平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

篤姫 第17回「予期せぬ縁組み」

2008年04月28日 | 大河ドラマ・時代劇
★尚五郎のウソの意味
 小松の家に養子に入ることになった尚五郎(瑛太)。
 お近(ともさかりえ)とは夫婦になる。
 篤姫(宮崎あおい)にお近と兄妹になることを言われるが、尚五郎は否定できない。結婚することを言えない。
 尚五郎の複雑な心情だ。
 「夫婦になる」と言ってしまえば、篤姫への想いは永遠に断ち切られることになる。
 諦めたと言っているが、尚五郎はまだ最後の可能性を求めてあがいている。
 せつない男の心情。

 尚五郎が「お近と夫婦になる」と言っていたら、篤姫はどんな反応をしただろう?
 友として心から祝福するだろうか?
 あるいは
 尚五郎を失う喪失感で、心の奥底に秘めた想いに気づくのだろうか?
 後者の可能性も捨てきれない。
 篤姫と尚五郎は合わせ鏡。
 尚五郎と向き合うことで篤姫は自分を確認することができる。
 『昔の自分』『御台所として生きていく未来の自分』。
 尚五郎は篤姫の心の支えだ。

 篤姫に本家の養女の話がなく結婚していたら、ふたりは幸せな夫婦になっていただろう。
 そんな人生のifが様々な想像をさせる。

 いずれにしてもふたりは面白い関係だ。
 ふたりは今後再会することはあるのかな。
 再会したらどんな話をするのだろう。
 こんな想像もかきたててくれる。

★尚五郎の帰郷はギャグ
 結果として三ヶ月余で薩摩に戻ってきた尚五郎。
 在郷の人々には小松家の養子になることなどが伝わっていなかったらしい。
 みんな、尚五郎が江戸で失敗をやらかしたと思っている。
 とぼけたギャグだ。

 それにしても尚五郎を黙って見送り、出迎えるお近さん。
 いいなぁ。こういう日本女性はいなくなった。
 ダメダメ尚五郎にはしっかり意見するし、尚五郎は幸せ者だ。

★家定様!
 将軍・家定(堺雅人)はやはり賢い。
 「賢さは大奥では役に立たない」と分析しているし、せんべいの次はカステラを焼いている。
 このせんべいとカステラ。
 日本の物と西洋の物を作ることで彼なりに「日本は外国とどうつき合うべきか」を考えているのではないか?
 カステラを食べさせることで、斉彬(高橋英樹)の西洋に対する考え方を確認しているのではないか?
 家定様の正体がいずれ明らかになる。

★婚礼道具
 婚礼道具を発注する西郷(小澤征悦)。
 様々な意匠。
 江戸時代、日本は職人の国だったのですね。
 職人は精を込めて一流のものを作る。
 それは家宝として代々引き継がれる。
 英姫から篤姫に渡された様に。渡されたことで想いも伝わる。

 今の時代は大量生産で使い捨てだ。
 どちらが文化的に豊かかと言えば江戸時代だろう。



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