消費税増税の前にやるべきことがあるだろうという国民の素朴な疑問のためにやっと重い腰を上げざるを得なくなったのか、このところ議員定数の削減の議論が賑やかになってきております。
私は以前から議員の数は多い方が良いと主張してきました。コスト削減をするならば、議員歳費や政党助成金などを減らせば済むことだからです。20%とか細かいことを言わずに半減しては如何でしょうか。コスト削減は、やろうとすれば直ぐにでもできますが、議員定数の削減が実現できるのは、少なくとも選挙を経なければなりません。議員がその報酬に見合った仕事をしているとお思いならば、堂々と「これ位の報酬は当然だ!」と選挙の時に仰ってみてください。
さて、現状の選挙制度には一票の格差の問題がつきまとっています。中選挙区制度でも一票の格差の問題はありました。小選挙区制度の導入によって、種々の政治課題が解決されると宣伝されておりましたが、政権交代は実現したものの、こと政治と金の問題については何の問題解決にもなっておりません。おまけに小選挙区制度の弊害が目立ってきているように思います。
はたして国会議員に地方の代表者たることを期待する必要があるのでしょうか。国会議員たるもの天下国家を議論するべき方々が、一地方の利益代表となってしまってはおりませんか。地方のことは地方にとの掛け声が虚しく響きます。生活に密着した細かいことは地方議会に任せれば良いではありませんか。屋上に屋を架す必要はないと考えます。
いっそのこと比例代表制にしたらどうですか。一票の格差はほとんど生じませんし、死に票も少なくなります。選挙区の区割りや定数の割り振りだとか、しょっちゅうもめている議論は不要になります。勿論、巨大組織や人気者に有利となるなどの弊害もあるでしょう。しかし、それは小選挙区でもあることです。この点、比例代表制の方が、むしろ希薄化できるかも知れません。何れにしても、完璧な選挙制度などあり得ないわけですから、地方議会と似たような選挙制度を取る必要性はありませんし、同質化を防止するという意味でも全く異なる選挙制度の方が望ましいのではないかと考えます。
<参考> 「議員定数削減の是非」「議員定数削減」「必要なのは歳入と歳出の一体改革なのでは?」
つまり、前者では選挙区を分割して議員数を増やします。後者の場合には選挙区を合区して、議員数を減らすことになります。
今議論されている、5増5減は一票の重みが軽い5選挙区を分割します。結果議員は5人増えます。一方、一票の重みが重い5選挙区は合区され、議員が5人減ることになります。
選挙区の分割、合区も地域の歴史・文化・経済的背景がありますので、一筋縄ではいかない問題です。誰かの利益になるように恣意的な線引きをすることをゲリマンダーといっております。
ところで、「薄桜騎荒姫」は何とお読みすればよろしいのでしょうか。良かったら教えていただけませんでしょうか?