わいはまいね 能面三昧

写真付きで趣味の能面製作を紹介するブログ

別当3 その3

2019年04月25日 | 能面

別当の作業も終盤に入っている。前回は5割程度の出来具合だと言っていたので、今回ならもっと進んでいるはず。もちろん、その通りであり、このブログではほぼ8割程度の完成度を紹介できそうだ。

上は20日の写真だ。前回の写真が13日だから、ほぼ一週間後の姿。見た目は大差がないようにも見えるのだが、実はここまで来るのに一週間もかかっている。もちろん、細かい修正作業がメインとなっているものの、大きくは耳が出来上がっているところ。この部分を含めて、実は鼻の上に材料を継ぎ足している。当初は鼻の高さは間に合っていたと考えていたのだが、全体を彫っていくうちに、どうも鼻のてっぺん部分が若干低い気配が見えていた。従って、それを補うことで、鼻全体の形のバランスを取った・・というあたりか。更には口の周りや口の中なども、それなりに形良く彫っていったところ、上の写真の程度に仕上がってきたという具合かな。

上は22日の写真。20日と比べてみれば大差はない。ただ、全体的にやすりがけを行いながら部分的な修正を進めている程度。また、裏彫りも同時に進めているから、表面だけではなく、裏も見て欲しいところだが・・

で、上は今日25日。全体にヤスリがけが進み、きれいに見える。また、眼球の穴開けや口の中の彫り具合もいよいよ完成に近くなっている。また、額(ひたい)の形もいくらか修正しており、元になっている写真と比べても違和感がないようにしたつもり。特に、この額の形は、前にも書いたが「彫った3個がすべて違う形になっている」のも特徴だ。ただ、この特徴は意識的なものではなく、何となくそうなってしまったという苦肉の策・・的な部分があり、とても自慢は出来ない。

という具合で、とりあえずは完成度も8割と言えるところまで来た。今後は口の中の舌の根っこ部分を裏まで貫通させる必要があり、これも若干手間がかかる面倒な部分でもある。

従って、今のところは「素彫りの完成は今月いっぱい」を予定しているので、それに沿って作業は進んでいくことになる。ただ、残りはあと数日しかないから、もしかして素彫りの完成は5月に入ってしまう可能性もあるぞ・・・まあいいっか・・・

 

で、「平成」最後のブログになったけど、次回は「令和元年」の報告になる予定。

 

 

 

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

別当3 その1

2019年04月16日 | 能面

作業開始からおおむね2週間。かなり進んでいるあたりだが、実はその通りでもある。しかし、最初から予想はしていたものの、この種類のお面は「めんどくさい」のだ。従って、全体的にはかなり進んでいるとはいえ、手間もかかっている、その結果、見た目は作業が進んでいるのだが、まだまだ半分ほどしか進んでいないといえよう。

上は8日だ。前回の写真と比較しても鼻の形や頬の出っ張り、口の造作などに進歩が見える。特に、口の形が見えており、これに添って彫り込んでいけばそれなりの口の形が出来上がる・・と思う。

上は10日。この2日間で、口の形をよりはっきりとさせている。それと平行して、耳の部分に「接ぎ木」をした。これはもともと材料の横の寸法が狭かったから、不足分を継ぎ足して「耳」にしょうと考えたところ。こうすることで材料の不足分を補い、必要な大きさに仕上げるというテクニックでもある。同じ手段では「鼻」にも応用が利き、材料の高さが不足した場合、鼻の部分を継ぎ足して、必要な高さを得る事も出来るのだ。この手段は過去にも多く活用している。

さて、額(ひたい)部分を見よう。これは12日に撮った写真だが、参考にした写真ではよく見えない場所であり、1個目から苦労をしたところ。実はこの形は、写真から予想をして形を決めたものだ。従って、元の写真にある実物が、この通りとは限らないので、想像の域を出ないところ。まあこんな形だろうと、勝手に考えて彫っているために、実は1個目から今回の3個目まで、全部形が違っている。もっとも、最終的には若干の整形をするはずなので、今後は形も変化すると思う。

上は13日だ。このあたりまで来ると全体が見えてくる。もちろん各部分は荒削りであり、今後の修正は時間を掛けて行うことになる。特に、このお面では「鼻の形」がうまくいかないので、この部分で時間を食っているところだ。すでに3個目なら、上手に彫ることが出来そうな気もするが、そう簡単ではない。ただ、似たようなお面で「獅子口」の鼻の形が良いから、それをまねしようと壁に飾ってあるお面を眺めているものの、なかなか・・・

 

今日は16日だから、上の写真からはちょっとだけ進んでいるが、それは次回に紹介しよう。

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

別当3 その1

2019年04月07日 | 能面

今日は、新しいお面を作り始めた紹介から始めます。

3月中に彫っていた「敦盛」も、月末には素彫りが出来上がった事から、数日間の休養期間も過ぎた頃、4月に入って、次なるお面の作成準備に入っていた。

今、手元にある材料を最大限に活用するには、若干の工夫が必要。当初の予定では「恵比須」にしようと考えて、必要な型紙や参考となる写真も準備していたのだが、手持ちの材料が長さ22cmある。だが、恵比須の長さは20cmを切っており、材料が若干余り、切り捨てることになる、これはもったいない。

で、他を探したとこと、今回の「別当(べっとう)」をちょっと工夫すれば、長さも22cmほどになり、材料を捨てる部分がぐんと少なくなる。これに決定!!

で、「工夫」とは何だ。実は、1個目と2個目の別当を彫ったとき、口の中が狭くて作業が大変だった。この部分を本来の図面よりも若干広くすれば、作業も楽だし、うまくいくはず・・・と考えたという具合だ。で、早速その手順で彫ることにした。

見本の写真は下のもの。これは「能面」と言うよりも「飾りのお面」的なものだ。能舞いに使用するものとは違い「郷土面」の部類に入るお面と言っても良いだろう。

実は、これの実物はない。従って写真だけを参考にして彫ることになるが、すでに2個を彫り上げている。その経験を元に3個目に挑戦しようとしているところだ。

上は1個目の「別当」だ。2018年1月に作業開始で2018年2月に完成している。その後は引き続き2個目の「別当」を彫っているから、それから数えておよそ1年後に3個目の「別当」に挑戦したことになる。

上は4月2日の状態だ。作業開始の日だから、これから毎日、これを彫ることになる。ただ、原則は午前中の2時間が作業時間だから、毎日のウオーキングを終えてからの時間帯を、作業時間に充てることになる。

上は3日だ。まだ1日しか経っていないが、せいぜいこんなもの。

上は4日の姿。目の位置も決まったから、ここを基準に全体の形を作って行く。ただ、この手の形のお面は、これまでもたくさん彫っているから、大体の形や彫っていく手順などは、身についている。そのため、余り難しく考えなくても彫り進む順序や加減なども、理解しているつもり。

とはいえ、やはり毎回、写真や図面をしつこく見ながら寸法を決めて、彫っていく状況だ。また、これまで自分が彫った現物は、余り参考にしないで、元になる写真や型紙を忠実に再現する事を目標にしている。そうしなければ単なる物まねになり、これでは具合が悪い。ただ、全体的な形状は参考にした方が良いだろう。

という具合で、新年度、いや4月からは「別当」の3個目に挑戦しているところだ。

 

 

 

 

 

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする