JR4GPAの「つぶやき」

JR4GPA の「つぶやき」です。修理依頼は、2013年3月3日のBLOGをご覧ください。

FT-900 修理 18台目

2015-09-13 | Weblog
・電源を入れて、数分から十数分で落ちる
・パワーが低い
と言う FT-900 の修理依頼がありました。

とりあえず確認しないと前に進みませんので、早速通電して
現象を捉えることから始めます。

電源を入れようとしますが、入りません。
あれ?電源を入れて、その後に勝手に落ちるのではなかった?

FT-900 14台目の修理でも同じ経験していますので
ここは慌てず、分解して修理。


とりあえず、電源が入るようになったので、パワーチェック。
1.8MHz~29MHzまでバンドによりバラツキがあり、70W~95W。
PAユニット内の半導体の不良だと、入手不可の可能性がありますが
その他だったら、どうにかなるでしょう。

30分ほど待ちましたが、電源は落ちませんので、コントローラーの
修理が効いたようです。

次は、パワーがなぜ100W出ないかの調査。
パワーアンプ入り口で既にパワーが低いので、パワーアンプを十分に押せていません。
各部調整をして全バンド100W以上出るようになりました。
自然にこんなにズレたのか、触られたのかは定かではありませんが、
2つのボリュームだけが、やけにズレていました。



送られて来た箱が、FT-900のオリジナルの箱で、コリンズフィルター入りの
シールが貼られていました。
コリンズフィルター仕様です。



ご依頼の2点は修理が出来たので、受信関係の調整も。


・基準周波数調整
・2nd LO調整
・Sub-Loop DDS調整
・PLL ロックレンジ調整
・Sメーター振れ具合調整
・IFコイル調整
・IFゲイン調整


良い感じに仕上がりました。そんな中、これは珍しい。
FT-900に入れられている高安定温度補償水晶発振器は初めて見ました。



滅多にお目にかかれないので、電源を入れてどの位で安定するか、
やってみました。3分間はすごい勢いで動きます。
3分を過ぎると、ぴたっと止まって動きません。
従って、真空管無線機のように温まるまで待ちましょうって事で、
3分間は送信しないほうが無難です。
衛星通信のドップラ効果の如く、受信側で追い掛け回さなければなりませんから。
と、言うのはちょっと大げさでしたか?
電源を入れて即電波を出したい方は、高安定は入れないほうが無難です。
3分間は必ず待ちましょう!

各機能をチェックしていると、アンテナチューナーが動作していません。
画面表示にはチューナの動作中が表示されるのですが、
モーターの音がしません。
モーター式のチューナーに関しては、原因が分かっても交換部品がありませんので
修理をしておりません。モーターとかギヤとか機械部品は電子部品のように知恵を絞って
代替部品でと言う訳には行きませんので。


1~2週間、通電試験をして、問題が無かったら返却です。


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