羽ばたき飛行機製作工房

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巨大翼竜の長距離飛行

2010-11-21 09:33:51 | 関連情報(羽ばたき機技術関係)

久しぶりのブログ更新(実は1ヶ月前に書いてあった記事をアップし忘れていた)。

ナショナルジオグラフィックニュース(日本語版)に、2010年10月19日付で、生物の羽ばたき飛行に関する興味深い記事が掲載されている:

大陸間を休まず飛行できた巨大翼竜

記事によると、ピッツバーグにあるチャタム大学の古生物学者マイケル・ハビブ氏が、最新の研究において、何千万年前に生きていた古代生物である巨大翼竜の羽ばたき飛行の実態に、新しい角度から光をあてているとのこと。
巨大翼竜は、最大のものは翼長10m超、体重200kgを超えるものもいたと考えられている。現存する飛行生物の観察にもとづく推論では、そのように巨大な生物が地上から自力で飛び立ったり、空中を自在に飛び回ったりするのは不可能だったのではないかといわれている。
ところがハビブ氏と彼の賛同者たちは、「翼竜は現代の鳥とは異なる方法で飛行していた可能性がある」と考えているらしい。たとえば、「巨大翼竜は現代のコウモリの仲間と同じように4本の脚をすべて使って空中に飛び上がり、それから羽ばたいていたのかも知れない」とハビブ氏達は考えている。
巨大翼竜達は、10,000マイル(16,000km)もの連続飛行距離を誇り、大陸間を頻繁に飛行して、地球全域を住処にしていたのかもしれないと記事は結んでいる。実に壮大な古代世界の情景ではないか。

この記事を当ブログで紹介したのは、体重200kgの翼竜が自在に空を飛べたのなら、有人羽ばたき飛行機による長距離飛行も不可能な話ではないと思えたからである。翼竜の身体構造や機能にはまだ解明されていない謎が多いらしい。それはいわば失われたスーパーテクノロジーであり、有人羽ばたき飛行実現への鍵ではないだろうか、早く解き明かされるのを待ち望みたい。

ちなみに英文のオリジナル記事はこちら→ Giant Pterosaurs Could Fly 10,000 Miles Nonstop


(画像は同じくナショナルジオグラフィックニュースの2009年1月7日記事より引用)