次ぎの仕事が見つかるまで寮を追い出さないで--。ヤンマーびわ工場(長浜市)の期間従業員で、今年2月に雇用を打ち切られた男性(43)が5月1日、退去を求められた寮の居住権を主張し、長浜簡裁に調停を申し立てた。男性は「無職では家を貸してくれない。家がなければ就職活動もできない」と窮状を訴えた。
男性によると、08年1月から工場に派遣され、9月にヤンマーが直接雇用する期間従業員になった。ところが、最初の雇用契約満了日の今年2月15日に雇い止めをされたという。住まいはヤンマーが借り上げた長浜市内の賃貸マンションで、今月15日に退去するよう求められている。
ヤンマーは2月、県内5工場で男性を含む約250人の契約を打ち切った。うち入寮者が113人おり、4月末で寮に残る17人に退去を求めた。同社の広報担当者は「入寮申請書には離職後3ヵ月で退去する内容が盛り込まれている。調停内容を確認して対応する」と話した。
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(5月2日付け朝日新聞)