Fさんの日々の記録と山歩き

 山歩きが生き甲斐の団塊世代オッサン、ある事無い事日々感ずるままに綴っていこうと思います。

35年前の山岳雑誌「山と渓谷(昭和61年4月号)」を読んでみた

2021年07月06日 | 日記

 月刊誌「山と渓谷」は、半世紀ぐらい前からズーッと私が愛読している山岳雑誌です。毎月欠かさず購入し続けているので、国会図書館並みに広い我家の本棚でも流石に全部は収納できず、今では年に一度のペースで古い本から順次廃棄処分するようになった。

 先日も本棚に収納しきれなくなったので、20冊ほどまとめて処分した。その中で一番古かった本は1986年(昭和61年)4月号だった。改めて読み返してみると、当時の登山事情が伺い知れて中々興味深かった。

 本の価格は650円(現在は税込み1230円)と今よりずいぶん安く、厚さも12mm(現在は9ミリ)と昔の方が厚かった。表紙を飾っているのは、まだ若かりし医師で女性登山家の今井道子氏と、登山用品店カモシカ店主で登山家のダンプ高橋氏夫妻、最近見掛けないが今でもお元気なんだろうか?

 中身を読むと35年前と今でも登山の形態はそれほど変りは無いようだ。イヤ山岳会の活動状況や山行報告などを読むと、当時の方が遥かにアグレッシブに活動していたようだ。

 自然環境保護の問題もこの頃からクローズアップされていたようで、北アルプスの電源開発や森吉山、八甲田山のスキー場開発が自然破壊につながると掲載されていた。変わったところでは、チェコ人登山家による北朝鮮の登山報告が載っていた。現在より当時の方が北朝鮮も開放的な国だったのだろうか。

 装備に目を向けると、今では当たり前のデジタルカメラや携帯電話は普及しておらず、フィルムカメラや携帯無線機が主流だった。服装もその頃の私が履いていたように、ニッカボッカズボンを着ている人が多くて懐かしい感じがする。

 35年前の登山界は、若者から高齢者まで幅広い年齢層の人に広く親しまれる、今よりもっとメジャーなスポーツだった。それが今では専ら中高年のスポーツと、軽んじられるようになった感がある。それでも最近は、若者の姿が少しづつだが増えてきているようで、自然回帰志向の高まりから徐々に登山が見直されてくるのではないだろうか。

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