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谷本整形の点滴作り置き 死亡・入院騒動 ニュース6本

2008-06-12 18:11:04 | Weblog
患者血液から細菌…整形外科・点滴液作り置き 2008年6月12日
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080611-OYT1T00803.htm
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080611/crm0806112316049-n1.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080612k0000m040135000c.html
 三重県伊賀市の整形外科医院「谷本整形」(谷本広道院長)で、点滴を受けた複数の患者が体調不良を訴え、うち1人が死亡した問題で、同医院の看護師が院内のマニュアルに反し、点滴液を作り置きしていたことが県警の調べでわかった。
 また、患者が治療を受けている病院の検査で、5人の患者の血液から「グラム陰性桿菌(かんきん)類」の細菌が検出されたこともわかった。
 県警は作り置きした際に、細菌が入り込み増殖し、院内感染した可能性があるとみており、業務上過失致死傷容疑での立件を検討する。
 また谷本整形で点滴治療を受けた男女5人(60~70歳代)が、体調不良で入院したことが新たに判明。患者は計19人になった。 → その後4人増えて23人に…。
 グラム陰性桿菌類は、病原性が高いのが特徴で、院内感染を引き起こす代表的なセラチア菌のほか、大腸菌やインフルエンザ菌、緑膿(りょくのう)菌なども属する。
 11日午後、点滴を受けて体調を崩した患者が治療を受けている伊賀市内の2病院の院長らがそれぞれ記者会見し、計5人の血液からグラム陰性桿菌類の細菌を検出したことを明らかにした。患者の多くは細菌感染によって起きる敗血症の症状が出ていた。
 両病院での原因菌の特定には数日かかるという。
 県警はこの日、死亡した伊賀市の市川満智子さん(73)の司法解剖をしたが、死因は特定できなかったと発表した。今後、病理組織検査などを行う。
 谷本整形は、腰痛などの緩和のため、鎮痛剤とビタミン剤、生理食塩水を調合した点滴液を投与している。県によると、5月9日から1か月間に点滴を受けた患者は延べ667人にのぼる。(以降省略)

点滴毎朝作り置き、血液から細菌 院内感染の疑い強まる 2008年6月12日
http://www.asahi.com/health/news/NGY200806110013.html
 三重県伊賀市の診療所「谷本整形」で点滴を受けた患者が相次いで体調を崩して1人が死亡した問題で、同診療所が毎朝、午前中に使う点滴を10パック単位で作り置きしていたことが11日、同県の調べでわかった。多い時は30パックを作り、残った分は次回の
 谷本広道院長は11日午前、記者団に対し、30歳代の女性看護師が「院長の指示に反して点滴を作り置きしていた」と申し出たと説明していた。
 また、伊賀保健所が9日に同診療所で調査した際、看護師は「10パックぐらい朝に作るが、忙しいのですぐになくなる。今日はもうない」と説明したが、10日に調査した保健所職員が、診療所の医療廃棄物用のごみ箱のようなものから未使用の8パックを回収していたことも分かった。
 県警は11日、死亡した市川満智子さん(73)の遺体を司法解剖した。死亡推定時刻は10日未明と分かったが、死因はわからなかった。点滴パックの保管状況などが適正でなかった疑いもあるとみて診療所側から事情を聴いている。

点滴液作り置き、複数の看護師が関与…三重・伊賀の整形外科 2008年6月12日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080611-OYT1T00803.htm
 三重県伊賀市の整形外科医院「谷本整形」(谷本広道院長)で、点滴を受けた複数の患者が体調不良を訴え、うち1人が死亡した問題で、点滴液の作り置きには複数の看護師が関与、余った分については翌日に使用していたことが県の調査でわかった。
 5人の患者の血液から「グラム陰性桿菌(かんきん)類」の細菌が検出されたことも判明。県警は、点滴のパックに注射針で薬剤を入れる際に針についた細菌が混入、時間の経過とともに細菌が増殖した可能性もあるとみて、業務上過失致死傷容疑での立件を検討する。(以降省略)

三重の「谷本整形」を捜索、業務上過失傷害容疑で 2008年6月12日 
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080612-OYT1T00440.htm
毎日夕刊 http://mainichi.jp/select/today/news/20080612k0000e040068000c.html
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080612/crm0806121225011-n1.htm
 三重県伊賀市の整形外科医院「谷本整形」(谷本広道院長)で、点滴を受けた患者19人が体調不良を訴え、同市内の市川満智子さん(73)が死亡した問題で、県警捜査1課と伊賀署は12日、業務上過失傷害容疑で同医院の捜索を始めた。
 県警は同医院で常態化していたとされる点滴の作り置きが院内での細菌の繁殖、感染につながったとみて、同容疑での立件が可能と判断し、捜索に踏み切った。
 県警は、問題発覚後、同医院からカルテや点滴用に調合する未使用の薬剤などの任意提出を受けていたが、作り置きと患者の体調不良の因果関係を調べるには、細菌が付着している可能性がある使用済みの点滴パックなどを押収することが必要と判断した。県も立ち入り調査で、7人の患者が体調不良を訴えた今月9日に患者が使用した点滴セットなどを回収し、細菌について鑑定している。
 県などによると、同医院では、看護師が、少量の薬剤の入った「アンプル」と呼ばれるガラス容器から注射針で薬剤を吸い上げ、生理食塩水などの入った点滴ボトルに入れて点滴液を調合していた。
 一方、県の調べで、調合は看護師によって複数の場所で行われ、清潔保持が困難な状況だったことが判明。調合後の点滴液は事務机の上で保管していることもわかり、院内の検査の結果、看護師の指の消毒手順にも清潔が保持できない設備上の問題があったとしている。
 伊賀市の男性(85)が昨年10月、股(こ)関節の治療のために、谷本整形で点滴治療を受け、4日後に死亡していたことがわかった。県警はこの男性の死因についても詳しく調べる。
 また、谷本整形で点滴を受けた男女4人(50~80歳代)が体調不良を訴えたことが新たに判明し、患者は計23人になった。

「常識外れ」いぶかる関係者 点滴液つくり置き 2008年6月12日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080612/crm0806121107003-n1.htm
 看護師による薬剤の「作り置き」が原因だった疑いが強まった診療所「谷本整形」(三重県伊賀市)の集団院内感染。効能の劣化や細菌の繁殖が進みやすい点滴液は、投与の直前に調合するのが基本とされ、医療関係者からは常識を外れた診療所の対応をいぶかる声が相次いでいる。
 点滴液に使用された薬剤を製造、販売する業者は「開封後すぐに使うのが前提。開封したら滅菌状態は保てない」(食塩水の販売元)、「6時間までしか(効果と安全性は)分からない」(鎮痛剤のメーカー)と説明。使用直前にパックから取り出すよう製品に明記しているといい、大阪府内の医薬品卸業者は「そもそも作り置きすることを想定して製造しておらず、開封後の薬剤の取り扱いにまでは責任を持てない」と話している。
 「通常は点滴する直前に調合する」と話すのは愛知県内にある診療所の医師(55)。点滴液はマイナス20度以下で保管しないとウイルスに感染する可能性が高まるためといい、医師は「注意していても院内感染することがある。(薬剤を)作り置きするなら、注射器を使い捨てにしたりして院内の衛生面に気を付ける意味がなくなってしまう」と谷本整形の対応に首をかしげる。
 また、大阪府立急性期・総合医療センター(大阪市住吉区)も「点滴液は細菌が繁殖しやすいので、化学療法として薬剤を調合する場合、滅菌状態の部屋で使用量だけ作ることは大原則。薬剤の作り置きは、医療人として言語道断の行為だ」と厳しく非難する。
 一方で、点滴液の作り置きが水面下で行われている実態を示唆する声も。この医師は今回の問題発覚後、診療所で勤務する看護師から、以前勤めていた医療機関で点滴液の作り置きが行われていたと聞かされたという。医師は「患者さんがたくさん来て、使う人が多かったのではないか」と指摘、問題の根深さを推し量った。

点滴受け、青ざめて「気分悪い」 他の患者目撃 2008年6月12日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0611/NGY20806110005.html
 鎮痛薬だったはずの点滴を受けた後、青ざめた患者が「気分が悪い」と次々に救急車で運ばれた。三重県伊賀市の谷本整形で患者14人が体調の異常を訴え、1人が死亡した問題で、ほかの患者が、9日の診療所の様子を目撃していた。谷本広道院長は11日午前になって、看護師が点滴を作り置きしていたことを明らかにして、謝罪した。関係者からは、感染症の可能性を指摘する声もあるが、三重県警は11日午前も引き続き捜査員を派遣して調べている。
 谷本整形には、問題発覚から一夜明けた11日も、休診を知らずに診察に訪れる患者が相次いだ。
 10年ほど同診療所に通院しているという伊賀市内の女性(77)は、脚と腰の痛みを治療するため1日おきに点滴を受けている。9日正午過ぎも、点滴室で点滴を受けていたところ、一緒に点滴を受けていた男女3人が相次いで「気分が悪い」と訴える様子を目の当たりにしたという。点滴室では、約10人がいすに腰掛けて点滴を受けていた。気分が悪いと訴えた3人はいずれも無色透明の液体を点滴中だったという。
 3人とも顔色が青ざめ、看護師らに横たえられた。3人のうち2人は救急車で相次いで運ばれていったという。この女性は「びっくりした」と話していた。
 亡くなった伊賀市島ケ原の市川満智子さん(73)の夫の篤さん(77)は11日朝、自宅前で取材に応じ「新聞、テレビでしか分からない。何も分からない」と話した。時折涙ぐんでは言葉を詰まらせた。
 篤さんによると、満智子さんは腰痛で1カ月ほど前から谷本整形に通院していた。点滴を受けた9日から具合が悪くなり、翌10日昼に起こしに行って、動かなくなっている満智子さんを見つけた。
 弔問に訪れた知り合いの70代の夫婦は「篤さんは満智子さんに先立たれてかなわんと不安を口にして、参っている様子だった」と話した。




 三重県伊賀市の谷本整形での点滴が原因と思われる死亡事件及び入院騒動ですが、入院患者は計9人増えて23人になりました。
 また患者の血液から院内感染の原因となる「グラム陰性桿菌(かんきん)類」が検出されたようで、点滴を作り置きした時に、細菌が入り込んで増殖し、院内感染が発生してした可能性も疑われているようですね。
 そして、死亡者は1人とされていましたが、実は昨年の10月にもこの谷本整形で点滴を受けた85歳が4日後に死亡していたことが判明。死亡した2人はいずれも高齢なこともあり、点滴との因果関係を立証することは困難だとは思いますが、院内感染の原因となる「グラム陰性桿菌(かんきん)類」が検出されたことを考慮すれば、県警が業務上過失傷害容疑で捜索に入ったのも当然の処置ではないかと思います。

 ちなみに、この点滴を作ったとされる30代の女性看護師は9日に伊賀保健所から調査を受けた時に「10パックぐらい朝に作るが、忙しいのですぐになくなる。今日はもうない」と説明したにも関わらず、翌日に調査に入った保健所の職員がごみ箱?から未使用の8パックを回収するなど、証拠隠滅の疑いさえあり、証言そのものが信用に値しませんし、県の調査では、診療所で『複数の看護師が関わって習慣的に、朝、点滴薬剤の作り置きをして、余った点滴薬剤は次の診療日に使うこともあった(12日 毎日夕刊記事)』と、30代看護師の単独行動ではなく、複数の看護師が関わっていたことが判明しているようで、もはやこうなると、(院長は点滴の作り置きをしないように指導していたと言っていますが)診療所ぐるみで、点滴の作り置きが暗黙の了解で行われ続けていた疑いさえあるのではないでしょうか。

 まあ、24時間患者を受け入れている総合病院ならば、看護師の人数の関係もあり、手が空いたときに、深夜のスタッフが翌朝一番で使う患者のために、点滴を作るケースもあるでしょうし、衛生状態さえきちんとしてくれれば、点滴の作り置きが一概にダメだとは思いませんが、これだけ以前から、自分の所の患者で騒動が発生し続けていて、しかも緊急の患者が来るわけでもない診療所で点滴を作り置きして、時には次の診療日で使う(もし土曜の午前中に作っていたら、月曜日まで丸1日半以上放置している計算になります!!!)なんて、ホント『冗談じゃない!』と思いますし、二度とこのような不幸な事件を起こさないためにも、点滴の作り置きも病院の自主基準に任せるのではなく、『一定の衛生基準の元に、○時間以上経過したものは廃棄する』といった、私達患者の側が安心して医療を受けることができる共通基準を作り上げる必要があるのではないかと思います。


1 コメント

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ニュースから (Unknown)
2008-06-12 23:18:08
院長先生の家にはお風呂がないらしいです

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