おさむのブログ

日常考えていることや、感じた事を書いています!!

職人魂

2012年04月13日 04時07分05秒 | 家づくり
意識がものごとのすべての始まり。意識が変わるとすべてが変わるといっても過言でない・・・。そんなことをこれまでに何度も学んできました。2年前だったか、松山でダライ・ラマ法王のお話を伺ったときにも同じようなことを言っていた。

北澤工務店には数々の問題がありますが、特に現場で感じている最大の問題は『工期が長い』ということです。木づくりであること。既製品を使わないこと。造作が細かいこと。ひとりまたは一組の大工棟梁が木工事をすべてやること等々、要因は様々です。多くの工務店はこの工期短縮のために1階と2階に別々の大工を入れ、競争させて完成させる。でもそのやり方にぼくは否定的だ。そのお家に対する思い入れは皆無。棟梁としての気概を持ちえない。悪く言えば『やっつけ仕事』になる。検査に受かれば『オッケー!』の家になる。

でまずぼくが考えたことは『上棟して屋根・防水検査まで4人の大工を入れて工期を短縮する。そのために発生する費用増加分は会社が補てんする。』というものです。これはまだ調整しなければならないことがあるのですが、まずは来週上棟するS様邸からやってみよう、と棟梁に相談を持ちかけました。また後々の記事でご紹介したいと思うのですがS様にはとっておきの理由があって9月末までに完成させたい、というご要望もあるから。

棟梁にとっても楽なはずです。上棟後しばらくの工事が大変なんです。長い材料や重い材料をひとりで屋根まで上げたり振り回したりしなければならない。工期が短くなれば次の現場に進める。実質的に費用の負担はない。技術のばらつきが出にくい外回り部分は4人で、見せどころの内部造作は自分がやる・・・。

相談して5日後の昨日、棟梁から電話がありました。

『社長、お願いがあるんですが。。。。今回のS様邸、やっぱりひとりでやらせてもらいたいんです。今回ばっかりはぶっ倒れる覚悟でやらせていただきます・・・・云々』

休みも寝る間も惜しんでやる覚悟。ぼくの気持ちを十分に理解してくれている棟梁のその声の濃さ深さに、ぼくは胸が震えた。

『よろしくおねがいします。ムリな時はいつでもSOSください。一緒にやっていきましょう!!』そう言うのが精一杯でした。

職人魂ここにあり、を感じさせてくれた言葉がほんとうにうれしい。すごいお家がまた、生まれそうです。

ということで、工期短縮の合理的方法は、ひとまずお預けです。

ではまた。

おさむ




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