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再生と再認(学生が解説すると

2012-02-12 | 心理学辞典

再生 vs 再認(recall vs. recognition>

 再生と再認という用語は似たような意味をもつため、認知心理学ではしばしばセットで現れます。

 再生とは経験したことをそのまま思い出すことで、再認とは問われたものが経験したことであるかどうかを確認をすることです。一般的に再生することよりも再認することの方が簡単である、といわれています。

 たとえば、「あなたは昨日の夕食に何を食べましたか?」と聞かれると答えるまでに少し戸惑ってしまうのではないでしょうか。しかし、「あなたは昨日の夕食にカレーを食べましたか?」と聞かれた場合は前の質問に比べてすぐに答えることができると思います。

 また、テストで単語の意味を書かせる問題よりも、選択肢の中から単語の意味を選ぶ問題の方が簡単であるという経験をしたことがあると思います。これも再生より再認が簡単であるという一つの例です。

 最近のパソコンや携帯電話などではコマンドを入力して機能を呼び出す代わりに、機能をメニューから選ぶようになっています。これは再生より再認が簡単であるという考え方を用いて設計されているからです。このような場所に再生と再認の考え方が使われています。(HY)

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 再生と再認の違いは何でしょうか。どちらも記憶と言う人間の重要な機能の一つの最終過程です。つまりものごとを覚えるというとき、人は何かただ物理的に存在するものを意味を持って知覚します。そしてそれを頭の中に蓄えておきます。そうして必要なときに思い出してみることができます。この一連の働きが記憶です。思い出すときには二種類の思い出し方があります。それが再生と再認です。例えばテストのとき私たちは教科書などに書いてある文字、これは単に紙の上に黒いインクがのっているにすぎませんが、それを日本語の文章として意味あるものに捉えて、頭に残そうとします。そしていざテストのときに単語の穴埋め問題が出ました。このときある問題は記述式の穴埋め、もう一つの問題は選択式の記号問題でした。前者の問題で頭から思い出そうとすることを再生、後者の問題で答えに合うものを選択肢の中から見て思い出していくのが再認です。一般に再生よりも再認のほうが簡単です。パンダの似顔絵を書いてくださいと言われたとき、口が黒かったかどうかは迷う人が多いでしょう。しかし、パンダの写真を見たときパンダだとわからない人はほとんどいないはずです。年齢による差について述べますと、再生能力は加齢とともに落ちていきますが、再認に関して差はあまり見られません。これらが再認と再生の違いです。(KR)

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 Recall(再生)とは何のヒントもなく自力で思い出すことです。それに対してRecognition(再認)は以前見たものを再び確かめることです。よって例えば先生から質問をされたとき何も見ずに答えられれば再生が行われたことになり、答えられず解答を聞いて思い出したら再認ということになります。 再生には2つのメカニズムがあり、それは慣れと検索です。見慣れない物はそれだけで印象に残りやすく、思い出しやすいのですが、見慣れた物は刺激がないため他の情報も頼りにしながら思い出します。

 再生と再認の関係からみてみると、例えば単語を覚える際珍しい語はよくみかける単語より再認されるけど、再生されることは少なかったという結果があります。

 通常一般的に、再認は再生より行われやすいようです。(TT)


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (桜香)
2012-02-12 09:52:17
学生さん
すばらしいですね
o(^-^)o


実例つき
……(^_^)v

喜んで
EHを実例に……


加齢とともに……
の部分でお役に立てるかもしれません
(`∇´ゞ



(^_^)v
選択肢なし

心理学なら
東京成徳!


です
学生さん
勉強してるなぁ
さすがです

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