羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

30インチ無尾翼機にFalconサーボ搭載

2006-12-30 09:47:55 | 製作記事(羽ばたき機)

怒涛のような忘年会シリーズを何とか乗り切り、ようやく仕事納めとなった後も、年末ぎりぎりまで羽ばたき機三昧。この頃、高価なのでこれまで手の出なかった1.6g Falconサーボを思い切って調達。30インチ無尾翼機に搭載した。最初は、左右のサーボホーンに左右それぞれのテンションコードをつなぎ、コードを前後に引いていたが、効きが今イチなので、サーボホーンのセンターのアームに沿ってカーボンロッドを取り付け、アーム端の作動量を拡大するとともに、左右のテンションコードをこのロッドにつなぐことにより、コードが左右に引かれるように改めた。これにより、テンションコードの引きの量が目に見えて大きくなり、予備テストでも、送信機のスティックの操作に機体がクイックに反応するようになった。機動性という点では同サイズのテールロータ装備機にかなり負けるが、テールにいかなる操縦用の空力デバイスも持たない完全無尾翼羽ばたき機という存在意義はあるかと思う。

       機体スペック
全幅                760mm
全長                200mm
飛行重量          約8.4g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月  2006年12月


GADGETのテスト飛行

2006-12-24 19:40:27 | 報告記事(テストレポート)
2006年最後のSSFC飛行会での1メートル級GADGETテストの様子(動画)。最初は、意気込んでテスト開始するも、バサバサとオーバーに羽ばたく割に上昇できない。肝心の左右コントロールも、たしかにスティックを倒すとそちら側の翼が揚力を失うようだが、機体全体が浮いていないので、めざましい挙動にならない。相当がっかりしつつ初回テストは終了。 しばらく後にめげずに再テスト。急きょ現場で主翼を張り替えて700mmスパンに幅を切り詰めた。大きな期待はしていなかったが、意外や今度はちゃんと上昇飛行できるようになった。飛行中、右に左に、ちゃんと操舵もできた。1、2分飛ばしたところでバッテリモニターが点灯してテスト終了。飛行中のバサバサ感はまだ残るが、今後の改良に希望がもてる結果となった。というわけで、このテーマは研究続行することとした。


GADGET

2006-12-17 15:54:16 | 製作記事(羽ばたき機)

この頃は、完全な無尾翼羽ばたき機を作りたいということで、主翼変形による方向制御というアイディアにこだわっていろいろ考えていた時期。このときは比較的手堅い線で、先週のIAC-ASO飛行会でとしちゃんから提案のあった簡易サーボ方式を試してみた。 前回作ったテールロータユニットを改造して、10mm径プーリを装着。約650mm長のナイロンスレッドを何回か巻き付けて、両端を左右下翼の、機体中心から2/3くらいのところに固定した。動作量を制限するため、左右のスレッドの途中に約120mm長、1mm角の糸ゴムをつなぎ、反対の端を機体前方に固定して、ゆるいテンションによってニュートラル時にセンタリングがかかるようにした。 ウォームギア仕様に変更したばかりのギアユニットも、期待したほど動作がスムーズでなかったため、スパーギア3枚直列レイアウトの100:1減速に変更した。 地上での動作テストでは、サーボを作動させると、翼端が約30mm~50mmほど後方に引っ張られる。これでラダーが効くのだろうか?恐る恐る飛ばしてみると、う~ん、効いているような、いないような。 まあどちらかといえば効いているように見えることに望みをつないで、引き続き微調整を進める。 それにしても怪しさバクハツの実験機である。GADGET(ガジェット)と呼ぶのがふさわしいだろう。

       機体スペック
全幅              1000mm
全長                260mm
飛行重量          約9.5g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月  2006年12月


30インチ級にもサイドスラスタ装着

2006-12-17 01:08:37 | 製作記事(羽ばたき機)

30インチ級の飛行中の方向制御方法をいろいろと試行錯誤していたが、なかなか有効な方式が見つからないので、先日1メートル級でもテストしたサイドスラスタ方式に変更してみた。さすがにこれはバッチリ効く。でも調子に乗ってロータを回しっぱなしで飛ばすと電力消費が大きい。機体を旋回させたいときは、スロットルを一瞬戻して、すばやくあて舵のように短時間ずつロータを回す、というような操縦テクニックが必要と思われる。テールロータの直径は120mm。

       機体スペック
全幅                760mm
全長                360mm
飛行重量          約8.3g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月  2006年12月


サイドスラスタ装備機登場

2006-12-09 18:37:41 | 製作記事(羽ばたき機)

何度かの実験で、スパン30インチ~40インチ級の羽ばたき機ともなると、通常形式のラダーはあまり機能しないことがわかった。そこで、サイドスラスタ方式を試してみることにした。有体にいうとテールロータ。 これまで搭載していたIRXA351受信機では、アクチュエータ100Ω以上という制限があるため、20Ω以上から駆動できるIRX2Nに換装。MK04-40モータを大小2枚のスパーギアを介して約27:1に減速、直径170mmのテールロータを回す。テールロータはDIDELのプロペラコネクタを使って製作したハイブリッドタイプ(0.4g)。テールブームを含むユニット全体では1.9gというところ。ただし機体全体では約9.5gと、相当重くなってしまった。 それでもテスト結果は良好。サイドスラスタはじゅうぶんな推力で、飛行中の機体の向きをクイックに変えてくれる。これならもっと小さなロータでもいいかも。消費電力はかなり増えていると思われるので、広い空間でどれだけの滞空時間があるか、翌日のIAC-ASO飛行会で確認することにした。結果はこのとおり^^(動画)。サイドスラスタの有効性が確認できた。それにしても、巨大な4枚翼を羽ばたかせ、テールロータをくるくる回しながら飛ぶさまは何とも印象的である。ギャラリーの口をポカンと開かせることもできて、大成功だった。

       機体スペック
全幅              1000mm
全長                400mm
飛行重量          約9.5g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月  2006年12月


100:1減速ユニット

2006-12-06 22:03:40 | 製作記事(羽ばたき機)

昨日報告したスパン1メートル級無尾翼羽ばたき機ケツァルコアトルスについて、motoさんからこれまでのスパン300mm~40mmクラスの機体と同じ減速比(33:1)ではMK06-4.5モータには過負荷ではないかというご指摘をいただき、試験飛行での様子からもそれがうかがえたため、さらに減速比を上げたユニットを製作してみた。これまでの9枚ピニオン+12/60枚スパー×2という構成に、12/36枚スパーを1枚加えて、ちょうど100:1の減速比となった。コンパクトにまとめるため、2枚のスパーを同軸に配している。機体重量は当初よりわずかに増えて7.3g(30mAhLi-po電池含む) 。 さっそく試験飛行した結果は、なるほど昨日感じられた息切れ感がなくなり、無理なく軽快に飛行できるようになった。motoさん有効なアドバイスありがとうございます。

       機体スペック
全幅              1000mm
全長                200mm
飛行重量          約7.3g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月  2006年12月


ケツァルコアトルスの飛翔

2006-12-05 21:36:39 | 製作記事(羽ばたき機)

先月あたりから突如出現した無尾翼羽ばたき機シリーズも、20インチ級30インチ級とくれば次は?というわけで、作ってしまった40インチ=1メートル級(^^;)。 製作方法は安易で、6mmモータを搭載した使い回しの機体フレームに、まず500mmスパンの主翼スパーを搭載、次に各スパーに250mm長の0.5mmカーボンロッドを継ぎ足しただけ。翼面は、例によってスーパーからいただいてきた極薄ポリ袋だが、さすがにサイズが足りないので何枚か継ぎ合わせてある。 さてこの代物が果たして飛べるのか?というと、なんと例によってこの写真の通りの無尾翼状態で、それも30mAhLi-po電池で飛べてしまう。もっとも、まだしも30インチ級には見られた優雅さは影をひそめ、もういかにも無理やりバサバサと飛んでいる感じで、30インチ級よりは、明らかに飛行の効率は落ちている模様。どうもこのあたりが限界かもしれない。 ともあれこれで、一連の無尾翼機シリーズは3機になった。この機体は、無尾翼飛行のデモ用をかねて、このままラダーを付けずに次回の飛行会に持ち込むつもりだが、サイズがでかすぎて、先日あつらえたばかりのキャリングケースに入らない。
ちなみに「ケツァルコアトルス(Quetzalcoatlus northropi)」とは、「白亜紀後期に生息していた翼竜の一種。化石は北アメリカで発見された。名前はアステカの羽毛の生えたヘビ形の神ケツァルコアトルにちなんでつけられた。空を飛ぶ最大の生物で、翼を広げると12mもの大きさになった。」(Wikipediaより)とのこと。自力で飛行できたのかどうかについては議論があるらしい。 いったん回りだした狂った進化の歯車は、もう誰にも止めることができない。行き着くところは破滅のみか?

       機体スペック
全幅              1000mm
全長                200mm
飛行重量             約7g
(30mAhLi-po電池含む)
製作年月  2006年12月