認知症の早期診断 介護並びに回復と予防のシステム

アルツハイマー型認知症は、廃用症候群に属する老化・廃用型の生活習慣病なので、発病を予防でき、早期治療により治せるのです

アルツハイマー型認知症の予防カレンダー(下手の横好き)(C-09)

2018-06-15 | 定年後の第二の人生をどう生きるか

(プロローグ)  十分とは言えないが、ぜいたくさえしなければ、それなりの生活は出来る。身体もさしたる問題はない。「第二の人生」を送っておられるお年寄りの皆さん。皆さんが一番気になること、恐れていることは何ですか。この先ボケること、「アルツハイマー型認知症」を発病することではないですか。認知症の専門家とされる人達が発病後の明確な症状と考えている症状、夜中に騒ぐとか、徘徊して迷子になるとか、同居している家族の名前や顔も分からなくなるとかについて、耳にしたり、目にしたりで、「アルツハイマー型認知症」を発病したらどうなるかについては、皆さんも、それなりの知識を持っているとお考えなのではないでしょうか。実は、そうした症状は末期の段階の症状なのです。それよりもずっと軽い段階(私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)があることを専門家とされる人達が知らないだけなのです。実は、もう一つ重要なことがあるのです。末期の段階(私たちの区分で言う「大ボケ」の段階)の症状しか見つける方法を知らない専門家達は、治すことが出来ないと主張しているのですが、本当の意味での早期の段階である「小ボケ」及び「中ボケ」の段階で見つければ、『脳のリハビリ』により、治すことが出来るものなのです。実は、最も重要なもう一つの事実があるのです。廃用症候群に属する「生活習慣病」が本態である「アルツハイマー型認知症」は、『「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する「生活習慣」の構築と実践』により発病自体を予防することが出来るのです。今日は、発病を予防する「生活習慣」の一つである『趣味や遊びを楽しむ』というテーマの実践について注意すべき一つの「重要な視点」を提起しておきたいのです。

ところで、仕事とは無縁となる「第二の人生」という日々の暮らしの中で、何か「生き甲斐」となっているテーマはありますか。達成すべき何かの「目標」というものはありますか。様々な種類が数ある「認知症」の内の90%以上の割合を占めていて、世界中の認知症の専門家達から、発病の原因が分からないし、症状を治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ないとされている「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症は、「超高齢社会」が生み出した産物であり、『発病の対象となるのは、「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」に限られる』のです。その性質はというと、廃用症候群に属する「生活習慣病」であって、仕事とは無縁となる「第二の人生」での日々の脳の使い方としての「生活習慣」が、発病するか否かを決定づける要因(決定的な条件)となるものなのです。「第二の人生」を送る上でのあなたの日々の脳の使い方としての「生活習慣」、「生き方」が問われることになる病気なのです。発病の原因(メカニズム)については、意味不明の仮説ばかりが横行していて、その悲惨な症状、末期の段階の症状(「大ボケ」の段階の症状)についてだけは詳しいあなたに、発病を予防する生き方を教示(示唆)しておきたいと考えるのです。

1「超高齢社会」に特有の落とし子        「アルツハイマー型認知症」の発病者何百万人という単位で多数生きて生活している状況は、超高齢社会に特有の現象、産物であると言いました。皆さんが生きている今の時代は、『人生80~90年の時代』、『第二の人生』が20年~30年もの長期にわたり続くことになる時代なのです。今から半世紀ほど前、僅か50~60年程前の時代には、『人生60』という言葉が常識だったのです。60歳を迎えて還暦を祝って、僅か数年が経過すると、お迎えが来たものなのです。その頃の役所や会社勤めの人達にとって定年年齢は、55歳くらいだったので、「第二の人生」が始まって数年が経つとお迎えが来たものなのです。そして、現在とは大きく異なっていた『社会状況』はというと、『アルツハイマー型認知症』を発病する「お年寄り」の人数が極めて僅かだったのです。現在の状況はというと、世界の最先端を走る「超高齢社会」(脳はもたないが、身体が長くもつ社会)を実現した我が国の極めて重大な社会問題というと、「アルツハイマー型認知症」を発病するお年寄りの激増という問題なのです。発病者が500~600万人は居るだろうと専門家達が予測する状況にあるのです(実は、この数は「末期の段階」の症状が発現していると考えられたお年寄りの数なのであり、それよりも軽い症状の発現者は見落とされているのです。私たちのデータで言うと、小ボケと中ボケとを合計した人数は、大ボケの2倍にはなるはずなのです)。高齢者の激増が、「アルツハイマー型認知症」の発病者数の激増(末期の段階の症状が発現しているお年寄りの激増)直結しているということに専門家達の目が向けられていないのです。「加齢」という要素が発病の「第一の要素」(必要条件)であるが為に、「アルツハイマー型認知症」を発病する対象者は、仕事とは無縁となる第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者に限られることになる訳なのです。但し、後述する私たちのデータが示す『年齢別の発病率』の数値が示すように、高齢者が皆「アルツハイマー型認知症」を発病する訳ではないのも事実なのです。発病を決定づけるもう一つ別の要素が存在しているのです。そこには「左脳」が専管する「仕事」とは無縁となる「第二の人生」を生きる上での『脳の使い方としての「生活習慣」という「第二の要素」』が存在しているのです。発病を決定づける核心的な要素(決定的な条件)は、『仮説』の類が主張する、アセチルコリンの不足(アセチルコリン説)でもなければ、アミロイドベータの蓄積(アミロイドカスケード仮説)でもなければ、タウタンパクの蓄積(タウタンパク説)でもなければ、脳の萎縮の進行(脳の萎縮説)でもないのです。決定的な要素、「アルツハイマー型認知症」の発病を決定づける第二の要件は、「キッカケ」を契機に開始されたナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続、言い換えると、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な脳の使い方としての「生活習慣」の継続なのです。そのことに尽きるのです。『加齢』による正常老化に起因した機能低下の要因とナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続(脳の使い方としての「生活習慣」という要因)に起因した廃用性の機能低下という要因とが重なり合うことによる相乗効果により、「前頭葉」(前頭前野を言うものとする。以下、同じ)を含む脳全体の機能が廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくことが直接、且つ、唯一の原因でアルツハイマー型認知症」を発病し、更に症状の重症化が進行していくことになるのです。『廃用症候群に属する老化廃用型の生活習慣病』、それが、世界中の認知症の専門家とされる人達から発病の原因が分からないとされていて、意味不明の「仮説」だけが横行している状況にある、「アルツハイマー型認知症」の本態なのです。あと何年かかるのかは知りませんが、最終的には、私たちが主張している内容が世界的に信任されることになるのです。私たちの主張を根拠づける14689例にも上る『脳機能データ』に加えて、北海道から九州に跨る全国450を超える市町村で、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動』の実践展開により、主張内容が正しいことを実証(立証)してきてもいるからなのです。

(コーヒーブレイク)

前節で皆さんに問いかけたテーマ、我が国の極めて重大な社会問題とは何のことでしょうか。それは、『「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復も発病の予防も可能である』という事実が存在し、具体的な対応策が提示されているにも拘らず、国策としての対応策の実施について国会の場での議論が為されていないだけでなくて、放置された儘である』ということなのです。介護関連の総費用の額(CTやMRIや、果てはPETまで持ち出して診察しながら、最早回復させることが困難である末期の段階の「大ボケ」の段階で見つけていて、高額の診察費を稼ぐだけの診断。レッテルを張るだけの診断がまかり通っているのです。その上に、副作用ばかりで症状の進行を止めたり/遅らせたりする効能を有してはいない単なる対症療法薬を処方/投薬していたりするのです。その結果、セルフケアにも重大な支障が出てきて施設での介護が不可欠となるという悪循環が存在)が留まることを知らない状況のままに放置されていて、2015年度ベースで15兆円を超えてしまい、この先さらに増加の一途を辿るとも予測されているのです。この重大な社会問題の解決策として、医療機関にとっては、必要な売り上げを達成できないが、市町村であれば、売り上げを達成できなくても費用の削減効果により実施する大きなメリットが存在する『「二段階方式」の手技を活用した「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の展開』という効果が実証された具体的な解決策が提示されているにも拘らず、介護関連の総費用の増加という問題に目が向けられないままに放置されているのです(蛇口を開きっぱなしにした状態のままで、『介護保険制度』というバケツが今にも溢れてしまいそうな状況が放置されているのです)。

注)私たちの区分で言う、「小ボケ」及び「中ボケ」の段階までに見つければ、認知症の症状を治すことが出来る(「前頭葉」を含む脳全体の機能を正常な機能レベルに改善させることが出来る)にも拘わらず、症状を治すことがもはや困難となる「末期の段階」で見つけて、その上、副作用ばかりで効きもしない薬を処方しているのです。見つけても、施設での介護しか残されていないお年寄りを作り出しているだけなのに、高額の診察費を要求しているのです。医療現場での、そうした現状が放置され、温存されている状況の下で介護関連の総費用の額(発病の有無の診断、薬の処方及び投与、施設での介護の費用の総額)が、年間で15兆円を超える規模になってしまっていて、この先その額はさらに増加する一方と予測されてもいるのです。 認知症の専門家とされている人達の主張とは正反対、『「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる生活習慣病であり、早期診断により治すことが出来るし、発病自体を予防することが出来るタイプの認知症である』として、北海道から九州に至る我が国の全域、全国452の市町村において、「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」という具体的で効果的で極めて有益な『対応策』を提案し、実践の指導を展開してきたのが、私たちエイジングライフ研究所なのです。二人だけで運営する小さな研究所であり、情報の発信力に乏しく、更には、私たちの手技である「二段階方式」の手技の活用による実践では、CTやMRIやSPECTやPET等の機器の使用を不要とする上に、薬の投与も不要(害あって、一利ない無用の長物)とする為に、言い換えると、『「二段階方式」の手技を実施することにより、「脳のリハビリ」により回復させることが出来る早期の段階(「小ボケ」及び「中ボケ」の段階)で見つけることが出来るのに、「アルツハイマー型認知症」の早期診断を実行した場合に医療機関が要求できる診察費が極めて僅かである為に(神経心理機能テストの使用に対する保険点数が極めて低い為に、診察料が低額になる)、見向きもされないということなのです。「二段階方式」の手技を活用した住民参加型の「地域予防活動」の実践により、様々な種類が数ある認知症の内の90%以上の割合を占めている「アルツハイマー型認知症」の発病自体が高度に抑制され(予防の達成成果が大きく)、更には、早期診断と「脳のリハビリ」の実践により、小ボケ及び中ボケからの回復を実現させることが出来て、介護が不可欠となる末期の段階、「大ボケ」の段階のお年寄りの人数が現状に対比して激減することになるにも拘わらず、何等の対策が議論も実施もされずに放置された儘という現在の状況では、製薬会社や医療機関(現状が維持されることの利益集団/岩盤)からは、拍手喝采ということになるのです。

世界中の認知症研究の専門家達(学者、研究者、医師達)から、『発病の原因がわからないし、治すことが出来ないし、発病を予防することも出来ないタイプの認知症である』とされていて、意味不明で不毛な「仮説の類」ばかりが姿や形を変えて現れては消えていくだけの現状は、国民の皆さんが、とりわけ「第二の人生」を送っている高齢者である皆さんが、後の世代に天文学的な規模での過重な負担を背負わせない為にも、もっと関心を持ち、選挙権を有効に行使して頂きたいと願うのです。その為に、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム及び治す方法、更には、発病を予防する方法について、出来るだけ分かりやすい形で、表現内容で、このブログを書き続けているのです。私が岩手県のある町での「ボケ予防」の講演中に発生した、東日本大震災の発生の翌年、2012年の3月に寄稿を開始した、私のこのブログは、既に209回目を迎えているのです。何時まで、意味不明で不毛な内容である「仮説」が世の中をリードし、混乱させ続けるのか、仮説の主張者及び支持者達は、「仮説」の主張内容と「アルツハイマー型認知症」の発病との間に存在するはずと憶測されている肝心の因果関係について、「因果関係が存在する」と主張するのであれば、何故これまで立証してこなかったのか(立証することが出来ない儘できたのか)その理由及び背景について、出来るだけ早期に明確にすべきだと考えるのです。因果関係の立証が出来ないのであれば、我が国での例で言うと、東大や京大や理化学研究所等どれほどの権威がある機関や人達が主張していようと、単なる『憶測の類』にすぎないのです。

(閑話休題)

「アルツハイマー型認知症」は、老化廃用型の「生活習慣病」なのです。「第二の人生」での「生活習慣」が発病の原因となるタイプの認知症なのです。猶、ここに言う「生活習慣」とは、脳の使い方としての生活習慣であって、食生活とは無関係のものであることに注意して頂きたいのです。「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化する原因である「第一の要件」(必要条件)は、『加齢』に起因した脳の機能低下であり、「第二の要件」(十分条件/発病を決定づける要因)は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続なのです。「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化していく原因(機序)を解明する上で不可欠のものとなるのが、私たちの「意識的な世界」を創出し、構築し、統括し、管理し、支配し、コントロールしている機能であり、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」を含む脳全体の機能について生じてくる『加齢』に起因して進行してくる機能低下と『ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続』に起因して進行してくる廃用性の機能低下という二つの要因なのです。そうであるが故に、「前頭葉」という機能自体が備わってもいなくて、且つ、肝心の「注意の分配力」という機能が備わってもいないマウス(アミロイドベータを注入したアルツハイマーマウスとて同じこと)を追いかけまわしている限り、何時までたっても、或いは、どれほど優秀な人材を投入しようとも、無駄骨に終わるしかないのです。自分が置かれている状況を理解して判断し、状況判断に沿った行うべき「テーマ」を発想して、テーマの実行についてあれこれとシミュレーションし、必要な修正を加えて最終的な実行内容及び手順を決定し、実行の決断を行うのが私たち人間だけに特有な機能であり、DNAが97%も同じとされるチンパンジーにさえも備わっていない「前頭葉」という脳機能なのです。「前頭葉」の機能(就中、その機能レベル)こそが、発病及び症状が重症化する原因を究明する上での核心となる要素なのです。その「前頭葉」の個別認知機能の(理解、判断、発想、企画、計画、洞察、推理、考察、比較、検討、シミュレーション、修正、想像、空想、創造、決断、指示etc.)発揮度を左右し/下支えしている機能である意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能の内で中核をなしていて、核心的な機能であるのが「注意の分配力」の機能なのです。私たちが日々何かの縁で出会うことになった人たちと日常会話を交わすにも、食材を購入する為に車を運転して出かけるにも、お風呂に入って綺麗に身体を洗うにも、就寝前に歯を磨くにも、この「注意の分配力」の機能なしには(正常な機能レベルでないと)物事が成り立たないということに早く気付いて欲しいのです。「注意の分配力」の機能について生じてくる廃用性の機能低下という要因、肝心要の核心的要因に気付いて欲しいと切に願うのです。

この『注意の分配力』の機能の働きを分かりやすく言うと、異なった複数の「テーマ」を同時に並行して処理する機能なのです。『脳の活性化』というテーマ、更には、ボケの予防(「アルツハイマー型認知症」の予防)について効果的とか言って、『デュアル・タスク』とか『コグニサイズ』とかの採用が有効だとはしゃいでいる(テレビに出てきたり、本を出版したりする)人達がいるのですが、『「因果関係」という用語は、彼らが頼りにしている辞書には載っていない人達』なのでしょう。なぜなら、それらの人達の多くは(殆どは)、「アルツハイマー型認知症」の発病原因についての「仮説」であり、通説的地位を占めている「アミロイドベータ説」を支持していると表明するからです。「アミロイドベータ説」が発病の原因であると憶測に基づいて主張しているその内容は、「アルツハイマー型認知症」の発病原因とは無関係のものなのです。

ところで、以前のこのブログ中でも説明したのですけど、「注意の分配力」の機能は、誰か特別の人達というのではなくて、普通に「第二の人生」を送っている「高齢者」達の誰でもが、『「デュアル=2つ」どころか、10を超える数の異なったテーマ』をいとも簡単に、同時に並行して処理することが出来るのです。脳科学者達にもあまり知られていないことなのですが、極め付きの優れた脳機能なのです。勿論のこと、『私たち人間だけにしか備わっていない機能』なのです。先ほどから繰り返して説明し、問題提起しているように、一つには『加齢」に起因した機能低下(正常な老化)という要素と、もう一つには、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下(異常な老化)という要素が同時に併存して進行していく時、その『注意の分配力』という脳機能を核心の機能として「注意の集中力」及び「意欲」の機能が、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくその先に、「アルツハイマー型認知症」の発病という状況が生まれてくる(最初の段階である「小ボケ」の段階の症状が発現してくる)ということなのです。意識的な世界、「前頭葉」の機能、「前頭葉」の三本柱と私たちが名づける意欲、注意の集中力及び注意の分配力の機能が左右し/下支えする「前頭葉」の個別認知機能の発揮度(機能発揮上の二重構造)というテーマ、更には、「前頭葉」を含む脳全体の機能について生じる『廃用性の機能低下と脳の使い方としての生活習慣』の在り方との相互関係etc.のテーマに注意が向けられない限り、何時まで『マウス』のお尻を追いかけまわしていようとも、「アルツハイマー型認知症」の本態(発病のメカニズム)を解明することは出来ない相談ということになるのです。

2(「アルツハイマー型認知症」の本態)

アルツハイマー型認知症」は、その「注意の分配力」、注意の集中力及び意欲の機能が、出番が極端に少なくなる生活習慣、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続により廃用性の機能低下が進行することが原因で異常なレベルに衰えてくることが決定的な条件直接の原因で発病するものなのです。ところで、「仮説」の内で通説的な地位を占めているのがアミロイドベータ説です。我が国では、東大、京大、理化学研究所がその牙城となっています。ところが、そこに属する数多くの研究者達は、『「前頭葉」を含む脳全体の機能面』という視点に欠けるだけでなく、脳全体の司令塔の役割を担っていて、私たちの『意識的な世界』(意識的に何かのテーマを発想し、実行しようとする世界)を創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしている『前頭葉』という脳機能について、殆ど何も知らない、分かってはいないのです。意識的に何かのテーマを発想し、実行しようとする際に発揮されている核心的な脳機能である「前頭葉」の機能レベル(働き具合)を精緻に判定する「手技」さえも持ち合わせていないのです。皆さんには信じられないことと思うのですが、彼等は、「前頭葉」という脳機能が備わってもいないマウス(アルツハイマーマウスを含む)を追いかけまわしているのです。『「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症の本態(性質)は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎない』のです。何時までマウスを追いかけまわしても出てくるものは無関係のものばかり。単に憶測や推測を頼りとして、仮説を展開しているだけなのです。猶、私たちの『意識的な世界』とは、その時自分が置かれている状況を理解して判断し、状況判断に沿った「テーマ」を発想し、そのテーマを実行する内容並びに手順及び実行の仕方や態様をシミュレーションし、その結果に基づいて必要な修正を実施し、最終的な内容を決定し、実行の決断をして、脳の各部に実行の指令を出す』という過程を経て行われる意識的な考察、発言、行為や行動の世界のことなのです。意識的な考察、発言、行為や行動は、脳の機能面からいうと実は、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルを直接に反映した物としてのそれらが、上述したナイナイ尽くしの単調な生活習慣が継続することにより、廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行してくる事の直接の反映としての症状、認知症としての症状、「アルツハイマー型認知症」の症状が発現してくるだけのことなのです。『発病の原因及び症状が重症化していく原因』に関しては、『器質的な病変』は存在していないし、『記憶の障害』が発病の必要条件/十分条件でもないのです。発病の必要条件第一の要件)は、「正常老化の性質」が基礎にある『加齢』に起因した脳の老化であり(第二の人生を送っている60歳を超える年齢の高齢者であること)、発病の十分条件(第二の要件)は、ナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」の継続に起因した廃用性の機能低下(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもない単調な「生活習慣」が継続すること)の進行なのです。私たちのこの考え方及び「二段階方式」の手技を活用した「アルツハイマー型認知症」の早期診断(小ボケ及び中ボケの段階で見つけること)による回復並びに発病の予防を明確な目的とした住民参加型の地域予防活動を国策として実施するしか、他に解決の方策はないのです。「アルツハイマー型認知症」の本態が、『老化廃用型の生活習慣病』であることに鑑み、何時まで待っていても、症状を治したり、発病を予防する効能を有する薬が開発されることは、未来永劫、絶対にあり得ないことなのです。製薬会社も、可能性自体がゼロであるものを、あたかも期待可能性が存在するかのような記者発表は控えるべきなのです。『因果関係』という言葉の持つ意味を軽んじ過ぎなのです。

 

&3(「第二の人生」での生き方に対する視点の提案/提起)

              上手を競うより、自分らしさが出ている下手を目指そう!!

私たちは、「二段階方式」という精緻な神経心理機能テストを独自に開発して、「アルツハイマー型認知症」を発病している「お年寄り」に関わる、生きた人間の脳機能データを14689例も集積してきたのです。その脳機能データとは、「前頭葉」の機能レベル並びに「左脳」及び「右脳」の機能レベルを判定し、且つ、「前頭葉」を含む脳全体の機能レベルに厳密にリンクした症状並びにキッカケを契機に開始され継続されてきた単調な「生活習慣」(生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの単調な生活習慣)の継続期間、当該数年間の脳の使い方としての「生活習慣」の具体的な内容(生活歴)の聞き取りに基づいた「アルツハイマー型認知症」の発病の有無の判定及び三段階に区分される認知症の症状の類型の確認から成り立っているのです。北海道から九州までの452の市町村で実践を指導してきた「アルツハイマー型認知症」の早期診断による回復及び発病自体の予防を明確な目的とした住民参加型の「地域予防活動」の成果により、私たちの主張が単なる仮説ではなくて、正しいものとして実証されてきてもいるのです。その成果をもとにして言うと、『「アルツハイマー型認知症」はというか、「アルツハイマー型認知症」こそが、発病を予防することが出来るし、早期の段階で見つければ治すことが出来る』タイプの認知症なのです。早期の段階とは、私たちの区分で言う「小ボケ」及び「中ボケ」の段階のことなのです。医療の現場では、失語や失認や失行といった極めて重度の症状の確認により「アルツハイマー型認知症」の発病と診断している(末期の段階である「大ボケ」の段階の更に後半になって初めて発現が確認される症状を基準にして発病と診断している重大な誤りを犯している)為に、治すことが出来ないものと誤解しているのです。「アルツハイマー型認知症」の性質それ自体が治すことが出来ないタイプの認知症であるという訳なのではなくて、彼等が見つけている段階が遅すぎる為に、『治すことが出来ないと誤解している』だけなのです。

注)認知症研究の専門家達や、医療現場の医師達から『アルツハイマー型認知症は治すことが出来ないし、発病を予防することもできない』という誤った情報が発信され続けている状況下で、『発病の予防にも早期診断による症状の回復にも何等の関心が向けられない』ままに、その状況が妥当なものとして肯定されているかのような状況下で、『アルツハイマー型認知症の発病の有無の診断、投薬及び介護に関わる総費用の規模が年間で15兆円を超えてきている』という不条理な社会状況に対して、警鐘を鳴らし、警告しているのは、私達だけなのです。こんな状況がいつまで続くのか、何故こんなことが許されるのか、極めて腹立たしい不条理な状況なのです。

第二の人生」での生き方、脳の使い方としての「生活習慣」に起因して発病する病気である(私たちが定義する発病の第二の要件)ことに気づかないでいて、脳の使い方としての「生活習慣」に起因した廃用症候群に属する病気に過ぎないことに何時までも気づかないでいて、死後の脳の解剖所見をもとに組み立てた仮説である『器質的な病変』が発病の原因だとの誤った過度の思い込みから、東大も京大も理化学研究所も、あのハーバード大学までもが、何時までも誤った場所を誤った方法で掘り続ける重大な過ちを犯し続けているのです。医学会では、「アルツハイマー型認知症」の発病のメカニズム(原因)に関しては、世界的に通説としての地位にあるアミロイドベータ説をはじめとして、タウタンパク説やアセチルコリン説や脳の萎縮説といった様々な仮説(仮説とは、発病との間の因果関係が立証できていない学説という意味なのです)が唱えられているのですが、全くの見当違いの憶測の類に過ぎないのです。それらは米国精神医学会が策定した「アルツハイマー型認知症」の診断既定である『DSM-4』の規定の第一の要件(「記憶の障害」の確認を要求)及び第二の要件(失語、失認又は失行の症状の確認を要求)の重大な誤りに何故か気づかないで居るだけでなくて、『DSM-4』の規定の「第一の要件」(「記憶の障害」を要件とした仮説)を大前提にした主張に過ぎないのです。発病との間の因果関係は絶対的な必要条件なのです。因果関係が存在していないものは、主張者の権威や肩書がどれほどのものであろうとも、なんの意味も価値もないということなのです。東大も、京大も、理化学研究所も、あれだけの人材と組織と資金を擁していながら、何故、生きた人間の意識的な世界、脳全体の司令塔の役割を担っている「前頭葉」という脳機能に目が向かないのか、おまけに、「意識」という脳機能も備わっていなくて、「前頭葉」という脳機能も備わっていなくて、加えて、「注意の分配力」という機能も備わっていないマウス(アルツハイマーマウスを含む)如きを何時まで追いかけ回せば気が済むというのか、不思議でならないのです。

「アルツハイマー型認知症」は、発病を予防出来るのです

今日は、「第二の人生」を送っている高齢者である皆さんに対して、発病を予防する脳の使い方としての様々な「生活習慣」の構築、工夫及び実践に際しての、基本の考え方を提言したいと考えるのです。カレーを食べるとか、地中海料理を食べるとか、葉酸(ビタミンM)を摂取するとか、赤ワインを飲むとか、糖尿病にならないように桑茶を飲むとか、どこかの誰かが言い立てていることは、根拠もなく、因果関係の立証さえもなく憶測で権威を笠に着ただけの誤った内容の情報発信に過ぎないことを指摘し、問題提起しておきたいのです(大量のデータをAI技術を活用して解析しただけで、因果関係の存在を立証できたことにはならないのです。大量に存在していた「データ項目」中の共通に存在していた項目として、それらが導き出されたというだけのものに過ぎないのです(症状を治したり、発病を予防するという視点からいえば、それらの全部が無意味なもの。それらには客観的な根拠がなく、因果関係の存在は立証されていないものばかり、単なるビッグ・データの解析であったり、単なる憶測に過ぎないものばかりなのです)。「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」(発病の必要条件)だけを対象としていて、且つ、キッカケを契機に開始されたナイナイ尽くしの単調な生活習慣」の継続という加重的な条件(発病の十分条件)に直接に起因して発病するのが「アルツハイマー型認知症」なのです。これを言い換えると、廃用性の機能低下に直接起因して発病するものとしての「生活習慣病」を本態とする(食生活ではなくて、脳の使い方としての「生活習慣病」である)のが「アルツハイマー型認知症」であるので、発病の予防にも、症状の治療にも、先に取り上げた食べ物や飲み物の類は、何の効き目もないものばかりなのです。『発病の予防に効果があるのは唯一、脳の使い方としての「生活習慣」、「前頭葉」を含む脳全体の機能が活性化する「生活習慣」の構築と実践以外に方法は無い』のです。医学会は、肝心の因果関係について無頓着すぎるのです。

 さて、「前頭葉」が活性化する脳の使い方としての「生活習慣」とは、一体全体、どんなことを言うのでしょうか。皆さんの脳に、最初に、ピンときそうなのが、「本を読む」ことでしょう。「生活習慣」になるということは、毎日のようにそうした生活を何年も、何十年も継続することが必要条件となるのですよ。今の皆さんは、われわれ日本人が大好きな「仕事」とは無縁の「第二の人生」を送っているという現状、現実を忘れないで頂きたいのです。かつて送っていた、あの「第一の人生」であれば、来る日も来る日も「仕事』という「テーマ」が頭を過っていて、おまけに、周りの人達に負けまい、遅れまいと思う気持ちが強く湧いてきたので、更には、出世しようとか、給料をたくさん稼ごうとか、様々な動機もあって、自分なりの「目標」を設定し、その目標の達成に全力で「意欲」を傾注し、継続することにさほどの苦労がなかったのです。本を読むのにも、必死で、意欲も、注意の集中力も注意の分配力も最高度に高まった状態で臨むことが出来たのです。でも、今の皆さんは、「第二の人生」の真っただ中で暮らしているのです。「仕事」とは無縁の日々なのです。本を読もうと思っても、ほんの少し読んだだけで、睡魔が襲ってくるのです。

脳を活性化させる』というテーマが、テレビや書籍で盛んに取り上げられています。その機能構造を分かり易く説明しておきましょう。「左脳」という機能は、仕事や勉強に不可欠の脳なのです。左脳は、言葉や計算や論理や場合分けといったデジタルな情報を処理する脳なのです。「右脳」は、趣味や遊びや人付き合いに不可欠の脳なのです。右脳は、色や形、空間や時間、音楽や感情といったアナログな情報を処理する脳なのです。「運動の脳」という機能は、身体を動かすための情報を処理する脳なのです。そして、極めて重要な脳機能が、「前頭葉」という脳なのです。「前頭葉」という脳機能の働き及び働き方、或いは衰え方、更には、「前頭葉」が関わる「意識」の機能構造については(その所在場所についてさえも)、世界的に未だに殆ど知られていない状況にあるのです。私たちの研究が一番進んでいるといっても過言ではないのです。その「前頭葉」の働きについて分かり易く説明すると、左脳、右脳及び運動の脳という三頭の馬が牽引する三頭立ての馬車の「御者』、それが、「前頭葉」という脳機能なのです。「アルツハイマー型認知症」というタイプの認知症はというと、私たちが、『自分が置かれている状況を理解し、判断して、意識的に何かのテーマを発想して、実行の内容を計画し、実行の手順を組み立て、実行結果のシミュレーションをして必要な修正を加え、最終的な実行内容を決定し、実行を決断して、脳の各部(左脳、右脳及び運動の脳)に実行の指令を出す』という作業を行うに際して、『脳が壊れてもいないのに、言い換えると、器質的な病変が何等存在していない』のに、様々な支障が出てくる病気なのです。仕事とは無縁の生活となる「第二の人生」における脳の使い方としての「生活習慣」、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの単調な「生活習慣』に起因して、「前頭葉」を含む脳全体の廃用性の加速度的で異常な機能低下が進行することが直接の原因(発病の決定的な要因/十分条件)となって症状が発現し、更には重症化が進行していくものなのです。症状が次第に進行していくにつれて、社会生活面家庭生活面や更には、末期の段階になるとセルフケアの面で重大な支障が出てくる病気なのです。世界中の認知症の研究者達(大学の研究者、製薬会社の研究者、認知症が専門の医師)の間で「アルツハイマー型認知症」は発病の原因が分からないし治せないとされている最大の理由は何か。「意識」の機能構造が未だに不明とされているからなのです。 その意識的な世界、「意識」を創出し、構築し、統括し、支配し、管理し、コントロールしているのが「前頭葉」という機能だと私たちは考えているのです。その「前頭葉』を核心のターゲットとして(小ボケの段階)、次いで、「前頭葉」を含む脳全体をターゲットとして(中ボケ及び大ボケの段階)起きてくる廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行という条件、生き甲斐なく、趣味なく、交遊なく、運動もせず、目標となるものもないナイナイ尽くしの単調な「生活習慣」に起因した廃用性の加速度的で異常な機能低下の進行が、世界中の認知症の専門家達が原因不明として匙を投げている、『「アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化するメカニズムの真の犯人』ということなのです。この場合にいう廃用性の機能低下を分かり易く説明すると、使い方が不十分ということなのです。『「第二の人生」で、「前頭葉」の使い方が不十分な生活を日々送っていると(日々ボケーっとした生活を送っていると)「前頭葉」を含む脳全体の機能が機能低下していく、廃用性の加速度的で異常な機能低下を進行させていくこととなり、且つ、そのことが直接の原因となって、「アルツハイマー型認知症」を発病することになる』のです。あなたは、大丈夫ですか?!

自分なりの目標を設定して、その達成を目指す生き方が大切

発病の対象となる「第二の人生」を送っている60歳を超える年齢の「高齢者」にとっては、上述した「正常老化の性質」という、「加齢」に起因した脳の老化を基礎とした機能低下が進行していくという問題が(誰の脳にも例外なく)存在しているので、「アルツハイマー型認知症」の発病のリスクを軽減させる為に、「前頭葉」という脳全体の司令塔の出番が出来るだけ多い「生活習慣」を心がけること(脳をしっかりと使ってやる生活)が大切な条件(必要不可欠の条件)となるということなのです。その場合、仕事や勉強とは縁がない毎日を暮らすことになる「第二の人生」では、脳を活性化させる、「前頭葉」を活性化させる「生活習慣」(「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する生活習慣)というものは、「左脳」が主管する仕事や勉強以外の「テーマ」、「右脳」や「運動の脳」をしっかりと使う「テーマ」を日々追求する「生活習慣」の構築と実践により、「前頭葉」という司令塔(御者)の出番が増えることになる生活の仕方であり、そうした生活の仕方だけが、『脳が活性化する効果を生み出すのです。「第二の人生」を送っている皆さんは、仕事というテーマとは無縁であり、その分「左脳」の出番が少なくなるので、実態としては、右脳と運動の脳という二頭立ての馬車の「御者」ということになるのです。目的地に無事に辿り着くには、二頭の馬しかいない状況下での「御者」の役割、「前頭葉」の使い方が極めて重要になるのです。ところで、脳が活性化する、就中、あなたの「前頭葉」が活性化するテーマや「生活習慣」については、あなた自身が、模索するしかないのですが、『「前頭葉」が活性化していることの証拠となる分かりやすい基準』をここであなたに提示しておきましょう。何時もこの基準に照らして、チェックしてほしいのです。

その基準とは、『あなたが、その「テーマ」を実行していたその経過時間について、あっという間に時間がたったと感じられた』という場合は、「前頭葉」の個別認知機能の発揮度を左右し/下支えしている機能である「前頭葉」の三本柱の機能、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能がフルに働いていたということなのです。そのテーマの遂行及び従事に対して、あなたの「前頭葉」を含む脳全体の機能がフル回転していた、言い換えると、『あなたが熱中していた』ということの証拠なのです。これはとても有効な「判定基準」なのです。脳の健康を維持するには(「アルツハイマー型認知症」の発病を予防するには)、達成目標である『テーマ』の大小(量)が重要なのではなくて、テーマを実行する過程での及び達成による満足感(質)こそが重要となることを理解し、そのことに留意していただきたいのです。『意欲が拡大される』ことになるからなのです。

 右脳をしっかりと使うテーマとは、なんだと思いますか。皆さんの頭にすぐ浮かぶのは、音楽を聞いたりを描いたりすることでしょう。それも一つの正解なのです。それを脳の機能面から説明してみましょう。「右脳」というのは、色や形や音、時間や空間、それに感情等といったアナログな情報の処理を担っているのです。でも、音楽や絵というと、持って生まれたDNAの問題も関わって来て、上手とか下手とか/好きとか嫌いとかの問題が出てくることになりかねないのです。脳の機能という視点を、もっと日々の生活に即して分かり易く説明すると、『趣味や遊びや交遊』などのテーマを、自分なりの目標を持ち、自分なりに楽しむやり方で実践することが、実は、『右脳』を活用することになるのです。どうですか皆さん、趣味や遊びや交遊を活発にして、(超高齢化社会では、人によっては、20年も30年もの期間続くことになる)「第二の人生」を、自分なりに楽しんで暮らしていますか。『「右脳」をしっかりと使ってやることが出来る第二の人生』というテーマについて、しっかり考えてみてください。『趣味や遊び』を『自分なりに楽しむ』という場合の決め手となるキーワードが、皆さんの予想に反すると思うのですけど、『下手』ということなのです。目指すのは、『上手ではなくて、下手の横好き』。色んなことにチャレンジして、『一芸に秀でるのを目指すのではなくて、下手な横好き=多芸』を目指していただきたいのです。「多芸」ということは、それぞれの芸に関わる仲間、お友達の輪が広がることに繋がることなのです。そうした考え方、価値観を土台にして、趣味や遊びや人付き合いを自分なりに楽しんでいただきたいのです。然も、自分なりのやり方、自分がもっとやりたいと思えるやり方をして、『自分なりに楽しむ』ことが「生活習慣化」すること、そのことが、この先何年も何十年も継続して実施出来る為には、最終目的である「アルツハイマー型認知症」の発病のリスクを遠ざける為には、極めて重要なポイントとなるのです。

他人よりも上手になろうとか、他人よりも下手なのでは嫌だとか、そういった考えは無しにして頂きたいのです。考えないで頂きたいのです。考えてみてください。そもそも、DNA自体が違うのです。昔から諺にも言うではないですか。『蛙の子は蛙』。『瓜の蔓に茄子は生らぬ』。『The apple never falls far from the tree.』。そのうえ、第一の人生でのキャリアも違う。現在置かれている環境(肉体、精神、経済、家族、居住などの環境)も異なるのです。運も不運も予測不可能で、突然遭遇することにもなるのです。上を見たらキリがないし、下を見てもキリがないのです。大事なことは、自分なりのやり方で、自分なりに楽しむことが出来ていること。自分なりに楽しむことが出来さえしていれば、それだけで、出番が増えた「前頭葉」は活性化してくれるのです。周りと比較ばかりして、自分が下手だと感じると、意欲自体が衰えてきて、継続するのが嫌になるでしょう。下手の横好き』でいい、『下手でも、自分なりに楽しめていれば、それであなたの脳は活性化するし、継続する為の「意欲」も湧いてくる』ことになるのです。自信をもち、望んで下手に挑戦して頂きたいのです(『継続こそが、力なり』)。継続させるには、「意欲」が続くことが必要不可欠の条件となるのです。「注意の分配力」の基礎には「注意の集中力」があり、その基礎には、「意欲」があるという機能構造になっているのです。私達人間だけに備わっている機能であり、最も高度な機能である「注意の分配力」の機能が廃用性の機能低下の道を歩みだすと、その先には、「アルツハイマー型認知症」の発病(「小ボケ」の段階)が待っているという訳なのです。それを避ける、リスクをできるだけ小さくする方法はというと、それらの「機能」をしっかりと使ってやるテーマを見つけて、実践することなのです。

前頭葉」の三本柱の機能は、意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能であり、『自分なりのやり方で、自分なりに楽しむことが出来ているときは、時間がアットいう間に経っていくと感じられる状態』にあって、『意欲が高まり、注意の集中力が高まり、更には、注意の分配力の機能がフル回転している状態』にあるのです。かくして、「前頭葉」の三本柱の機能がフルに回転している状態下では、「前頭葉」の個別認知機能がフルに回転している状態にある、即ち、『脳が活性化している状態にある』ということになるのです。その意味で言うと(注意を喚起しておくと)、介護施設などで盛んにおこなわれている『「簡単な足し算や引き算の計算ドリルを行う」こと、或いは、「平仮名で書かれたおとぎ話を音読する」こと』などのテーマの実行は、肝心の「前頭葉」を活性化させることには直結しないし、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する「生活習慣」にもなりえない』ということなのです。実施者が取り上げる『物忘れの症状が軽くなった』とかいう効果は、そのドリルの実施による効果なのではなくて、その前後の時間の効果、ドリルを一緒にやる仲間たちとの楽しい会話による効果に過ぎないのです。仲間達との会話も止めて、ひたすらそのドリルをやるだけの生活を一週間も続けてみれば、分かるのです。脳全体が活性化するテーマとやり方、言い換えると、『やること自体が楽しくて、再度やりたくなるようなテーマを選んで実施し、自分なりのやり方で、自分なりに楽しむことが出来ている時』は、時間がアットいう間に経っていくと感じられる状態にあって、『意欲が高まり、注意の集中力が高まり、更には、注意の分配力の機能がフル回転している状態』にあるということなのです。そのような時間が過ごせるテーマの実践であれば、それを継続すること、「生活習慣することに格別困難も覚えないことでしょう。

私も、高齢者だけを対象とした絵画教室に通ったことがあるのですけど、横の線を1本描くだけでも、上手下手がすぐに出てしまうのです。おまけに、『上手だな!!』と周りが認めるような人の絵は、練習だけではなくて、生まれつきの才能(右脳の働き具合)がそもそも違うのです。音楽でも、運動でも、勉強でもそうなのですけど、人に抜きんでる人ということは、努力や環境以前に、『生まれつきの才能』のレベルの次元自体が異なるのです。そういった、先祖から受け継いだDNA(脳の潜在的な機能レベル)の差異の問題はさておき、『下手で良いの。下手なりに、絵を描く時間を楽しめれば良い』と思うだけで、気持ちがとても楽になったのです。下手を自覚して、『下手だけど、自分なりの特徴がある絵を描こう』としていたら、その特徴を先生が評価して下さったという、思いがけない『お年玉』を頂けたんですけどその上、絵を描く時間の前後に来る、『お友達との世間話の時間』がとても楽しくて、先生がガンで教室を開けなくなる時まで、通い続けることが出来たのです。同じ教室に通ってくる者同士、気心が知れたお友達と、雑談しながら一緒になって、ワイワイガヤガヤと騒ぐ時間、『特に、絵を描く時間の前後の時間』に仲間と談笑する時間が、「前頭葉」の活性化に役立ってくれたのです。時には、声を出して笑い転げる等、『年を取っての老夫婦二人暮らしの生活では、めったに体験出来ないこと』でもあり、脳がとっても活性化される時間だったのです。何もすることを思いつかないという人は、2~3 人でも良いので、誰かの家に集まって、お茶を飲みながら、世間話に花を咲かせてほしいのです。その時間は、脳が活性化しているはずなので。

〇今日のまとめ

自分が興味を持てるもの、関心があるものの中から、この先何年も、何十年も続けて実行することが出来そうな、日々、或いは、毎週のように取り組む「生活習慣」として取り込み、取り組めそうな、自分なりの「テーマ」を見つけることが出発点となります。取り組めそうな「テーマ」を見つけたら、まずはチャレンジしてみるのです。それなりに楽しめそうだと感じたら、次に、自分なりの「目標」を設定するのです。あまり高い目標を最初から設定することは避ける必要があります。無理なことは長続きしないからです。最初の「目標」を達成できて、達成感や喜びや(場合によっては)、生き甲斐を覚えることが出来たら、次は、目標値を少し高くする。その繰り返しが大事なことなのです。そして目標設定に際して最も重要な要素があります。それは、第一の人生とは違って、「第二の人生」では、設定する目標が大きすぎない、高すぎない(周りに負けないようにと目標を高くしない)ことが重要なのです。第一の人生では、家を建てることとか、出世することとか、給料を上げたりボーナスを増やしたりすることといった大きな目標の設定が努力を傾注し、継続する上での大きな原動力となる「意欲」を惹き出してくれたのです。第一の人生を送っていた頃に比べて、第二の人生を送っている現在は、「加齢」に起因した脳の老化(機能低下)が進んできているので)、「第二の人生」では逆に、『小さな目標を数多く』というのが大事な指標となるのです。その方が肝心の『「意欲が継続し、達成感を覚える機会が増えることになる』からなのです。

 もう一つ重要なこと、それは、一人でやるのではなくて、気心が知れた仲間と一緒にやることが極めて重要な要素となるのです。平昌オリンピックで金メダルを獲得した女子団体追い抜き競技(パシュート)のメンバーが、金メダル獲得という目標達成後の感想で口にした言葉が重要な示唆となるのです。戦いに臨んだ4人のメンバーが異口同音に口にした言葉は、『私一人でというのでなくて、メンバー全員と共に戦い獲ったこのことが、一番の達成感であり、感動をそれだけ大きなものにしてくれている』という感想だったのです。目標の設定内容或いはレベルは自分なりのものであることが大切なことなのですが、実行自体は、『気心が知れた仲間達と一緒にやる』ということがキーとなるのです。その方が第一長続きするし、目標の達成を共に喜んでくれる仲間がいる方が、達成感も大きくなるのです。『第二の人生』では、気心が知れた仲間と一緒に、趣味や交遊を楽しみながら生きていく、『老いを受け入れつつ、自分なりに、それなりに楽しんで生きていく』ことが、「アルツハイマー型認知症」の発病を予防する生き方(「前頭葉」を含む脳全体が活性化する為に不可欠の脳の使い方としての「生活習慣」)を構築する面でも、実践の面でも要求されることになるのです。

アルツハイマー型認知症」の発病及び症状が重症化する原因自体が、学者が思い込みにより想定しているような「器質的な病変」にある訳ではないのです。真の犯人は、廃用性の機能低下に過ぎないのです。「第二の人生」における生き方、日々の脳の使い方としての生活習慣」こそが、発病するかしないか及び症状が重症化するかしないかを左右している決定的な要因なのです。勿論のこと、食生活も無関係の要因なのです。失語や失認や失行といった末期の段階の症状にしか専門家の注意が向けられていない結果(「アルツハイマー型認知症」の性質それ自体によるのではなくて、見つけている段階が遅すぎる結果として)治せないだけのものを、治せないものと誤解しているだけなのです。

「アルツハイマー型認知症」は、廃用症候群に属する単なる「生活習慣病」に過ぎないのであり、「アルツハイマー型認知症」こそが、早期診断により治せるものであるし、「前頭葉」が活性化する「生活習慣」の構築により発病を予防することが出来るタイプの認知症』なのです。「第二の人生」での脳の使い方としての「生活習慣」、あなたの生き方が発病するかしないかを決定づけるのです。私たちには、権威もなければ、情報の発信力もないのですが、私たちの主張は仮説ではなくて、452の市町村での住民参加型の「地域予防活動」により実証されているのです。『認知症研究の専門家達に、私たちの主張が理解される日がやって来る』のも、それ程遠くはないと信じているのです。日々の脳の使い方としての生活習慣を見直して、「前頭葉」が活性化して来て、就中、「前頭葉」の三本柱の機能である意欲注意の集中力及び注意の分配力の機能の出番が出来るだけ多くなる「生活習慣」、「テーマ」を見つけて実践して頂きたいと切に願うのです。「アルツハイマー型認知症」の発病とは無縁で、「第二の人生」を完走して頂きたいと願うのです。

本著作物「Cー09」に掲載され、記載され、表現された内容に係る著作権は、(有)エイジングライフ研究所に帰属しています。   エイジングライフ研究所のHP左の部分をクリックしてください

  

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