15日、小母さんの月命日です、小父さん宅に伺いました。
先日電話で小父さんの妹さんお二人が来ているとの連絡を貰っていましたので、お二人へのご挨拶も兼ねての訪問です。
この写真の左が妹さんのひとりで黒の服を着せてもらっているのはkaeru夫人です。今日のタイトルはこの服のことです。
黒も茶も元は着物でした。
元とはもう6年前といえます「3・11」迄です。
妹さんは宮城県の石巻の方で、あの時自宅が一階の半分ぐらいまで海水に浸かってしまいました。今日伺った話では海からかなり離れていたので全く浸水は頭になかったそうです。
しかし下水を通じて上がり始めた海水は家の中で膝をこえて、屋外ではそれ以上だったとそうです。一階の物はほとんど海水漬けになってしまいました。その着物を再生して洋服仕立てにしてみたのがこれです。
kaeru夫人、茶も着てみたくなったようで、
なるほど色によって太めと細めがかなり影響するの見本でしょうか。
妹さんがこの格好で鎌倉の小町通りの洋品店に入って自分で着物からつくったものだと話をしたら、店に出して貰えないかといわれたそうです。
私も50年前の黒い羽織でロングスカートとベストを作りました。黒はスマートに見えますね。小母さん?モデルさんみたいなスタイルですね。センスがとてもいい方ですね。
着物に対する思いと 人の強さを知ることが出来ました
お二人のモデルさんもステキだから ステキさがUPしましたね
たから、和服をほどいて洋服仕立てにす
る話を聞いていましたので、そうですか
程度に聞いていたのでした。
そのあと3・11で一番上の姉さんが腰ま
で浸かり脇の高い所からの手助けで助
かったということからその着物のこと
を知ったのです。
一枚の洋服にも聞かねばわからないこと
がある、聞けば人生と深く結びついてい
ることを知ることができます。
本来人と物とは深い繋がりがあるものな
のですが、それがわからなくなっている
ことが問題なのです。が、そこを見るこ
となしに日々を過ごしています。
くの物と一緒にゴミになりそうな着物を
見て、思い出の物もあり残したい!と思っ
たのでしょう。
それはあの惨状から立ち上がる自分を立
ち上がらせる力にもなったのでしょう。
着物の再生は自分の再生でもあったのだ
と思います。
そこに人間の力を感じます、素敵です。