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バーボングラス片手のロックな毎日

心が元気になる?自己啓発本にはまる人々

2016-09-25 23:09:09 | BOOK/COMICS
本屋さんに行くとびっくりするくらい同じような本が並んでる。
柳の下のドジョウ狙いか、二番煎じか、便乗かわからないが、似たような本がいっぱい。

ノウハウ本、ハウツー本、自己啓発とか啓蒙本も多いね。
「デキる上司になるための」とか「ゆとり世代とモーレツどうたら」とか「部下は褒めて育てろ」とか。
こんなのは本当にデキる上司は読んでないと言っていい。そしてこの本を書いた奴にはデキる部下はいないと言いきっていいがこんだけ出版されてるってことは、仕事場のことで悩んでる人が多いってことか?
「これを読まないとみんなにそっぽ向かれますよ〜」って危機感煽ってるのかね。

子育て本も多いね。
「叱らないで育てる子育て」「0歳からの英才教育」「枠にはめない自由な育て方」とか。
なんなんだ?子供によって教育方針なんか違っていいし、正解はない。両親(もしくは片親)が自信持ってやりゃあいいのに、なぜこんな子育てしたことないような奴が書いた指南書が売れる?みんな不安なのか?他の人はどうやってるのか気にしないと子育てできないのか?
結婚時にはマリッジ・ブルー、妊娠出産時はマタニティ・ブルー、そして子育ての時は何ブルーだ。

言っとく、こんな本をいくら呼んでも無駄だ。
なぜなら読んで解決することができるのなら、もうすでにその本はベストセラーで、今もその本が売れ続けてるはずだから。
しかし、どれも中途半端な効果しかないから、次々とあの手この手でタイトルを変え出てくるんじゃないのか。
ダイエットとかと一緒だね。なんとかダイエット、なんとか健康法って一時的にはやるけど、次々出てくるってことはどれもこれも効果が無い&持続性がないってことでしょ。

でも、不安だから次々と買うんだろうね。
で、読んだらその時は「よし、明日から実践ダァ!頑張るぞう〜」なんて思ったりするのかな。ちょっと不気味。
でも、またしばらくしたら戻っちゃって、また本屋で新しい本を見かけたり、平積みで出てるとつい手に取って買ってしまうのか。
まるで悪魔の白い粉みたいだな。
「何万部の大ヒット!」とか「今最も売れてる」とか「本屋さんが選んだなんとかベスト3」とか本屋も煽ってたりするしね。
「次こそは間違いなし」って。
それじゃぁギャンブルにはまってる人と変わらないじゃん。

それならまだ又吉さんの「火花」が売れてるらしい、って言えば飛びついて買い、村上春樹の新作が出たと煽られたら買ってる人の方がまだマシ。
実写映画化や、テレビドラマ化される原作小説を読んでる人でもいい。
湊かなえさんの「みかんの花」(広末涼子主演でドラマ化)でも、百田尚樹さんの「海賊と呼ばれた男」とか司馬遼太郎の「関ヶ原」(共に岡田准一主演で映画化)でもいい。
これら小説は少なくとも、読んだ人に感銘を与える。そして生き方を変えてしまうまでの強烈なインパクトを与えてくれるかもしれない。
しかし、なんかありがたそうな話が、センテンスに分かれて書き連ねられてるだけのノウハウ本や啓発本はダメだ。
こんな本はいくら読んでも自分の中には蓄積されません。
薬で言えばビタミン剤や栄養ドリンクみたいなもんかね。
読んだ時は「そうか、こうやればいいんだ」とか「俺(私)の方法は間違ってなかった」とか思えて奮発剤になるんだろうけど、時間が経つと効果消えちゃう。

そういや、昔女の子の一人暮らしの部屋に入って、本棚にこの手の啓発本が並んでた時「ヤバイ!とっとと帰ろう」って思ったことがあること思い出した。
なんか怖くってね。
常に不安を抱えてるって感じがしたのよ。
アムウェイとか宗教とかにはまってる人の方がまだマシのような気がする。

こういった本が次々と出版されるってことはそれだけニーズが多いんだろう。
自分の生き方やり方を誰かに教えてもらいたい人、自分の背中を誰かに押してもらいたい人、自分は間違ってないよねって確かめたい人が多いのか。
それはそれでちょっと怖いな。

心が元気になる本。そんな本を買うくらいなら美味しいもの食べるか、いい景色を見に旅に出ましょう。


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