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「ポストコロナ」の音楽の楽しみ方?

2020-06-11 17:58:00 | ビジネス

昨日、サントリーホールで「ポストコロナ」を見据えたコンサートがあった。
サントリーが定期的に開催している「アフタヌーン・コンサート」のライブ配信だ。
サントリーホール:【ライブ配信】日本フィル&サントリーホールとっておきアフタヌーン オンラインスペシャル

これまで「新型コロナウイルス」の感染拡大で見られたyoutubeなどでの無料配信ではなく、事前にチケットを購入してもらい、購入者に対してライブ配信をする、という企画コンサートだった。
チケットの価格も席種でははく、「日本フィル応援チケット」と「通常チケット」という2種類。
「日本フィル応援チケット」というのは、今回の「新型コロナ」によって、中止になった公演や開催目途が立たない為に日本フィルを支援するためのチケット、というものだ。

実は、このサントリーホールの「有料ライブ配信」と同じように事前に有料のライブ配信を予定しているバンドがいる。
サザンオールスターズだ。
サザンオールスターズ:サザンオールスターズ特別ライブ2020「Keep Smilin'~皆さん、ありがとうございます!!~

ライブ配信の一部収益は、「新型コロナウイルス」で孤軍奮闘している医療関係や研究機関への寄付を目的としている。
サントリーホールやサザンオールスターズが予定している有料ライブ配信はで示されていることは、チャリティーという側面はあるが、きちんと収益を出す、ということに主眼を置いている点だ。

この「収益を出す」ということが、これまでyoutubeなどで無料配信されていたライブ映像と大きく違う一つだろう。
「収益を出す」という考えがこれから先、重要になっていくのでは?と、考えている。
これまで、拙ブログでは「マズローの欲求の5段層」の中で、音楽や映画などは様々なモノが満たされた後で起きる欲求であるという指摘をさせて頂いてきた。
だが、音楽や映画を創る為に働いている人たちの「最低限の生活保障」がされなければ、社会が「新型コロナ禍後」音楽や映画などの文化を求めるようになった時、支える人達がいなくなるという指摘をしてきた通りだからだ。
その意味で、無観客とは言え「収益を出す」ために、チケットを販売するということは、とても重要なことのはずだ。

もう一つ有料ライブ配信のメリットがあるとすれば、ライブ配信そのものが「グローバルである」という点だ。
確かに、チケット代は日本円となっているので、海外から視聴するということは難しいように思える。
ただ、海外旅行をした時クレジットカード決済をするように、チケット代を決済時のレートで換算する、ということもできるのではないだろうか?
今や、日本のミュージシャンがbillboard誌のグローバルチャートに登場するのが、当たり前になりつつあることを考えれば、日本の音楽家がネット上のワールドツアーのような感覚で、有料ライブ配信をするということも考えられる時代になってきているのでは?

「新型コロナ」によって、ライブが中止になってしまったが、サントリーホールと日本フィルの協同の「有料ライブ配信」やサザンオールスターズの無観客有料ライブ配信などは、「ポストコロナ」の音楽を届ける一つの方法なのでは?と、考えるのだ。