不動の紹介の第4弾だ。ここまで来ればおおむね出来上がってきたと考えても良さそうだが、まあ、そう簡単ではない事も事実。
前回からみても全体像はそれほど変わっていないものの、さすがに部分的には変化が見えた。特に下の写真の通り、毛髪の細部を表現する細工は、初めに述べたように大変な手間がかかっている、ここだけで作業期間も1週間と言ったのだが、本当にそれぐらいかかっている。
上の写真は15日だが、この作業は10日以降に行っている。だから実質5日で上の状態まで行ったとも言えるが、実はこれ以降にも数日は細部の修正をしているから、それを考えれば1週間かかったと言っても良いだろう。また、よく見れば「もみ上げ部分」も毛髪の一部なので、ここはまだ彫っていない。その作業時間を含めると当然として1週間の作業期間は、まあ、妥当な期間である。
上は眼球を開けた状態。この部分の作業は、裏側に貫通させる必要があるので、それに伴って裏彫りの仕上げ作業も含んでおり、この部分でも時間がかかっている。
で、上の写真だ。これではよく見えないのだが、口の中、いわゆる舌を彫り上げる作業が意外と時間がかかり、これも困難な部分と言える。この舌の上側(奥側)を裏側に貫通させる作業だけでも2~3日ほどかかった。この作業は不動だけではなく、似たような口の形をしている般若、蛇、生成りなどにも言えるから、すでに10個以上も彫ったので、ずいぶんと経験を積んだことになる。
今日は20日である。写真を見た限りではほぼ「素彫りの完成」の状態だ。もちろんこのままでも「予定した期限の前には完成」の報告も出来るが、この後は真鍮板での眼球を作成して、それをはめ込む作業が残っている。従って、来週にはその作業を行う予定なので、そこまで出来て「素彫りの完成」とすれば、ま、「今月中の完成」でもいいかな?
で、今年の書き込みは今回で終わる。次の書き込みは来年1月になると思うので、それが見られたなら「元気で作業をやっているう」と思って欲しい。
それでは、今年も見ていただいた多くの皆さん、ごきげんよう・・・