いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

新しい街でもぶどう記録;第451週

2023年07月08日 18時00分00秒 | 草花野菜

▲ 今週のみけちゃん
▼ 新しい街でもぶどう記録;第451週

■ 今週の武相境斜面

■ 今週の草木花実

■ 今週の半額

藤フード 大福 公式web site

■ 今週の最後の一袋、あるいは、多彩な飴包装紙

「キャンロップ ヨーグルト」、佐久間製菓株式会社。同社は、廃業 (google)。もうこの商品はつくられないので、最後のひと袋となる。

■ 今週のインドーイラン

イランが上海協力機構に正式加盟(google

中国とロシアが主導する枠組み、上海協力機構の首脳会議がオンライン形式で開かれ、核開発をめぐってアメリカなどと激しく対立するイランの正式加盟が承認されました。

中国とロシアが主導する安全保障や経済協力の枠組み、上海協力機構の首脳会議は4日、オンライン形式で開かれ、中国の習近平国家主席のほか、ロシアのプーチン大統領も出席し、ロシア国内で武装反乱が起きてから初めての国際会議の参加となっています。

会議の冒頭で、議長国インドのモディ首相は「インドは議長国として、多方面にわたって上海協力機構の協力関係を強めようと絶え間ない努力を続けてきた」と述べ、この枠組みを発展させていく考えを示しました。(NHKニュース)


出展 出展 

現在、インドとイランは基本的に建設的に外交関係を進めているようだ。一方、問題はある;

インドは1979 年のイスラム革命を歓迎しませんでしたが、その余波で両国間の関係は一時的に強化されました。しかし、インド・パキスタン紛争におけるイランの継続的なパキスタン支援と、イラン・イラク戦争中のインドのイラクとの緊密な関係は、二国間関係を大きく緊張させた。wiki

何より、因縁としては、過去に軋轢があった。これは近隣国家間の摩擦といえるだろう。現在も、インドは隣国のパキスタンや中国とそれぞれ国境紛争を抱えている。そして、インドはイラン(ペルシア)から侵攻されたことがある。1739年に、インド(当時はムガール帝国)はペルシア帝国に襲われた:


愚記事 襲われるデリー

現在、イランはイスラム原理主義国家で、パキスタンの背後にいる。インドは現在ヒンドゥーナショナリズムの勃興で国内のイスラム派との軋轢が起きている。潜在的には「文明的衝突」の因子はある。イランの核武装の動機は、イスラエルや欧米に対抗したいことに加え、対インドでもあると以前どこかで読んだ。

ということで、上海協力機構(SOC)は結構呉越同舟ではある。それにしても、SOCはユーラシア大陸を覆ってしまった。残るは、ヨーロッバ「半島」のみ。

■ 今週の「偽毛唐」

これぞ阿Qの大きらいな人物、銭旦那の長男だ。この男は前に城内に行って洋式学校にはいり、どういうわけか、そのあと日本へ行った。半年たって帰ってきたときは、足も西洋人のように膝がまっすぐになっていたし、辮髪もなくなっていた。阿Qは、あくまで「にせ毛唐」とよび、また「毛唐の手さき」と呼んだ。(魯迅、竹内好 訳、『阿Q正伝』)


Google ニュース  中国 王毅 人種差別

王毅氏は続いて「中国・日本・韓国の友人が米国に行けば彼ら(米国人)は誰が中国人で日本人で韓国人なのか区別がつかない。欧州に行っても同じこと」とし「私たちが頭を黄色に染めて鼻筋を通して高くしたところで西洋人になれない。自分たちのルーツがどこにあるのかを知らなければならない」と話した。ソース

Yahooニュースへのコメント

■ 今週の「Z」

(一部)ネットスラングで「Z」(ゼット)とは財務省のこと。財務省の政治家やマスコミへの「御説明に上がります」=入説大作戦は有名。一方、子供層への「洗脳」大作戦も実施中と知る。財務省の方から学ぶ!

■ 今週の「アカ」、「アオ」、「シロ」、「クロ」

ミッフィーの作者、ディック・ブルーナ(wiki)の作品。作品名は不明。モンドリアンの作品を見るミッフィー。使用色彩が、赤青白黒。 (⇒蛇足:オランダのルッテ政権崩壊 国王と今後の対応協議 [google])

■ 今週の読んだ物語

村上春樹、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

おもしろく、読みやすかった。でも、話は、わかるが、実は、難しい。なぜそんなことになるのか、という点、これは何をもの語っているのか、疑問はたくさんでてくる。そういう、謎解きは、たくさんネット上にもあって、楽しんで読んでいる。そういう読み方もあるのかというものが多い。

ひとつ印象深かったのは、父が子に伝える「物語」。これは、村上春樹の『猫を棄てる』に決定的に語られる、父から子に伝える物語を想起させる。そして、この『色彩を持たない』での灰田が語る父が伝えた物語の意味の解釈も難しい。そして、灰田は自分の父の物語を他人、すなわち多崎に伝えるのだ。そして、村上は自分の父の物語を『猫を棄てる』で公知とした。

謎が多い物語ではあるが、特に村上作品として突出しているとおいらが感じたのは、カトリックと悪霊。登場人物はカトリック信者であるとは語られていない。でも、5人はカトリックの慈善団体の活動でつながっている。ただし、登場人物の「アカ」は同性愛である。ということは、カトリック信者ではなさそうだ。でも、富裕である「アカ」は隠れてカトリックの慈善団体に寄付をしている。そして、悪霊だ。「シロ」には悪霊がついていたとうのだ。これは、引いた。そして、巡礼。

『色彩を持たない』でずっと「流れる」曲は、今では、YouTubeで容易に聴ける;

■ 今週の竹雀(仙台伊達家の家紋);千葉卓三郎

色川大吉、『自由民権』と荒井勝紘、『五日市憲法』で、千葉卓三郎wiki)を知る。これはビンゴだった。本ブログでの鍵語句「仙台伊達家」、「戊辰戦争」、「敗残」、「ロシア正教」、「大槻盤渓」など。

つまり、「五日市憲法」草稿を書いた千葉卓三郎は仙台伊達家の末端家臣で、戊辰戦争に参戦、敗残後何とか身を立てようと「七転」し、最後に民権思想とその結実の「五日市憲法」草稿に至る。

その「五日市憲法」と千葉卓三郎を歴史から今に蘇らせたいきさつの詳細が荒井勝紘、『五日市憲法』にある。

面白いのは、千葉卓三郎は、戊辰戦争で敗残し「復員兵」としても行き場がなく、信奉すべき新たな思想を探す。そして、最後は、民権思想へたどり着く。これは、学徒出征し、敗戦。復員兵となる。そして、山村工作隊・民商専属民と展開する色川大吉の青年期の軌跡と重なる。

▼1968年に勉学と研究にいそしんでいた学生と教官の話

この荒井勝紘、『五日市憲法』で興味深かったのは、1968年問題。この五日市憲法の発見は1968年のことだ。この年に勉学と研究に励んでいたという物語だ。この頃は、紛争の季節であったはずだ。例えば;

  
新宿騒乱事件から50年 あのときの若者たちは今      東京教育大学の無期限スト

荒井勝紘、『五日市憲法』を読むと、「68年革命」とか、大学紛争とか、どこ吹く風?。色川大吉は「威厳」を以て、学生をビシバシ指導している。

なお、仙台の(旧制)高等学校で下級であったはずの永井陽之助はこの時期の大学紛争で消耗し、「研究者としては終わった」と山崎正和は云っている。その点でも、色川大吉はどこ吹く風、であったのだ。すなわち、1968年の五日市憲法草稿があった蔵を開けたのち、百余の土蔵を開けたそうだ。