わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

大黒天3 その1

2019年06月23日 | 能面

あ、大黒天だ。

前回に紹介した「大黒天」の作業が進んでいる。それを紹介しよう。これは「小町老女」の素彫りが終わって、すぐに始めたものなのだが、この一週間で結構な作業進捗状態になった。そのため、7月を待たずにその様子を、今の段階でお知らせすることにした。

まず、「大黒天3 その1」ということは、過去に2個を彫っていると言うこと。それについて若干の説明をしてみると・・・

上の写真。これは「恵比須・大黒」の写真。この写真はなんと2006年01月に撮ったもの。当時の能面作業は、彩色の工程は行われず、素彫りで完成していた。ただ、せっかくなので、自分でペイントを買って「彩色」もどきを行ったのが上の写真。従って、このお面が出来上がったのは2005年の後半あたりであろう。

2個目の大黒は、下の写真を参考にして彫った。これは今の先生が彫ったらしいが、そうかも。

上のお面を参考に、自分で彫ったのが次の写真だ。

上は、先生のお面を参考に、2015年11月に完成したもの。1個目からおよそ10年も経っている。この時はすでに先生(講師)の交代から5年以上が経っていたので、素彫りから彩色の工程までが一貫して行われていたために、色が付いている。で、3個目が今回である。参考にした写真は、先生が彫ったものだ。

作業開始。6月15日だ。型紙に合わせて切っただけ。

上は17日。周囲をきれいに切り取り、鼻の部分だけ残して表面をいくらか削ったところだ。この高さが基準になる。

上は、17日の作業終了時。このときは目の部分や耳の部分をはっきりさせるために、一気に彫り進んでいくのがよろしい。そうすることで次の作業の目安になる・・と、考えながら、毎日ウオーキングをしています。

さて、上は18日だが、額(ひたい)と頭の烏帽子部分をはっきりとさせることで、あわせて顔の表面の曲面をきれいにしていく。これが大切だ。この辺までなら作業の進み具合も50%だろう。勿論、一度目の裏彫りは終わっているはず。

上は22日だ。顔の表面もそうだが、この4日間で烏帽子部分の整形をしっかりと行ったところ。ここの部分がうまく出来なければ、大黒天のシンボルとは言えないだろう。ここだけでも一日(2時間)以上がかかっているはず。ただ、この4日の間にも裏彫りを2度行っているから、それも含めて作業日数は多かったのかな。完成度は恐らく70%以上かも。

上の写真は23日だから、作業開始からおおむね一週間ちょっと経ったことになる。今日は耳の形を決めて、口の開いている部分の目安を彫ったところだ。これは一気に彫り進めるのではなく、この後の作業がしやすいように、書き込んだ線に添って浅く彫っていく作業。最終的には、その部分を整形しながら、完成を目指す・・という具合。

もともと、この部分は2日程度の作業内容と考えていたのだが、なぜか一日でここまで来てしまった。この調子で行けば、今月中には8割方、いや9割方の作業が終わってしまいそうな気もするが、「そんなに急いでどこに行く」という別な気もするので、少し考えないと・・・ここまでの完成度は8割といっても良いぐらいだ。

 

次のブログ更新は恐らく、「素彫り完成」になると思うが、それは7月の書き込みまでのお楽しみ。

 

 

 

 

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小町老女2 その2

2019年06月17日 | 能面

前回は「今月には彩色も?」というような事を書いた。実はそのつもりもあったのだが、どうも、今の時点で彩色を始めると、19日にある「能面教室」には、素彫りが終り彩色が途中の「小町老女」を持って行けない。従って、その日が過ぎたら彩色を始めても良いのかな・・である。

で、能面教室までの数日をどうしようか・・と考えていたところ、手持ちの材料の寸法や、これまで彫ったお面の姿を眺めて、「まだ一個しか彫っていなかったな」というお面が目に付いた。「大黒天」だ。ただ、かなり前には「恵比須・大黒」のペアを彫っていたものの、これは2006年2月に彩色が終わっていた。この時期はお面を彫るだけの「素彫り」だけで作業完了の時期であり、この当時の彩色は、私が勝手にペイントを買ってきて色を付けた程度の作業だ。だから、素彫りはもっと前に行われていたはずなので、恐らく2005年あたりだろう。

本格的な彩色も含めた能面製作は、事情により能面講師が交代した、その数年後である。

 

ということで、今回は小町老女の素彫りが完成したことの報告になる。「大黒天」に関しては、次回のブログ更新時になるでしょう。

上は8日の姿。粗めのサンドペーパーがけを終えて、口の中も裏側まで貫通しているから、ほぼ出来上がり。この後は額のしわ、目の中の整形など、最終段階が残っている。

上は目の中を整形したところだ。ここは慎重に作業をする必要があり、過去に何度も失敗をしていた部分。特に、二重まぶたの部分は欠けてしまうところなので、力を入れすぎず、彫刻刀を優しく使う必要がある。これは13日の写真だ。

で、出来上がったのが上の写真で、これが15日だ。一応は「これで素彫りの完成」と位置づけたので、そういうことにしたい。ただ、もちろん先生が点検をすれば、まだ未熟の部分、あるいは修正部分は多いと思うものの、どこかで終わらせる必要があるので、それを含めて自分的にはこの15日の状態を「素彫りの完成」としたい。

で、あと一個はどうしたのか?  もちろん完成はしている。今回も同じお面だったが、2個同時に完成したというところだろう。

 

今後はどうするのかと言えば、すでに「大黒天」の作業が始まっているので、こいつが出来上がったら「彩色」を始めようかな・・・これは7月のお楽しみとしよう。

 

 

 

 

 

 

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小町老女2 その1

2019年06月04日 | 能面

小町老女の2作目だ。6月に入ったら紹介するという予告とおりに作業が進んでいる。

今回も一個目と同じ手順で進んでいるので、写真を主に紹介することにしたい。

上は5月27日の姿。単に一個目を2個目の材料に乗せただけ。この1個目の状態まで彫っていくことで、約2週間程度は時間の余裕が出来るだろう。

さて、ここから作業開始なのだが、顔の輪郭を切り取り、表面をちょっとだけ削ったのが下の写真だ。これは28日だから、こんなもの。

いよいよ、本格的に作業が始まる。もちろん、8割ほど素彫りが完成した1個目を横に置いての作業だから、進捗状況は予想よりも早いことになる。そのため、下の写真は29日にもかかわらず、すでにここまで作業は進んでしまった。

上は29日の姿だが、通常はこの辺まで来るのに1週間はかかる。だが、なんと言っても半完成品を横に置き、数日前に行った作業を繰り返している実態なら、ほんの数日で全体像が見える程度に出来上がって言ったとしても、不思議ではない。

上は30日。このお面の特徴でもある「くぼんだ目」を表現したところだ。特に、たるんだ下まぶたは、他の多くのお面ではなかった部分であり、意識的に彫っていかなければ忘れてしまう場所でもある。また、やつれた頬なども、これまで彫ってきた若い女面にはなかった部分であり、ここの彫り加減も要注意だろう。

上は6月4日、今日だ。30日の写真から数日が経っているのだが、この間は裏彫りも2度行っている。またその間に県知事、市長の選挙などもあって、「投票立会人」でもある私は、終日投票所に居座っていた事情もある。で、作業は一時中断なり。

さて、「本当に2個目を彫っているのか」と思われるのも困るので、その証拠を上の写真で見てみよう。どっちが1個目でどっちが2個目かと言えば、右が一個目、左が二個目だ。これを見る限りでは、1個目の段階まで2個目の作業が進んでいる。ただ、2個目の裏彫りはまだ終わっていないので、裏を返せば一目瞭然。もっとも、表面的にはほぼ同程度に進んでいるから、当初の予定だった「時間を稼ぐ」作業も、一応は完了したといえる。

来週12日は「能面教室」の日だ。本来は、2個目の進み具合もこの日あたりまで続けるつもりでいたのだが、かなり早めに彫り上がってしまった。これも半完成品を横に置きながら、慣れた手順で作業を進めた結果だから、しょうがないかな。

 

今後は、2個の細かい修正を同時に行う事になるが、恐らく今月中には素彫りが完成し、2個同時に彩色まで行くことになりそう・・・

 

 

 

 

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