平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

2024年の国際情勢~アメリカの求心力の低下。グローバルサウスの台頭。日本はアメリカ一辺倒でいいのか?

2024年01月06日 | 事件・出来事
 今回は2024年の国際情勢を見ていこう。

・1月~台湾総統選
 来週13日、台湾総統選挙がおこなわれる。
 現在は中国と距離を置く与党・民進党が優勢。
 親中の国民党は苦戦。
 とはいえ民進党の勝利で、台湾有事になるとは考えられない。
 理由は今、中国の経済はボロボロだから。
 経済的な不満を反らすために戦争という可能性もあるが、
 戦争を起こせば、国際社会から非難を浴びて中国は却ってボロボロになる。
 政府は台湾有事を煽って軍事費UPをしているが正解なのか?
 能登半島地震ではインフラの弱さが露呈したが、もっと内政に使うべきではないか?

・2月~ウクライナ戦争2年目
 ロシアが優勢になっている。
 EU各国は支援疲れ。
 アメリカはウクライナ支援の予算が尽きて、議会はこれ以上の支援に否定的。
 これに加えて、イスラエル・ハマス紛争が勃発。
 ゼレンスキー大統領はそろそろ和平を模索すべきではないか?
 現状ならまだ有利な和平交渉ができる。

・3月岸田首相、訪米・ロシア大統領選
 岸田首相が「国賓」待遇で訪米する。
 そりゃそうだ。防衛費2倍を決めたのだからアメリカとしては大歓迎だろう。
 アメリカでの岸田首相のニヤけた顔を想像してしまう。
 ここで注目すべきは、岸田首相が何を約束してしまうか?
 アメリカはヨーロッパと中東で手一杯だから「アジアは頼む」みたいなことを言われそう。
 支持率20%台の岸田首相に勝手に決めてほしくないのだが……。

 ロシア大統領選はプーチンが勝利するだろう。

・11月~アメリカ大統領選
 現状ではトランプ再選だとか。
 現職バイデン大統領は求心力を失っている。
 他に有力な民主党候補が出なければトランプ再選だろう。
 今年3月には大統領予備選(スーパー・チューズデー)がおこなわれるが、果たして?
 ……………………………………………………

 さてこうした状況を踏まえて、2024年の国際情勢をどうとらえるか?

 アメリカの求心力が落ちる。

 ポイントはイスラエル・ハマス紛争だ。
 現在イスラエルがおこなっていることは市民を巻き込んだ虐殺なのだ。
「パレスチナに平和を」
 この声が世界中からあがっている。
 アメリカ国内でも市民が声をあげている。
 これに対してアメリカは共和党を含めて、イスラエル支持。
 国連の停戦決議でも反対した。
 これに対して、マレーシア、インドネシアなどのグローバルサウスの国々は公然とアメリカ非難。

 こんな中、インドのモディ首相はグローバルサウスのオンライン会議で次のような発言。

「今こそグローバルサウスの国々が声を一つにして世界のために取り組んでいくべきだ」

 2024年はアメリカの力が弱くなり、グローバルサウスの国々の発言力が強くなる年だと思う。
 ところが日本はアメリカ一辺倒。
 岸田首相は3月に訪米して、ヘラヘラした顔でアメリカ支持を表明するに違いない。
 バイデン大統領との共同記者会見で語ることは、
・さらなるウクライナ支援
・アジアの秩序を担うこと(法の支配と国際秩序を乱す行為は許さない)
・消極的なイスラエル支持
 かな?

 イスラエル支持は、イランなどの産油国を怒らせる可能性があるので
 積極的な支持にはならないだろうが、何らかの譲歩を迫られるはず。

 いいのかな、これで?
 アメリカ一辺倒ではグローバルサウスの国々の台頭に乗り遅れてしまうぞ。


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日本文明?(文明の衝突) (2020-08-15 21:07:49)
2024-01-07 10:21:07
平成の初め頃、今は昔となってしまいましたが、文明の衝突という本がありました(読んでないのですが、当時かなり話題になったので、何となく知っています)。

わたし個人としては、この本が「日本文明」という概念を提唱してしまったために、その後の「日本スゴい」のネット愛国の皆さんが増長してしまったと見ていますが…
著者のハンチントンさんは、日本文化を独自で高度な「文明」として規定したわけですが、それなら西欧だって「フランス文明(ラテン文明)」や「ドイツ文明(ゲルマン文明)」「アングロサクソン文明(イギリス文明)」を分けるべきと思いますし、そうやって分けるのならば、日本国内も「こいくち醤油文明」と「うすくち醤油文明」に分けないとダメでしょう(笑)。

ただ、東西冷戦が終わった直後の時代に、これからは平和な時代が来るといった楽観論に異議申し立てをした意味は大いにありました(フランシス・フクヤマさんはその意味で大ハズレだったわけです)。

といったところで考えると、今の日本では中国が悪者になっていますが「正邪」よりも「西欧的ではない行動をするので叩かれている」部分も大きいと思います。これはロシアにしても同じことです。
同じく日本の行動にも「西欧的ではない部分」が多々あるはずですが、日本のネット愛国系の皆さんは「日本は西側先進国でスゴい国」という思いこみがあるので、その部分を直視しません。これはかなり大きな弱点と思います。
西欧ではないはずなのに、自分たちを西欧と思いこんでいる「明治維新文明開化脳」をどれだけブラッシュアップできるかが、21世紀の日本が生き残れるかどうか、分かれ道ではないかと思います。
日本スゴいは幻想 (コウジ)
2024-01-07 16:26:08
2020-08-15 21:07:49さん

いつもありがとうございます。

2020さんは文明論で物事をとらえる傾向がありますよね。
あとはネトウヨさんをとんでもなく敵視していらっしゃる。笑

>「日本は西側先進国でスゴい国」
そのスゴい国・日本がGDPで中国に抜かれ、ドイツに抜かれ、やがてインドに抜かれると言われていて、ひとりあたりのGDPは韓国や台湾に抜かれていて……。
いい加減「日本スゴい」は幻想であることを理解し、現実を直視してほしいですよね。
最近のことでは災害対応は後手後手で、万博ひとつ上手く運営できず、本当に劣化しています。
グローバルサウスと「日本スゴい」 (2020-08-15 21:07:49)
2024-01-10 19:30:37
おっしゃるようなネット愛国者とか、文明のこととか、いろいろありますが、とりあえずグローバルサウスの話をします。

わたしが思うに、グローバルサウスには「一定の正義」があります。
今グローバルサウスと言われている地域ですが、その多くが、西洋文明地域の植民地または半植民地だった経験があり、西洋文明に対する異議申し立てをする資格があるんですね。
西欧社会には自由や平等や民主主義をいいながら、アジアアフリカや東欧社会に対しては抑圧的差別的だった矛盾の歴史があります。西欧文明も、それを言われるとかなり弱いです。
ただ、グローバルサウス地区の一部では、抑圧的専制主義的な政治体制だったりするわけですが、それが正しいとも思えません。
このあたりのややこしさを解きほぐしていくのが、21世紀の残り70数年の課題になるでしょう。

そして、日本の立ち位置もややこしいです。
西欧文明圏の民族ではなかったのに、西欧のマネをしてアジアで植民地経営をしようと試みたわけです(アジアの開放というのは建前で、同時代の人も本気で信じてはいなかったでしょう)。
非西欧民族が西欧のマネをして植民地支配をしようとしたことと、グローバルサウスの価値観が整合できるのか、かなり大きな問題と思います。ネット愛国の「日本スゴい」のナルシスト的史観では、彼らには全く通用しないでしょう。
かといって、キリスト教的な価値観を持っていない日本を、西欧社会が「仲間」と認めるとも思えません。
よほど整理してきちんと考えないと、どうしようもない孤立の道を歩むことになるかもしれません。
第三極 (コウジ)
2024-01-11 08:31:09
2020-08-15 21:07:49さん

アメリカでも中国(ロシア)でもない第三極のグローバルサウスに僕は期待しています。
おっしゃるとおりグローバルサウスには歴史的な背景があるでしょう。
経済成長していて、自分たちの権利をもっと認めろ、自分たちの意見にも耳を傾けろ、という思いもあるでしょう。

環境問題や戦争──国連が機能不全を起こしている今、G20に期待です。

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