日々好日・いちよう

ちょっとした日々の一コマです

「超長期住宅」講習会

2008-10-24 | 仕事・建物
昨日の続きです。

「超長期住宅」のは常に(200年住宅)が併記されているが
これは言い出しっぺの前福田総理の置き土産だが
推進事業は着々と進んでいる。
・・が、言葉の無責任さは前総理と同じレベルだ。
日本の住宅の平均寿命は30年、アメリカ55年、イギリス77年
日本は確かに短いが、そこに突如として200年の文字

講習会の講師の話では
「長期住宅で100年をうたっている住宅メーカーがあり、インパクトがない 
 200年住宅でいこうや」にきまったという。
公正取引委員会などからクレームはつかないのか?



内容としては「耐久性」「耐震性」「維持管理」で性能表示に準拠する。
構造は75年以上持つように10年毎の定期点検
設備・開口は30年で取り換え
「住宅履歴書」の作成し、既存住宅流通を促進させる。
タイトル以外には何処にも200年の文字はないのに
テキストの随所に「住宅の長寿命化(200年住宅)」の文字が躍る。

そして、「長期優良住宅促進税制の創設」では
登録免許税3.4万円減 不動産税100万円控除の上乗せ
固定資産税1/2軽減が2年延長される
全部を比較すると最大の減税額と比べると10年間で14万円の減税効果
優遇とは言えないのでは・・

一生の大仕事の住宅は少しでも長持ちして欲しいと思うし
造る側も1年でも長く暮らして貰いたいと造る。
しかし政府自らが200年住宅とうたい法制化しても
この仕様で200年もたせるのは無理がある。

今から200年前は江戸時代、明治維新の60年前
冷暖房なし・断熱材なし・太い柱・材料厳選のお金持ちの家が何軒残っているだろう・・

お金に糸目をつけなかった22日見学の銅御殿(写真)ですら、築96年。
長寿命の家の方針には賛成、異論なし。
しかし、言葉は体を表す。
嘘つき建築士のための大改正をした筈なのに
国民、いや住人を欺く言葉は慎んでもらいたい。
コメント
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