです)が、提示されているだけなのです。

※3 我が国では、『アルツハイマー型認知症の発病の予防という最も効果的な対策が棚上げにされていて=政府大綱の第一条の規定で、将来的な研究課題と規定された儘)』、公明党の要求に因り、厚労省が、川下対策である『ボケても安心な社会づくり』という世紀の愚策の制度化に因って、「23兆円超もの血税が、垂れ流しにされている」のです。

(5)「様々な程度及び態様により発現してくるアルツハイマー型認知症」の症状について、世の中の専権威ある門とされる機関や人達は、中核症状と周辺症状(随伴症状)とに区分するのが普通。
何処の誰が最初にこの区分を持ち出したのか知りませんが、区分する意味は全くのこと無いというか、意味不明の区分としか言いようがないのです。単なる自己満足の程度でしかないのですが、誰でもがこの区分を持ち出すのが不思議でならないのです。その上、その人達が取り上げている症状と言うのは、記憶の障害に起因する症状を中心として全てが外観的な症状に過ぎないのです。
その人達は、症状が発現するメカニズムについて無知なので、様々な程度と態様とで発現してくる症状を区分する客観的な意味の有る基準を確立できていないが為の「主観的な区分」に過ぎないのです。

(6) 私たちは、私たちが開発した「二段階方式」と言う精緻な神経心理機能テストを活用して、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれに厳密にリンクした三段階に区分する『類型的症状』並びに脳の使い方としての「生活習慣」と言う「生活歴」の確認に基づく14689例ものケース事例を解析することにより、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が「アルツハイマー型認知症」の症状の発現の原因であることを突き止めているのです。
更には、北海道から九州に至る日本全国440を超える市町村での、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復と発病自体の予防を明確な目的とした「住民参加型の地域予防活動」の実践の成果に基づいて、こうした主張を展開し、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証し、その概要をブログで、無料公開してきてもいるのです。

(7) その私たち「二段階方式」が、「アルツハイマー型認知症」の症状を分類し、区分する時は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの回復の可能性、言い換えると、「アルツハイマー型認知症」と言う病気の症状を治す可能性症状の重症化の進行を抑制する言う視点から、以下の三つの段階に区分しているのです。発病の有無の判定及び症状の三段階段階の区分に際しては、後述する「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルとそれを客観的に判定する基準としての、「二段階方式」の手技の活用に基づき、区分しているのです。
軽度認知症」(小ボケ)の段階の症状 治す/症状の進行の抑制が可能
中等度認知症」(中ボケ)の段階の症状 症状進行の抑制が未だ可能
重度認知症」(大ボケ)の段階の症状  症状進行の抑制も最早困難

(8) 人は誰でも、権威に対する内容不問的な自発的追従性を自らは気づかない心の奥底に抱いているもの。同じテーマの放送でも、民放の放送内容よりはNHKの放送内容に信頼を抱くのです。この「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムについても、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が原因とする私たちの主張内容よりも、アミロイド・ベータの蓄積による神経細胞の滅失や脱落が発病の原因であると主張する東京大学や(アミロイド・ベータ・米の活用によるワクチン療法の開発を主張)京都大学(アミロイド・ベータ・マウスの活用による発病の早期診断と治療薬の開発を主張)の主張の方が、信頼がおけると思っているのでしょう。

(9) アミロイドβの蓄積は発病の原因ではなくて、発病の結果(副産物)に過ぎないのです。ハーバード大学も、東大も、京大も、理化学研究所も、更には、レカネマブを製造し販売する許可を取得したエーザイも、『アミロイドβの蓄積〈老人斑)という原因と「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行という結果との間に横たわっている筈の、肝心要の「因果関係の存在について、未だに実証が出来ていない』のです。

※1アミロイドβの蓄積により生成される老人斑の神経細胞群への沈着に因る神経細胞の大量死と「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行との間には、因果関係」は存在しないと言うのが、私たち「二段階方式」の主張なのです。

※2 私たち「二段階方式」は、生きた人間の「前頭葉」を含む「脳機能データ」と市町村での「住民参加型の地域予防活動」の実施の成果に基づいて、「アミロイドβ仮説」の主張内容が、誤りであることを実証できている3種類の脳機能データ」の解析結果を、何時でも提示できるのです。

(10) 発病の原因は、「仕事とは無縁の日々となる第二の人生を生きる高齢者」が、何かの出来事/状況の発生と継続を契機(キッカケの発生と継続)にして、従前の生き方脳の使い方としての『生活習慣』を言い、食生活は無関係)を取り戻せる道筋が見えてこない為に、心が折れてしまい、『意欲を喪失』することで開始され、継続されてきたナイナイ尽くしの単調な生活習慣』の継続が真の原因/引き金となり、『前頭葉』の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行に始まり(発病の最初の段階である「」)、順次、左脳、右脳、運動の脳の順番に、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行く(「中ボケ」⇒「大ボケ」)ことにより、中ボケ以降は、『前頭葉』含む脳全体の機能の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行して行くのが、アミロイドベータ仮説などの憶測の類しか提示されていない、『アルツハイマー(AD)型認知症』の特徴であることが、2025年の春か夏ごろには明確になることをここで再度問題提起しておきたいのです。

(11) 今頃になって初めて、東北大学等の権威機関から、東日本大震災の被災地の被災高齢者達の間で、(顕著な発病現象が確認された)との報告が出てきてはいるものの、権威も精神科医たちも、未だに、「アミロイドベータ仮説」を辛抱している状況下では、能登半島地震の被災高齢者達の間で、「アルツハイマー型認知症」の新規発病(「小ボケ」の発現)と症状の重症化の進行(「小ボケ」⇒「中ボケ」⇒「大ボケ」)が、他のどの地域の高齢者達のそれと比較した場合に、比較にならないほどの多い数と割合で進行していることが、またしても、見落とされないことを祈るばかりなのです。

(12) 私たち「二段階方式」独自の主張、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した『前頭葉』を含む脳全体の、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が、発病及び症状の進行の直接の原因であること、言い換えると、(「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」に過ぎないということ)が、疫学的方法に因り、実証されてもいるのです。

(13) 私たち「二段階方式」の区分で言う、「小ボケ」や「中ボケ」の段階の症状が現在も続々と発現してきていても、「アルツハイマー型認知症」の本当の意味での早期の段階回復させる/症状の進行を抑制させることが可能な段階と言う意味)であることにも気づかないで居て、「不活発病」とか、「脳のフレイル」とかの主観的で曖昧で、無意味な名前を冠するだけで放置していて、或いは、「老化現象」だと勘違いし放置していて、権威達の間だけでなく、マスコミにも、世の中にも、全くのこと注目されていないのです。
  
(14) 追求する自分なりの特定の「テーマ」が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が継続するようになってから、発病までに半年、「小ボケ」の期間が3年間、「中ボケ」の期間が2~3年、その後は、末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていくという私たちの基準によると、2027年の春か夏ごろには、症状が進行していき、末期の段階であり私たちの区分で言う「重度認知症」(大ボケ)の段階の人達が、あふれ出してくるようになるはずなのです。

(15) 認知症の専門家とされる精神科医達は、「アルツハイマー型認知症」発病の末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)の段階の症状(失語紛い、失認紛い、失行紛いの「大ボケの後期の症状」が出てきて初めて、発病と診断する進精神科医も多い)が出てきて初めて、「アルツハイマー型認知症」を発病していると騒ぐだけ(「発病のレッテル貼り」の診断)」なのです。
※ 発病を見つけている段階が遅すぎて、「治せる病気」(「アルツハイマー型認知症」こそが、治せるタイプの及び発病自体を予防することができるタイプの認知症の典型)を、治すことができないマンモスに仕立て上げていることに気づいてもいないのです。医師としての社会的使命を放棄しているとしか言いようがないのです。
   
&3 「軽度認知症」(小ボケ=社会生活面に重大な支障)の段階の類型的症状
(「前頭葉」が異常な機能レベルに在ることの確認を条件として、4つ以上に該当していると、「小ボケ=標準的な滞留期間は3年間」のレベルであることが疑われます)。
□ 複数のことに注意が分配できなくて、(3つの用事)が同時にさばけない
□ 機転がきかなくて、創意工夫ができない
□ 発想が乏しくて、画一的な行動が目立つ
□ 何事をするにも億劫で面倒がり、何かをやってみようという意欲が見られない
□  同じ食材を買ってくることが多く、料理の献立の単調さが目立つ
□ 一日や一週間の計画が自分で立てられず、なにも思いつかない様子
□ 朝は遅くまで起きてこないのに、気がつくと居眠りしている
□ これまでなら感動していたことに対して感動しない
□ 問いかけに対する反応が遅く、生き生きした笑顔がほとんど見られない
□ 何時もぼんやりしていることが多くなり、自分からは何もせず、指示されるとできる
□ 根気が続かず中途半端なことを繰り返し、やりかけの家事が目立つ
□ 目の光がどんよりしていて、顔つきが無表情
□ 反応が遅く動作がもたもたしていて、階段をトントンと降りられない
□ 歩くとき前屈みの姿勢で、小股でトボトボと歩く
□ 料理の手際が悪くなり、家族数に関係なく多すぎる量の料理を作る
□ 自分に自信がなくなり、何かにつけ人を頼ろうとする
□ 髪の手入れや、おしゃれに無関心
□ 同じ内容を繰り返して話し、そのことに本人が気づかない
□ 会話の最中唐突に、一方的に言いたいことを言い相手の話しを聞こうとしない
□ 思い込みや思い違いが多く、指摘しても訂正や変更ができない

&4 「中等度認知症」(中ボケ=家庭生活面にも重大な支障)の段階の類型的症状
(「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常な機能レベルに在ることの確認を条件とし、小ボケの症状4つ以上に加えて以下の4つ以上に該当すると、「中ボケ=標準的な滞留期間は、2~3年間」のレベルであることが疑われます)。
□ 何度教えても日付けがあいまいになる
□ 簡単な計算ができない(お札ばかりで買い物をし、小銭がたまる)
□ 電気やガスの消し忘れ、水道の蛇口の閉め忘れなどが目立つ
□ 家庭内の簡単な用事程度のこともきちんとできない(部屋や洗濯物の整理、食後の片付け、畑や庭仕事などがきちんとできなくなる)
□ お金や持ち物のしまい場所をすっかり忘れてしまい、一日中探している
□ 自分が飲む2~3種類の服薬管理ができない
□ 服の着方に無頓着で重ね着が目立つ(セーターの上からシャツを着る;裏表や前後ろに着る。入浴後、着ていた下着の上に新しい下着を着る)
□ 入浴時の温度管理が出来ず、体を洗わないとか石鹸がついたままとか
□ 周りを汚したり流してないなど、トイレの後始末がきちんとできない
□ 料理の味付けが変になる(特に、塩加減が極端に変になる。塩辛すぎて、周りが食べられないようなものを作り、本人だけが平気で食べる)
□ 行き慣れている所に行くのに、スムーズに行けない(行き先の違う乗り物に乗ったり、行き道を間違えたりする)
□ 自分の子供の数、生まれ順、居住場所の説明がきちんとできない
□ 季節が分からなくなる(夏にセーター等、季節違いの服を着る)
□ 昨日の出来事をすっかり忘れてしまう
□ 物盗られ妄想(物の置き場所を忘れて、相手が隠したとか盗んだとか言う)とか、世話をしてくれる人に対して口汚くののしる行為とかがある

 &5 「重等度認知症」(大ボケ=セルフケアにも重大な支障)の段階の類型的症状
  (「前頭葉」を含む脳全体の機能が異常な機能レベルに在ることの確認を条件とし、小ボケと中ボケの症状に加えて以下の3つ以上に該当すると、「大ボケ=身体がもつ限り、症状の重症化が更に進行して行く」のレベルであることが疑われます)。
□ 着ている服を脱ぎたがらず、便で汚れた下着をそのまま平気で着ている
□ 風呂に入るのを嫌がる
□ 服を正しく着られず、ズボンを頭から被ったり上着に足を通したりする
□ 家族の名前を間違えたり、子供を配偶者と間違えたりする
□ 食事やあいさつをしたことなど直前に起きたことをすぐに忘れてしまう
□ 家庭生活に全面的な介助が必要(食事、入浴、排泄)
□ 自宅に居ても落ちつかず、出て行きたがる
□ 大小便を失敗しても、後の処置ができない(大小便で汚れた下着を、押し入れなどに隠すようなこともあります)
□ 自宅の方向が、たびたびわからなくなる
□ 同居している家族の名前も顔もわからない(家族かどうか分からない)
□ 昼なのか夜なのかがわからなくて、夜中に騒ぐ(夜中に起きてくる、家中の電気をつけて回る、会社に行くとか田んぼに行くとか言い張る)
□ 痛んだものを平気で食べ、食べ物でないものを口にする
□ 独り言や同じ言葉の繰り返しが目立つ
□ 誰も居ないのに「人が居る」と言ったりする  
 
&6 「アルツハイマー型認知症」の「初期の段階」の人達とは
(1)「小ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベル
「軽度認知症」(「小ボケ」)の段階の症状は、「前頭葉」の働きだけが異常なレベルに衰えていて、左脳と右脳と運動の脳は正常レベル(判定は、「二段階方式」の基準値による。以下、同じ)なので、「前頭葉」の機能障害の症状と同じなのです。「認知度」と直結していて、認知に不可欠の「意欲」、「注意集中力」及び「注意の分配力」が状況に相応して必要なレベルで働かない、的確に働かないゆえの症状を示します。

(2)「アルツハイマー型認知症」は、「生活の自立度」がどうであるかを問題にする性質のものなので(社会生活や家庭生活やセルフケアにどのような支障があるかを問題とする)、原因である脳の機能は「前頭葉」だけが異常なレベルであっても、そのアウトプットである「症状」には、コントロールタワーの「前頭葉」の機能レベルが直接反映されるので、正常なものではなくなります。

(3) この点が、『アルツハイマー型認知症』の定義/診断基準にも反映されるべきだなのです。『DSMーⅣ』の定義/診断基準を含めて、「アルツハイマー型認知症」を診断する精神科医も治療薬を開発している研究者も、「前頭葉」の機能の仕方及びその衰え方に対する理解が浅いのではないかと思います。「不活発病」と言う名前を作り出している人達は、「前頭葉」の機能、「前頭葉」の三本柱の機能、或いは、「二重構造」の問題等について無知なので、(そこに確認される症状が、「アルツハイマー型認知症」の初期の段階の症状、「小ボケ」の段階の症状であることに気づいていない)だけなのです。

& 7 「アルツハイマー型認知症」の「中期の段階」の人達とは
(1)「中ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベル
「中等度認知症」(中ボケ)は、脳の司令塔である「前頭葉」の働きが「軽度認知症」(小ボケ)のときよりも更に異常なレベルに衰えてきている上に、「軽度認知症」(小ボケ)のときは未だ正常だった「左脳」と「右脳」の働きも異常なレベルに衰えてきていて(判定は、「二段階方式」の基準値による。以下、同じ)、「脳全体の働き」が異常なレベルに衰えてきているのです。
そのため、新しい記憶は記銘度が低くて想起しにくいのですが、昔の記憶は(「前頭葉」の三本柱の機能が正常で在ったころの記憶なので、記銘時の記銘度が高くて、想起され易いので)比較的大丈夫なのが特徴です。

(2) 脳全体の衰えが「軽度認知症」(小ボケ)の時に比べて加速度的に速まるので、「症状」の出方の程度や幅も広く深くなります。「中ボケ」は、「小ボケ」(MMSの換算値は、24点以上)と大ボケ(MMSの換算値は、14点以下)の中間にあり、むしろ「中ボケの前期と後期とに区分」した方が「症状」も判定し易いのです。MMSの換算値が20点以上であれば、「集団の中での脳リハビリ」でも効果があるのに対し、20点を切ると手間暇コストの負担が相当に必要な「個別の脳リハビリ」でないと効果が期待できなくなります。20点以上と19点以下との間のたった1点の差なのに、回復の可能性という視点からは、ここに深い溝があるのです。「中等度認知症」(中ボケ)の脳の働きのレベル(脳の機能年齢)は、『4~6歳児のレベル』と考えて下さい。

(3) 意識の認知度(意識状態)を左右する意欲、注意集中力と注意分配力が「軽度認知症」のレベルよりも更に不十分にしか働かなくなります。その結果、認知それ自体とその記銘、保持及び想起の機能の発揮が更に不十分なものとなります。左脳がらみの論理的思考や計算、或いは言葉に対する理解や判断力、更には右脳がらみの色や形や時間や空間などに対する認知能力にも支障が出てきています。

(4)(認知症の専門家とされる人達は、米国精神医学会の診断規定である「DSM-4」の重大な誤りに気づかないで居て、それに依拠している結果、「記憶の障害」が原因で起きてくるものと誤解しているのですが)「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の異常で加速度的な機能低下が原因となって、状況の判断、物ごとの理解や見通し等の判断が「幼稚園児」の程度となる結果、「家庭生活」にトラブルが起きてくるようになります。

(5)「家庭生活面」で支障が出てくるとは言え、食事、大小便、入浴など身の回りのこと(セルフケア)は自分で一応できるので、家族に迷惑をかけることはあまりないのです。家族も本人の年齢を考えて、老化現象と誤解し易いのです(年が年だから、こんなものと考え易い)。「中ボケ」になると、食器の片付けや、洗濯物の取り込み、庭の草むしりといった、家庭内の簡単な用事程度のこともちゃんとできなくなります。「4~6歳の幼児」がやる程度にしかできないのです。せっかく洗ってくれたお茶碗はもう一度洗いなおさないといけないし、庭の草取りをしてもらうと花の苗まで抜いてしまいます。この程度にまで脳の機能が衰えてきていても、「重度の記憶障害」の症状が出てきていないと、家族が病院に連れて行っても、認知症とは診断されないのです。

(6)「中ボケ」のイメージは、家庭内の簡単な用事程度のこともちゃんとできないのに、口だけは一人前、「言い訳の上手い幼稚園児」が特徴です。
「前頭葉」の機能が異常なレベルに衰えてきているとはいえ、「小ボケ」には、自覚があります。「意欲もわかないし、根気が続かないし、てきぱき出来ないし、発想も湧かないし、物事に感動することもないし・・」と感じていて、「以前の自分と比較して、自分のどこかがおかしい」という自覚を明確に持っていて、自分の状態に「不安」を感じているのです。
ところが「中ボケ」の段階になると、そうした自覚を持つこと自体が出来なくなります。自分の状態に対する自覚がないので、不安も全く感じていないのです。逆に、家族が「こんなところが、おかしいと」指摘しても、「そんなことはない。私は、ボケてなんかいない」と言い張り、自分のおかしな行動についての、一端の言い訳(ヘリクツの類)ばかりを並べ立てるのが特徴です。

&8 「アルツハイマー型認知症」の「末期の段階」の人達とは
(1)「大ボケ」の段階の症状が発現している人達の脳の機能レベル
 「中等度認知症」(中ボケ)の段階になっても気づかないで、相変わらずナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続されたままで居ると、 「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の機能低下が継続され、加速度的に進んで行く結果、末期の段階である「大ボケ」の段階に入っていきます。

(2)「アルツハイマー型認知症」の末期の段階である「重度認知症」(大ボケ)は、「前頭葉」を含む脳全体の働きが「中等度認知症」の段階よりも更に異常なレベルに衰えてきています。左脳と右脳の働きも、幼稚なレベルの機能が残っている程度である上に、脳の司令塔の「前頭葉」は殆ど機能しなくなっています(判定は、「二段階方式」の基準値による。以下、同じ)。
そのため、意識の認知度を左右する「意欲」、「注意集中力」と「注意分配力」がほとんど働いていない状態なのです。「重度認知症」(大ボケ)の脳の働きは、3歳児以下0歳児までのレベルと考えて下さい。

(3)「前頭葉」、左脳、右脳の機能の衰えが進行していく中で、MMSの得点が一桁の点数になってくるあたりから、運動の脳も異常なレベルに衰えてきて、重度認知症の症状が更に進行していくのです。
「大ボケ」の段階の後半になって発現してくる症状、失語や失認や失行の症状及び世間で区分する周辺/随伴症状等も含めて、それらの全てが、外見的には「記憶障害」の症状かと誤解しがちなものの、その機序の実質は「前頭葉」を含む脳全体の加速度的で異常な廃用性の機能低下に直接起因したものであることに、認知症の専門家とされる人達(学者、研究者、医師)に気づいて欲しいと切に願うのです。
 
(4) 脳全体の司令塔の役割をしている「前頭葉」がほとんど寝たきりの状態になっているため、これまでの人生で何度となく体験して体に浸み込んでいるような「言葉」や「テーマ」或いは「状況」に対しては或る程度の対応ができるのですが、折々に直面する新しい状況や体に浸みこむほどの経験がないテーマに対しては、理解することも対応することもできないのです。

(5) 精神科医が「アルツハイマー型認知症」であると診断する第一の要件である「重度の記憶障害」の症状は、「認知」それ自体と「記銘」、「保持」及び「想起」の機能が極めて不十分にしか働かない為に起きてくるものなのです。
脳の司令塔の「前頭葉」は、殆ど働かなくなっている上に、左脳や右脳や運動の脳も極めて不十分にしか働かない「大ボケ」は、自分の身の回りのことをする「セルフ・ケア」にも支障が出てきます。食事をしたり、服を着たり脱いだり、お風呂に入ったり、トイレの後始末をしたりといった、身の回りのことも自分でできなくなり、日常生活に「介助」が要るようになります。

(6)  同じ「大ボケ」の段階に区分される症状と言ってもその幅はとても広く(14点以下0点までの幅がある)MMSEの得点が一桁の段階になってくると「前頭葉」を含む脳全体の機能が更に衰えていく中で、「前頭葉」自体が次第に機能しなくなっていきつつ同時に並行して、「左脳」が次第に機能しなくなっていき(左脳の認知機能障害が進行していくので、言葉による理解が次第に難しくなり、コミュニケーションの道が次第に閉ざされていき、「失語紛い」の症状が出てくるようにもなる)、次いで、右脳が次第に機能しなくなっていき(併せて、右脳の認知機能障害も進行していくようになり、物の形や空間の理解も、音の理解も、知人の顔や家族の顔や自分の顔の理解さえも次第にできなくなっていき、自分が住んでいる家さえも自分の家と理解できなくなっていく等といった「失認紛い」の症状が出てくるようにもなる)、最後は、運動の脳が次第に機能しなくなっていく(更に併せて、運動の脳の機能障害も進行していくようになり、着衣失行と呼ばれる症状「服を自分で着ることができなくなる症状」、或いは構成失行と呼ばれる症状「使い慣れた鋏や歯ブラシなどが使えなくなる」等といった「失行紛い」の症状が出てくるようにもなる)ことになるのです。

(7) 「大ボケ」レベルのお年寄りを家族が介護する中核となると、介護する側の家族の自由な生活の道は閉ざされていき、介護する側の家族も共倒れとなってしまうのです。医療の現場が、何時までもこの「大ボケ」の段階で見つけている限り、「介護離職」が重大な社会問題にならざるを得ないのです。
 
&9 意識的な世界を操る三頭立ての馬車の御者
(1) 意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を実行する際の「前頭葉」機能の発揮度:
意識的(目的的)に何等かの「テーマ」を実行する場面では、自発性、観察、分析、考察、洞察、推理、推論、想像、問題の発見と理解、状況の判断、興味、関心、発想、連想、企画、計画、創意、工夫、予見、予測、シミュレーション、区別、比較、切り替え、執着、評価、修正、具象化、抽象化、整理、段取り、組み立て、機転、抑制、感動及び判断等、「前頭葉」の機能を構成している各種の高度な個別の認知機能(猶、「学習」機能は、大脳辺縁系の機能であって、「前頭葉」の機能ではないことに留意する)を正常に発揮する上で、一定レベル以上での「認知度」が確保されていることが不可欠となるのです。

(2) 認知度が一定レベル以下だと、例示した「前頭葉」の各種個別の認知機能(Executive Function)自体が必要なレベルで発揮されなくなるのです。そうした個別の認知機能によるその「認知度」の高さ或いは低さを左右しているのが、意欲、注意の集中力及び注意の分配力という「前頭葉の三本柱」の機能なのです(「認知度」と「発揮度」とが共に、「前頭葉の三本柱」の機能の発揮レベルと「リンク」している)。

(3) 私たち「二段階方式」が「前頭葉の三本柱」の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の働き具合が、「三頭立ての馬車」の「御者」の役割(脳全体の司令塔の役割)を担っている「前頭葉」の機能の構成要素である「個別の認知機能」によるその認知度及び機能の発揮度を左右し、下支えする働きを担っていて、個別の認知機能を十分に発揮するに際しての「二重構造」の関係が存在していることを、「二段階方式」を活用して集積した「脳機能データ」の解析によって、私たちが世界で初めて見つけ出したのです。

&10   意識的な行為の世界と「前頭葉」の働き具合の二重構造の仕組み
(1)「前頭葉」を中核/監視/管理/支配/統合機能として、相互の有機的な連携の下に「左脳」や「右脳」や「運動の脳」も参加して、「前頭葉」を含む脳全体で何をどのように実行するのかを組み立てるには(自分が置かれているその状況を自主的に判断し、判断に沿って実行すべき「テーマ」をいくつか発想し、その中から1つを選択し、その実行内容及び実行の程度と態様とを組み立てるには)、先立って且つ常に、必要な機能レベルでの「意欲」と「注意の集中力」の機能の継続的な発揮が不可欠になるのです。

(2) 自分が現在置かれている状況と環境の判断をベースとして、様々な状況の変化を予測して考慮しつつ、いく通りかのケース・シミュレーションを経た上で最終的な実行内容及び実行の程度と態様とを選択して決定し、最終的に実行に移すには、必要な機能レベルでの「注意の集中力」と「注意の分配力」の機能の継続的な発揮が不可欠になるのです。

(3) 原因不明と言われている「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状重症化のメカニズムを理解するには、状況の判断、テーマの発想、実行内容の企画や計画、行動や行為や言動のシミュレーション及び実行内容の選択、最終的な意思決定、或いは相互のコミュニケーション等を意識的に行う上で、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル、就中、「前頭葉」の三本柱の機能の(一定の機能レベルの下での)働き具合(機能の発揮度)が必要不可欠となることを理解すべきなのです。

(4) 左脳を介した言葉によるコミュニケーションで言えば、相手の話の内容を理解しつつ、自分の考えを構想し整理するには、「前頭葉」の三本柱の機能の中核をなす「注意の分配力」の機能が正常に機能することが不可欠なので、小ボケから中ボケ、更には大ボケへと認知症の症状が進む中で、言葉によるコミュニケーションに支障が出てくるようになるのはその為なのです。
「アルツハイマー型認知症」の段階的な症状の発現の根本原因は、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下に在ることを理解して欲しいのです。

(5)「前頭葉」の機能の構成要素である「個別の認知機能」によるその認知度及び機能の発揮度を左右し、下支えする働きを担っていて、個別の認知機能を発揮するに際しての「二重構造」の関係(「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベル/発揮度が個別認知機能の発揮度及び認知度を左右する構造)が存在していることを理解することが、「アルツハイマー型認知症」の症状の発現及び症状の重症化の直接の原因が器質的なものでなくて、機能的な変化、言い換えると、ナイナイ尽くしの「単調な生活」の継続に基づく「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下に起因していることを発見する上で不可欠となるのです。そこに発病の「第一の要件」に関わる問題、「正常老化の性質」(私たち独自のネーミング)の問題が存在するからなのです。
 
(6)「アルツハイマー型認知症」の症状の発現及び症状の進行(重症化)並びに症状発現の程度及び態様と、アミロイド・ベータやタウ蛋白の沈着や蓄積とは、無関係の関係にあるのであって、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下こそがその真の犯人、直接の原因なのだということをここに再度指摘し、問題提起しておきたいのです。  

&11   総集編(アルツハイマー型認知症の「類型的症状」の特徴)
(1) 様々な程度及び態様に因る発現が確認される「アルツハイマー型認知症」の症状は、私達人間だけに特有な世界である『意識的な世界(目的的な世界)』が関わるタイプの認知症であり、「意識的(目的的)な世界」における『脳全体の司令塔』の役割を担っている『前頭葉』を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分」される類型的症状が発現して来るのが特徴なのです(権威達が常用する「中核症状」と「周辺症状」の二つの区分は、無意味で独善的な区分に過ぎない)。

(2) 最初の段階の症状が「社会生活面」での種々の支障が出てくることになる「小ボケ」(軽度認知症)の段階であり、次いで、「家庭生活面」でも種々の支障が出てくることになる「中ボケ」(中等度認知症)の段階があり、最後に、「セルフケア」の面でも種々の支障が出てきて「介護」が不可欠となる「大ボケ」(重度認知症)の段階があるのです。
「DSM-4」の第二要件が、失語や失認や失行(紛いの)の症状が発病の初期段階であると憶測する重大な誤った規定内容であるとも知らずに、未だにその規定が権威達に愛用され重宝がられている状況。
(3)権威には乏しいとはいえ、科学的で、客観的で、14689例にも上る極めて多数の発病者の脳機能データと452の市町村で実践展開し、主張内容が正しいことを疫学的方法により実証してきた私たち「二段階方式」が集積した事象事実としての脳機能データでは、『アルツハイマー型認知症は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」(脳の使い方としての意味)の継続に起因した『前頭葉(前頭前野の穹窿部に局在する「注意の分配力の機能、評価の物差しの機能及び実行機能を中核とした複合機能体であり、単体機能ではない。以下、同じ。)』の機能障害に起因して発病する』ことが示され、『「DSM-4」の第一要件の規定内容は、誤りである』ことが示されているのです。
(4) 認知症の研究や診断の専門家とされる人達(学者、製薬会社の研究者、医師達)は、認知症という病名の元ともなった認知機能の障害を問題としながら、認知機能が正常であるか異常であるかの判定に際して、最も肝心な要因であり、脳全体の『司令塔』の役割を担っている『前頭葉の機能レベル』を判定せずに、手足の役割でしかない左脳と右脳の機能レベルを判定する「手技」のMMSE(我が国では、長谷川式で判定する人達もいる)しか実施しないのです。最も重要な要因である「前頭葉の機能レベルを精緻に客観的に、且つ、科学的に判定する手技を持たない」為に、「お茶を濁しているだけ」。
(5) アルツハイマー型認知症発病の最初の段階である「小ボケ」の段階では、意識的な世界を運行する三頭立ての馬車の御者の役割を担っている「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに衰えてきているのに対し、馬車を牽引するだけの役割に過ぎない左脳も右脳も運動の脳も、未だ正常な機能レベルに在るのです。「3つの仮説」の内で通説の地位にあるとされる『アミロイドβ仮説の主張に従ってみた場合、前頭葉の機能が真っ先に障害されるという事象事実を合理的に客観的に、根拠となるデータを添えて、説明することが出来ない』のです。「有効な治療薬を開発した」と主張するのであれば、権威の主張に頼るだけでなくて、その根拠について、客観的で論理的で科学的なデータを集積し、開示すべき責任があるのです。
彼等は、この程度のことさえも知らないで、「物忘れの症状」を外観的に観察するだけの程度のものに過ぎない「CDR」(臨床的認知症尺度)や「MCI」(軽度認知障害判定尺度)を持ち出してきて、「発病の有無及び症状の程度の判定の基準」更には、開発した薬の治療効果の有無の判定、或いは、投薬の対象者の選別にも、それらの基準を持ち出してきている。
       
注)本著作物(Bー58⇒【I—07】に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   


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AD型認知症の発病が関わる『意識的(目的的)な世界」の構築と『注意分配力』の機能(I-06)

2024-02-02 | 意識的な行為と脳の働き

&1 (AD型認知症)について、権威機関は「意識との関わり」を何故か避ける

(1) アルツハイマー病、脳血管性認知症、二次性認知症、アルツハイマー型認知症等、様々な種類が数ある認知症全体の90%以上を占めていて、日頃皆さんが、よく耳にし目にしている認知症である『アルツハイマー(AD)型認知症』の発病/症状が進行するメカニズムについて、世界中の権威有る研究機関が、生きた人間の『意識』並びに複合機能体である『前頭葉』の機能レベル及び機能の発揮度との重要な関わりについて、無知で無関心な状況が継続されている中で、種々の『問題提起』を行いつつ、私たち「二段階方式」が、独自に世界で初めて解き明かした『AD型認知症の発病/症状の重症化が進行する真のメカニズム』について、能登半島地震の被災高齢者及びその家族の為に『再度このテーマを取り上げる』ことにしたのです。

(2)(AD型認知症)を発病するか/しないか及び症状の重症化が進行するか/しないかを決定づけ/区分けている真の原因要因は、『仕事というテーマとは無縁の日々」を送ることとなる『第二の人生』での生き方、脳の使い方としての生活習慣の在り方、『意識が覚醒した目的的な世界」における脳全体の司令塔の役割りを担っている『前頭葉活性化させる』/『前頭葉の機能レベルを正常なレベルに保ち続ける』ことが出来るか/出来ないかなのであり、キッカケとなる出来事/状況の発生と継続に対し、それまで維持できていた生活習慣、今日も明日も明後日も継続されていくことに自身が納得できていた『脳の使い方としての生活習慣』の維持/継続が阻害され、取り戻せる道筋が見えてこない状況が継続して、心が折れてしまい、意欲を喪失して、注意の集中力が続かなくなり、注意の分配力が出番を失っていく『ナイナイ尽くしの単調な生活習慣』が半年も継続すると、そのことに起因して、「複合機能体」である『前頭葉』の機能の廃用性加速度的で異常な機能低下が進行して行くことに因り、『前頭葉の機能が/から、真っ先に異常なレベルに機能が衰えて来て、(AD型認知症の発病=発病の最初の段階である「小ボケ」の段階)の症状が、発現してくるのです。

※1 米国精神医学会が策定したAD型認知症の診断基準である『DSM-Ⅳ』の第一要件及び第二要件の規定内容も、『「DSM-Ⅳ」の第一要件の内容を正しいものと想定して構想されただけの学説』である【アミロイドβ仮説】の主張内容も、共に重大な誤りを犯しているのです。
※2 それらの誤りの原因は、『認知機能の障害』が大本の要素/要因である』にも拘わらず、『意識との関わりを避けて、重度の物忘れの症状という誤った要因に的を定めて』、(AD型認知症)を『重度の物忘れの症状が特徴の「神経変性疾患」だと誤解している』のです。
※3 『DSM—Ⅳ』の内容も、『アミロイドβ仮説』の内容も、共に、重大な誤りの内容であり乍ら、我が国では、東大、京大、理化学研究所(MIT研究室―利根川進)が、アミロイドβ仮説の牙城である為、その権威に負けた厚労省が、アミロイドβ仮説を錦の御旗に掲げていて(「認知症ケアパス作成の手引き」)、世紀の愚策であり、23兆円超もの血税を垂れ流すだけの(ボケても安心な社会づくり)という川下対策を制度化し、全国の市町村で、強制的に展開させているのです。

&2  覚醒した意識と前頭葉の働きとの関係を探るのが特徴の『二段階方式』

講演の為の巡業でKinukoが昨日から東北方面に行って居ないので、You Tube から流れる、大好きなMariah Careyの歌をバックミュージックに、私Tadは、一人で、遅い朝食を楽しんでいるところなのです。

時期的には未だ少しばかり早いのですが、”All I Want For Christmas Is You “が流れているのです。あ~、幸せ。誤解しないでください! Kinukoが居ないから幸せと言ってる訳ではないんです。私Tadの五感を通じて感じさせてくれている今の状況とこの時間が、至高の幸せを感じさせてくれてるという意味なのです。

脳の機能面で言うと、意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行する世界での、「前頭葉」{前頭前野の穹窿部に局在する、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能から構成される「前頭葉の三本柱」の機能、評価の物差しの機能(意識の首座=自我)及び実行機能(Executive Function)により構成されている複合機能体を言うものとする=By Tad。以下、同じ}の働きのことなのです。


&3意識的な世界で中核的な働きをしている「注意の分配力」の機能

(1) 私は今、遅い朝食をいただいているところ、ダイニングに居ると言ったでしょう。8人掛けの、特注したイタリア製の大理石の丸いテーブルで、椅子は、インドネシアからのお取り寄せの手造りで、紫檀製の豪華なもの。目の前は、一枚板の大きなガラスのWindow。その窓から、音楽を聴きながら、外の景色を眺めているというのが、今の私の状況という訳なのです。

(2) 窓の外の景色の概観はというと、いつもお友達をお呼びして一緒にバーべキュウを楽しんだり、お茶を飲んで楽しむ大きな大理石の丸いテーブルが置かれている檜製の広いデッキの横には、花壇があり、その真ん中には、葉が紅く紅葉した花水木の木が一本立っていて、その右横の上の庭へと通じる石造りの階段脇には、樹上一杯に赤紫色の花をつけたブーゲンビリアの大木があり、その二本の木の枝越には大きなプールが、更にその向こうには、枝を切ろうとして7mの高さからTadが落ちた例の鼠モチノ樹が2本立っている(あ、びっくりしないで!奇跡的なことに、Tadは何ともなかったんです。アルミの梯子が先に落ちて、その上に背中から落ちて、落ちた下はサツキの樹林だったのです。軽い打撲程度で済んだのです)。

※1    ちなみに、モチノキは、本州四国九州南西諸島台湾中国中南部に分布する雌雄異株常緑高木。開花期は春で、花弁はうすい黄色でごく短い枝に束になって咲く。雄花には4本の雄蕊、雌花には緑色の大きな円柱形の子房と退化した雄蕊がある。晩秋には、赤い果実をつけるのだけど、その実をヒヨが好んで食する為に、階段の掃除がことのほか大仕事となっているんです。糞が、階段に重なって落ちてきて定着してしまい、強力な大型の高圧洗浄機をもってしても、なかなか落ちないのが、階段の掃除を担当しているTadの頭痛の種となっているのです。

※2 その樹皮から鳥黐(トリモチ)を作ることができ、これが名前の由来ともなったそうなんです。まず春から夏にかけて樹皮を採取し、目の粗い袋に入れて秋まで流水につけておく。この間に不必要な木質は徐々に腐敗して除去され、水に不溶性の鳥黐成分だけが残ることになる。水から取り出したら繊維質がなくなるまで細かく砕き、軟らかい塊になったものを流水で洗って細かい残渣を取り除くと鳥黐が得られるということのよう)。その向こうには、お隣との境界を構成しているサンゴ樹の生け垣が連なっている。イメージが湧いてきましたか?

※3  「注意の分配力」の機能とは、『3つ以上の、異なった複数の「意識」を同時に並行して、構築し、管理し、統合し、分離し、コントロールしている機能であり、3つ以上の、異なった複数の「テーマ」を同時に並行して、且つ、重層的に処理する上で必要不可欠の機能であり、更には、(あの人は、頭の回転が速い人)という風に、咄嗟の処理/判断に不可欠の機能』なのです。

(3) 私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている、「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能の中でも最も高度な機能であり、「加齢」に起因して(私たち人間の誰にでも生来的に内在する性質であり、私たちが「正常老化の性質」と名付けているもの)、或いは、「廃用性の異常な機能低下の進行」に起因して(日々の生活面で、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」の継続により、言い換えると、使われる機会が極端に少ないことが原因となり、本来の機能が低下して衰えていくこと)、最も早くから、その機能が衰えていく性質を有するものなのです。「アルツハイマー型認知症」発病の仕組みを解明する上で、この「正常老化の性質」(老年発症が特徴のAD型認知症を発病する基盤要因)の存在に気が付くことが極めて重要な手掛かりとなるのです。

(4) そこで、『3つ以上の異なった複数の「テーマ」を同時に並行して、且つ、重要的に処理する』とはどのようなことを言うのか、目の前の具体的な事象で、説明しましょう。  

 今私Tadは、ダイニングでテーブルの椅子に深く腰を落として掛け、窓の方を向いて座っていて、窓越しに庭の景色を楽しんでいる状態、且つ、遅い朝食を摂っているところだと言いました。

①  朝食のオカズに今食べている紅サケの昆布巻きの味に舌つづみを打ちながら、②花水木の木の下で餌をついばんでいる可愛い四十雀の親子連れの姿を、私の感情を豊かにしてくれる刺激を伴った情景として、目で追いつつ、記憶の倉庫に貯蔵していきながら、更には、③You Tube から流れてくるMriah Careyの歌に合わせてその歌詞を鼻歌で追いかけながら、楽しんでいるという、3つ以上の異なった複数の「テーマ」を同時に並行して、且つ、重層的に処理してくれているのが、私の「前頭葉」の機能、就中、「前頭葉の三本柱」の中核をなす機能である「注意の分配力」の機能なのです。

この『注意の分配力』の機能は、私たちが意識的/目的的に何等かの「テーマ」を実行しようとする際に、なくてはならない機能なのです。基本的に私たち人間の脳機能の働きはと言うと、何か一点に「集中する」機能である「注意の集中力」の機能を発揮する際にはそれなりの困難が伴い、「注意の分配力」の機能の発揮、異なる複数のテーマを同時に並行して実行することの方が、容易に出来るものなのです(皆さんが、大学の受験勉強時代に、体験済みのものである、あの「ながら勉強」)。

(5) 皆さんの日常の行動に際して機能している、「注意の集中力」と「注意の分配力」の機能の有り様について考えてみてください。更に言うと、意識的/目的的に何かを考え、発言し、或いは、何等かの行為や行動を行うには、一定レベルでの「意欲」という機能の発揮が要求されることにもなるのです。

日常の生活面での、どんな時であれ、ふと気が付いてみれば、3つ以上の異なった複数のテーマを同時に並行して、且つ、重層的に処理できている貴方の『前頭葉』(単体ではなくて、複合機能体であることに留意する)と言う機能の存在に気付くはずなのです。私たち人間だけに具有されているこの機能は、か弱い動物としての存在に過ぎなかった私たち人間の祖先が、困難な生存環境の中で我が種の生存と存続とを確保するために必要不可欠の機能として、進化の過程で獲得したものに違いないと思うのです。眼前の様々な対象をそれと認知して、その形象に感動さえ覚えながら、同時に、今日の「テーマ」をあれこれと考える等、不思議でもなんでもなく、当たり前のように出来ている貴方の日常があるはずなのです。但し、大前提として、「前頭葉の三本柱」の機能、就中、「注意の分配力」の機能、ひいては、それらの複合機能体である『前頭葉』の機能が、「正常な機能レベル」に在る/維持出来ていることが要求されることになるのです。

(6) 別の面から私たちの日常生活面での「注意の分配力」(意欲⇒注意の集中力の機能の発揮度に下支えられた)の機能を説明すると、例えば、TadとKinukoとの会話は、「注意の分配力」の働き無しには成り立たないのです(介護施設で働いている方であれば、日常的に経験することなのですが、日常会話レベルでも、「大ボケ」の段階に在るお年寄りとの会話に重大な支障があるのは、廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行により、「注意の分配力(注意の集中力も意欲も)」の働きが極めて異常なレベルに機能低下していて、働き難くなってきているせいなのです。「記憶の障害」が原因で、そうした症状が発現してきている訳ではないことを理解して頂きたいのです)。

Kinukoが、お友達に対して説明している古希の祝いの旅行の案、オーストラリアのケアンズに10日間行って楽しんでくるその案を様々な資料を手渡しながら、成田空港での出発から、ケアンズ空港を発つまでの間の日々の旅やイベントを楽しむその日程について、言葉で説明する内容をとりあえず聞き取り理解し、その概要を保持しつつ、同時に並行して、提示されるイベントにする私なりの想像力を働かせて、メタ認知機能を働かせることに因り、具体的な場面を(あれこれと、シミュレーションして、頭に描きながら、且つ、私なりの理解に立っての質問や、案の一部修正を唱えるには、この「注意の分配力」の機能が、正常な機能レベルで働いていることが、必要不可欠の条件となるのです。

(7) 脳の機能面からの状況としては、まさしく、『3つ以上の異なった複数のテーマ』を同時に並行して処理している状況にあるからなのです。然も上述したように、「前頭葉の三本柱」の機能、即ち、『意欲⇒注意の集中力⇒注意の分配力』の(3層の機能構造)を背景/反映している「注意の分配力」の機能が「正常な機能レベル」にあることが、要求されることになるのです(このことを更に、言い換えれば、それらの機能の複合機能体である『前頭葉』の機能が、「正常な機能レベル」にあることが、要求されることになるのです)。

(8) 左脳が専管する仕事というテーマとは無縁の日々を送ることになる『第二の人生』を生きる上で、『追求することが自分なりに納得がいくテーマ』が無く、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの単調な生活習慣」が継続される中で、この「前頭葉の三本柱」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていき、且つ、異常なレベルにまで衰えたことの直接のアウト・プットそれ自体が、「アルツハイマー型認知症」発病としての最初の段階である『小ボケ』の段階の症状であり、「前頭葉の三本柱」の機能の更なる機能低下の進行と左脳、右脳及び運動の脳の機能が異常な機能レベルにまで衰えたことの直接のアウト・プットそれ自体が、『中ボケ』の段階の症状であり、そして、「前頭葉の三本柱」の機能の更なる機能低下の進行(この段階になると、「注意の分配力」の機能が、殆ど働かなくなっている機能レベルに在ることに注意)と左脳、右脳及び運動の脳の機能が更に異常な機能レベルにまで衰えたことの直接のアウト・プットそれ自体が、発病の「末期の段階」である『大ボケ』(身体がもつ限り、大ボケの枠の中で、症状が更に重いものになっていく)の段階の症状となる

(9)「アルツハイマー型認知症」の発病/症状の進行を惹き起こす原因(仕組み)については、世界中の専門家達から不明であるとされていて、一部の学者が主張している、アミロイドβの蓄積(老人斑)が原因であるとか(アミロイドβ仮説)、タウ蛋白の蓄積(神経原線維変化)が原因であるとか(タウ蛋白仮説)、或いは、アセチルコリンの不足が原因であるとか(アセチルコリン仮説)言った「仮説」(「発病/症状の進行」の原因要因として主張されているものと発病/症状の進行との間の『原因と結果の関係である因果関係が、未だに実証できていない』為に、仮説とされている)が主張されているだけ。

※1 私たちの意識的/目的的な世界を構築し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と言う脳機能の働き方のメカニズム、或いは衰え方のメカニズム等について、専門家と言うには、権威は余りに無知。

※2権威の主張態度/内容は、「木を見て森を見ず」の典型的な事例。

&4  『DSM-Ⅳ』の規定内容も、「アミロイドβ仮説の主張内容も、「主張する内容と発病との間の(因果関係)の実証に無知で、無頓着」

(1)「アルツハイマー型認知症」について、重度の物忘れを特徴とする神経変性疾患だと見誤り、勘違いし、誤解して、発病の有無の診断に際し、失語や失認や失行(紛い)の症状の確認を要求している『DSM-Ⅳ』が規定する「第二の要件」だけでなくて、「記憶の障害」の要因の確認を要求している「第一の要件」も、共に、重大な誤りであることに早く気づいて欲しいのです。

(2) 私たち「二段階方式」(エイジングライフ研究所)は、「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ「アルツハイマー型認知症」発病患者(被検者の99%が発病者で、1%が正常下限)の『前頭葉を含む脳全体の機能レベル』に関わる精緻な「脳機能データ」の解析と、北海道から九州に跨る、全国的規模440を超える市町村の各地域で実践してきた住民参加型の「地域予防活動」の実践の顕著な成果を根拠として『60歳を超えた年齢の「高齢者」だけが発病の対象となるのが特徴である「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、治すことも/症状の更なる進行を抑制することも、発病自体を予防することも出来るタイプの認知症である』と主張し、主張内容が正しいことを「疫学的方法」に因り実証済みなのです。

(3) アルツハイマー型認知症」は、日々の生活習慣、脳の使い方としての「生活習慣」要因が、発病の原因要因なのです。私たちの意識的(目的的)な世界を構築し、支配し、コントロールしている「前頭葉」と呼称されている複合機能体(就中、「前頭葉の三本柱」の機能)の出番が極端に少ない生活習慣の継続、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの「単調な生活習慣」が日々継続されている状況の下で、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなりそのことに直接起因して「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。

※1  「アルツハイマー型認知症」は、『前頭葉を含む』脳全体の機能レベルに厳密にリンクした「三段階に区分される類型的症状」が発現してくるのが特徴であり、その『最初の段階』が、私たちの区分で言う「軽度認知症」(小ボケ:社会生活面に支障)の段階であり、次いで、「中等度認知症」(中ボケ:家庭生活面にも支障)の段階があり、最後に末期の段階である「重度認知症」(大ボケ:セルフケアにも支障)の段階があるのです。私たちが、「アルツハイマー型認知症」の症状を「三つの段階」に区分する理由は、「脳のリハビリ」(その人の日常生活を、「前頭葉」の出番が多い生活、脳が活性化される生活へと改善すること)を実践することにより、「小ボケ」の段階で見つければ、正常な機能レベルに改善させる及び/又は、症状の更なる進行を抑制することが可能であり、「中ボケ」の段階で見つければ、症状の更なる進行の抑制治が未だ可能であり、「大ボケ」の段階で見つけて居たのでは、症状の更なる進行を抑制することも最早困難となるからなのです。

※2 認知症の専門家とされる医師達から『アルツハイマー型認知症は、治らない』とされている本当の理由は、『発病を見つけている段階が遅すぎる』だけ、発病の末期の段階である「大ボケ」の段階の症状が確認されないと「アルツハイマー型認知症」とは診断しない「診断基準の誤り」にあるのです。その上、効きもしない「薬」(興奮型の単なる対症療法薬に過ぎないエーザイのアリセプトに代表される薬であり、治療の効能は有していなくて、単なる対症療法薬でしかない薬を処方して平気で金もうけだけに走っているのが、医療現場の実態なのです

※3「アルツハイマー型認知症」が発現してくるそのメカニズムからいって、飲むだけで(貼るだけで)、症状の進行(重症化)を抑制したり、症状を改善させたり、更には、発病自体を予防できる効能がある「薬」など開発されることは絶対に無いと断言できるのです

(コーヒーブレイク)st-medicaには、「着衣失行」について次のような説明が載っています。『運動麻痺や観念性失行を認めず、半側空間無視や半側身体失認構成障害によらない着衣障害を着衣失行といいます。着衣の方法を口頭で説明することはできますが、上着やシャツを着る際にその裏表、上下、左右を逆にしてしまい、上手く着ることができなかったり、ボタンを掛け違えたりします。

ところが、これはあくまで、「器質的な病変」の存在が原因で起きる後遺症としての着衣失行の場合についての説明に過ぎないのです。「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」なのであり、器質的な病変が発病の原因ではなくて、「前頭葉を含む脳全体の機能について生じてくる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行」が発病の原因に過ぎないのです。すなわち、私たちの区分で言う「大ボケ」の段階の症状が発現してくるまでに「前頭葉」を含む脳全体の機能が衰えてきていること、言い換えると、「前頭葉の三本柱」の機能が衰えてきていること、就中、「前頭葉の三本柱」の機能の中でも核心的な機能であり最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が衰えてきて殆ど働かない機能レベルに在ることが直接の原因となって、「上着の袖に頭を突っ込んでみたり、ズボンに腕を突っ込んでみたりする」と言った症状が発現してきているだけなのです

器質的な病変が原因で単なる後遺症としての着衣失行の症状が発現している場合は、肝心の「前頭葉」が働いているので、着衣の仕方の説明をすることが出来るのですが、「大ボケ」の症状としての着衣失行の症状が発現しているお年寄りの場合は、「前頭葉」の機能(特に注意の分配力の機能)が殆ど機能しないレベルに在るので、上掲のst-medicaの説明に見られるような、「着衣の方法を口頭で説明することは出来ますが・・・」のようなことは不可能なことになるのです。

「アルツハイマー型認知症」発病の真の原因は器質的な病変による記憶障害が原因要因ではなくて、廃用性の異常な機能低下の進行が原因要因だということに専門家達が気付いていないだけのことなのです。

器質的な病変が発病の原因で/重度の物忘れの症状の発現が特徴の/神経変性疾患に違いないとの過度の思い込み/誤りから視野が狭くなってしまっていて、アミロイドβの蓄積であるとか、タウ蛋白の沈着であるとか言った『器質的な病変及び記憶障害を惹き起こす犯人捜し』の深い森に迷い込んでしまっているのです。

&5  脳の機能面から見た対象物の認知に関わる注意の分配力の働き

(1) 窓越しに、視野の対象範囲内に在る目に入ってくる対象を全体としてとらえた時、認知の対象となる各々の対象物(範囲)が、どのように認知されているのかを詳細に分析していくと、面白いことが分かってくるのです。丁度、カメラの焦点を拡大したり収縮させて自分が写したい景色を、あれこれとシミュレーションしている時と似た状態が、貴方の脳でも起きていることに気がつくことでしょう。

眼前の窓とその枠、花水木の木と紅葉色に色づいた葉、満々と水をたたえて表面が風に揺れているプールの水面、天高く伸びた枝々を覆うように紅色の花を樹上一杯に折り重なってつけているブーゲンビリアの樹、真っ赤な小粒の実を鈴なり状態に枝先につけて重そうに垂れている枝を風に揺らしている鼠モチノキの大木、その向こうに隣家との境界を形作る垣根として植えられているサンゴ樹の樹海、更には、その遥か向こうに在る雲一つなく晴れ渡った晩秋の空の色。

これらの情景を全体として一度に認識している状態と特定の物に注意を集中しつつ全体を認識している状態、更にはその中間の状態という風に、意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の各々の発揮度をカメラの焦点を絞るように様々に変え、対象の認知度の差異を観測してみるのです。

(2) 眼前の景色を全体として意識して認知し、認識し、意識しようとすると様々なレベルでの「意欲」と言う脳機能の発揮が要求されていることに気づくのです。花水木の木と紅葉色に色づいた葉に注意を向けてみると、それ以外の周りの対象物に対する認知度が下がるのです。花水木の木と紅葉色に色づいた葉の濃淡だけでなく、葉脈までもがはっきりと認識出来るほどに注意を集中すると(「注意の集中力」の発揮度を上げてみると)、鼠モチノキも、ブーゲンビリアの樹も、輪郭はそれなりに認知できてはいるものの細部の認知が出来ていないことに気づくのです。

(3) そして、花水木の樹に対する注意の集中の程度を次第に下げていくと、それに反比例するかのように、鼠モチノキも、ブーゲンビリアの樹も認知の度合いが上がってきて、例えば、ブーゲンビリアの花の色が浮かび上がってくる、次第にはっきりとしたものになってくることに気づく自分が居るのです。三者の関係はと言うと、「意欲」が湧いてこない状態下では「注意の集中力」が高まってこないのです。「注意の集中力」が高まってこないと、「注意の分配力」の機能の発揮度が上がってこないのです。言い換えると、「意欲」を源として「注意の集中力」の機能の発揮度が顕在化され、「注意の集中力」の機能の発揮度が「注意の分配力」の機能の発揮度を下支える『3層の機能構造』が存在するということなのです(By Tad)。

(4) 「注意の分配力」の機能の発揮度は、『注意の集中力の機能の発揮の度合いと意欲の機能の発揮の度合いに左右されていて、更には、「注意の集中力」の機能の発揮度は、意欲の機能の発揮の度合いに左右されているという機能構造が在るということなのです。言い換えると、意欲の発揮度が小さいと注意の集中力の発揮度も下がるのです。注意の集中力の発揮度が小さいと注意の分配力の発揮度も下がるのです。

(5) 脳の機能構造面から説明すると、「キッカケ」となりそうな状況の変化や出来事の発生に遭遇して、そこから這い上がって行くことが出来なくて、キッカケ前の状況が回復される道筋が見えてこなくて、そのことに心が折れてしまい、『意欲』自体がしぼんでしまうと、『注意の集中力』の機能も、果ては、『注意の分配力』の機能も、『連鎖的に発揮度が下がってしまう』という、機能発揮上の連鎖構造になっているのです。その結果、『注意の分配力の機能が、実行機能を駆使するメタ認知も、実体験認知も、正常な機能レベルでは出来なくなってしまう』ということなのです。

更に重要なことは、「前頭葉」の個別の認知機能群である『実行機能(Executive Function)』の働き具合自体が、「前頭葉の三本柱」の機能の働き具合にリンクしているという構造問題、『機能発揮上の二重構造の問題」が存在しているということなのです(By Tad)。機能発揮上の「二重構造の問題」と言うテーマに気が付いたのも、私Tad自身のこうした体験が出発点になっているのです。

&6  機能発揮上の二重構造と(AD型認知症)の発病/重症化の進行との関係

(1)   皆さんは気が付いていないことだと思うのですが、「加齢」による機能の低下、私たち「二段階方式」が「正常老化の性質」と呼ぶその性質に起因して「前頭葉」の三本柱の機能の潜在的な機能発揮能力のレベルが低下していくにつれて、認知できる「対象範囲」が狭くなっていき、認知の度合いも低くなっていくのです。自動車を運転されているお年寄りなら体験的にお分かりだと思うのですが、年を取るにつれて、自分では十分気を付けている筈なのに、ガムテープ等を張って対応しようとする程度の小さなかすり傷や、小さなへこみを付ける程度の、小さな自損事故が増えてくるのです。そうした我が身の状況に気付いていて、気になっている方は、お友達と一緒に『1日1時間の「速足の散歩」を楽しんでください』。

都会に住んでおられる方であれば、テレビ局が取り上げているような、或る「テーマ」の下での色々な街を歩きながら散歩するというのが良いのではないでしょうか。「加齢」による正常老化の進行に加えて、脳の使い方としての単調な「生活習慣」に起因した「廃用性の機能低下」が加わることにより、「前頭葉」を含む脳全体の機能について、加速度的で異常な機能低下が進行して行く先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているのです。

(2) 医療の現場では私たちの区分で言う末期の段階であり「大ボケ」の段階の症状が確認できないと「アルツハイマー型認知症」の発病とは考えないので、「小ボケ」又は「中ボケ」の前半の段階に在るお年寄りは、それとは知らないで車の運転をしているのです。免許の更新時には、私たちの「二段階方式」のような、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベル(就中、『注意の分配力』の機能レベル)を精緻に判定できる「客観的な物差し」を使って判定し、不合格者には免許を更新させないことが必要不可欠のこととなるのです。

 従って、廃用症候群に属する「生活習慣病」が本質である「アルツハイマー型認知症」の発病を予防するには、が活性化する生活、言い換えると「前頭葉」が活性化する生活、就中、「前頭葉」の三本柱の機能が活性化する「生活習慣」、すなわち、「前頭葉」の三本柱の機能の出番が出来るだけ多い「生活習慣」の構築と継続的な実践とが不可欠になるということなのです。     

(3) 老婆心ながら、読書好きのお年寄りに一言注意を喚起しておきたいと思うのですが、読書と言う作業も当然のことながら、意識的(目的的)な世界のことなのです。従って、読書するという作業環境下では、「前頭葉」の三本柱の機能が関与していて、且つ、その内容を理解し、課題となっているテーマの筋を把握し、感動し、記憶するという脳機能の働きの度合いは、その時の貴方の「前頭葉」の三本柱の機能の働きの度合いに左右されているということなのです。「前頭葉」の三本柱の機能の機能レベルをそれなりの高さに維持するには、一人で本を読むのではなくて、出来れば、気心の合うお友達の輪の中で一緒に読んで議論し或いは、お話ししていただきたいのです。

(自分のそれとは異なる)お友達の読後感を聞いて理解するにも、自分なりの考えを披露し、或いは、自説を展開するにも、一人で読書する場合に比べて、「前頭葉」の三本柱の機能の出番がはるかに増え、更には、それらの機能の発揮レベルが要求される度合いもはるかに上がることになるので、所謂脳の活性化、「前頭葉」の機能の活性化により貢献することになるからなのです。気心が知れたお友達の輪の中で、色々な「テーマ」について、自分なりの意見を生々しく表明し、或いは相手の異なった考えの表明を受け入れる場を持つことは、「前頭葉」の三本柱の出番が増えるので、「前頭葉」を含む脳全体が活性化することになるのです。

「お友達と交わる機会」を出来るだけ多く持って、おしゃべり程度でもいいので、楽しく語り合う場を出来るだけ多く持つようにして頂きたいのです。「前頭葉」の機能が活性化される場面が多い生活程、貴方の「前頭葉」の機能レベルを正常で且つ、高いレベルで維持するのに貢献してくれることになるはずなのです。

(4) 更に付言すると、家に籠って、或いは図書館で、一人で読書するのではなくて、気心が知れた仲間たちと読書すれば、読書以外の話題について、貴方の「前頭葉」の出番が増えることにもなるのです。トランプが大統領になった先のアメリカの政治および経済界の変革による変動が、場合によっては激震が、我が国や中国に対してどのような政治的及び経済的な変革或いは激震を呼ぶことになるかの議論は、一人で家に籠って読書していたのでは、到底得ることが出来ない程の極めて大きく且つ大量の脳への刺激を貴方に与えてくれることになるはずなのです。

何事につけ、老若男女を問わず、他人と交わる機会が多い生活、出来れば気心が知れた仲間と交わる機会が多い生活が貴方の「前頭葉」が活躍し活性化する出番を多くすることとなり、その必然の結果として、貴方の「前頭葉」を正常な機能レベルに保ち続ける効果を生み、言い換えると、「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁で、「第二の人生」を完走することにもつながるということなのです。

(5) 更に重要なことであり、世界中の脳科学者達の誰もが及び世界中の認知症の専門家達の誰もが未だに気が付いていないテーマ、それが、『前頭葉の個別認知機能の発揮度と前頭葉の三本柱の機能との関係』として私たちが発見した、『機能発揮上の二重構造』という問題の存在なのです。状況の理解と判断、判断に沿ったテーマの発想、発想テーマに沿った発言、行為或いは行動内容の企画と計画、実行結果についての洞察、推理及びシミュレーション、シミュレーション結果に基づく修正、実行内容並びにその程度及び態様の選択、実行の決定と脳の各部に対する実行の指示その他抑制や感動や共感等の「前頭葉」の個別の認知機能は、「前頭葉」の三本柱の機能の発揮の度合いにリンクして、その機能の発揮度が形成されるメカニズムになっているという問題のことなのです。

(6) そのことに加えて、この「前頭葉」の三本柱の機能には、「正常老化の性質」と私たちが名付けている生来的な性質があるのです。「前頭葉」が生き生きと働くような「テーマ」を日々追求して生活していようとも、「加齢」とともに働き具合が次第に低下していくという(生まれながらに備わっている)生来的な性質が誰にでも備わっているということなのです。

私たちが、「60歳を超える年齢の高齢者」という条件を、「アルツハイマー型認知症」発病の「第一の要件」として定義している根拠がここに在るのです。我が国で「第二の人生」が始まる65歳くらいの年齢になると、「前頭葉」の三本柱の機能の働き具合が、最盛期である20歳代の前半の頃のそれに比べて半分くらいに衰えてきていることを「脳機能データ」が示しているのです。

(7) 脳の使い方としての生活習慣とは無関係に、20歳代の前半をピークとして、その後は、100歳に向かって緩やかに直線的に衰えていくという性質、「正常老化の性質」に起因して「前頭葉」の三本柱の機能レベルが或るレベル以下に低下してきて居り、且つ「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」が(私たちが定義する発病の「第一の要件」)、何かを「キッカケ」として、その人がその時遭遇した精神的、肉体的及び/又は経済的な逆境に対して、立ち上がり、這い上がって行こうとする意欲を喪失してしまった結果、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が始まり継続されていくとき(私たちが定義する発病の「第二の要件」)、第一の要件と第二の要件とが同時に充足されることの相乗効果によって、「前頭葉」を含む脳全体の機能が廃用性加速度的異常機能低下を進行させていくこととなり、その先に「アルツハイマー型認知症」の発病が待っているということなのです。

(8) 「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズムを理解し、解明する上で不可欠の「テーマ」である、状況の理解と判断、状況の判断に沿ったテーマの発想、テーマを実行する上で必要となる実行内容の企画と計画、実行内容の実施結果を予測するための推理、洞察、シミュ・レーション、シミュ・レーションに従った実行内容の修正、最終的な実行の内容、その程度及び態様の選択、実行の意思決定、左脳や右脳や運動の脳と言った脳の各部に対する実行の指令、更には、抑制や感動や共感等「前頭葉」の「個別の認知機能」の発揮度を左右しているのが、私たちが「前頭葉」の三本柱の機能と名付けている「意欲」、「注意の集中力」及び「注意の分配力」の機能なのだということに気が付いたのです。

(9) この理解を出発点にして、私たちが「二段階方式」の手技を活用して集積した14689例にも及ぶ精緻な「脳機能データ」の解析によりアルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の単なる「生活習慣病」であるとの結論に達したのです。私たちが意識的に何かを行おうとするときは、状況を判断し、状況の判断に沿った行為や行動や発言をするものなのです。その要となるのが、「前頭葉」の機能であり、就中、「前頭葉」の三本柱の機能であり、更に言うと、「注意の分配力」の機能なのです。

(10) これらの脳機能が、ナイナイ尽くしの「単調な生活」が継続する下で、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなるのですが、「アルツハイマー型認知症」と言うタイプの認知症は、そうした「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルの直接のアウトプットそれ自体が、認知症の症状として発現してくるところに特徴があるのです。言い換えると、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現するメカニズムも症状が重症化していくメカニズムも、アミロイド・ベータの蓄積や、タウ蛋白の蓄積や、脳の顕著な萎縮とは、全くの無関係だということなのです。これらの仮説に拘泥している限り、何時まで経っても、「アルツハイマー型認知症」の本質に迫ることは出来ない相談なのです。

&7  アルツハイマー型認知症の発病を予防(発病時期の先送り)する生活習慣とは

(1)「前頭葉」の出番が多い「生活習慣」を打ち立て、実践すること:

『アルツハイマー型認知症の発病とは無縁』で、第二の人生を完走するには、どうしたら良いのか。

様々な種類が数ある「認知症」という病気の大半、90%以上は「アルツハイマー型認知症」なのです。その「アルツハイマー型認知症」の発病を予防(発病時期を先送り)するには、どうすれば良いのか。その答えは、神の恵みと言うべきなのか、誰もが同一の条件として要求される絶対的な要件ではなくて、貴方なりの条件として要求される相対的な要件と言うことなのです。

(2) 私たちの意識的な世界を構築し、支配し、コントロールしていて、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」の出番が多い生活、就中、機能発揮上の二重構造の視点からは、「前頭葉の三本柱」の機能の出番が多い生活習慣、さらに言うと、「注意の分配力」の機能が働く機会が出来るだけ多い、あなたなりの「テーマ」を継続的に実践する生活習慣が、発病の引き金となる要因、ナイナイ尽くしの単調な生活習慣の継続に起因した廃用性の異常な機能低下の進行の問題を回避することに因り、「加齢」という要因(「正常老化」の進行の性質)だけにより、緩やかなカーブを描きつつも、正常な機能レベルを維持させてくれることになるのです。

(3) 私たち「二段階方式」の14689例にも上る被験者の極めて精緻な脳機能データ」が示唆し、証明しているように、「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、脳全体の機能の中で『前頭葉』の機能(から真っ先に)だけが、最初に異常なレベルに衰えてくることから発症する(「小ボケ」の段階)という厳然たる機序が存在するものであり、言い換えると「前頭葉」の機能が正常な機能レベルに保たれている限り、「アルツハイマー型認知症」を発病することは絶対に無いからなのです(「小ボケ」の段階では、「前頭葉」の機能だけが異常なレベルに在って、左脳も右脳も運動の脳も未だ正常な機能レベルに在るのです)。

 注)本著作物(Iー06に記載され表現された内容)に係る著作権は、 (有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   


 

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