羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

フライング・シリンダー

2007-07-07 22:32:46 | 製作記事(羽ばたき機)

この週末、またしても奇妙な外形の新種が発見されたので速報。
羽ばたき推進機構そのものは他の種でもよく見られるX-Wingタイプだが、機構全体をおおうように円筒状の外皮が取り巻いている。他では見られない特異な構造であり、何のために存在するのか不明。一説では、外敵から身を守るための装甲とも、クラッシュ・ランディングの際に繊細な内部器官を保護するためのカバーともいわれている。円筒の材質は1mm厚さにスライスした発泡スチロールシート。写真でもわかるが、この部分はヘナヘナに軟らかく、装甲というよりマント、もしくは吹流しに近い。
ちょっと飛行させてみた感じでは、す~っとまっすぐ飛んでいく。円筒部分には空気の流れを整える効果もある模様。が、飛行方向をコントロールするための仕組みが見当たらない。左右に機敏に舵を切るのは不得意のようだ。
明日の飛行会で、特性を詳細に調査する。

       機体スペック
直径                300mm
全長                150mm
飛行重量         約11g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年7月


スカイ・フィッシュⅡ変異種出現

2007-07-07 18:42:55 | 製作記事(羽ばたき機)

作りかけのスカイ・フィッシュⅡをしばらく放置しておいたところ、いつの間にか変態してこのような姿になっていた。
一見すると2匹が重なっているように見えるが、上半分の翼は羽ばたかない。構造的には、背びれが伸張、変形したもの。なぜこのような特殊な形態が進化したのかについては諸説があり、研究者の間で論争の種となっている。仮説の代表的なものを上げると以下の通り:
①擬態説:捕食者から身を守るため、自分の姿を実際の倍の大きさに見せて、捕食者をひるませる
②装飾説:クジャクの尾羽同様、異性を引き付けるデコレーションとして機能している
③揚力補助説:飛行中、固定翼として機能し、追加の揚力を発生している
④整流板説:飛行中、機体の姿勢を安定させる効果をもつ。あるいは、動翼と独立に動かして機体の姿勢を制御する
⑤体温調節装置説:羽ばたき運動を行うことで発生する熱を翼面を通じて効果的に発散し機体を冷却している
これらの仮説のうち一つだけが正しいのか、あるいは複数の機能をもっているのか。それとも、我々が想像もしないような別の機能があるのか。明日の飛行会で、実際に飛行する様子を含めくわしく生態を観察し、進化の秘密を探ることにする。

       機体スペック
全幅                400mm
全長                660mm
飛行重量         約14g
(50mAhLi-po電池含む)
製作年月   2007年7月