なお色の手紙

行ったり来たりのありふれた毎日が、
キラッと光る宝探し、
本能と煩悩のおもむくまま、
語り合えたらうれしいなあ。

箸休め

2016-10-05 21:45:47 | Weblog


読書にも、箸休めが必要。
ほとんどミステリー小説を読んでいる私。

殺人事件が多いので、ぐいぐい読んでしまう時もあり、若干疲れる。
ミステリーの在庫が切れてしまい、以前買っておいた本を読むことにした。


力作なのに、箸休めとは失礼な言い草だけど、読んだのはエッセイ。
大御所、東海林さだおさんの、「花がないのに花見かな」





すでに70歳を超えていらっしゃるので、世代間のギャップもあるかと思いつつ読んでみた。
正直、三分の一は、あんまり興味のないこだわりもあったけれど、(私としては、そこはそんなに気にならない感じ)
実に面白い。


身近なところで、一番共感したのは、風呂屋のお湯。
洗い場で風呂桶にお湯をため、顔を洗ったりしたい時、一回プッシュ式の腹立たしさ。

一回押すと、桶にすり切り一杯分のお湯が出て、ストップするあれだ。
顔を洗うにも、体を洗うにも、不便極まりない。


押す、ためる、洗う、捨てる、押す、ためる、洗う、捨てる。
一連の流れが、中断しまくるので、イライラする、シャワーも同様で、もうちょっと流して欲しいのに、止まる。

経営者側からすると、無尽蔵にジャージャー使われちゃたまらん、これで随分と節約されるのだろう。
しかし、今時は家に風呂がある、それなのにわざわざ入浴施設や温泉に行くのは、広々としたお風呂で、
たっぷりのお湯を使い、贅沢したいからに他ならない。


*東海林先生曰く、「もっと欲しいなら、その丸いところをもう一回押しなさい。」
「出さないとは言ってません。もう一回押せばちゃんと出すと言っているのです。」
いけしゃあしゃあとまあ、蛇口のくせにお役人の様な口の利き方をする。
・・・・毎回毎回腹が立つ、蛇口が憎い。


略しましたが、ここの描写がとても面白いです。
全文読んで欲しいです。


他に、対談が三編あり強烈で、面白い。
1、女探偵、2、樹海探検家、3、動物行動学研究科

1、は、依頼人の詳細やその収入の凄さに驚く。
2、は、樹海で死を選んだ人の詳細が興味深い。
3、は、草食系男子ばかりじゃ、どうなる日本、生物学的解説が凄い。

他にも、へ〜ほ〜と興味深いところ満載でした。
もう一冊、買い置きがあるので、殺伐系など読んだ後に、また引っ張りだそうかと思います。
コメント
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