わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

雷3 その2

2020年01月22日 | 能面

前回のアップからおおむね1週間ほど経った。この間も毎日のように作業は続いており、それなりに作業は進んでいるところだ。ただ、前から書いているように、このお面の行程はなかなか手強いから、それほど進んでいるとは言えない。従って、これまでのように「一ヶ月で完成」などと浮かれている必要はないでしょう。

上は16日だ。前回の写真が12日だから、4日程度の作業結果である。こうしてみれば、単に口の中を彫っている程度の行程なのに、結構な時間がかかっている。ま、材料も堅いけど、牙を残して両側の歯の部分、上の歯の部分、更には舌の形を考えながら慎重に彫っていることが分かる。

この手(牙のある)お面は、牙の位置を考えながら彫る必要があり、正面や側面からしつこく測定し、かつ整った牙に仕上げる必要もあることで、なかなか面倒な作業なのだ。そのため、意外と時間がかかるのが一般的。その結果が「素彫りに約2ヶ月かかる」事に繋がり、今回もそのつもりで作業を進めているところ。

さて、上記の忠告を聞いた結果が上の写真だ。舌の牙が上手に彫られている。更には両側の歯や舌の形も考えながら、彫り進んだところだ。これは17日の写真だから、1枚目の写真から次の日。ただ、上側の牙はまだ彫っていない状態。それでもかなり進んだつもり。

上はこの結果を全体的に見たところだ。19日の写真だが、この間も裏彫りは行われており、それだけでも一日がかかっている。同時に鼻の形やほほの部分、上唇なども整えているので、かなりの姿が見えてきた。

では顔の上側の状況はどうなのかと言えば、上の写真の通りだ。これは22日だが、こうしてみれば耳の一部や鼻の形、ほほ部分の整形、そして目の部分を彫り進んでいる。こうしてみると、全体の形ははっきりしているから、今後の作業予定は上の牙、上歯の部分をきちんと彫っていき、その後に眉毛部分や側面の飾りに手を付けることになろう。ただ、この「飾り」部分が細かい作業なので、飾りの作業前に、口の中から舌の付け根部分を裏側に貫通させる行程を、行うことになるかも知れない。

ということで、まだまだ時間がかかりそう。もっとも、作業予定期間が2ヶ月だから、十分あるので慌てない、慌てない・・・・

 

 

 

 

 

 

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雷3 その1

2020年01月12日 | 能面

新年からの課題を彫っている。課題は「雷(いかずち)」だ。

年末から正月にかけては孫達が遊びに来ていたから、お面の作業は中断していた。その行事も無事終わり、身体が空いたことから能面製作の開始だ。この環境は通常日課に戻ったと言うことでもあり、体調管理にも向いている。

ということで、今年の最初の課題は、下の写真である。呼称は雷(いかずち)であり、このお面はこれまで2個を彫っている。

下は、私の1個目の作品であり、製作開始日は2012年5月11日だ。ただ、彩色が終わったのは7月下旬なので、およそ2ヶ月ほどかかっている。もちろん素彫りはそれ以前に終わっているのだろうけど、真の完成は彩色が終わった時点だから、それで良い。

また、2個目は2013年3月16日の作業開始で、彩色が終わったのは5月14日だから、これもおよそ2ヶ月かかっている。と言うことは、このお面の製作は、手間のかかる大変面倒な部類に入っているという証拠でもあろう。

さあ、今回の作業開始は1月6日であり、下の通り。なんと7年ぶりの雷(いかずち)だ。

上は材料に図面を載せて、周囲を丸鋸で切り取ったところ。1日目の作業はここで終わりだ。

上は7日の姿。ここでは周囲をきれいに削り、図面の表面を材料に転写したところだ。更には若干の彫り込みを入れて概要を眺めているところ。まだよく分からない状態だが、作業開始2日目なら、まあこんなモノだろう。

上は8日の結果だが、7日に比べてもずいぶんと作業が進んでいるように見える。1日でここまで進むほど気合いが入っているのかと言えば、実はそうでもないが、なぜか3~4日が経ったほどの作業量かな?   うーんおかしいな。

上は12日だ。1枚上の写真から4日が経っており、その割には大きな変化がない・・と書いたものの、よく見れば結構手の入った部分も見える。もちろん裏彫りも2度行っているからOK。

1 目の形がよく見えてきた。

2 額の三日月が見えてきた。

3 耳、鼻、口の形が見えてきた。ここは結構時間がかかるところ。

など。しかも補修した部分も見える。ここは意識しないままノコギリで切り取ってしまい、ノミで削った場所。ましてここは、写真や自分で彫った雷をよく見ていれば、すぐにも気がつく場所。それを気づかずに削ってしまうほどに集中心が薄れ、気が散っていたといえよう。これも高齢化のなせる技(?)かもしれないぞ。

 

というあたりで、今年も元気に作業開始だ!!

 

 

 

 

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生成り5 その3

2020年01月03日 | 能面

明けましておめでとうございます。

新しい年がやってきた。前回の更新は12月中旬だったから、おおむね半月ぶりだ。しかも令和2年として迎えた事で、更に製作意欲がわいてきたというあたりか。

まあ、能書きはともかく、素彫りが終わっていた4個のお面を、12月最終にかけて実施してきたので、それについて若干の報告をしています。

上は12月19日の仕上がりだ。ここで素彫りは終わり、その後に彩色過程に入っていくのだが、それが以下の写真である。もちろん、4個を同時に彩色したから、それなりに時間はかかっており、途中の作業については、写真は省略をすることにした。

4個を彩色し始めてから、結果的には12月31日までかかったので、その作業だけで10日を必要とした。が、さすがに4個を同時に作業することは、結構大変な手間だったから、今後は、せいぜい2個程度の素彫りが溜まった時点で彩色した方が、気持ち的に楽かも知れないと感じた次第である。

上の「生成り」の写真を含めて、以下の写真はすべて「彩色が終わった」状態である。いずれも大晦日に撮った写真であり、この日をもってすべての作業は終わった。まずは一安心というあたりだろう。やれやれ。

上は般若だ。この素彫りは、角を取り付けない段階の11月1日に終わっており、その後にしばらく放置をして、蛇と同じ日に角を取り付けて、最終的には12月20日に素彫りが終わっていたもの。

上は「蛇」だが、11月29日には、角を付ける前の段階で完成している。その後、12月20日には角を取り付けて素彫りの完成だ。般若と同じ日である。

上はしばらく放置をしていた「曲見(しゃくみ)」

この素彫りはなんと10月7日に終わっている。と言うことは、作業開始が9月23日だから、2週間程度で素彫りが終わっていたと言うことだろう。それをしばらく放置して、今回の12月下旬からの同時彩色の仲間にしたところ。

今回のブログ更新では、なんと4ヶ月ぶりの彩色作業を行った結果を報告したわけだが、作り置きの各種「色」には、残念ながらカビが生えていたのもあった。また、これも作り置きの古色(トチの実を煮詰めて作った液体)には沈殿が起きており、改めて濾過作業を行う必要もあるなど、普段から頻繁に使った方が良い色や液体の材料があった事も判明した。

 

と言うことから、今年も改めて気合いと健康に留意しつつ、お面の製作に励むつもりだ。

さあ、元気を出して頑張ろう!!

 

 

 

 

 

 

 

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