志乃ちゃんは自分の名前が言えない

志乃ちゃんは自分の名前が言えない
2017年日本　監督:湯浅弘章　キャスト:南沙良、蒔田彩珠　原作:押見修造
★★★☆☆

周囲とうまく会話ができない高校1年生の大島志乃（南沙良）は、音楽が大好きな同級生の岡崎加代（蒔田彩珠）と仲良くなり、一緒に行動するようになる。
積極的に人と関わることが苦手な志乃だったが、加代に誘われバンドを結成したのを機に少しずつ変化するのだが・・・
∞∞∞∞∞

人気コミック原作の作品。私は原作読んでません。
緘黙症、吃音、自閉症スペクトラム、そして音痴。
障害がひとつのテーマになっているせいか「心が叫びたがってるんだ」的な感じのする作品。

窓から海が見える校舎、南沙良さん、蒔田彩珠さんのみずみずしい演技で、
将来や過去の障害より、今なのよ！今できることをやるのよ！的な若さを感じさせる作品でした。

教誨師

教誨師
2018年日本　監督:佐向大　キャスト:大杉漣
★★★★☆

受刑者の道徳心の育成や心の救済を行う教誨師の中でも死刑囚専門の牧師・佐伯（大杉漣）。
独房で孤独な生活を送る６人の死刑囚たちに寄り添い対話を重ねるうちに・・・
∞∞∞∞∞

2018年2月に享年66歳で突然亡くなった、大杉漣さんの遺作であり、初プロデュース作品。
突然死だったので、本人に「遺作」という意思はないはずなのですが、「死刑囚」をとおして「死生観」を見つめるのがテーマの本作。
なんか、因縁を感じてしまいます。

名バイプレイヤーらしく、本作での大杉さん演じる「佐伯」は、主役と言ってもどこか脇役な感じがします。
主題はあくまで６人の死刑囚が話す、真実も虚実も入り混じった教誨師とのやりとり。
主役も脇役もないような不思議な作品でした。

正直、この６人の話にはあまり引き込まれなかったのですが、ラスト３０分が良かったです。
なので★は４つ。

華氏１１９

華氏１１９
2018年アメリカ　監督:マイケル・ムーア
★★★★☆

2016年11月。共和党のドナルド・トランプは、アメリカ合衆国大統領選挙で民主党のヒラリー・クリントンを破り、第45代大統領の当選が確定する。
∞∞∞∞∞

切り口鋭い、マイケル・ムーア監督の最新作です。

ドナルド・トランプをこき下ろす作品なのか？と思って観たのですが、
（もちろんそういう場面も多いのですが）アメリカの政治や、格差、利権の話に切り込む作品でした。

金持ちやエリートにとって、庶民や貧乏人は、単なる奴隷でしかない。財産も命も、金持ちやエリートのためにしかない。
それが、民主主義、なのだという論理を目の当たりにする内容でした。

そう、金持ちがトランプなら、エリートはオバマ、と言わんばかりに。
ちょっと怖いです・・・

響 －ＨＩＢＩＫＩ－

響 －ＨＩＢＩＫＩ－
2018年日本　監督:月川翔　キャスト:平手友梨奈、アヤカ・ウィルソン　原作:柳本光晴
★★☆☆☆

突如として文学界に現れた、鮎喰響(平手友梨奈)という15歳の少女。
新人賞に応募した作品の出来栄えに衝撃が業界には衝撃が走る。
しかし、響の言動が、波乱を巻き起こし・・・
∞∞∞∞∞

原作は大人気コミック。
主演は欅坂４６の平手友梨奈さん、脇には「パコと魔法の絵本」のアヤカ・ウィルソンさん。
と話題たっぷりの作品。

まぁ、まぁ、面白いのかな？・・・フツーという感じです。
なにぶん「天才」「天才」と言葉だけなので、イマイチ圧倒的な感じが上すべりしている感じだし、
歯に衣着せぬ言動も「痛快」というより、「ま、そうだよね」という域を出ていない感じがちょっと残念。

もう少し、グっとくる感じがあると良かったのにな～と思ってしまいました。
あ、ちなみに私は原作読んでません。

無罪請負人

無罪請負人
刊：角川書店（2014/4）　著：弘中惇一郎
★★★★☆

多くの著名事件を手がけ「無罪請負人」の異名を取る辣腕弁護士が、日本の刑事司法の問題や特捜検察の腐敗ぶり、世論を真実から遠ざけるメディアの問題点などを提起する。
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ただいま、絶賛、カルロスゴーンさんの弁護団団長として活躍中の弘中弁護士の著書です。
数々の芸能人や、有名人の弁護を引き受け、無罪も勝ち取ってきた実力の持ち主。

読んでとにかく思うのは
「これ、現実？」ということ。
先日観た「検察側の罪人」よろしく、信じられないような検察の横暴が書かれまくっています。

まぁ、他人と接するときは「予断を持たずに接する」ことの大切さを教わりました。