テトラスは、男が最後に言ったひと言に希望を託していることが判った。
テトラスもクラテスも身構えを解いていない。二人は短く言葉を交わした。夜が明けつつある薄明の中、互いの表情が読み取れるくらいに明るくなってきていた。
テトラスは注意深く周りを見回した。三人のほかに人影は見当たらなかった。四人は安堵した。テトラスたちは三人の風体を改めて見た。見れないまでにボロボロにくたびれていた。
テトラスは男に声をかけた。
『貴様の言葉にうそはないな。少しでも、おかしな素振りがあったら、その場で斬り捨てる、文句はないな。そのときはそれまでとあきらめろ!お前ら三人を砦に連れて行く』 といったとき、
男は、腰をかがめて、投げ捨てた剣を拾おうとした。間髪を入れることなく、クラテスは、地に落ちている剣を左足で踏み押さえ、手にしている剣先を男の喉許に突きつけた。
『おまえ、何をする気だ!』
一喝するや、クラテスは男の首を力いっぱい足で蹴り上げた。
テトラスもクラテスも身構えを解いていない。二人は短く言葉を交わした。夜が明けつつある薄明の中、互いの表情が読み取れるくらいに明るくなってきていた。
テトラスは注意深く周りを見回した。三人のほかに人影は見当たらなかった。四人は安堵した。テトラスたちは三人の風体を改めて見た。見れないまでにボロボロにくたびれていた。
テトラスは男に声をかけた。
『貴様の言葉にうそはないな。少しでも、おかしな素振りがあったら、その場で斬り捨てる、文句はないな。そのときはそれまでとあきらめろ!お前ら三人を砦に連れて行く』 といったとき、
男は、腰をかがめて、投げ捨てた剣を拾おうとした。間髪を入れることなく、クラテスは、地に落ちている剣を左足で踏み押さえ、手にしている剣先を男の喉許に突きつけた。
『おまえ、何をする気だ!』
一喝するや、クラテスは男の首を力いっぱい足で蹴り上げた。