月刊 きのこ人

【ゲッカン・キノコビト】キノコ栽培しながらキノコ撮影を趣味とする、きのこ人のキノコな日常

こんいろいっぽんしめじ

2014-09-29 19:06:56 | キノコ
コンイロイッポンシメジ。眼で見たときはブルーがきれいに見えるんだけど、カメラで撮るとせいぜい「青っぽい黒」にしかならない悲しさ。どうも人間の脳ミソは眼で見たものに勝手に補正をかけるらしい。ってことで、「この目で見た!」とかいうのは案外アテにならんのではなかろーか。

えー、それはそうと、今週、御嶽山界隈に行く計画だったのだがどうしてくれよう(-_-;)

あんずたけ

2014-09-27 13:01:20 | キノコ
9月中旬に入ってからちっとも雨が降らない。8月に「もういらない」っていうくらい降ってたから、この乾燥は既定路線かもな。野菜農家は喜んでるだろうけど、反動で一気にダブつく気がする。まだ値が高いから、もうしばらくイモ類で粘るわ・・・(笑)

キノコ画像、在庫がけっこうあるのよね。でもどれをアップしたんだかわからなくなってきた(-_-;)

このアンズタケはまだだったよね。詐欺レベルで美しく撮れました。

恋はアマニタ

2014-09-25 23:30:26 | キノコ創作
『恋はアマニタ』 作:鳥居コデルマ
すずやかな君の姿は
湖にたたずむ 鳥のよう
壊さないよう そっと触れる
揺れる瞳を 見つめながら

Ah 今夜は君とアマニタ
夕闇が 暗く染まって
Ah 素敵な恋はアマニタ
今 タマゴがかえる

秋はダメだと言ったね
寂しさが つのるばかりで
僕が隣にいれば ほら
熱くならないか 夏のように

Ah 今夜は君とアマニタ
月夜に靴を鳴らし
Ah 素敵な恋はアマニタ
ツボに火が灯る

知ってるさ 君の唇には
怖ろしい 毒があること  
本望さ 命を落としても
君の心も 道連れだから

Ah 今夜は君とアマニタ
雨上がり 傘の下
Ah 素敵な恋はアマニタ
愛はフリルの陰に


(アマニタ……Amanita テングタケ類の総称)

においはりたけ

2014-09-23 19:18:26 | キノコ
富士山に生えていた個性的な硬質菌、ニオイハリタケ。

ものすごいニオイがする。図鑑には「アンズ臭」って書いてあるけど??なんかの薬品臭だと思った。いや、とりあえずアンズみたいに良いニオイではないだろ~。

傘の裏側は青みを帯びて美しい。

べにてんぐたけ

2014-09-21 19:38:52 | キノコ
富士山のベニテングタケ!天下無双のかわいさ。

でも、富士山のベニテンって少し黄色っぽい。変だなーと思ってたら、ベニテンじゃない疑いがあるとか。だってこれ針葉樹林に生えてるもんな~(ベニテンは通常カンバの木にしか生えない)。

まさか!ニセモノだったなんて!?

みやまあみあしいぐち

2014-09-19 23:10:05 | キノコ
富士山のミヤマアミアシイグチ……だと思う。

なんか、典型的なのとは似ても似つかんのだけどなー。どちらかって言うとドクヤマドリ似。傘の色に赤みが全くないし、そもそも柄に網目模様がない。かなり不安である。

柄の表面がのっぺりとしているのが印象的。ふつう、多少は色に変化があったり、デコボコしたりしてるもんなんだけど。よーーーく見てみると、うすい網目模様が見える。

え?うまいって?本当だろーな??富士山でのイグチチャレンジはリスキーすぎる!(かなり疑心暗鬼)

おにうすたけ

2014-09-18 23:20:59 | キノコ
オニウスタケ。富士山のキノコで一番目立ってんのはコイツではなかろうか。

とにかく大型で、大きくなるものは高さは20センチくらいある。しかも龍のウロコみたいなごつい鱗片をつけてるし、これがあちこちにボコボコと生えている。

どうやら毒キノコの疑いがあるらしく、誰も採らないせいで、よけいに目立っちゃうという面はあるらしい。

これとは別にフジウスタケというのもある。富士山に生えるウスタケはフジウスタケだ、と思いたいところだが、そちらはなかなか見かけないで、オニウスさんばかりが目に入る。


あしべにいぐち

2014-09-17 19:40:28 | キノコ
アシベニイグチ……によーく似ているが、正確にはつい最近、新種報告された「モウセンアシベニイグチ」なのだそうだ。傘の表面をルーペで観察するとフェルト状(毛がからまってる感じ)になっているのが大きな特徴とのこと。

ただ、この辺になってくると私のような素人の手におえそうもないので、ここは(広い意味での)アシベニイグチ、ということでお茶を濁しておく。

ばらいろうらべにいろがわり

2014-09-15 19:53:54 | キノコ
キュート!!

もはやそう言う他ない可憐な幼菌。イグチファンの私はもう萌え萌えである。

バライロウラベニイロガワリ。もうちょっとネーミング何とかならんかったのかとも思うけど、確かにその名前の通りのキノコで、傘の裏が赤く、傷つけるとすみやかに青く変色する性質をもつ、バラ色と言っていいほど鮮やかな赤さをもつキノコだ。数あるイグチの中でも屈指の美しさ。北海道の寒冷地や本州の亜高山帯の、しかも限られた地域にしか見られない珍しいキノコだ。

実はこのキノコ、イグチの中で1,2を争う毒キノコとしても知られている。
『日本の毒きのこ』(学研)に詳細なレポートが載っているが、4分の1本で、激しい嘔吐と下痢を引き起こし、意識を失うほどだったという。また、別の記述では、生のキノコひとかけらで中毒症状を起こしたとも。実はそれを知らずに私もひとかけら飲み込んじゃったんだけど、確かに調子悪くなった(-_-;)
まさかそれほどの威力があるとは、恐るべし毒イグチ。これで今後、うかつに不明イグチが試せなくなったな・・・。

とにかくバライロウラベニイロガワリは、比較的安全といわれるイグチ類の中で、猛毒と言える数少ないキノコの一つであることは間違いない。ところがである、味は特Aクラスなんだなー、これが(鳥居基準)。惜しすぎる。

イグチ界随一の美しさ、味、そして猛毒・・・。全てにおいて目立ちすぎるイグチ・バライロウラベニイロガワリさんでした。


成菌になると傘の色は白から赤に。柄にはジャミジャミ模様(粒点)がある。


強い青変性あり。柄に網目模様の出るものもあるらしい。

ドクヤマドリを食べてみた

2014-09-12 21:13:55 | キノコ料理
はい、今回の「C級キノコを食べてみた」は富士山で手に入れたコレだ!
ドクヤマドリ。
C級、っていうか思いっきり毒キノコなんだが。
山と渓谷社『日本のきのこ』では、中毒した際の経験談が詳しくつづられている。ドクヤマドリ一本をつけ焼きにして5人で食べたところ、食後4~5時間後、腹部に強い不快感を抱き、やがて下痢・嘔吐が続き、やがて快方に向かった、とのことである。なかなか強力だ。

本来、興味本位で毒キノコを食べるなど愚骨頂、ろくでなし三太夫、アホバカ間抜けのパープリンのすることだが、私は、いずれにも当てはまるので試してみることにする。良識ある一般の方々はくれぐれもマネしてはならない。こんなことをするヤツはアフリカ象の鼻クソにも劣ると肝に銘じるべきである。

さて、イグチで唯一「ドク」の名を冠するドクヤマドリだが、猛毒イグチと言われるバライロウラベニイロガワリやミカワクロアミアシイグチにくらべれば、まだかわいい方である(悶え苦しむことはあっても)。「少量なら茹でこぼせば食べられる」という言葉もどこかで聞いた(気がする)。食毒不明で全く情報のないキノコを試すことを考えれば、最初から毒とわかっているのだから、いくらかとっつきやすい、と考えられなくもない。何をされるかわからない歯医者に行くのは怖いが、始めから歯を抜くと分かっていれば安心して行ける、それと同じである。(そうか?)


さて、やるぜよ。

本日のサンプルは身のしまった幼菌。わりと持ち重みがする。重量にして200g弱ほどありそうだ。これの半分を調理する。普通に食べたら中毒するのが確実なので、毒抜きとしてスライスしたものを茹でこぼすことにする。キノコの毒素は基本的に水溶性のものが多いので、多少は軽減できるはずである。さらに、できるだけ毒素を吸収しにくい状態にするため、胃に内容物のある状態(要するに食事のあと)で食した。効果のほどは不明であるが、これもすきっ腹で食べるよりいくらかマシであろう。


スライスすると、わずかに、薬品っぽい少し不快なニオイがする。ただ、これは気になるほどではない。ナベに放り込んで、いつもより少し念入りに、2分ほど茹でてみた。


完成。
見た目は普通のキノコだ。香りはあまり強くはないが、旨みの存在を知らせてくれるような、どちらかというと良い香りを漂わせている。

本来の味や旨みを見るため、塩のみでいただくことにする。

さて、柄を食べてみよう。ふむ。コリコリ、というほどではないものの、やわらかいながらに歯ごたえを感じさせるものがあり、食感は良し。食べてしばらくして、こんどは旨みが口に広がる。うむむ、これはなかなかいけるのでは……。

つづいて、傘。うほっ。こちらもやわらかめながら、シコシコと優しい歯触りがあり、続いて広がるのが強い旨みだ。これは柄の旨みを凌駕する。やべぇ、これウマいわ・・・。

ちょっとでやめるつもりがやめられなくなり、茹でたドクヤマドリをけっきょく全部食べてしまった。「茹でこぼせば少量なら食べられる」……100グラムって、少量……じゃないわなぁ。ちょっとヤバいかも……(-_-;)


以降、ドクヤマドリを摂食してからの経過を記す

20:30 摂食

21:30 以後、就寝まで異状は見られず。ただ、妙にのどが渇く、それと口の中がねばつく。口のねばつきは過去、食中毒したときに経験がある。

00:30 就寝

4:30 寝苦しくて目覚める。呼吸が浅くなり心拍数も上がっている。
下腹部全体をやんわり締めつけるような圧迫感。ただし痛みはない。消化不良で発生したガスがお腹にたまっているような感覚。胃には多少むかつきを覚える。意識にはまったく支障がないが、頭が多少クラクラする。下痢や嘔吐の兆候はなく、いずれも漠然と不快なだけなので様子を見る。

5:00 呼吸・脈拍、いずれも落ち着く。寝なおす。

7:00 起床。日常生活に支障はないが、下腹部と頭に不快感が残る。ちょうど二日酔いに似た感覚。以後、昼過ぎになってようやく不快感が消える。


……このまま「ドクヤマドリはおいしかった」で済んでしまうと、試そうというバカが大量に現れるのではないかと懸念していたが、さすがドクヤマドリ。直撃にはいたらぬものの、その毒は、私の脇をかすめていった。これで追随するバカも現れないであろう、ヨカッタヨカッタ。

とゆーことで。ドクヤマドリは、旨みだけならヤマドリタケモドキに匹敵するほどのうまさ
味ランク:A-(普通にうまい)
ただし、もれなく当たるでした。

※当ブログはキノコ食に関して一切の責任を負いません。あしからず。


(沙村広明『ハルシオン・ランチ』より)

たまごたけ

2014-09-11 23:49:20 | キノコ
富士山は同じ時期でも、標高でキノコの相が変わる。この時、標高の低い場所で見られたのはタマゴタケばかりだった。

ベニテングタケと並び称される、キノコ界屈指の美菌にして食用キノコ。ただ、味はそれほどでもないって言う人が多いみたい。


どくつるたけ

2014-09-08 23:49:45 | キノコ
最近はカエンタケの陰に隠れがちだけど、日本最強を誇る毒キノコ・ドクツルタケ。

富士山に生えるのはやたら巨大。貫禄がある。長野や三重で見た華奢なものとはずいぶん違う。

ドクツルタケやシロタマゴテングタケって、ぜったい何種類か混じってるよなぁ。

9月13日(土)、毒キノコナイトin 名古屋に参ります。すげーあやしいイベント(笑)