日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

原田マハ著「奇跡の人」

2018-02-05 | 読書
1月に読んだ
原田マハ著「奇跡の人」双葉文庫刊



ページを繰るまで気付かなかった。
あの映画や芝居で有名なヘレン・ケラーとアン・サリヴァン先生のお話しとは

雪深い津軽の金木町・・と言えば、太宰治の生家で有名
金木でお城と見まごう豪邸はやはり太宰の生家でしょう。

明治20年、その豪邸を訪れた「去場 安」えええ??
豪邸の娘、「介良 れん」ようやく気付いて読み進めた。
アメリカの実話を下敷きに、同じ時代を日本に置き換えそっくりなぞらえた物語。

獣のような三重苦のお嬢さんを、愛情と毅然とした態度で賢く上品に躾けて行く。

覚える言葉が増えても、言葉の概念を知らないのではないか?
もう少して仕上がる筈の娘を強引に親元に戻させられ、元の木阿弥になったれん
安の身を捨てての引き戻しであの有名な場面を思い出した。

むか〜〜し、白黒映画で見た事のある「奇跡の人」



咽が渇いて「水」を求めたれんに井戸水ポンプの水を触らせて
「ウオア〜〜」(ウオーターではなかった)と叫び言葉の概念をつかみ取る。

映画で見た事をなぞっていても、始終涙が出てしまう本でした。

そうそう、カバーの画はルドンの「花に囲まれた2人の少女」

   

目をつむる少女をやさしく見守るサリバン先生
ピッタリの作品でした。
コメント
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