ひげめがね日記

基本的に自虐的な日記です。自虐ネタが好きな方はお喜びいただけると思います。

箱根駅伝 勝負を決めた自主性

2019-01-03 21:03:55 | 箱根駅伝
 今更ですが、明けましておめでとうございます。今年も更新頻度は低いですよ(←宣言)。
 さて、当ブログでは箱根駅伝の話題は極力避けておりましたが、今回は書かずにいられず。
 東海大学初優勝!両角監督の下で働いた経験のあるものとして、感慨深いものがありました。

 今日の復路で勝負を決めたのは8区。
 東洋大学鈴木選手の後ろに、東海大学小松選手がついて10㎞以上並走。
 解説陣からは「小松選手は余力はあるが(自信がなくて)出たくても出られないのでは?との声が上がる。しかし…




 実際どうして仕掛けたのかは明日以降の報道でさんざん出るだろうが、少なくとも私には自主的にスパートをかけたように見えた。
 結果、東海・小松選手は、この区間22年ぶりの区間新をたたき出し、実質的に勝負を決める区間となった。

 これには伏線があって、


 つまり、東洋大、東海大両監督とも、作戦に関する指示が出せなかったのだ。
 結果だけを見て物申すが、東海大学の小松選手は自分の判断で最高のタイミングを見つけ、仕掛け、最高の結果をもたらした。
 昔の指示待ち体育会系のやり方ではなく、自分の調子を選手が把握し、自主性をもって普段から練習していたために可能だったことではなかろうか。その意味で、昨今のスポーツの状況を象徴する名場面となった。
 この変化は青山学院大学の原監督が持ち込んで、しかも4連覇という完全無欠な結果をもたらしたために起こった変化であろう。本当に良い時代になった。
 一方、パワハラ疑惑で物議を醸した大八木監督率いる駒澤大学も4位と下馬評通りの善戦。もちろん大八木監督だって現代的指導方法を模索しているであろうが、完全に指導方針を変えられるわけではなかろう。従来のやり方がすべて間違っているわけでもないことを示して見せた。

 この1年でスポーツ界を取り巻く環境は大きく変わった。密室で行われることはすべからく白日の下にさらされる可能性があること、そのため指導者は説明責任を有することが多くの人に理解された。指導方法は千差万別。それぞれのやり方にいいことも悪いこともある。でも、それを指導者と選手が共有し、理解しあうことこそが結果につながることを改めて理解させられた箱根駅伝となった。



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