少し古い話だが、1月に発表された朝日歌壇賞で朝日歌壇撰者が選んだ歌
「六二三、八六八九八一五、五三に繋げ我ら今生く」(岸和田市・西野防人)があった。
数字が続く不思議な歌・・・という感じだけで、恥ずかしながら良く分からずそのままで終わっていた。
先日(2・23日)掲載された《声》(岸和田市・岡野幸枝さん)の投稿を読むまでは。「八六・八九」は広島と長崎に原爆が投下された日、「八一五」は終戦記念日、「五三」は新憲法施行の日。
そして「六二三」は沖縄戦終結の日だと。2008年4月に沖縄に旅行した時、6月23日は「沖縄慰霊の日」ここで追悼式が行われるという処にしっかり立っていたのに・・・。5・7・5・7・7の短歌でこんな凄い反戦歌を詠むとは。
還暦を過ぎたり、そろそろ還暦に近づいた世代・・・「戦争を知らない子供たち」の歌を口ずさんできた世代のひとりだが、せめてこの「数字」だけはしっかりと心に刻んでおかないと・・・春が間近な穏やかな日に思った事。
三十一文字の中に歴史的な数字を詠み込むとはすごいことです。次代の若者たちに伝えていかねばなりません。
戦争が風化されないように、時には考えなければと思いますが・・・。
せめて、NHKの「日本人はなぜ戦争へ向かったのか」をみたり、新聞の投稿(語り続ける戦後)を読んだりしています。