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原発問題

原発事故によるさまざまな問題、ニュース

『世界が見た福島原発災害』第2章 飯舘村 ※1回目の紹介 <ホットスポット>

2015-08-04 22:00:46 | 【世界が見た福島原発災害】

*『世界が見た福島原発災害』著者:大沼安史

第2章 飯舘村」を複数回に分け紹介します。1回目の紹介

  福島原発災害は、東電、原子力安全・保安院など政府機関、テレビ・新聞による大本営発表、御用学者の楽観論評で、真実を隠され、国民は欺かれている。事実 上の報道管制がしかれているのだ。「いま直ちに影響はない」を信じていたら、自らのいのちと子供たちのいのち、そして未来のいのちまで危険に曝されること になってしまう。

 本書は、福島原発災害を伝える海外メディアを追い、政府・マスコミの情報操作を暴き、事故と被曝の全貌と真実に迫る。

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**『世界が見た福島原発災害』著書 「第2章 飯舘村の紹介

 第2章 飯舘村

 ホットスポット

 飯舘村は「フクシマ」の北西40キロ前後の距離に位置する。「フクシマ」発の「みえない放射能雲」は、この村を襲い、豊かな山村を放射能で汚染していた。

 「チェルノブイリ」でも見られた「ホットスポット」が、なぜか飛び石のように、この飯舘村に出現していたのだ。

 どうして、こうした「ホットスポット」の飛び地が、原発から離れた場所に生まれたのか?

 この問題について、東大名誉教授の西村肇氏が4月8日、都内のホテルで開いたプレゼンテーションで、「大気拡散モデル」を使い、概略以下のように解説している。

 西村氏の「大気拡散モデル」を使った解析は、「3月22日」に「フクシマ」から放出された「放射能雲」の拡散状況に限ったものだが、北西へ向かう風で運ばれた気団は、最も汚染濃度の高い最下部が40キロ前後離れた地点ーすなわち飯舘村で着地したと見られるという。

 その時の「放射能雲」の大きさは「幅2キロ、高さ200メートル」で、それが毎秒2メートルの速度で村を通過した。

 いったん「フクシマ」の上空200メートルまで立ち上がった「放射能雲」は、風で拡散しながら北西へ流され、飯舘村で地上に舞い降りていたわけだ。

 つまり、北西に向かって風が吹くと、風下40キロに位置する飯舘村が「放射能雲」の直撃を受けることになる。飯舘村の「ホットスポット」はこうした大気拡散のメカニズムで起きていたわけだ。

 理論物理と化学工学を専門とする西村肇氏は、水俣病が有機水銀によるものであることを解明した人として知られるが、8日のプレゼンで、大気の拡散研究は「4日市ぜんそく」公害での研究実績があるので、日本の研究水準は世界トップだと指摘していた。

 そうした優れた学問的な蓄積を生かし、「フクシマ」の放射能雲拡散予測に使おうともしない日本政府! 本邦始まって以来最悪の「公害」とも言うべき「フクシマ」に、過去の「公害」の教訓、研究成果を活かさなかった日本政府! この点からも、日本政府の「拡散予報」に対する消極姿勢は批判されてしかるべき、と思われる。

※続き第2章 飯舘村は、8/5(水)22:00に投稿予定です。

 

世界が見た福島原発災害─海外メディアが報じる真実

 


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