荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

殺し屋の巻。

2015年03月30日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを



テレビ朝日系【世紀の瞬間&未解決事件 4時間半スペシャル】を観ました。

興味深かったのは【警察庁長官狙撃事件】の真犯人としてフォーカスされた中村泰です。

僕はこの事件については、あまり存知上げないので、ずーっと『オウムがやったんだろ?』と薄ぼんやり思っていました。

それにしても、この中村泰って凄いヒトですね。

頭脳明晰で東大中退、様々な言語を操り、射撃の腕もかなりの手練。

家庭を持たず、淡々とそして大胆に犯罪を犯す…。

まさに孤独なテロリストです。

生涯の半分以上、刑務所暮らしじゃ結婚なんか出来ませんがね。

また、こういうヒトが結婚するとも思えません。

ヒトの頭に銃弾をブチ込む様な、憎むべき常習犯罪者ではあるのですが、なぜか惹かれてしまいました。

【孤独】ってトコが共感を覚えるのかも。

なんとなく現在読んでいる大沢在昌著【雨の狩人】の「佐藤」を思い出しました。

過去の記事。
大沢在昌の巻。

さて、中村泰は職業殺人者ではなかった様ですが、僕はこの職業殺人者すなわち【殺し屋】ってのが好きなんですよね。

もちろん善人には手を出さない。

あくまで悪人のみをこの世から葬り去る。

昨年秋は【秋の殺し屋祭り】と称し【イコライザー】や【泣く男】を観劇して来ました。

過去の記事。
イコライザーの巻。
泣く男の巻。

今年に入ってからも【コロンビアーナ】【ある殺し屋の鍵】【ラスト・ターゲット】などの殺し屋映画を観ています。

過去の記事。
コロンビアーナの巻。
ある殺し屋の鍵の巻。
ラスト・ターゲットの巻。

【ニキータ】【レオン】なんかもたまりません。

マンガですと、いろいろありますが【ブラック・エンジェルズ】かな。

もっとも、彼らはお金は受け取ってはいませんでしたが。

小説であれば、ヒキタクニオ著【消し屋A】とか、北方ラーメン謙三著【ブラディ・ドール】シリーズの叶竜太郎とか。

過去の記事。
ブラディ・ドールの巻。

また、池波正太郎著【仕掛人・藤枝梅安】は何度も読み返しております。

何度読んでも飽きません。

その【仕掛人・藤枝梅安】から派生したテレビ時代劇【必殺シリーズ】は僕にとって、なくてはならない作品。

【必殺仕置屋稼業】にて捨三が『仕置屋と殺し屋とは、まるっきり違うんすから』と言っていましたが、これは違いましたね。

この時、主水自身が『そうか?』みたいだったし、【江戸プロフェッショナル・必殺商売人】最終回「毒牙に噛まれた商売人」でも『殺し屋の掟を教えてやろう』と言っています。

市松も【仕置屋】第1話「一筆啓上地獄が見えた」で『ケツっぺたに十手挟んだ殺し屋とは呆れるなぁ』と言ってました。

過去の記事。
必殺仕事人の巻。
必殺仕事人の巻、ふたたび。
必殺仕事人の巻、みたび。
必殺仕事人の巻、よたび。
必殺仕事人の巻、いつたび。
必殺仕置人の巻。
必殺商売人の巻。
山内久司の巻。

ヒトを殺めるのは確かに論外なのでしょうが、どうして心惹かれるのか…。

ひとつは職人的というか専門家気質というトコでしょう。

僕はリーマン時は営業をやっていました。

営業に求められるのは専門性ではなく、グローバリズムです。

ひとつひとつ丁寧に仕上げる感覚に憧れるのだと思います。

もうひとつは、上記にもありましたが【孤独】であるトコでしょう。

殺し屋が群れてるってのは、似合いません。

ホントに殺し屋がいるとしたらチームで動くのかも知れませんが。

群れずにひっそりと殺し屋を営む…。

う~ん、やっぱ良いなぁ。


市松は静かな竹林の一軒家に住んでいました。

【殺人マシーン】として描かれておりましたが、子どもには優しかったものです。


『孤独と寂しさは違うし、独りで暮らしている人は、その両方を親しく知るようになるのよ』メイ・サートン(ベルギーの小説家・1912~1995)


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