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閉塞感一掃に期待 石巻市長に新人・亀山氏

2009-04-20 17:05:31 | Weblog
閉塞感一掃に期待 石巻市長に新人・亀山氏 2009年4月20日 河北新報
http://www.kahoku.co.jp/news/2009/04/20090420t11032.htm
 任期満了に伴う宮城県石巻市長選は、元石巻専修大教授で新人の亀山紘氏(66)が、再選を目指す現職の土井喜美夫氏(65)との一騎打ちを制した。政治的に無名の新人が短期決戦で勝利を収めた背景には、相次ぐ市政の混迷で第二県都に漂う閉塞(へいそく)感があった。有権者の憂いが広がる中「石巻を変える」と訴えた亀山氏への期待が大きかったといえる。
 タクシー券の私的利用問題や交際費による香典支出の在り方が問われた。公金に対する土井氏の市長としての認識の甘さが、想像以上に市民の大きな批判を招いた。
 とはいえ、公金問題だけで有権者は判断したのではない。市議会の過半数の支持が得られず、混迷が続く現市政への失望感が、根底にある。土井氏はタクシー券問題で謝罪し、その上で財政再建などの実績を強調したが、市民の選択軸は4年前と大きく変化していた。さまざまな意味で「新しい石巻」への期待が膨らんでいたことを象徴している。
 行政経験のない亀山氏の手腕は未知数だ。サポート態勢をどう築くかが当面の課題となる。土井氏が手掛けた行財政改革も、評価すべき点は継承し、土井市政に欠けていた点を改めることが、新市政の円滑なスタートにつながるだろう。
 政策論争をよそに市を二分した今回の選挙は、しこりも相当あるとみられる。新市長と、それぞれに分かれて支援した市議会は、しこりを引きずらないことだ。広く市民や経済界などとの協調路線を築かなければ、市民が敬遠する「政争のまち」からは、脱皮できないことを忘れてはならない。

◎市民本位の市政目指す/石巻市長に初当選した亀山紘(かめやまひろし)さん(66)
 着慣れた実験用の白衣をスーツに着替えた。街頭でマイクを握る日々を重ねるうちに「学者から政治家の顔になってきた」とは周囲の声。立候補を表明した今年1月末以降は、初めての政治、初めての選挙で、無我夢中で過ごしてきたという。
 「停滞する石巻の現状を憂い、何とかしなければならない」と決意し、無縁だった政治の世界に飛び込んだ。当初の不安は、党派を超えた支持の輪が広がるにつれ、使命感と自信に変わった。
 選挙期間中「なかなか慣れません」と照れ笑いを見せた。それでも多くの支持者を前にいったんマイクを握れば「学生も、これだけ熱心に講義を聴いてくれればなぁ」と、聴衆を和ませることも板についてきた。
 「学者に政治ができるか」という批判にも「素人感覚こそ大事」とはねのけ「市民や市議会、経済界などと広く知恵を出し合い、市民本位の市政を目指す」。温和な表情を引き締めた。
 太陽光利用などの環境科学が専門。趣味はゴルフと家庭菜園。石巻市内の自宅で妻、次男、義母、伯母の5人暮らし。

◎実績訴え実らず「わたしの不徳」 現職土井さん
 「信じられない」。石巻市立町にある現職の土井喜美夫さん(65)の選挙事務所は、新人の亀山紘さん(66)の当選がほぼ確定すると、重い雰囲気に包まれた。
 タクシー券問題などの影響が大きくのしかかり、当初から苦しい選挙戦を強いられた。巨額債務を抱えた公立深谷病院の清算と後継病院誘致での迅速な対応、行財政改革の強力な推進で合併新市の財政基盤安定に努めた「実績」を訴えたが、終始守りに徹する選挙に甘んじた。
 事務所に姿を見せた土井さんは「わたしの不徳の致すところ。皆さんのご恩は終生忘れません」と述べ、多くの支持者を前に深々と頭を下げた。
 「合併を成し遂げた功績は大だった。もう一期続けてほしかった」。支持者からは、落選を惜しみ、悔しさがにじむ声が漏れた。
石巻市市長選挙結果
当 48031票 亀山紘   無新 元石巻専修大理工学部教授
 30413票 土井喜美夫 無現 石巻市長



 宮城県石巻市は、2005年4月に旧石巻市と桃生町・河南町・河北町・北上町・雄勝町・牡鹿町が合併してできた、人口16.2万人の県東部に位置する県内で仙台市に次いで人口の多い市ですが、市長選は4年前の前回選挙で、公明党の推薦を受けて自民推薦の同じく新人のライバル候補を退けて初当選した現職の土井喜美夫に、石巻専修大理工学部教授の亀山紘氏が挑む形となったのですが、こちらは現職が敗れるまさかの波乱となり、元石巻専修大理工学部教授で新人の亀山紘氏が48301票を獲得し、現職の土井喜美夫氏(30413票)に18000票の大差をつけて初当選しました。
 まあ、こちらは、市議会の過半数の支持が得られないことに加えて、タクシー券の私的利用問題や交際費による香典支出の在り方に対する現職の認識の甘さに対する失望感が予想以上に現職に対する不満という形で亀山氏への支持へと流れる いわば現職土井氏の自滅的意味合いもあったように思いますが、政界とはこれまで縁のなかった亀山新市長はどのような市政運営を行なってくれるのでしょうか…。
 宮城県と言えば、仙台市という東北の主要な機能の全てが集まる巨大都市があり、どうしても一極集中の煽りを受けがちかと思いますが、それだけに民間出身の新市長がどのような舵取りをするのかに注目が集まりそうです。


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