Reflections

時のかけらたち

風が冷たい春の夜のコンサート

2015-04-08 23:55:40 | music
東京・春・音楽祭 ―東京のオペラの森2015―
ミュージアム・コンサート 東博でバッハ vol.26
安田謙一郎(チェロ)~無伴奏チェロ組曲 全曲演奏会 第二夜

会場:法隆寺宝物館-エントランス
曲目:J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番 ニ短調 BWV1008
       無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009
ルチアーノ・ベリオ:セクエンツァⅩⅣ(チェロのための)
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第6番 ニ長調 BWV1012


安田謙一郎は20代の頃大好きな日本の演奏家の一人でした。
他には亡くなった井上直幸や館野泉も好きなアーティストでした。
左手で弾く館野泉のコンサートに行ってみたいと思いながら
まだ行っていません。こういう演奏家は人柄も音楽もとても魅かれる
人たちでした。

そして30年、40年ぶりの安田謙一郎のコンサートに期待がかかりました。
しかもミュージアムでのコンサートでした。




東京文化会館も東京・春・音楽祭のディスプレイです。








国立博物館黒門から灯りをたどって入っていきます。





コンサート会場は法隆寺宝物館。古いほうではなく今では新しい建物に入っています。






最近チェロはめったに聴かなくなったので、久々に聴く低い音色に最初はちょっと暗く重々しい感じがしました。
ヴァイオリニストでいい演奏家が多くなり、結構ヴァイオリンは聴いていたので・・

最初は音ができってなかったようでしたが、休憩後の現代音楽とバッハの6番は最初からすごくよかったです。
以前よりダイナミックになったような感じがしました。音の中に40年が流れます。
現代曲も音楽というより現代人の気持ちの表現のようなそんな感じでした。
6番では現代曲と対比させたことが良かったかもしれませんが、とても解放感のある演奏でした。
何かから解き放たれたような・・


国宝のレプリカを後ろに演奏会がありました。
友人はバッハと狩野派の絵画は同じころかもしれないと、とてもあっていると
話していました。





今日のバッハはモノトーンのような感じがしましたが、外の世界も水に映る暗い影や
その雰囲気が墨絵のようだねと話していました。薪能みたいと・・ 




私は薄墨色のような桜に春の夜の妖艶さを少しばかり感じながら・・
幽玄の世界




















帰り道、朝みぞれ交じりの雨が降った4月の寒い日の冷たい風を頬に感じながら帰りました。
それもまた何か新鮮でした。
スマホでも結構写真が撮れました。
コメント
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