1876to1945さんのツイート(2013年10月01日~)を順に紹介します。1回目の紹介
【フクシマ見聞録】原発いらない、こどもたちをまもれ
Akira Tsuboi@1876to1945さん 2013年10月01日のツイートから
福島行
-目の前の敷石は雨に濡れて、
奥にある郡山構内の光が届いて乱反射していた。
雨が本式に降り出して、
いつもはそこらに屯している人間も
駅の軒下へ移動している。
家路をめざす学生が目の前を通ってゆく。
「郡山市民のみなさん、
ご通行中のみなさん、こんばんは-」
18時をむかえ-
-9月6日の郡山駅前での反原発行動は
三人ではじまった。
関西弁の男性が肩から下げた
拡声機を通してひときわ大きな声で話し始めた。
「-私たちは毎週金曜日、このような雨の日も、
風の日も、この西口広場をお借りして
『原発いらない、こどもたちをまもれ』
そう訴えている、-
-「原発いらない金曜日フリートーク
集会の市民グループです。
よろしくおねがいします。
まもなく、9月11日がめぐってきます。
忘れもしない、2011年3月、11日から
すでに二年半が過ぎようとしています。
だが、その年の2011年、12月に、
当時の野田首相は、原発事故そのものは収束した、-
-「と宣言しましたが、連日のように、
福島第一から放射能が海にダダ漏れになっている
、想像を絶する量の放射性物質を含んだ水が、
地下水が、原子炉を洗いながら海に、
流れ込んでいる、
そのようなことが伝えられています。
ブエノスアイレスで
オリンピック委員会が開かれていますが、-
-「東京オリンピック招致委員会は
記者会見をやるごとに、
日本の放射能汚染は今どうなってんだ、
海に放射能が垂れ流しっぱなしではないか、
そのように糾弾されて、苦戦しております。
そして、大気中には、東京電力の発表で、
毎時、1000万ベクレルの放射能が放出されています。-
-「とても、原発事故は収束したとはいえず、
現在も、とても不安定な状態にあります。
また、地震ひとつで、たいへん多くの
放射能汚染水貯蔵タンクが崩壊するおそれもあり、
また核燃料プールが
崩れてしまう恐れもあります。
核燃料プールが崩れてしまえば
大量の放射能がふたたび放出され、-
-「それは2011年3月11日の事故よりも
ずっと多い放射能が待機中に
漏れだすことになります。
そうなれば、ここに住んでいることも
もはや、できません-」
これからこの男性、
そしてもう一人の郡山駅前行動に
参加し続けてきた男性は、
現状というものを話してゆく。
郡山には県庁もない。-
-霞ヶ関のように国政を動かす
組織があるわけでもない。
問題をもたらしている
行政施設はほぼない、と言っていい。
彼らがその話す対象にしているのは、
もっぱら一般人だった。
通りすがりの人間達だった。
攻撃する対象がある、
というのは一面まだやりやすいのかもしれない。
個々の事情を抱え、-
-分別あるように言えば、
「個人個人の問題。」
としてある意味関わりようがない部分に、
彼らは働きかけてゆく。
今回の見聞記のはじめの方で書いたように、
今年に入って郡山市の人口は33万人台から
ここ十年ではじめて32万人台へと落ち込んでいる。
3%ほどがいなくなり、97%が残っている-
-ことになる。その3%がどれくらい
放射線被害を恐れていなくなったのかはわからない。
多数の方にも複雑な決断に
迷っている者もいるのだろう。
だがこの圧倒的な97%に、この日自分をぬけば、
たった二人で彼らは対峙することになる。
映像を収める女性が
カメラを据えていたが、彼らの言った内容-
-おそらく、カメラの録音から
もれたはずの周囲の反応を含めて、
書いておきたい。-
※次回に続く
2016/9/20(火)22:00に投稿予定です。