今朝6時半、いつものように玄関脇の縁台にすわりコーヒーを飲みながら新聞を開いていた時、携帯電話が鳴った。こんな時間に電話が鳴ると「何事やろ?」とドキッとする。
電話の向こうから、
「おーい ミカン いらんか?」の声
「欲しい! もう極早生採ってんの?」
「そうや。細かいぞ、ジュース用に出荷する分やけど構へんか?」
「2S、3Sのミカンしか食べへんから、それの方がエエわ!」
「どんだけ欲しい?」
「コンテナに2杯、構へんか。おおきに! 取りに行こか?」
「これから、持っていく!」
10数分後、コンテナ2杯のミカンを持ってきてくれた。あわてて用意しておいた冷凍保存の「大根の糠漬け」「野沢菜の漬物」を手渡した。彼は管内ではミカン作りのリーダー的な存在で、他のミカン農家からは「糖度の高いミカンばかり作ってる」と一目置かれている。県内小学校に配られる副読本「和歌山県の農林水産業」に「みかん作り」で紹介されたほど。
ミカンの味に人一倍のこだわりを持っている自分。もともと、極早生ミカンは糖度が10度ぐらいと低く酸も抜けきらず美味しいというイメージを持っていない。彼の極早生ミカン、甘い品種を接ぎ木したのを知っている。陽射しを反射するマルチを敷いているのも知っている。普通の露地栽培と違って水の管理が行き届いているのも知っている。早速、食べてみた。糖度が11度はありそう。酸もきつくない。これならいける。極早生ミカンのイメージが変わった。
<写真:貰った極早生ミカン。これがジュース用? コンテナ1杯で数百円にしかならないはず。もったいない!>
<写真:彼のミカン畑。マルチを敷き果実の下部にも陽射しを反射させるようにしている。水は配管したパイプで管理している。ブログに載せようと、走って撮ってきた>