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西島秀俊 シェフは名探偵

2021-06-01 21:14:01 | MUSIC/TV/MOVIE

美味しそうなドラマが始まった。

西島秀俊主演の連続ドラマ「シェフは名探偵」。

先日放送された第一話を見たのだが、これが面白い。

 

西島秀俊が今回演じるのは、フレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」のシェフ三舟忍。

西島秀俊といえば現在NHK朝ドラ・おかえりモネで、主演の気象予想(予報?)士を目指す清原果那をサポートする気象キャスターとして出演しているのだが、某報道番組では「潜入捜査員にしか見えない」などと言われたりしてる。確かに彼は、MOZUCRISISメゾン・ド・ポリス奥様は取扱注意まで、なんか警察や公安などの役のイメージが強い。

だが今回は、冷静沈着で穏やか、一見何を考えてるかわからないが、実はすごくお節介なシェフだ。

店に訪れたお客様たちに関わる事件や不可解な出来事の謎を解いていく、グルメミステリードラマだ(と宣伝文句には書いてある)が、別に前職は潜入捜査員でも、公安のスパイでもない。

 

「ビストロ・パ・マル」で、シェフ三舟忍(西島秀俊)の片腕を務めるスーシェフ(副料理長)志村洋二に神尾佑さん。

ワイン好きが高じてOLからソムリエ(女性だから本当はソムリエールだと思うのだがそこはスルー)に転向した金子ゆきを石井杏奈さん。

そして第1話で、会社をリストラされた失意の中、1年前に大きな取引をまとめれたお祝いをした思い出のレストランに食事をしにきて、シェフ三舟忍(西島秀俊)に「うちで働かないか」と持ちかけられ、ギャルソンとして働くことになった高築智行を濱田岳さんが演じる。

 

この4人が、うまいのだ。

 

第一話を見終わってからふと気がついたのだが、このドラマ、ほぼレストラン(ビストロ・パ・マル)だけで撮られて作られているのだ。

ギャルソンになった濱田岳が店の表を掃除したり、看板をOPENやCLOSEにするシーンはあるが、基本店内のみの映像で話は進んでいく。

小林薫主演の名作、深夜食堂も基本的には店内映像のみだったから、今回もそんな感じかな。

室内劇、言うなれば舞台での演劇と一緒なのだ。したがって、そうなると役者の演技力に全てがかかっているのだ。

 

第一話で、デザートに使うチョコレートのダメ出しをお客様(玉置玲央)にされる。そのわずかな劣化に気づき指摘した客は、今話題のお店をオープンしたばかりのショコラティエとわかり、スーシェフ・神尾佑とソムリエ・石井杏奈は「まだ開いてるな、ちょっと買いに行こう」と立ち上がる。

だが、その店(ノンブル・プルミエ)に行くシーンはない。次のシーンは玉置玲央の店で買ってきたチョコを店でみんなで食べるシーンだ。

しかし全然違和感がない。

実際に人気チョコレート店(ノンブル・プルミエ)に行って並んで買って、店(ビストロ・パ・マル)に帰ってきて、さぁみんなで食べてみようってのが、ちゃんとこの短いシーンで繋がるのだ。みんなの演技力・表現力の高さゆえ可能なのだ。(ちょっと石井杏奈がきつそうだが、頑張れ!)

 

第一話では偏食の激しい気むづかしいお客様(奥田洋平)さんの話も並行して行われる。

食べれないものが多すぎる奥田洋平だが、料理を気にいられて常連になってもらえた。彼がいつも連れてくる女性(冨手麻妙)が奥様ではなく、秘書で愛人だということをシェフ(西島秀俊)は見抜いてた。

落としたイヤリングを探しに来た彼女に言う。「あなたは彼と別れるべきだ」と。

出たお節介。これがこのドラマのお約束だろう。

 

この第一話だけで、シェフ・西島秀俊が、料理の腕は抜群っだということ、洞察力と観察力に長けていること、そしてお人好しのようなお節介を焼くという人だということが、うまくそつなく表現されてる。

脚本も演出もいいし、それぞれの演技力が高いから可能なのだ。

 

秘書・冨手麻妙は彼・奥田洋平の奥様は料理下手だ、まずいのは下処理も何もしてないからだ、それは愛情不足だ、私なら・・・と語るが、シェフ・西島秀俊にはその本当の理由もお見通しだ。

ショコラティエ・玉置玲央は店に連れてきた妹・井上小百合に、現在闘病中の母親の見舞いに行かないことを責められる。帰国して店をオープンしたてで忙しいのを言い訳にしてるが、シェフ・西島秀俊は彼が母親のお見舞いに行かない本当の理由もお見通しなのだ。

 

店名ノンブル・プルミエの通り、玉置玲央のお店では素数(割り切れない数)入りの詰め合わせしか用意してない理由なども含め、ショコラティエを目指した理由、母との思い出の回想シーンなどはイラスト風で表現してある。

秘書&愛人の冨手麻妙が彼・奥田洋平の家で奥様の手料理を食べた回想シーンも、イラスト風に表現してある。

基本的に室内(店内)劇以外の部分は、イラスト風に表現されるという不思議な演出を使ったドラマなのだ。

 

西島秀俊は、前述の公安や警察組織のハードボイルドな役のイメージが強いが、料理といえば「きのう何食べた?」で演じた料理男子というイメージも強いみたいだね。

俺は彼の料理やシェフ姿といえば、映画「ラストレシピ〜麒麟の舌の記憶」の方が印象が強い。

麒麟の舌と呼ばれる絶対味覚を持ち、天皇の料理番(佐藤健じゃないよ)をしていたが「大日本帝國食彩全席」を作るために満州に渡り、太平洋戦争開戦直前にそのレシピとともに姿を消した悲劇の天才シェフ・山形直太郎を演じてたのだ。

映画では、現代にその麒麟の舌を持ち、お客さまの記憶にある「最後に食べたい料理」を提供するシェフを二宮和也が演じ、依頼された「行方不明の大日本帝國食彩全席レシピの再現」を探るうちに、レシピの裏に隠された歴史の真実や、彼の出生ルーツまでもが明らかになってくる。という、とてもスケールの大きな見応えある映画だ。

料理をテーマにした話なので、当然調理シーンや食事のシーンなどがふんだんに出てくるが、ただの「おいし〜ぃ」ってグルメ映画では無い。

是非一度観てくれ。

 

昨今グルメドラマは多々あるが、ほとんどは食べ歩きメインだ。孤独のグルメのヒットに便乗したかのようなね。

シェフや料理店をメインとした料理ドラマは少ないが、でも、過去には結構名作や印象に残ってる作品がある。

木村拓哉主演の「グランメゾン東京

竹内結子主演の「ランチの女王

江口洋介主演の「dinner」、唐沢寿明主演の「おいしい関係」、天海祐希主演の「Chef〜三つ星の給食〜」、向井理主演の「ハングリー!」てのもあったな。

 

料理ドラマの醍醐味は何と言っても、調理シーンが大事だ。颯爽と炎を操り鍋を振ってほしいし、スパッと包丁やナイフを入れてほしい。もちろん出来上がった料理は、いかにも美味しそうに見せてほしい。

その点でも、今回の「シェフは名探偵」、問題なしだ。

料理は美味しそうだし、調理シーンもサマになっている。そういや、西島秀俊は「メゾン・ド・ポリス」でもみんなの食事を作ってたな。

プライベートでも料理するのかな。謎だ。

まぁ、だから彼は謎な役が似合うのかもしれない。

 

ドラマ第一話ラストで、濱田岳に「なぜ僕をギャルソンに誘ってくれたのですか?」と聞かれた西島秀俊は「8年前に流行ってるラーメン屋に入った時、麺の茹で加減やトッピングなど、10人近くのややこしいオーダーを間違えずに記憶してたバイトがいた」と答える。

そして「その彼は、1年ぶりに来たこの店で、以前食べた料理やワインまでもメニューも見ずに注文した」「能力は衰えてないとわかった」からだと。

どちらもなんて記憶力だ。

でも、最後の質問「店名のビストロ・パ・マルってなんでつけたんですか?」には、シェフ西島は答えをはぐらかし逃げてしまう。スーシェフの神尾佑も、ソムリエの石井杏奈もそそくさと退散・いなくなってしまう。

これも謎だ。

そして店の前で掃除してる濱田岳の前にひょこっと現れる佐藤寛太も謎だ。彼は原作ではオーナーのハズなのだが・・・。

 

もちろん次週も観るぞ。楽しみだ。

 

 



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