山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

耕さない農業

2012-09-24 | 農業

 農業というと大きなトラクターで田畑を耕している光景を思い浮かべる方が多いのではないかと思います。種蒔きや植え付け前に田畑を耕すことは、農業の常識として考えられていることでしょう。

 農業(agriculture)の語源は、耕すこと(culture)だそうです。また、文化の語源は、心を耕すこととされているように、耕すということは人類にとってとても重要なこととされてきたように思います。

 このような常識に反して、耕さない農業(不耕起農法)というものがあります。私も5アール程の田んぼと庭先の畑で、この不耕起農法を試験的に行うようになってから既に2年が経過しました。

 不耕起農法のきっかけとなったのは次のような出来事があったからです。農業を始めるにあたってトラクターで田んぼを耕してみました。耕した直後の土壌は、何となく良質な土壌に思えたのですが、一雨降った後の土は何日経ってもぬかるんで、田んぼの中に入ることもままなりません。そして乾いたらカチンカチンに固くなって、素人目にも良質な土壌とは言い難いものに成り果ててしまいました。その原因を色々と調べる内に、自然農法に行き当たったのでした。それ以来、不耕起農法を採用しております。

 大豆、小豆、エンドウなど直接種を蒔く作物は、移植ごてで小穴を穿ち種を植え込みます。ニンジンや大根などの根菜類の場合には、当初は深さ十数センチ位の表土を移植ごてを用いて軽く耕し整地して種蒔きしておりましたが、最近はこれも同様に小穴でやってます。その他の作物は、育苗ポットに種蒔きし成長した苗を定植するようにしております。この時も移植ごてを用い必要最小限の穴を穿ち植えつけるようにしております。不耕起でも何ら遜色なく作物は生長し、収穫できるように思います。

 ただ、陸稲の直蒔き栽培ならばできるかも知れませんが、水稲は難しいかも知れません。また、大規模農業には適さない農法であることは容易に想像できることでしょう。しかし、小規模な場合でしたら、わざわざ耕さずとも栽培が可能ですから、トラクターなどの大型農機具も不要ですし、それに費やすエネルギーも不要となります。そして、大型農機による土の踏み固めや耕耘による土の団粒構造の破壊もなくなります。

 このような逆転の発想ともいえる英知はどこから来たものでしょうか。常識的な考えからは、とてもではありませんが出てきそうにありません。やはり、自然から謙虚に学ぶ姿勢があればこそというべきものかと思います。


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