わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

不動7 その4

2018年12月20日 | 能面

不動の紹介の第4弾だ。ここまで来ればおおむね出来上がってきたと考えても良さそうだが、まあ、そう簡単ではない事も事実。

前回からみても全体像はそれほど変わっていないものの、さすがに部分的には変化が見えた。特に下の写真の通り、毛髪の細部を表現する細工は、初めに述べたように大変な手間がかかっている、ここだけで作業期間も1週間と言ったのだが、本当にそれぐらいかかっている。

上の写真は15日だが、この作業は10日以降に行っている。だから実質5日で上の状態まで行ったとも言えるが、実はこれ以降にも数日は細部の修正をしているから、それを考えれば1週間かかったと言っても良いだろう。また、よく見れば「もみ上げ部分」も毛髪の一部なので、ここはまだ彫っていない。その作業時間を含めると当然として1週間の作業期間は、まあ、妥当な期間である。

上は眼球を開けた状態。この部分の作業は、裏側に貫通させる必要があるので、それに伴って裏彫りの仕上げ作業も含んでおり、この部分でも時間がかかっている。

で、上の写真だ。これではよく見えないのだが、口の中、いわゆる舌を彫り上げる作業が意外と時間がかかり、これも困難な部分と言える。この舌の上側(奥側)を裏側に貫通させる作業だけでも2~3日ほどかかった。この作業は不動だけではなく、似たような口の形をしている般若、蛇、生成りなどにも言えるから、すでに10個以上も彫ったので、ずいぶんと経験を積んだことになる。

今日は20日である。写真を見た限りではほぼ「素彫りの完成」の状態だ。もちろんこのままでも「予定した期限の前には完成」の報告も出来るが、この後は真鍮板での眼球を作成して、それをはめ込む作業が残っている。従って、来週にはその作業を行う予定なので、そこまで出来て「素彫りの完成」とすれば、ま、「今月中の完成」でもいいかな?

 

で、今年の書き込みは今回で終わる。次の書き込みは来年1月になると思うので、それが見られたなら「元気で作業をやっているう」と思って欲しい。

それでは、今年も見ていただいた多くの皆さん、ごきげんよう・・・

 

 

 

 

 

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不動7 その3

2018年12月10日 | 能面

さて、12月も順調に作業は進んでいる。ただ、前回からおおむね1週間程度が過ぎているものの、その進み具合は表面的には大きな変化はない。しかし、細かい部分の作業が続いている時期なので、それも含めて成果を紹介したい。

今回は頭髪をメインに紹介するが、実はこの部分がこの不動では一番手間のかかるところだ。と言うのも、この独特な毛髪をうまく表現するのが非常に難しい。不動だけでも5個目なら、いとも簡単に作業が進んでいくと思ったら大間違いで、この毛髪の位置、形が独特であり、それだけ手間がかかる。

正面から見た図や横から見た図、自分で彫った実物もしつこく参考にしているのだが、それでも形や位置などがうまく決まらない。従ってこれまで彫った4個をじっくり見つつも、今彫っている姿に上手に反映していない・・・というあたりか。

これは10日の姿。1枚目の写真が7日に撮ったものだが、それから3日もかけた結果が上の写真だ。見た限りではてっぺんあたりの毛髪部分に彫った形跡があるが、それも含めて形を整える作業に3日もかかっている。それぐらい手間がかかるのだ。これは「ノミ」で大胆に彫り進む場所ではないから、全部手作業でちまちま彫っている事も、その理由。

結果として、今日10日でおおむねの形が出来上がっている。ただ、前述のとおり、これまで彫った4個の不動の毛髪と同じ形に出来たかと言えば、実はそうではない。「どうも違うな」と思いつつ修正していたにもかかわらず、良い形には出来なかった。

上は全体像だ。これも10日の成果だが、ここまで行くとほぼ全体の形も見えてきた。もちろん細かい部分の修正は今後も続くが、とりあえず8割方の出来具合だろう。

で、これも10日の結果で、例の通り「やすりがけをして全体を滑らかにし、今後の作業につなげる工程」でもある。

今後の作業は、今の段階で見える毛髪の束に、更に数本の切り込みを入れて毛髪の細部を表現する工程に入る。これがまた大変。恐らくこの工程だけでも1週間はかかりそう。まあ、予定の期間は今月いっぱいなので、期限としてはまだ充分にある。もちろん、肩や手首などの痛みも継続しているから、決して無理は出来ない。

 

さて、ここ数日は雪が本格的に降り、すっかり冬景色だ。除雪もすでに3回(3日間)行っているが、だんだんと高齢者にとって大変な作業になってきたのだ。まあ、能面と同様に無理をしないで作業を進めなければ・・・・

ということで、今回はおしまいです。

 

 

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不動7 その2

2018年12月01日 | 能面

なんと12月だ。この一年を振り返って見てもずいぶんとお面を彫っていたと思う。この間に彫ったのは10個だ。ただ、もしかして一か月に2個彫ったときがあるかも知れない。9月のブログには増髪と曲見が紹介されているからだが、他の月にも?  と考えただけにしても、ずいぶんと彫ったことには違いない。

いずれにしても、年に10個は多すぎると思う。普通は2~3ヶ月に1個でも多いと思われている趣味だ。ましてや、1日に2時間の時間限定で作業を行っており、しかも「腕も肩も痛い」状況が長く続いており、とても集中して作業を行う環境ではない。そのため、作業時間を短くしながらのんびりと一日を過ごす・・・事を目標にしてきた・・はず。

と、反省をしながら毎日を過ごしているものの、ついつい気合いが入ってしまう。「明日はあそこを彫って」などと予定を考えながらウオーキングを行っているが、今の時点で出来る事をできる限りやることが、毎日の元気のもとと考えた方がよろしい。

さて、不動の作業経過は以下の通りだ。まだ「その2」にもかかわらず、ずいぶんと進んでいる実態が見える。

11月26日の写真だが、作業開始が20日なので、まあ、6日も経てばこんなものか。

下は27日。不動の作業では毎回時間と手間がかかる場所、それが下の毛髪部分だ。正面から見た図面だけでは分からない立体部分だが、この位置決めと形の決め具合で全体の印象も変わる。もちろん、これまで同じ形のお面を4個も彫っているなら、充分に知識もあろうし、自分で彫った現物もあるから、簡単にいきそうにも見える。しかし・・だ。

で、頭髪部分はこのあと3日もかかっていたがあまり変化がなかった。それほど手間がかかっており、この状態でいったん休止をした。で、次の部分の作業にかかる。それは口の部分だ。それが下の写真。これは12月1日の作業結果でもあり、2時間の作業時間ではせいぜいこのあたりかな。もちろん27日以降も、毛髪部分やほほ部分などの全体的な整形は行っている

ここでは、口の位置や大きさ、形などを実際に彫っていく。ただ、あくまでも形をつけるという段階なので、この程度。この結果、お面の全体の形もよく見えており、今後は細かい細工を進めることになる。

そもそも、この不動は12月いっぱいの作業予定なので、まだまだ充分に期間がある。だが、ここまで2週間も経っていない時期だから、更にひと月をかけて素彫りの完成・・までは、恐らく待ってくれないだろう。もっと早い時期に出来上がるはずと考えている。

結果的には「余暇を有効に過ごす」ことが重要なので、このまま早く出来上がろうが大晦日までかかろうが、本当はどっちでも良いと言うことなのかな。

 

 

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