「4月18日(月)に「50年の歴史に幕 呉シネマ閉館」ということで話をしたんじゃが、覚えとるかいの?」
「4月末で閉館してじゃけん、最後に『男たちの大和 YAMATO』や『男はつらいよ』を上映しよってんよね」
「大和つながりで、実物大の大和を紹介しようと思うんじゃ」
「えぇ、実物大!? そんなもんがあるんかいね?」
「映画ロケのために造ちゃったんよ」
広島県尾道市向島町(むかいしまちょう)の日立造船向島西工場跡地に、総工費約6億円をかけ、原寸大の戦艦大和ロケセットが造られた。
全長263メートルのうち、艦首から艦橋付近までの190メートルが再現された。
主に鉄骨と内装用のフレーム、ベニヤ板で建設された。
(「男たちの大和/YAMATO」ウィキペディア)
「ああ、びっくりした。全部じゃのうて、一部だけ造っとってんじゃ。それでも6億円かけとってんじゃね」
「それでも長さが190メートルもあるんじゃけんの」
「幅は?」
「最大幅が38.9メートルじゃ。今は大和ミュージアムの北東側にあるマリンビルに展示してあるんじゃがの」
尾道での展示風景
「う~ん、実物を見てみたかったのう」
「ロケ用じゃけん、艦橋とかは省略しとってんじゃね」
主砲砲身
94式45口径46センチ砲塔
大和に搭載された主砲の設計は、皇紀2594年(昭和9年、1934年)に採用・着手されたことから94式と呼ばれたが、太平洋戦争期間の戦艦の中でも群を抜いた巨砲だった。
また日本海軍最初の三連装砲塔ということもあり、一基あたりの重量は2,760トンと、駆逐艦一隻に匹敵する巨大なものとなった。
砲自体も砲口(ほうこう)から尾栓(びせん)頭までの砲身長20.7メートル(45口径。46センチの45倍)もあり、砲尾まででは約22メートルに、その重量は一門あたり165トンにもなった。
水圧で駆動する。
(説明板より)
「うわ~、砲身の長さが20.7メートルもあるんじゃね。しかも重量が165トン」
「計算式でいうと、こうじゃ。
45口径46センチ=45(口径)×46(センチ)=2,070センチ=20.7メートル
21メートル近くもあるけん、1枚の写真に入りきらんのじゃ。ほいじゃけん、正面から撮影しとります」
「とにかく大きいねぇ」
「大和にはこの主砲が、艦橋より前部に2基6門、後部に1基3門の合計9門が搭載されてとったんよ。ほいで、前からじゃ1番主砲、2番主砲、艦橋より後ろにあるのが3番主砲と呼ばれとったんじゃ」
副砲
3年式60口径15.5センチ砲塔
大和型の60口径15.5センチ砲塔(三連装)は最上(もがみ)型巡洋艦の主砲を取り外して搭載された。
砲塔は全周に厚さ2.5センチの装甲がはられ、砲塔内には24名の兵員が配置された。
15.5センチ砲の初速は920メートル/秒で砲弾は55キログラム。
1分間に7発までの発射が可能だった。
(説明板より)
「こっちも大きいね」
「建造時は4基据え付けられとったんじゃが、最終的には前後に1基ずつの計2基になったんじゃ」
「計算すると…、こうじゃね」
60口径15.5センチ=60(口径)×15.5(センチ)=930センチ=9.3メートル
「それくらい長さがあるけん、天井を軽く突き破っとるじゃろ」
三連装機銃
96式25ミリ三連装
日本陸海軍は、多くの機銃の中でもフランスのホチキス社製の機銃がお気に入りで、長年コピーして使用している。
96式25ミリ三連装機銃は、13ミリ機銃と同じく銃口にラッパ状の消炎器を持ち、ペダル式の発射装置を踏んで打つ方式だった。
そのほかに、単装、二連装の3種類があるが、いずれも銃身にひだのついた空冷式で、1分間に220発までの射撃が可能だ。
全長2.4メートル、三連装のものは重量1.8トンにもおよぶ機銃だった。
最大射程は7,500メートルで、距離3,500メートルから射撃を開始するが、1,500メートル以下でないと敵機に致命傷を与えることが出来なかった。
(説明板より)
「これらを大和ミュージアムにある10分の1大和で紹介すると、写真中央に2番主砲があって、その右手に副砲があるんよの」
「ほいで、2番主砲の上両側2ヵ所と、甲板上に三連装機銃があるんじゃ」
高角砲
89式40口径12.7センチ連装
航空機を目標に射撃する砲が高射砲だが、大和には日本海軍の主力高角砲としてほとんどの艦が搭載した89式40口径12.7センチ連装高射砲が搭載された。
砲身長4.9メートル、砲身重量3トンで、砲架などの全重量20トンを直流220Vのモーターで動かした。
砲は11人で操作され、発射速度は1分間に14発、2連装で1基あたり28発の弾丸が発射できた。
当初は6基12門が設置されていたが、昭和18年、2番、3番副砲を撤去した後に高角砲6基が追加設置され、計12基24門となった。
(説明板より)
「副砲を4基から2基に減らした分、高角砲を追加しちゃったんじゃね」
「両舷(りょうげん)に据え付けてあった副砲2基を取り払ったんよ。大和は空からの攻撃に対する守りが足りんかったけん、それを強化するに高角砲を追加したんじゃ」
三連装機銃(シールド付)
「これらをもう一度、大和ミュージアムにある10分の1大和で紹介すると、この写真では、高角砲が上側に3基、三連装機銃(シールド付)は手前の舷側(げんがわ)に6基あるんじゃ」
「三連装機銃にシールドが付いとるのと、付いてないのがあるのはなんでなん?」
「それはの、大和が主砲を撃つとものすごい衝撃波が起きるけぇじゃ。大和と同型艦の武蔵が主砲を撃ったら、甲板におった乗員がみんな飛ばされたという、ウソのような本当の話があるそうじゃ」
「衝撃がすごいというのはわかるけど、人が吹き飛ばされるもんかね?」
「詳しいことはわからんが、とにかく大和が主砲を撃つ時は、ブザーを鳴らして警告したそうじゃ。1回目のブザーで甲板におる乗員は艦内に退去して、2回目のブザーで主砲を発射するという手順を踏んどったそうじゃ」
『男たちの大和 YAMATO』パネル
↓戦艦大和の原寸大ロケセットについては、こちら↓
「原寸大・大和ロケセット」おのなび
「今日は、戦艦大和の原寸大ロケセットについて話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」
「4月末で閉館してじゃけん、最後に『男たちの大和 YAMATO』や『男はつらいよ』を上映しよってんよね」
「大和つながりで、実物大の大和を紹介しようと思うんじゃ」
「えぇ、実物大!? そんなもんがあるんかいね?」
「映画ロケのために造ちゃったんよ」
広島県尾道市向島町(むかいしまちょう)の日立造船向島西工場跡地に、総工費約6億円をかけ、原寸大の戦艦大和ロケセットが造られた。
全長263メートルのうち、艦首から艦橋付近までの190メートルが再現された。
主に鉄骨と内装用のフレーム、ベニヤ板で建設された。
(「男たちの大和/YAMATO」ウィキペディア)
「ああ、びっくりした。全部じゃのうて、一部だけ造っとってんじゃ。それでも6億円かけとってんじゃね」
「それでも長さが190メートルもあるんじゃけんの」
「幅は?」
「最大幅が38.9メートルじゃ。今は大和ミュージアムの北東側にあるマリンビルに展示してあるんじゃがの」
尾道での展示風景
「う~ん、実物を見てみたかったのう」
「ロケ用じゃけん、艦橋とかは省略しとってんじゃね」
主砲砲身
94式45口径46センチ砲塔
大和に搭載された主砲の設計は、皇紀2594年(昭和9年、1934年)に採用・着手されたことから94式と呼ばれたが、太平洋戦争期間の戦艦の中でも群を抜いた巨砲だった。
また日本海軍最初の三連装砲塔ということもあり、一基あたりの重量は2,760トンと、駆逐艦一隻に匹敵する巨大なものとなった。
砲自体も砲口(ほうこう)から尾栓(びせん)頭までの砲身長20.7メートル(45口径。46センチの45倍)もあり、砲尾まででは約22メートルに、その重量は一門あたり165トンにもなった。
水圧で駆動する。
(説明板より)
「うわ~、砲身の長さが20.7メートルもあるんじゃね。しかも重量が165トン」
「計算式でいうと、こうじゃ。
45口径46センチ=45(口径)×46(センチ)=2,070センチ=20.7メートル
21メートル近くもあるけん、1枚の写真に入りきらんのじゃ。ほいじゃけん、正面から撮影しとります」
「とにかく大きいねぇ」
「大和にはこの主砲が、艦橋より前部に2基6門、後部に1基3門の合計9門が搭載されてとったんよ。ほいで、前からじゃ1番主砲、2番主砲、艦橋より後ろにあるのが3番主砲と呼ばれとったんじゃ」
副砲
3年式60口径15.5センチ砲塔
大和型の60口径15.5センチ砲塔(三連装)は最上(もがみ)型巡洋艦の主砲を取り外して搭載された。
砲塔は全周に厚さ2.5センチの装甲がはられ、砲塔内には24名の兵員が配置された。
15.5センチ砲の初速は920メートル/秒で砲弾は55キログラム。
1分間に7発までの発射が可能だった。
(説明板より)
「こっちも大きいね」
「建造時は4基据え付けられとったんじゃが、最終的には前後に1基ずつの計2基になったんじゃ」
「計算すると…、こうじゃね」
60口径15.5センチ=60(口径)×15.5(センチ)=930センチ=9.3メートル
「それくらい長さがあるけん、天井を軽く突き破っとるじゃろ」
三連装機銃
96式25ミリ三連装
日本陸海軍は、多くの機銃の中でもフランスのホチキス社製の機銃がお気に入りで、長年コピーして使用している。
96式25ミリ三連装機銃は、13ミリ機銃と同じく銃口にラッパ状の消炎器を持ち、ペダル式の発射装置を踏んで打つ方式だった。
そのほかに、単装、二連装の3種類があるが、いずれも銃身にひだのついた空冷式で、1分間に220発までの射撃が可能だ。
全長2.4メートル、三連装のものは重量1.8トンにもおよぶ機銃だった。
最大射程は7,500メートルで、距離3,500メートルから射撃を開始するが、1,500メートル以下でないと敵機に致命傷を与えることが出来なかった。
(説明板より)
「これらを大和ミュージアムにある10分の1大和で紹介すると、写真中央に2番主砲があって、その右手に副砲があるんよの」
「ほいで、2番主砲の上両側2ヵ所と、甲板上に三連装機銃があるんじゃ」
高角砲
89式40口径12.7センチ連装
航空機を目標に射撃する砲が高射砲だが、大和には日本海軍の主力高角砲としてほとんどの艦が搭載した89式40口径12.7センチ連装高射砲が搭載された。
砲身長4.9メートル、砲身重量3トンで、砲架などの全重量20トンを直流220Vのモーターで動かした。
砲は11人で操作され、発射速度は1分間に14発、2連装で1基あたり28発の弾丸が発射できた。
当初は6基12門が設置されていたが、昭和18年、2番、3番副砲を撤去した後に高角砲6基が追加設置され、計12基24門となった。
(説明板より)
「副砲を4基から2基に減らした分、高角砲を追加しちゃったんじゃね」
「両舷(りょうげん)に据え付けてあった副砲2基を取り払ったんよ。大和は空からの攻撃に対する守りが足りんかったけん、それを強化するに高角砲を追加したんじゃ」
三連装機銃(シールド付)
「これらをもう一度、大和ミュージアムにある10分の1大和で紹介すると、この写真では、高角砲が上側に3基、三連装機銃(シールド付)は手前の舷側(げんがわ)に6基あるんじゃ」
「三連装機銃にシールドが付いとるのと、付いてないのがあるのはなんでなん?」
「それはの、大和が主砲を撃つとものすごい衝撃波が起きるけぇじゃ。大和と同型艦の武蔵が主砲を撃ったら、甲板におった乗員がみんな飛ばされたという、ウソのような本当の話があるそうじゃ」
「衝撃がすごいというのはわかるけど、人が吹き飛ばされるもんかね?」
「詳しいことはわからんが、とにかく大和が主砲を撃つ時は、ブザーを鳴らして警告したそうじゃ。1回目のブザーで甲板におる乗員は艦内に退去して、2回目のブザーで主砲を発射するという手順を踏んどったそうじゃ」
『男たちの大和 YAMATO』パネル
↓戦艦大和の原寸大ロケセットについては、こちら↓
「原寸大・大和ロケセット」おのなび
「今日は、戦艦大和の原寸大ロケセットについて話をさせてもらいました」
「ほいじゃあ、またの」