ターフの風に吹かれて

一口馬主の気ままな日記です。
キャロットクラブの会員です。

シークレットベース

2013年05月01日 | ブログ
僕が住んでいる町はまあ普通の地方都市だ。
イオンもあるしツタヤもあるし映画を観るならシネコンもある。
もちろん、マクドもすき家も王将もある。
普通に生活する分には全く困らないが、
しかし、大都市に比べて刺激が少ないことは間違いない。

そんな町に仕事の関係で暮らし始めて20年になるが、
ひとつ気になる店がある。
一応ファミリーレストランなのだが、
ガストのようなよく聞くチェーン店ではなく、
少なくとも僕はその店の名前を他では聞いたことがない。
だから、個人経営の店なのだとは思うが、
それにしては店の造りがもろにファミレスで立派ではある。

まあその外見はともかく、その店、いつ見ても客が入っていない。
この場合の客が入っていないというのは本当の意味でのそれで、
つまり、いつその店の前を通って中を見ても客は0なのである。

ファミレスだから一応大通りに面している。
その道はよく通る道である。
道から中が見える。
電気はついているから営業はしている。
ところが、本当に本当に本当に客が誰もいない。

これは大げさでも何でもなく事実として、
僕はこの20年間、その店に客がいたのを見たことがない。

僕自身も入ったことがない。
最初にこの町に引っ越してきたときに、
あの店は不味いから行くなと言われて、以来行ったことがないし、
友達と何かを食べに行くときもその店の名前が出ることはない。

いつつぶれるか、いつつぶれるかと20年間思い続けて、
しかし、今日もつぶれていない。
電気がついて営業している。

不思議だ。
全くもって不思議だ。

そしてもっと不思議なことに、誰に聞いても分からないのだ、
どうしてその店が営業を続けていられるのかが・・・・・・。
どこかの金持ちの税金対策か何かだろうか。
本当に不思議だ。

悪の組織の秘密基地か何かだと言われても信じるよ、マジで。